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ハナヤサイ類の花らい形成並びに発育の温度条件に関する研究--特に異常花らいについて---香川大学学術情報リポジトリ

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ハナヤサイ 類の花ら い形成並びに

発育の温度条件に関する研究

一特に異常花らいについて−

藤 日 章 摸

Studies on Thermal Conditions of Curd Formation

and DevelopmentinCauliflower andBr’OCCOli,With

SpecialRefer・enCe tO AbnormalCurd Development

Yukihir・O FuJIME

日 次 緒 胃 第1章 花らいの形態 第1節 花らいの形態的特徴 第2節 花らいの発育 第3節 花芽の発育 第4節 考 察 第5節 摘 要 第2草 花らいの形成条件 第1節 低温要求性 第1項 温度制御下での低温要求性 (1)カリフラワーの低温要求性 (i)定温条件下での花らい形成

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ⅠⅠ (ii)花らい形成のための低温要求墓 18 20 22 23 23 26 28 31 33 35 35 (iii)幼 期 (2)ブロソコリーの低温要求性 (i)定温条件下での花らい形成 (ii)花らい形成のための低温要求量 (iii)幼 期 (iv)花らい形成に及ぼす温度と日長の影響 (3)考 察 (4)摘 要 第2項 種子低温処理と花らい形成 (1)温度制御条件下でのカリフラワーの花らい形成に及ぼす種子低温処理の影響 (2)ほ場条件下でのカリフラワ、一及びアロソコリーの花らい形成に及げす 経子低温処理の影響 37 (3)考 察 (4)摘 要 第3項 温度の日変化と花らい形成 (1)温度の日変化が花らい形成に及ぼす影響 (2)温度の日変化による花らい形成の抑制効果 (3)考 察 (4)摘 要 第2節 低温処理に伴う体内成分の変化 第1項 32pの部位別分布 第2項 泳動タンパクの部位別変動 第3項 茎頂部における核酸の部位別濃度の変化 第4項 考 察 第5項 摘 要 第3草 花らいの肥大条件 第1節 種子低温処理の影響 第2節 生育初期の温度の影響 第3節 花らい形成彼の温度の影響 第4節 ブロソ▲コリーの側花らい発育に及ばす生長調節物質の影響 第5節 考 察 第6節 摘 要

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ⅠIl 第4章 異常花らいの発生条件 78 第1節 異常花らい(blindness,buttoning,fuzziness,1eafiness,r’iciness) の形態的特徴 79 第2節 温度制御条件下における異常花らいの発生 第1項 fuzziness,leafiness及びricinessの発生に及ばす温度の影 第2項 blindnessの発生に及ぼす温度の影響 第3項 fuzzinessと1eafinessの差異 第3節 ほ場条件下における異常花らいの発生 第1項 異常花らいの発生に及ばす定植時期の影響 第2項 異常花らいを発生させる温度範囲並びにその温度経過期間 第4節 考 察 第5節 摘 要 絵 括 引 用 文 献 Summary

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− 1 − 緒 カリフラワー(β和∬査cα0ねγαCβαL.var・∂扉γγgよs L)及びブロソコリ・−(β憬∬∠cα0お用CeαLlVaI■紘浦∽ Plenck)の原慮地は地中海束部で,数千年前すでに栽培されていたケールに起源があるとされている(101,163).一 方,キャベツの原産地はヨ一口ノバ北西海岸及び地中海沿岸で,紀元前600年頃に結球キャベツの栽培されていた ことが記録に残・つている.ケール及びキャベツは自家不和合性をもち,容易に交雑して稔性をもつ雑穫を作るため, ケ・−ル型植物を出発点として,ブロソコリー・カリフラワ…型,キャベツ型,メキャベツ型及びコールラビ」型 植物が生じてきたと思われる.しかし,今日みられるような改良されたか仁フラワー及びブロッコリーの品種が 育成されたのはそれほど古いことでな・く,19世紀になってからのことである(157).日本へは明治の初めに導入 されたが−−什般に普及するにはいたらず,採凝の容易な千乗,静臥 山口及び九州などの暖地でわずかに栽培され ていたり しかし,近年になり日本の気候に合った品種の育成が進み,また食生酒の洋風化に伴い,これら両そ其 の生産は増加してきた. 欧米において,か仁7ラワー及びブロソコリーの花らいの発育は冷涼な気候と密接な関係にあることが▼占くか ら知られていた(66)..しかし,花らい形成のための温度条件が詳しく調べられるようになったのは1950年代であ り,花らいの形態が詳しく調べられたのもごく故近のことで(131),ニれら両そ業の発育生理に関する理解は十 分でない。日本においては,江口(30)がは種期を変えた栽培結果から,花らいが分化するためには低温に遭遇す ることが必要であることを報告している… その後,1960年頃になり,欧米とほとんど同時に日本においても幾つ かの研究がなされ,品種により花らい形成のための低塩要求程度にかなりの差のあることが明らかにされてきたい しかし,今までの研究では,用いられた品種の生態的特性が明らかにされないまま実験が行われたり,またほ 場たけでの栽培試験が多く,両そ其の低温要求性については不明な眉が多い…花らいを形成する温度は品種によ ってかなり異なり,香川(70)によれば,カリフラワーの棲早生種は22℃∼23℃で花らいを分化するが,晩生種で は0℃∼5℃の低温を経過することが花らいの分化に必要であるとしている..最近では,比較的高温の夏期でも 花らいを形成する超枚早生種が育成されている.現在までのところ,カリフラワー及びプロソコリーは植物体春 化型の低温要求性をもつとされているが,前述のように廠早生種には低温要求性があるか否かは明らかでなく, また晶粁によっては種子春化処理の影響がみられるという報告もある(37,70,L72,83).また作型が広がると共に, 種々の異常花らいの発生が問題となっているが,この発生を防止する方法はいまだ明らかにされていない.異常 花らいには幾つかの種類が知られているが,それらの形態には不明な点が多く,また発生条件についてもあまり 調べられていない カリ・フラワー及びフいロ/コリーの作型が広が1),その生産が安定するためには,これら両そ某の発育生理,と くに花らい形成並びに発育に関する温度条件が明らかにされなければならない.、そこで本研究では,両そ菜の花 らいの形態をまず明確にしようとした.次いで,両そ菜について早晩性の異なる数品種を用い,低温要求性に関 する品種間差をほ場及び温度制御条件下で調べ,両そ共における低温要求性について考察を行った..さらに,花 らい肥大に及ばす生育温度の影響を調べた.また異常花らいの椰類ごとに,その形態的特徴を明確にし,さらに ほ場及び温度制御条件下で異常花らいの発生する温度条件を調べ,異常花らいの発生防止について考察を行った..

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− 2 − 謝 革 本研究のとl)まとめにあたっては,京都大学教授浅平 端博士の懇切なご指導とご校閲を賜った.また,本研 究の遂行上絶えず有益な助言とご指導を賜った京都大学名誉教授塚本洋太郎博士,滋賀大学教授中村英司博士に 対し,深く感謝の意を表する. 更に,香川大学教授広瀬忠彦博士,同井上 宏博士,同北川博敏博士並びに同谷 利一・博士より,ご鞭揺とご 便宜を賜った.香川大学助教授中条利明博士並びに香川大学農学部徳田 孝技官には,走査型電子顕微鏡を用い た実験の遂行にあたり,有益な助言と多大の授助を頂いた.また,実験の遂行にあたり,歳菜瀾芸学研究室専攻 生各位の多大の援助を得た.ここに,これらの方々に対して謹んで深謝の意を表する. なお,本論文は京都大学審査学位論文を印刷に付したものである.

