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フックボルト方式橋梁の橋上ロングレール化に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)4‑047. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). フックボルト方式橋梁の橋上ロングレール化に関する研究 JR 東日本. I. 研究概要 橋上ロングレール化の主な条件は: ①レール破断時の開口量が 70 ㎜を超えないよう縦抵 抗力を確保するため,マクラギ定着方式は原則とし てL型金具による横縫いボルト定着方式とすること。 ②橋梁は①の縦抵抗力の反力であるロングレール縦荷 重に耐えられる構造であること。 ③レール軸力の最大値が 100tを超えないこと。 であるが,本研究では①の条件に関しフックボルト方 式の橋梁においてL型金具定着方式に変更することなく, 低コストで橋上ロングレール化する手法を提案する。 なお経年の劣化や横抵抗力確保についても検討した。 コイルバネとゴ ムパッドにより 2重弾性締結と し、緩み防止. 合成マクラギに 切り欠き(がっ け)を設け、張出 し防止。. 合成マクラギ. ゴムパッドを挿 入してマクラギ 〜橋桁間の摩擦 力を強める。. 図−1 縦抵抗力等を確保する構造. 正会員. ○緒方政照. JR 東日本. 原田彰久. JR 東日本. 三輪隆郎. パッドと合わせて2重弾性構造とし緩みを防止する。 ⑤万が一フックボルトが緩んでも前後のマクラギで縦 抵抗力を確保できるようマクラギ継材を強化する。 ⑥万が一フックボルトが緩んでもレールの張出しが発 生しないよう合成マクラギ底部に切り欠き(通称: がっけ)を設け,張出しに抵抗できる構造とする。. III. マクラギ下ゴムパッドによる縦抵抗力の確保 ○マクラギ下パッド〜橋桁の摩擦力が,レール締結装置 のふく進抵抗力より大きくなければいけない。 ・マクラギ下パッドと橋桁の摩擦力理論値 A は A=μ1P =μ1・194T=0.65・194・98 =12358N/マクラギ 1 本/片側レール ※ P:フックボルトの押さえ力(N) μ1:マクラギ下パッドと橋桁の摩擦係数:0.65 T:フックボルトの締付けトルク:98N・m 1.94:フックボルト(φ22)の場合のトルク係数 ・レール締結装置のふく進抵抗力 B は B=2・μ2F+μ3(F+F) =2・0.25・3038+0.2・(3038+3038) =2734N/1締結 ※ F:PR クリップの押さえ力:3038N μ2:PR クリップとレールの摩擦係数:0.25 μ3:タイプレートとレールの摩擦係数:0.2 したがって理論値では A>B である。. II. フックボルト方式で縦抵抗力等を確保する構造( 案) 橋上ロング化の条件としてマクラギ定着方式を L型金 具による横縫いボルト方式とする必要がある理由は,L 型金具方式と比較し,フックボルト方式が縦抵抗力確保 の面で劣るからである。そこでフックボルト方式で縦抵 抗力等を確保する構造を以下に提案する(図−1) 。 ①橋マクラギの劣化によるフックボルトの緩みを防止 するため合成マクラギ化する。 ②マクラギと橋桁の間にズレ防止を施したゴムパッド を挿入し,橋桁との摩擦力を増加させる。 ③フックボルトはツインフックボルトや角フックボル ト等構造上回転しないものを使用する。 ④フックボルトの緩み止めはハードロック又はスカー トナットを用い,さらに座金とナットの間にコイル バネやスプリングワッシャを挿入し②のマクラギ下. 図−2 マクラギ下にゴムパッド挿入. ○橋マクラギ縦抵抗力の実測 東海道横須賀線第1倉田川 Bの合成マクラギ化の際, 図−2のようにマクラギ下にズレ防止を施したゴムパ ッドを挿入して施工し,マクラギの縦抵抗力を実測し たところ,理論値より大きい 16000〜20000N/マク. キーワード 橋上ロングレール,フックボルト,L型金具,縫いボルト 連絡先. 〒220−0023 神奈川県横浜市西区平沼 1-40-26 東日本旅客鉄道 横浜支社設備部保線課 TEL045-320-2716. ‑93‑.

