河川底質中ダイオキシン類の同族体分布について
2
0
0
全文
(2) 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). 図 3-2 住吉川底質のダイオキシン類の濃度. 300. 350. 150. O8CDF. H7CDF. H6CDF. P5CDF. T4CDF. T3CDF. D2CDF. M1CDF. M1CDD. O8CDF. H7CDF. H6CDF. P5CDF. T4CDF. T3CDF. D2CDF. M1CDF. O8CDD. H7CDD. H6CDD. P5CDD. 0. T4CDD. 0 T3CDD. 50 H7CDD. 100. 50. O8CDD. 100. 200. H6CDD. 150. 250. P5CDD. 200. 300. T4CDD. 250. T3CDD. 同族体濃度 (pg/g-dry). 400. D2CDD. O8CDF. T4CDD. O8CDF. 0. 350. M1CDD. 同族体濃度 (pg/g-dry). 図 3-1 木津川底質のダイオキシン類の濃度. 図 3-4 住吉川底質の同族体分布. 図 3-3 木津川底質の同族体分布 4.. 2. non-ortho PCBs mono-ortho PCBs. H7CDF. H6CDF. P5CDF. T4CDF. O8CDD. H7CDD. H6CDD. P5CDD. T4CDD. 0. 4. non-ortho PCBs mono-ortho PCBs. 2. 6. H7CDF. 4. 8. H6CDF. 6. 10. P5CDF. 8. 12. T4CDF. 10. 14. O8CDD. 12. 16. H7CDD. 14. 18. H6CDD. 16. P5CDD. ダイオキシン類濃度(pg-TEQ/g-dry). ダイオキシン類濃度 (pg-TEQ/g-dry). 18. D2CDD. 7‑269. 考察 底質は同族体分布の結果を見ると 4,7,8 塩素化のダイオキシン類が多い。なかでも 8 塩素化の PCDD が多. い。河川水では 2, 4,8 塩素化の PCDD が多く 2 塩素化体については特異的に多く、なかでも 2,7 と 2,8 置換 体の 2 塩素化 PCDD が高く全体の濃度に対して約 54〜89%程度を占めていることが小林ら 3)によって報告 されている。底質については 4,8 塩素化体については河川水と同様の傾向を示したが 2 塩素化体については 高い濃度では検出されていない。河川水と底質のダイオキシンの由来は同じであることが推測されるが、同 族体分布には相違が見られる。このことから、ダイオキシン類は水−底質間で分配されることにより挙動し ていると予測される。2 塩素化体は PCDD/F の中では比較的、水へ分配されやすく底質ではあまり高い濃度 では検出されなかった。一方、8 塩素化体は、ダイオキシン類の中でも極めて水溶解度が小さく、また粒子/ 水分配係数が大きいため、底質に分配され水には分配されにくい事から、底質中で高濃度で検出される結果 となる。 5.. まとめ 本研究では、河川底質におけるダイオキシン類の低塩素化を含む同族体を測定し、底質と水との間の挙動. について知見を得た。毒性を持たない低塩素化ダイオキシンについては測定されることは少ないが、同族体 や異性体の分布を検討することによって汚染の由来や分解のメカニズムなどを知るうえでは重要な情報源と なる。 参 考 文 献 1) 環 境 省 水 質 保 全 局 水 質 管 理 課 : ダ イ オ キ シ ン に 係 る 底 質 調 査 測 定 マ ニ ュ ア ル , 2000 2)T.Nakano,R.Weber,Organohalogen Compounds, Vol46,558-561, 2000 3)小林ら : 河川水中ダイオキシン類の発生源と挙動の解析,水環境学会誌,Vol26 No.10, pp.655-662, 2003 ‑538‑.
(3)
関連したドキュメント
これら 2 つのライフサイクルの関係性につ いて図 1 に示す。事業開始をもって研究活動 のライフサイクルは始まり、最初の成果が公
第 3 章 (研究 1-1,1-2,1-3,研究 2-1,2-2,2-3) では,体験の回避を維持,促進するルールである,“変化 のアジェンダ”の確信度と,それに従った行動の程度を測定する Change
第 3 章ではアメーバ経営に関する先行研究の網羅的なレビューを行っている。レビュー の結果、先行研究を 8
1.はじめに
橋本会長: 紙おむつの話の中でありましたように、資料にお示しされている円グラフの分 類よりも実際にはさらに細かい分類で調査をされているということでよろしいで しょうか。. 事 務
なお︑本稿では︑これらの立法論について具体的に検討するまでには至らなかった︒
わが国を対象として将来の水災害リスクを扱った研 究として,和田ら は気象研究所
図-1 洪水時の野越からの越流 筑後川水系の支川の城原川は、野越、霞堤が計 9 箇所現存する河川である。かつては、水受堤と組み