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− 3 −

第1章 花らいの形態

カリフラワー及びブロッコリーの花らいは特異な形態をしているため,これが栄養器官であるか生殖器官であ るかについて,古くから議論がされてきた..しかし,花らいの形態が詳細に調べられるようになったのは最近に なってであり,Sadik(131)及びSadik・Ozbun(134)がか)1フラワーについて,Gauss・Taylor(47,48)が ブロッコリーについての観察結果を報告している.花らいの形態に関する詳細な報告は少なく,これらの報告で も花らいを構成する各器官の用語に多少の遠いがみられ,両そ菜の花らいの形態にどれくらいの差異があるのか 明らかでない また,ブロソコリーと異なりカリ、フラワーでは,花らいが肥大する際,花芽の発育が停止することが知られて いる.これは,カリフラワー・がブロッコリーより育成されてきた過程で獲得した形質と考えられ,現在栽培され ているカリ■フラワー品種では花らい形成と花芽形成とで誘導条件が異なることが指摘されている(131).現在ま でのところ,カリ1フラワー及びブロッコリーの花らい形成の条件(47,48,83,131,132,134,138,139,152, 175,176)及び花芽形成の条件(30,47,48,70,131,188)に関してかなりの研究報告がある.しかし,カリ フラワーについて花らい形成と花芽形成とで誘導条件が異なることを明らかにした上で,それぞれの条件を調べ た報告は少ない(131,134).そこで,両そ某とくにカリフラワーの花らい発育の特徴を理解するためには,花ら い発育の様相を詳細に調べ,花らい形成と花芽形成とで誘導条件に速いのあることをまず明らかにする必要があ る. また,カリフラワーの花らい発育が速やかでしかも花らいが十分に肥大するためには,花序が原基の状態で発 育を停止して,しかも花序腺基数が十分に増加する必要がある.そこで,花芽の発育段階を詳細に調べておく必 要があるが,現在までの花芽発育段階の分け方は研究者によって異なり,実験結果の比較が十分に行いえない. また,花芽原基の形態並びに増加過程に関してはほとんど調べられていないひ 本章ではこれらの疑問点を明らかにするため,花らいの形態と発育並びに花芽の発育に関して調査を行った. 第1節の実験のために育成した材料を用いて,第2節及び第3節の実験を行ったが,必要に応じて第2牽以降の 実験結果を引用した.

第1節 花らいの形態的特徴

カリ1フラワー及びブロッコリーの花らいの形態的特徴を明確にすることは,両そ菜の花らいの形態を比較し, また本章より後で,花らい形成並びに花らい発育の温度条件を調べるために必要な基礎資料を与えてくれると考 えられる.そこで,本節では,両そ菜の花らいの形態を詳細に観察した. 材料及び方法 供試材料にはカリ■フラワ・−の‘スノークイーン’と‘野崎早生’,ブロッコリーの‘グリ・−ンコメット’と‘早生緑’を用 いた..これら4品種を,1977年1月30日に温室内には種し,青首した.育苗期間中,温室の殺低夜温を20℃以上 に保った.本葉が8枚になった3月19日に,香川大学農学部研究ほ場の幅12mの唾に株間45¢仇で2集権えとし, その後は慣行に従って栽培したい 花らいが成熟するiこ伴い,花らいの形態を肉眼で観察するとともに写舞撮影を 行った一.供試したカリフラワー及びブロノコリーのそれぞれ2品種間で,花らいの形態に違い鱒認められなかっ たので,カリフラワーについては‘スノークイーン’の,ブロソコリーについては‘早生緑’の結果を示した.花らい

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ー 4 − の成熟とは,花らい表面の周辺部にゆるみができ,花柄が伸長してきた時とした“また,‘野崎早生’及び‘早生緑’ の花らいから花柄が伸長してきた,それぞれ5月30日及び5月12日に10個体ずつ花らいを採取し,第1次分枝数 及び全花芽数を調査した. 結 果 ‘スノークイーン,の花らいが成熟してきた5月1日に,花らいを縦断して形態学的観察を行った(第1図). カリ・フラワーの花らいは主茎と多数の側生花序からなり,いずれもその先端には無数の花序原基が形成されてい た.各花序は分枝を繰り返し,第1次分枝から第4次分枝まで認められたが,それ以上は花序が発育せず花序原 基の状態にとどまり花序の花柄が伸長しないため,識別は困難であった..それぞれの花序の先端近くは著しく短 縮化しており,いずれの花序基部にも包薬が形成されていた…

花らい上に形成されている花序原基を,走査型電子顕微鏡(Scanning electron microscope,以下SEMと略 す)を用いてさらに詳細な形態学的観察を行った(第2図,本章‖第3節の実験結果)い花らいの中央部には分化 直後の花序原基が認められ,その周囲には多数の花序原塞が形成されていた.これを花序原基と呼ぶのは,第2 図に示すように,花序あるいは花芽としての発育が嘩な・る初生突起の段階で停止しており,が〈片などの花器形 成が認められな・いからである. 次に,花らい及び花序原基の縦断面を観察した(第3図,第2章“第2節の実験結果)“著しく盛り上り平たく なった茎頂の端より,包薬原基と花序原基が分化している∩花序阪基はその後発育して第1次分枝の花序を形成 するため,第1次分枝の花序原基ということになる.しかし,次々に花序原基が分枝して著しく増加した状態で は,それが第何次分枝の花序屁基であるかを識別するのは困難であるため,以下にはそれを単に花序隈基と呼ぶ ことにする. ‘早生緑,の花らいが成熟してきた5月12日に,花らいの形態学的観察を行うとともに写寅据影を宥った(第4図). ブロソコリーの花らいは主茎と多数の側生花序からなI),いずれもその先端には無数の花芽が形成されていたぃ プロソコリーの花らいではカ\トフラワーの場合と異なり,花序が数次の分枝を終えると各花芽原基は花器を形成 して花へと発育していた.ブロソコリーの花序の分枝程度並ぴにその先端近くの短縮程度はカ\)フラワ・−の場合 より劣っていた.、 次に,開花直前の花序の花柄が伸長してきた段階でカ〔トフラワー‘野崎早生’の花らい(第5図)及びブロソコリ ー‘早生緑,の花らい(第6図)を材料として,第1次花序数と仝花芽数を測定した(第1表)..‘野崎早生’の第1 次花序数は226本であり,全花芽数は31,830であった.←一方,‘早生緑’の第1次花序数は116本であり,‘野崎早 生,より少なかったが,仝花芽数は逆に711498で野崎早生’より多かった..

TabLel小:Number of first order・inflor・eSCenCeS and flower budsin a curd(cauliflower)or

a flower head(br.occoli)BothplantsgrIOWninfieldconditionreachedthelatestage Of curd or flower・head maturation on May300r・May12,r■eSpeCtively,Whenthe

number was measured.