(2) 4‑047. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). ラギ 1 本/片側レールの縦抵抗力が確認できた。 ※フックボルトの締付けトルクは 98N・m とし,橋マ クラギ 14 本を測定。. 方法を現状より強固にすることが必要と思われる。. VI. 張出しに対する考察 ○マクラギ下ゴムパッドの摩擦力による横抵抗力確保 張出しに対しては,マクラギ下パッドと橋桁の摩擦力 で横抵抗力を確保することが基本であり,縦方向の摩 擦力の計算値や実測値と同様に少なくとも 12358N/ マクラギ 1本/片側レールの横抵抗力が期待でき,こ れに 0.7 の安全率を乗じ1m あたりに換算すると 12358×0.7÷0.5=17301N/m>8173N/m となり張出しに対し十分な横抵抗力が確保できている。 ○フックボルトが緩んだ場合の横抵抗力の確保 万が一フックボルトに緩みが生じた場合の張出し防止 のため,合成マクラギ下部に設けてある切り欠き(通 称:がっけ)の横抵抗力を検討する(図−5)。. IV. コイルバネについての考察. 変位量(mm). ○コイルバネによる緩み防止機能が経年により劣化する かどうかを調べるため,新品と 11 年使用した発生品と で荷重と変位量をグラフにプロットした(図−3)。こ れより,10年以上経過してもバネとして十分機能する ことが確認できた。 6 5 4 3 2 1 0. 新品 発生品. 緩んだフックボルト. 0. 5000 10000 荷重(N) 図−3 コイルバネの荷重と変位量の関係. V. フックボルトが緩んだ場合の縦抵抗力の確保. 合成マクラギ. ○万が一フックボルトに緩みが生じた場合,隣接するマ クラギで縦抵抗を確保する仕組み(図−4)とするた め,マクラギ継材の強度を検討する。 フックボルトの緩み. マクラギ継材. 図−5 フックボルトが緩んだ場合の張出し防止. 緩んだ2本分の縦荷重をここで伝達. 仮に2本連続でフックボルトに緩みが発生した場合, フックボルトの緩んでいない隣のマクラギ 1 本で縦抵抗 を確保するためにはマクラギ継材は2734N×2=5468N の荷重を伝達しても座屈しない強度を有していなけれ ばならない。マクラギ継材として通常使用している等辺 山形鋼 L50×L50×6 の許容座屈荷重はマクラギ間隔を L=500 ㎜とすると,ランキンの式より σc × A 333 × 564 .4 P= = a 33 .3 2 1 + × λ2 1+ m 7500 = 187114 ( N ) ≥ 5468 ( N ). マクラギが橋桁から ズレないよう がっ け があり、ここでも 張出し力に抵抗でき る横抵抗力有り。. 張り出しに対して必要な横抵抗力は片側レール 1mあ たり 8173Nであり,マクラギ間隔を 0.5mとしてマクラ ギ 1 本あたりに換算し安全率 0.7 で割ると 8173×2×0.5÷0.7=11676N/マクラギ 1 本 が必要であるので,このとき がっけ にかかるせん 断応力はフランジ厚 15 ㎜,マクラギ幅 200 ㎜とすると. 橋桁. 図−4 フックボルト が緩んだ場合の縦抵抗力確保. 張り出そうとする力. (必要な横抵抗力) τ= (橋桁フランジとマク ラギ切欠き部の接触面積) 11676 = = 3.89 (MPa) ≤ 7. 0(MPa) 15 × 200 となり,合成マクラギのせん断強さ 7.0Mpa より小さく がっけ だけでも張出しに対抗できる。 ※木マクラギの場合はせん断強さが 0.78〜1.176 MPa 程 度 と小さいため がっけ だけでは対抗できない。. VII. コストの比較 橋上ロングレール化にかかる費用を比較する。 マクラギ1本あたり, ・ フックボルト方式のままでマクラギ下ゴムパッド挿 入の場合の費用:10,800 円 ・ L 型金具を溶接し横縫いボルト定着方式に変更する 場合の費用:203,200 円 したがって橋上ロングレール化にかかる費用はマクラギ 間隔を 0.5mとすると(203,200−10,800)÷0.5= 384,800 円のコストダウンとなる,例えば 60mの橋梁で は 23,088,000 円のコストダウン効果がある。. λ=L/ix=500/15.0=33.3 σc:圧縮破壊係数,SS400 は 333N/mm2 a:材料による付加係数,SS400 は 1/7500 m:λ=L/ix =33.3<90 では m=1 よって継材は S=187114÷5468=34.2 倍の安全率が あり,十分な強度を有するが,継材とマクラギの取付け. ‑94‑.

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