NumbeT・Of

Plant material

first order・inflor・eSCenCeS flower buds

’Nozaki−WaSe’

CauliflowerI 22,6 31,830

‘Wase−midor・i’

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ー 5 −

Fig1Alongitudinalview ofa fullydeveloped cur−dofcauliflowerillustratingthecompositionof a flower stalk,peduncles oflateralinflorescences,bracts and flower bud primordia(cv‘Snow Queen’)a:Flower stalkb:Peduncle oflst orderinflorescence c:Peduncle of2nd orderin. florescence d:Bracte:Flower bud primordia

Fig 2 A centralportion of a fully developed curd of cauliflower coveredwith numerousinflo・ rescence primor−dia(cv <Snow Queen’)a:Apex of main axisb:Inflorescence primordia Fig 3 A medianlongitudinalsection of a shoot apex of cauliflower atthebeginningofcuTdfor・

mationThe broadening of apex and formation oflstorderinflorescenceprimordiaarethefirst indication of curdlormation(cv‘Snow Queen’)a:Apexb:First orderinflorescence primor− dium c:Bract d:Leaf primordium

Fig 4Alongitudinalview of afully developed flower head of broccoliillustrating the composi− tion of a flower stalk,peduncles oflateralinflorescences,bracts and flower buds(cv‘Wase− midori’)a:Flower staik b:Peduncle oflst orderinflorescence c:Peduncle of2nd orderin・ florescenced:Bracte:Flower buds

Fig5Alater stage ofcurd matur’ation of cauliflower showingelongatedinflorescences(cv‘No− zaki・WaSe’)After cutting off of peduncles

Fig 6Alaterstage offlower head maturation of broccoli(cv‘Wase−midori’)Aftercuttingoff Of peduncles

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一 6 −

第2節 花らいの発育

花らいが形成され,発育肥大してゆく過程を究明することは,青果栽培だけでなく採種栽培にとっても重要な 知見を与えてくれると思われるが,この過程はほとんど調べられていない.異常花らいの形態並びに発生温度条 件については後述(第4章)するが,異常花らいの発生を防止するためにも,花らい形成と花芽形成における誘 導条件の異同を明らかにしておく必要がある.そこで本節では,花らいの発育過程を形態学的に調べるとともに, 花らい形成と花芽形成の誘導条件について調査した. 材料及び方法 前節と同様に生育させたカ〔トフラワー‘スノークイーン’とブロッコリー‘早生緑’を用い,花らいの発育に伴っ て材料を適宜採取した.花らいの形態を肉眼で観察するとともに,写真拐影を宥った…両そ菜間の花らいの発育 過程に大きな違いは認められな・かったので,‘スノークイーン’についての結果を示した.. 結 果 カリ・フラワーの花らいが形成され,その後発育していく過程を観察した(第7図,a及びbは次節の実験結果の SEM写臥 dは1979年5月22日に,研究ほ場で分枝が伸長してきた花らいを採取し,縦断面の写真撮影を行った ものである.).菓原基を分化している未分化期の茎頂は円錐形をしていたが(a),やがて著しく肥厚してドーム 状になった(b).その後,ドーム状になった茎頂に花序原基の形成が始まり,この花らい形成の開始した段階を 花らい形成と呼ぶことにする(第3図).本実験では花らいの発育を,未分化 花らい形成,花らい肥大及び花ら い成熟の4段階にわけた‖花序原基の増加に伴って花序が分杖を繰り返し,またその先端近くが著しく短縮化し て花らいが大きくなった,この段階を花らい肥大と呼ぶ.このようにして花らいの肥大が最大になった後(C), 花らい表面の周辺部にゆるみができて側生花序の花柄が伸長してきた(d),この段階を花らい成熟と呼ぶ.花柄 の伸長を観察すると,第1次分枝の伸長に伴い第2次分枝,第3次分枝及び第4次分枝が伸長して いた.その際, 伸長の盛んな分枝にある花芽原届ほど花芽発育が進んでいた..一方,伸長のおこらなかった分枝にある花芽原基 の発育は停止したままであり,これらの花芽原基はその後枯死した… このようにカリフラワーでは,花らいの肥 大過程に花芽の発育は停止しており,花らいが成熟した後に,花芽としての発育が再び始まった… 一方,ブロッコリーの花らい発育についての観察結果は図示していないが,花らい形成まではカリフラワーと 同じ発育過程であった..しかし,花らいが肥大する際に,花芽原基の発育は停止することなく進み,花らいの成 熟時には花器を形成していた. ほ場条件下では,カリ・フラワーの花らい形成後,花らい肥大に引き続いて花らい成熟及び花芽形成がおこるた め,花らい形成と花芽形成とで誘導条件に違いのあることは判然としな・かった.しかし,温度制御条件下で花ら い形成後に低温を経過する区とそうでない区を設けると,花らい形成と花芽形成とで誘導条件の異なることが推 察された(第8図,第4章・・第2節の実験結果り)..ほ場条件下で花らいが形成された4月10日に,15℃,20℃, 25℃及び30℃に制御された温度条件下へいっせいに移して栽培すると,花らい形成彼の生育温度が低いほど花ら いの成熟は早く起こったい15℃で育てられた植物では5月12日に花芽形成が認められたが,25℃及び30℃で育て られた植物では側生花序の伸長は不十分で,30℃で育てられた植物の花らいはその後枯死した.第9図に,側生 花序の伸長が不十分で花芽形成がみられず,枯死した花らいを示した. カリフラワーの花らい肥大期における花芽発育は通常停止しているが,環境条件によっては花芽発育が停止せ

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− 7 −

Fig7 Developmentalstages of cauliflower(cv‘Snow Queen’)a:The vegetative stage with a pointed and narrow shoot apexinitiatingleaf primordiab:The dome・forming stage with a flat andwide shoot apex c:The thickening stage with a curd developing highordeTinflores− CenCeS(a:Fjower stalk b:Peduncユe oflst orderinflorescencec:Peduncle of2nd orderinflo− rescence d:Bracte:Flower bud primordia)d:The maturing stage with a curd elongating peduncles and inflorescences

Fig8Effects of growing temperatures on development of cauliflower curdAfter the curd for・

mationin field condition,the plants were transferred to constant temperature conditions of150, 200,250and30℃and gr−own untilanthesis(cv‘Snow Queen’)Left to right:Plantsgrown at 150,200,250and30℃

Fig9 Thewithered curd of caulif10Wer,Which has slightlyelongatedbutabortivepeduncleswith− out flower buds After the curd was formed at constant temperature of15℃,the plant was grown at field condition from August5to August31(cvLSnow Queen’)

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− 8 − ず,引き続いて発育することか観察された(第10図,第4章・第2節の実験結果.).第10図に示された植物は, 幼期を過ぎたのち0℃の人工照明条件下で30日間の低温処理がされたも、のであり,処理後にほ場条件下で栽培す ると,小さな花らいを形成するとともに花芽を形成し,カイランによく似た草姿を示した..第10図にみられる苛 姿は,現在栽培されているカリフラワー及びブロッコリーが育成される以前の形態に近いのではないかと思われ るが,現在ではこの花らいは異常花らいとされ,ricqy curd及びbuttoning と呼ばれる

Fig10Chinese kale・1ike and buttoned cauliflower,Whichhave smallcurdsandslightlyelongated inflorescencesbearingsome flower budsPlants were grownat O℃andilluminated with fluo− rescentlamps of2,0001uxintensity for30days after theypassedthejuvenilephase Then,they weretransferred to field condition and grown untilcurd formation(cv‘Snow Queen’)

第3節 花芽の発育

カリフラワー及びブロリコリーの花芽発育段階については既にいくつかの研究報告があるが,研究者によって 発育段階の分け方は異なり,また両そ莱の発育段階は別々に調べられてきた.しかし,現在まで,両そ菜の花芽 の発育過程を詳細に調べ,花芽の形態を明示した報告は少ない.だが,種々の花らい形成要因が両そ菜の花らい形 成並びに花芽形成に及ぼす形倒咤解析するためには,花芽発育段帽を詳細に調べておく必要がある. 本節では,カリ■フラワー及びブロノコリーの花芽発育には共通する過程が多いと思われるため,両そ菜の花芽 の発育を詳しく観察し,それぞれの発育過程を共通の段階で分けようとした. 材料及び方法 第1節と同様に生育させたカリフラワー‘スノークイーン’とブロノコリー‘早生緑’を用い,花らい形成の徴候 の認められた5月1日より5日おきに試料を10個体ずつ採取した..試料を採取後直ちにFAAで固定し,次いで 双眼実体顕微鏡下で未展開菓を除いた.その後,Gogueら(46)のち法を改良した以下に示すような方法で走査 型電子顕微税(SEM)観察のための試料作製を行ったい

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− 9 − SEM用の拭料作製方法 15℃に保ったグルタ、−ルアルデヒドの4%溶液(pH74のリン酸緩衝液で溶解する仙)により24時間固定す る. 2 リン酸後衛液(pH74)で,16時間おきに試料を3回洗浄する.

35℃に保ったオスミウム酸の16%溶液(pH74のリン酸緩衝液で溶解する.)により後固定を3時間行う.

4リン酸緩衡液(pH74)で8時間おきに試料を3固洗浄する. 5エチルアルコい・・・・・ルによる脱水を宥う..15%,30%,50%及び70%エチルアルコールでそれぞれ30分間脱水し, 次いで85%及び95%エチルアルコ・−ルでそれぞれ60分間脱水し,最後に100%エチルアルコールで24時間脱水す る..

6酢酸イソアミルの50%溶液(99%エチルアルコールで溶解する.〉に試料を12時間浸潰し,エチルアルコ、ニル

を置換する. 7酢酸イソアミルの100%溶液にさらに12時間浸漬し,エチルアルコールを置換する.

8 試料内の酢酸イソアミルを′ト型密閉容器内で液体二酸化炭素に置換した後,43℃で臨界点乾燥を行う(日立

臨界点乾燥装置・HCP−1型). 9乾燥した試料をアルミニウム製の試料台にはりつけ,Au・・Pd合金によるスパソタリング蒸着を行う(ェイ コ・−エンジニアリング社,IB−1型)小 10蒸着した試料をSEM(明石・MSM−4S型)で観察するまで,デシケ、−ター内に保有す−る. 以上の方法に従って作成した試料を用い,花芽の発育過程をSEMにより観察するとともに写真撮影を行った. 両そ菜の花芽発育過程はほとんど同じであったので,がく片形成まではカリフラワーーの結果につき,それ以後の 過程にういてはブロッコリーの結果について示した. 結 果 カリ・フラワー及びブロソコリーの花芽発育を,未分化期から花弁伸長期までの9段階にわけて観察した(第11 図)..0:未分化期の茎頂は円錐形をしており,主として葉原基を分化している(a).1:膨大期には,茎頂は未 分化期に比べ,著しく大きくなるとともに肥厚してドーム状になる(b)..3:花らい形成前期では,肥厚した茎 頂の周辺部から突起状の花序原基ができる(c).この原基が第1次分枝の花序原基であり,その基部に包兼原基 が形成されている..花らい形成とは,前述したように,花らい形成前期に達した場合を指すことにする.4:花 らい形成中期には,花序原基の数がさらに増加する(d).5:花らい形成後期には,すでに形成された第1次花 序原基の周囲に第2次花序原基が形成され,新たに形成された第2次花序原基の周囲にさらに花序原基が形成さ れ,この関係が繰り返されて花序原基が著し〈増加する(e).花らい形成中期及び後期に形成された花序原基に ついては,包葉原基の形成は認められなかった.カリフラワーでは,花らい形成前期から花らい形成後期にかけ て花序原基の発育は停止し,花序原基の増加に伴って花らいが肥大した.その後,花らいから側生花序の花柄が 伸長するのに伴って,次の花芽発育段階に進んだ..ブロソコリーでは,花序原基の増加と花らいの肥大に伴い, 花らい周辺部の花序原基ほどその花芽原基は次の発育段階に進んでいた一.6:がく片形成期では,個々の花芽原 基に4枚のがく片が形成され為(f).7:雄ずい・雌ずい形成期には,がく片の内側に6個の雄ずいと1個の雌 ずいが形成される(g)..8:花弁形成期になると,雄ずい基部の外側に4枚の花弁が形成される(b)..9:花 弁伸長期には,花弁は著しく伸長してくる(i). 次に,花序原基の発育過程を縦断面から観察した(第12図,第2章・第2節の実験結果.).未分化期にある‘野

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−10 丁−

Fig11Scanningelectronmicroscopic observationofthedevelopmentofflower budofcauliflowerandbroc・ coli(cv,,a・e:‘Snow Queen,cau11flowerI,f・i:‘Wase−midori’broccoli)a:The vegetative stage;a Shoot apexinitiatingleafprimor・diaispointed andnarT・OWb‥Thedome−forming stage;a Shoot apexis flat and widec:The early curd・forming stage;Curd formationisevident by theinitiation ofinflor−eSCenCe

primordia and br・aCt primordia(a:Inflorescence primordium b:Br・aCtprimordium)d:Theintermediate curd−formingstage;a flat domeiscovered withinflor・eSCenCe primordiae:Thelate curd−formingstage; inflorescenceprimordiaar・e newiyinitiated aroundthe primordium oflst order丘nflorescence(a:Apex of

mainaxisb:Inflorescenceprimordia)“f:Thesepal・formingstage;foursepalsareinitiatedineveryflow− er bud g:The stamen and pistil・formingstage;Six stamens and a pistilareinitiatedinside sepals・

h:The petal”formingstage:four・petals areinitiated at the outerIbaseofstamens“i:Thepetal−elongation

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−11−

Fig12Medianlongitudinalsectionsofshootapexofcau− 1iflowersatthedome−formingstagetothelatecurd−form− ing stage(cv‘Nozaki・WaSe’)a:The dome−forming

Stage;XlOO b:The early curd−forming stage;the

Shoot apexinitiatesinflorescence primordia and bract

primordia;Ⅹ50c:Thelate curd・forming stage;a

more advanced stageincurddevelopment,numerOuSin・

florescence primordia and bract primordia are evident:

x20 崎早生,の茎頂は円錐形であり,tunicaの内側に中心母細胞群や周辺帯などのZOnationが認められた.膨大期 に達した茎頂は,著し〈肥厚してドーム抑こなっていた(a)い花らい形成前期に達した花らいでは,花らい周辺 部から花序原基の形成と包菓原基の形成がみられた(b)い花らい形成後期に達していた花らいでは,多くの花序 原基か形成されていた(C)..花らい中央部の第1次花序原基の基部には,花らい周辺部の第1次花序原韮の場合 と同様に,包葉原基が形成されていた.この包葉原基は花らいの比較的内部に形成されているため,花らいの外 部形態の観察(第11図−d・e)の際には認められなかった.

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−12 −

第4筋 考

察 カリフラワーの花らい(cuId)が栄養器官であるか生殖器官であろかについて古くから議論がされてきたlのは, 花ら、いの発育過程が明らかでなかったためと思われや.Sadik(13りが指摘しているごとく,カリウラワーの花 らいの発育は品種によって異なり,また環境条件の影響をうけて変化する.そこで,通常の収穫期までの花らい では花芽は認められないが(第1区Ⅰ),収穫期を過ぎたものあるいは異常条件下で形成されたricey curd(第5図, 第10図)では花芽は形成されている.De Candle(25),Masters(96),Henslow(51),Worsdell(185), Bailey(5)及びCoupin(16)が花らいに花芽を認められないとかあるいは花芽が形成されたとしてもこれ<が退 化していると報告しているのは,収穫期までの花らいについて観察しただけであり,収穫期を過ぎた後に花らい の花芽がどう発育したかについては観察していないためと考えられる.また,Home(54),Dark(23)及びRao (129)が花らいに花芽を認めたと報告しているのは,収穫期を過ぎた花らいかあるいはr・icey curdを観察した ためではないかと推察される. カリ17ラワーの花らいを構成する器官については,Sadik(131)の結果と一致した.つまり,花らいは肥大し た主茎と多数の側生花序からな・り,各花序は分枝を繰り返している(第1図).ただ,Sadik(131)は主茎及び柳 生花序の花柄が肥大していることを認めていないが,カ\トフラワーの茎は本来多肉化しており,主茎及び側生花 序の花柄も肥大しやすい性質をもっていると思われる..また,カリフラワーの花らいにはMasters(96),Lund・ Kjaerskou(94),Worsdell(185)及びAamlid(1)が報告しているごとく過度の分杖及び花柄の肥大が認め られたが,DeCandle(25),Masters(96),Henslow(51),Worsdell(185),由ailey(5)及び並河・p志 佐(112)が指摘するような花柄の帯化あるいは組織のゆ合は認められなかった. 花柄の基部には包菓が形成されており,花序を抱いている.多くの植物において,個々の花芽の基部に形成さ れる小包菜は,か)7ラワーの正常な発育過程では認められない.しかし,異常花らいの一つであるfuzzy head においては,花芽原基を保護するようにその基部に小包薬が形成される.個々の花芽を支える小花柄は,花芽が 花芽原基の状態にある場合には明確でないが,花芽が発育して花器を形成するに伴って伸長して明らかとなる ブロッコリ・−の花らいを構成する器官についての形態学的報告はな〈,Gauss・Taylor(47,48)による組 織学的観察があるのみである.本実験の結果より,ブロソコリ・−の花らいはカリフラワーとほぼ同様の器官構成 であると考えられる(第4図).ただ,主茎及び側生花序の花柄の先端部にある花芽は発育を停止しないで花器を形 成している 両そ菜の花らいが栄養器官か生殖器官かについては,上述のように本実験結果から明らかなように生殖器官で あると断定される.ただ,カリ■フラワーの花らいは栄養生長より生殖生長へ移行した後の極めて初期の状態にあ り,ブロソコリーの花らいはカリフラワーよりさらに生殖生長が進んだ状態にあると考えられる.両そ菜の花ら いを生殖器官であると考えるのは,それぞれの茎頂が膨大し,その上に花序原基が形成されたのちは薬原基の形 成は起こらないこと,さらに,形成された花序原基が初生突起の状態で発育を停止する一・方,さらに花序原基を 側生して花序原基数が増加するか(カリフラワー),あるいは花序原基が増加する一・方,各花序は花芽を形成す るとともに各花芽の発育が進むからである(ブロッコリー)..Sadik(131,134)はカ))1フラワー‘Snowba11M’ を用いて実験した結果,春化処理をしない場合には花らいは形成されても花芽は形成されないことから‘Snowba11 M’の花らいは形態学的には生殖器官であるが,生理学的には栄養器官であると報告している.その際,‘Snowball M’は畳温が239℃,夜温が183℃の育苗温度で幼期を過ぎた後も栽培されている.この夜温は,同じ早生種で

(19)

−13 − も‘SnowballM’よりやや低温要求量の大きいと思われる‘野崎早生’でも十分に花らいを形成する条件である ので,Sadikの実験における‘SnowballM’は育苗中の温度により花らい形成に必要な低温要求は満たされて いたはずである.したがって,その花らいは形態学的のみならず生理学的にも生殖器官である可能性は高いと考 えられる. 本実験では,花らいの発育過程を未分化,花らい形成,花らい肥大及び花らい成熟にわけた.カ\仁フラワ、−の 花らい肥大期に形成された花序原基がなぜ発育を停止してしかもその数の増加だけが起こるのかは明らかでか−が, 現在栽培されているようなカリ■フラワーが育成される以前の形態は,恐らくケール状の植物体にプロソコリー様 の小花らいが形成されるようなものであり,その花らいと若茎を食べていたのではないかと考えられる.ブロソ コリーの栽培に関しては1660年より以前の栽培記録はみられないが,カリフラワーより起源は古いとされている (101,163).恐らく,自家不和合性をもつブロッコリーが他のキャベツ類と交雑を繰り返している間に,花芽が発 育を停止する代わりに花序鹿基を増加する性質をもつ植物が現われ,その性質が固定されてカリフラワーが育成 されたのではないかと思われる..ブロリコリ・一には種々の形質をもったものがあり,例えば花らいの色は緑色以 外に白色あるいは紫色のものもあり,また頂花らいが著しく大きくなウて側花らいの発生の少ないもの ,あるい は側花らいのまったく出ないものなどが知られている.このようなプロ/コリーの形質の変異は,上述したよう な仮定の可能性をある程度示唆するものと思われる. 本実験の結果より,カリフラワ、−の花らい形成と花芽形成とではそれぞれの誘導条件に違いがあり,Sadik (131)も報告しているごとく,花芽形成は花らい形成に比べて低温要求盈が大きいと考えられる.なぜなら,花 らい形成に引き続いて低温に遭遇しないと花柄の伸長は不十分であり,花序嘩基の発育も停止したままでやがて 花らいは枯死するからである(第9区l).花らい形成後低温に十分遭遇する場合には,側生花序の花柄の伸長に伴 って花序煉基の発育は再び始まり,花芽が形成される. カリフラワー及びブロッコリーの花序は複総状花序と思われるが,花序を形成する他の植物でもカリ、フラワ・− の場合と同様に,花序の形成及び発育に対して異なる要求をもつものが知られている・例えば頭状花序であるキ クについて,Cathey(10)及びNitsch(114)は,花序形成と′ト花形成とでは誘導条件に違いがあり,花序形成 後に小花形成の条件が満たされない場合には,その花序は柳芽と呼ばれる奇形となり,発育が停止することを報 告している. ブロッコリーでは花芽形成後に各花序の花柄が伸長するのに対して,かトフラワ・−では通常の場合,花柄が伸 長した後に花芽が形成される(第7図−d)..しかし本実験で示されたごとく,カリフラワ・−でも花らい形成の前 後より花らい形成に十分な低温に長期間そう過すると,花柄が伸長することなく花芽が形成される(第10区Ⅰ). また,異常花らいの一・種であるricey curdでは,花柄が伸長する以前に花芽が形成されている.そこでカリフラ ワーについても,花柄の伸長は花芽形成に必要な前段階ではないと考えられる.カリフラワーでは,花芽が原基 の状態で発育を停止して数の増加のみが起こるという性質に関して選抜されてきたものであろう.従って,花芽 形成に必要な低温要求量の大きい植物が育成され,その結果通常の場合には花芽形成のための低温要求が満たさ れるまでに花柄の伸長に適した生理的条件が成立し,花柄がさきに伸長するのではないかと考えられる. 従来カリフラワー及びブロッコリーの花芽発育は両者が無関係に調べられているが,共通する発育過程も多い と思われるため,本実験では共通の発育段階で分けた.カしトフラワーの花芽発育段階の分け方は研究者により異 なり(30,70,83),またがく片形成期までしか調べられていない小プロソコリーについては花弁伸長期あるいは がく片形成期まで調べられているが,その花芽発育段階の分け方も研究者により異なっている(72,188)..また

(20)

−14 一 山崎(188)の報告を除いて,両そ菜の花芽発育段階の詳細な記載はない.本実験ではこれらの実験結果を参考に して,両そ菜の花芽発育段階を既述の9段階にわけた(第11図).この分けカにより,両そ菜の花芽発育の共通点 と相違点がよく比較されるのではないかと考えられる.本実験での分け方に従えば,両そ菜の花芽発育には特別 に異な・った発育段階があるわけでない.ただ,カリ■フラワーでは花らい形成後期からがく片形成期まで花芽発育 が停止して発育段階に停滞があるが,ブロッコリーではその停滞はみられない. また,両そ菜の花芽発育に共通して,雄ずい及び雌ずいの形成後に花弁が形成されているのが観察された.こ の点に関してカリフラワーについての報告はないが,ブロソコリーについては山崎(188)の結果と−・致した.通 濁,花を構成するがく片,花弁,雄ずい及び雌ずいは花軸の基部より向頂的に,また外側より内側へと分化する.. 両絹物以外にもキャベツ(73,164)及びカブ(119)で,雄ずい及び雌ずい形成後に花弁の形成されることが報告 されている.球根植物においても,花軸の基部より,また外側より内側へと花器が形成されるユ・り科,ヒガンバ ナ科植物に対して,アヤメ科植物では,雄ずいの形成後に花被の形成されることが知られている(166).

第5節 摘

要 カリフラワー及びブロソコリーの花らいについて形態学的観察を宥うとともに,花らい並びに花芽の発育過程 を調べた. 1カリ■フラワーの花らいは1本の主茎と多数の側生花序(‘野崎早生’の場合,第1次花序数は22“6本.)からな l),各花序はさらに分枝を繰り返し,その先端近くは短縮化していた..主茎及び側生花序の先端部には無数の 花芽原魔(‘野崎早生’の場合,31,830花芽.)が形成されており,カートフラワーの花らいは茎頂が生殖生長へ移 宿した後に形成された,ごく初期の発育段階にある多数の花序の集合したものである. 2一 ブロッコリーの花らいは1本の主茎と多数の側生花序(‘早生緑’の場合,第1次花序数は116本..)からなり, 各花序はさらに分枝を繰り返し,その先端近くは短縮化していた.主茎及び側生花序の先端部iこ無数の花芽(‘早 生緑’の場合,71,498花芽.)が形成されており,ブロソコリーの花らいもカリ■フラワー同株,多数の花序から なる生殖器官である. 3一 両そ菜の花らいの発育過程は,未分化,花らい形成(花序原基の形成),花らい肥大(花序原基の増加,花序 の分枝及び短縮化)及び花らい成熟(側生花序の花柄の伸長)に分けられた.カリフラワーの場合,花らい形成 と花らい成熟後におこる花芽形成とでは誘導条件は異なり,後名の低温要求程度は前者より大きいと考えられ た. 4両そ菜の花芽発育は,次の9段階に分けられた.0:未分化期,1:膨大期,2:花らい形成前期(花序原 基の形成開始),3:花らい形成中期,4:花らい形成後期,5:がく片形成期(小花の花器形成開始),6: 雄ずい・雌ずい形成期,7:花弁形成期,8:花弁伸長期. 5カリフラワーの花らいはブロソコリーと異なり,花らいを形成した後,花らいが成熟するまで(花らい形成 前期∼花らい形成後期)花芽原基の発育は停止しており,その後花柄の伸長に伴って花芽が発育した.. 6 両そ菜の花序原基の増加過程は同じであり,第1次花序原基が向頂的に形成された後,その周囲に第2次花 序原基が形成され,さらにその周囲に第3次花序隙基が形成され,このような関係が繰り返された後各花序に 無数の花芽原基が形成されると推察される.

(21)

ー15 叫

第2章 花らいの形成条件

カリフラワー及びブロソコリーの花らいが形成されるには相物体が低温に遭遇する必要があり,その低温要求 程度に品稜間差のあることが報告されている(34,70,72,83,138,143,180,188)..しかし,すべての品種が 低温要求性をもつかどうかは明らかでない.例えば,カリフラワーの魔早生種とブロノコリーの早生種は比較的 高温条件下でも花らいを形成することから,それらが低温要求性をもつことに対して疑問が提示されているが (109,150,155),この点についてはまだ明らかにされていない. 上述した多くの研究により,両そ菜の花らい形成に及ぼす温度条件の影響がかなり明らかにされているが,−・ 方,花らい形成に伴う体内成分の消長(32,33,84,134,161)並.ぴに茎頂部の組織学的変化(47,48,131, 133)に関する報告は少なく,低温処理により花らいが形成される機構は明らかでない.花らい形成並びに発育 を安定して行わせるため,また異常花らいの発生を防止するためには,低温処理に伴う体内成分の消長を調べ, 花らい形成における体内成分の役割を明らかにする必要がある. 本章では,これらの問題点を明らかにするため,以下の実験を行った.

第1蔀 低温要求性

カリフラワー及びブロッコリー・の低温要求性について,多くの研究は自然の温度変化条件下あるいは昼夜−・定 の温度条件下で調べられている(34,52,70,72,97,132,143,155,188).しかし,両そ某の品種間で,低温 要求性がどのように異なるかは明らかでない小 前述したごとく,カリフラワ・−の極早生種とブロソコリーの早生 種が低温要求性をもつことについては疑問がもたれている.ブロッコリーの低温要求性に関する報告はカリフラ ワーの場合に比べてはるかに少ない. 本節では,両そ莱について早晩性の異なる数品種を用い,低温要求性をまず明らかにしようとした.次いで, 両そ莱における種子春化の可能性を究明し,また畳温と夜塩を別々に制御して両そ莱を育て,畳夜の変温が花ら い形成に及ぼす影響を調べた.

第1項 温度制御下での低温要求性

カリ・7ラワー及びブロッコリーの低温要求性を明らかにするため,温度制御条件下でい〈つかの実験を行った.. 両そ菜の低温に対する反応には共通点が多いため,本項で,両そ莱の低温要求性を考察した..

(1)カリフラワーの低温要求性

カリフラワーの花らい形成は日長条件には無関係に低温により誘導され,高温で抑制されることが明らかにさ れている(8,30,83,132)一.一方,低温要求性に関しては,ほ場でのは種期を変えた栽培結果から,品種ごと の低温要求程度が推定されている(55,70,77,83,115,116).しかし,これらは自然の温度変化条件下とい う制約があるため,花らい形成の温度魔囲並びに低温感応首齢などについては不明な眉がある.また,温度制御 条件下で低温要求性を調べた報賃はいくつかあるが(83,91,132),温度段階あるいは供試品種が少なく,品種 別の低温要求性の究明は十分でない ここでは,花らい形成に関して早暁性のあるカリ’フラワーの数品種を用い,低温要求性を明らかにするため, 次の3点を調査した.まず,花らいが形成される温度範囲並びに花らい形成のための低温要求程度を調べた.最

(22)

−16 − 後に,いつ幼期が終るか,つまりどれくらいの笛齢になると低温を感応するようになるかを調べた (i)定温条件下での花らい形成(実験1) 幼期を過ぎたと思われる板早生種,早生種,中生種と晩生種を用い,100→30℃の温度制御条件下で栽培し, 花らいの形成される温度範囲を調査した. 材料及び方法 供試品種には樋早生種の‘しらたま’,‘スノ欄クイーン’,‘スノーキング’,早生種の‘スノークラウン’,‘野 崎早生’,‘福寿’,中生種の‘野崎中生’と晩生種の‘野崎晩生’を用いた.実験方法の詳細は第2表に示したとお りで,それぞれのは種日には種箱へは種を行い,極早生種と早生種は最低夜温を25℃,中生種と晩生種は最低夜 温を20℃とした温室で青首した.展開兼が橿早生種,早生種,中生種と晩生種について,それぞれ6−7枚,7 ∼8枚,11枚及び14枚になった時,香川大学農学部の温度制御ガラス㌧室へ移し,昼夜温を一一足とした150,200,250 及び30℃で6週間栽培したル なお,中生種と晩生種については,30℃区の代わりに10℃区を設け,畳夜温を10℃ とした人工照明室(自然日長と同じ日長,3000ルソクス)で栽培した.温度処理開始後,1週間おきに各品種の それぞれの温度区について20個体を用い,苗の生育を調べるとともに,花芽発育段階を双眼実体顕微鏡で調べた. ‘スノークイーン’と‘野崎早生’については,花芽発育段階を調べるとともに,茎頂の横径を測定した.花芽発育 段階は第1章で述べたように,次の9段階に分けた..0:未分化期,1:膨大期,2:花らい形成前期,3:花 らい形成中期,4:花らい形成後期,5:が〈片形成期,′6:雄ずし∴雌ずい形成期,7:花弁形成期,8:花 弁伸長期であるり な・お,花らい形成前期に達した場合,花らいが形成されたと判定した. Table2.Exper■imentaldesign of Experimentl.

Leaf number Temperature treatment Earliness Cultivar Sowingdate atthestart Dateof Temperature Duration

Oftreatment start ℃ Weeks

mely ,

15,20,25

‘SnowCrown’July13,1978 6”5 and30

Early ‘No2;aki−WaSe’ May15,1978 73 June27,1978

‘Fukuju’ June21,1978 7.5 Aug.1,1978 1−6

Intermediate‘慧ミ ̄

oct23,1978 11O Nov25,1979

10,15,20

‘i

sept23,197岳 135 and25

Late Dec一1印79

Plantsweregrownat COnStant temperatureS for one tosixweeksafterItheyhavepassed throughtheir’juvenile phase 結 果 橡早生種の花らい形成は生育温度が150,200及び25℃で認められ,‘しらたま’は30℃でも処理開始後6週目に 花らいを形成した(第13図).板早生種の中では,‘しらたま’と‘スノークイーン’の花らい形成は‘スノーキング’ に比べて早く,その後の花芽発育も速く進んだ.早生種の花らい形成は生育温度が15℃の場合,処理開始後3過 日に認められたが,20℃では15℃の場合に比べてかなり遅れ,処理開始後5週目に花らいを形成した一.ただし, ‘スノークラウン’は20℃の場合でも,処理開始後3週目に花らいを形成した.中生種の花らい形成は15℃におい て処理開始後6週目に認められ,晩生種はどの生育温度でも,処理開始後6週目まで花らいを形成しなかった..

(23)

−17 − □10℃ ●15℃ 020℃ ▲25℃ △30℃

‥・ ̄∴ ■●■・′● 」_.ふ_よ「_.ふ___」ム_−_′−_.ふ.ヾ、」⊥_↓..「−_..ゝ_..†−.」ふ二_.‥。ト_1−_

●S&5S巾巴◇一h

「二こここt一丁 ̄ ̄− ̄1「こごこここご二「 1 .一.∴二一..‥∴.●

1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 Growing period,Weeks

Fig.13“Effectofteml光r・atureOnfloraldevelopmentofeightcultivarsofcauliflowerdifferingin earliness of curd

formation(Experimentl)

・0:Vegetativestage11=Dome−formlngStage2:Earlycurd・formlngStage 3:Intermediatecurd・formlng Stage

4:Latecurd・formingstage5:Sepal・・formingstage6:Stamenandpistil・・formingstage7:Petal・forhingstage 8:Petal・・e10ngation stage

TabLe3.Number ofleaves to curd affected by differ・ent temperatur’eSin eight cultivars

of cauliflower(Exper・imentl) Leaf numb占Ⅰ Cultivar Growingtemperature,℃ 15 20 25 30 0−b l▲ り心 ハ月 8 ウ︼ ﹁⊥ 6 つJ 9 9 1﹂ 1▲ 2 2 2 2 2 3 4 一一

獅椚捌ニー︼

‘Shiratama’ ‘Snow Queen’ ‘Snow Xing’ ‘Snow Cr・OWn’ ‘Nozaki−WaSe’ ‘Fukuju’ ‘Nozaki−Chusei’ ‘Nozaki・bansei’ 極早生種の花らいが形成された時の生育を比較すると,生育温度が高くなるほど捻兼数は増加し,とくに25℃ では著しく増加してから花らいを形成した(第3表).早生種についても生育温度の高いほど,総葉数が増加して から花らいを形成した.早晩性の異なる品種が15℃で花らいを形成した時の紙業数を比較すると,晩性の品種ほ ど総菜数は増加して花らいを形成した‖ ‘スノークイーン’の花らいが形成された,温度処理開始後2週目の茎頂を比較すると,生育温度が150及び20 ℃で花らい形成後期に達していた茎頂の横怪は,25℃で花らい形成前期に達していた茎頂より著しく大きかった

(24)

−18 −

(第4表).‘野崎早生’の花らいが形成された生育温度15℃と20℃における茎頂の横径を比較すると,20℃では15 ℃に比べてより大きな横径の茎頂が膨大期及び花らい形成前期に達した.

Tab[e4 DiameterIOfter・minalshoot apex ofcauliflowergrownatdifferenttemper’atur’eS

(Exper・imentl) cv‘Nozaki“wase’ CV‘Snow Queen’ Diameterofterminalsh00tapeX・P Diameter’Ofterminal血ootapex,P Growingperiod

weeks Growingtemperature,℃ Growing temperature,℃

15 20 25 3p 15 20 25 30 4125● 3188 300‖0 2063 0 ・1 0 0 5 一7578750087 1 1 1 2 1 6 3 AV ・l 1 5 1 5 3 8 6 8 丘V O ワ一 l l 1 2 1 19850=● 2245“0●= 9375= 2281 365“6● 278‥1 7765.5●= 84168■= 58701= 2625 650‖0= 471‖9● 2031 1995り0●● 462.5● 211.9 5961.9●● 10344●● 209.4 9853.0●● 1830.0= ● Thedome・formingstage offloraldevelopment ●■ The eaIly curd-foIming stage of floral development ●●● Thelate curd・formingstage offloraldevelopment

(ii)花らい形成のための低温要求量(実験2) 実験1と同じに,幼期を過ぎたと思われる早晩性の異なる8品種を用い,処理期間を変えて低塩に遭遇させ, 花らい形成に必要な低温要求量を調査した. 材料及び方法 供試品種並びに栽培条件は,実験1と同じにした.実験方法の詳細は第5表に示したとおりで,展開兼が実験 1の場合と同様に極早生種,早生種,中生種と晩生種について,それぞれ6∼7枚,7∼8杖,11枚及び14枚に Table5.Experimentaldesign of Experiment2.

Leaf number・ Low temperature treatment

Earliness Cultivar Sowingdate atthe start Date of Temperature Duration,

Of treatment start day/night,℃ weeks

mely・

2

‘SnowCrown’ Sep29h1978 6”5 0ct26,1978

1,2,3and4

Early ‘Nozaki−WaSe’ Nov5,1978 7”3 Dec26,1979

‘Ftlkuju’ Nov.5,1978 7.5 Dec.26,1979 10/5

i.

Intermediate Dec31・1979 110 Mar1,1980

2,4,6and8

i

Late Dec31▼1979 13・5 Mar1,1980

Extremelyearlycultivar・SandearIlycultivarswerIe grOWn above25℃ andanintermedi・ ate cultivar and alatecultivar were grownabove20℃untilthe end of their juvenile phase。Then,theywerIegrOWnfor・OnetOeightweeks atlow temperatureinanarti・

ficiallylightingrIOOmWithlightintensityof3,0001ux under the photoperiod the same

as the naturaldaylength of the experimentalseason,

(25)

ー19 ¶ なった時に,低温室(人工照明,3,000ルノクス,明期10℃・・暗期5℃,16時間日長)へ移して低温処理を始めた. 処理期間は,極早生種と早生種は1,2,3及び4週間,中生種と晩生種は2,4,6及び8週間とし,処理後 はもとの温室にもどして生育させた.供試個体の一部は,低温処理を宥わずにそのまま温室で生育させ対照区と した..各品種について,それぞれの低温処理終了時と低温処理終了後温室にもどしてから3過後に,20個体を供 試して苗の生育を調べるとともに花芽発育段階を双眼実体顕微鏡で調べた.なお,処理終了後3週目の調査を行 う際に,それまで温室で栽培していた対照区の個体についても低温処】塑区と同じ調査を行った..処理終了後3週 目までに花らいを形成した場合は,その時に調査を祈った仙 境 黒 板早生種の‘しらたま’と‘スノークイーン’は2週間の低温処理終了時に花らいを形成し,‘スノーキング’は4週 間の低温処理終了時に花らいを形成した(第14図).また実験1で示されたとおり,極早生種は生育温度が25℃で も花らいを形成するため,対照区でも花らいを形成した.早生種の場合,3週間(‘野崎早生’)あるいは4週間 (‘スノークラウン’と‘福寿’)の低温処理終了時に花らいを形成しないで,温室にもどして3週後に花らいを形成 した.すなわち早生種では極早生種と異なり,低温経過後に花らいが形成されるという現象(低温の誘導作用型) が認められた.中生種についても同様の現象が認められ,8週間の低温処理終了後3週目に花らいを形成した. 晩生種については処理期間が短かったためか,8週間の低温処理をしても花らい形成しなかった.

●Justaftertheendoftreatment O Threeweeksaftertheendoftreatment △ ControlplantsgroⅥlat20●or25℃

‘Snow King’ ‘Snow Crom’

●輩叫5のt巴01h 12 3 4 1 2 3 4

ヽ 2 3 4

1 2 3 4 ‘Nozaki・・bansei’ ‘Nozaki−Chusei’ ‘Fukuju’ 1 2 3 4 1 2 3 4 2 4 6 8 2 4 6 8

Period oflow temperature treatment,Weeks

Fig14.Floraldevelopmentineightcultivarsofcaulif10Weraffectedbyperiodsof10Wtemperaturetreatment

(Experiment2) ● Refer to Fig“13

‘しらたま,と‘スノークイーン,の花らいが形成された,2,3及び4週間の低温処理終了時の総乗数はほぼ等し く約20枚であった(第6表)小‘スノーキング’の花らいが形成された3及び4週間の低温処理終了時の総菜数も約 20杖であったが,2週間の低温処理の場合には,処理終了後3週目に捻葉数が約25枚になってから花らいを形成 した.早生種の‘スノークラウン,と‘野崎早生,の花らい形成時の桧葉数はほぼ等し〈て約23枚であったが・‘福寿’ の総菜数はそれよりやや増加して26枚であったい中生種の花らい形成時の桧葉数は,早生種の場合よりさらに増 加して348校であった.

(26)

ー20−

Table6Number ofleavestocurdaffectedbydifferent periods oflow temperaturein

eightcultivar・SOfcauliflower(Experiment2)

Leaf number

Cultivar Treatment per・iod,Weeks

1 2 3 4 6 8 ‘Shiratama, − 206* 19A’ 20い7■ ‘SnowQueen, − 20”0*19‖8* 2017* ‘SnowKing, − 256 193 1911 8 4 0 2 3 6 2 2 2 ‘Snow Cr・OWn’ ‘Nozaki−WaSe, − − 23.0 ‘Fukqju’ ‘Nozaki.chusei, − , 34l8 ‘Nozaki・bansei’

* Leafnumberwasmeasuredwhencurdswereformedtilltheend

Oflow temperature treatment

(iii)幼 期(実験3) 本実験では,早晩性の異なる8品種を用い,は種後の生育期間を変えて低温に遭遇させて花らい形成の看無を 調べ,幼期を明らかにしようとした. 材料及び方法 供試品種並びに栽培条件は実験1,実験2と同じにした…実験方法の詳細は第7表に示した・・極早生種と早生 種はは種後2,3,4,5及び6週齢から,中生種と晩生種はは種後4,5,6,7及び8週齢から,低温室(人 工照明,3,000ル/クス,明期10℃・時期5℃,16時間日長)へ移し,低温処理を行った・・供試個体の一部はその まま温室で生育さセ,対照区とした..低温処理期間は,極早生種と早生種の場合は3週間,中生種と晩生種の場 合は5週間とし,低温処理後はもとの温室にもどして生育させた.各品種について,それぞれの笛齢からの低温 処理終了時と処理終了後温室にもどして3週目に,20個体を供試して笛の生育を調べるとともに花芽発育段階を

Table7Experimentaldesignof Experiment3

Low temperature treatment

Plantage at Temperature D∬ationof

Sowing date the start of treatment treatment

week..。Id day/night,℃ weeks

Earliness Cultivar

mely ,

2 2→5 and 6

3

‘SnowCrown’ Sep20,1979

Early ‘Nozaki−WaSe, Nov 9,1979

‘Fukuju’ Nov.9,1979 10/5

‘ー

Intermediate Dec31・1979

4−7and8 5

IAte

‘i

Dec31,1979

Extremelyear・1ycultivar・Sandearlycultivarsweregrownabove25℃fortwotosixweeks

aftergerminationandanintermediatecultivarandalate cultivar・Were grOWn above

20℃for・fourtoeightweeksaftergermination.Then,theyweregrownforthree or’five

weeksatlowtemperatureinanartificial1ylightingroomwith1ightintensityof3,000lux

underthephotoperiodthe sameasthenaturaldaylengthoftheexperIimentalseasonl

(27)

− 2l一 双眼実体顕微鏡で調べた..なお,処理終了後3週目の調査を行う際に,それまで温室で栽培していた対照区の個 体についても, 処理区と同じ調査を宥った‖ 低温処理終了後3週目までに花らいを形成した場合は,その時に調 査を行った. 結 果 橡早生種の‘しらたま’と‘スノークイーン’は,4週齢より低温処理をすると処理終了時に花らいを形成した (第15図).‘スノーキング’は6週齢より低温処理をしても,処理終了時には花らいを形成せず,5週齢から低温処

●Justafterthe end oftreatment ロ 3weeks after theend oftreatmentfor5weeks

O 3weeksafter’theendoftreatmentfor3weeks △ coLltrOlp】ants 「=ニニ7十1て ̄二 ̄苛†4=こ丁こ ̄ ̄ ̄㌣ ‥ ・ ●▲‥ ‘Snow Crown,

0﹂−3

−ぉ如5S一己Oth 2 3 4 5 6

一Nozaki・WaSe’ ‘Nozaki−Chusei’ ‘Nozaki−bansei’

2 3 4 5 6 2 3 4 5 6 4 5 ゝ7 さ

4 5・6 7 8

Plant age at the start of treatment,Week・01d

Fig15.Floraldevelopmentin eightcultivarsofcauliflower affected bylow temperaturetreatment Started at different plant agcs(Experiment3)● RefertoFig”13

理をすると処理終了後3過日に花らいを形成した..そこで,‘しらたま’,‘スノ・−クイーン’及び‘スノーキング’ の幼期は,は種後それぞれ4,4及び5週齢までと思われる.早生種の‘野崎早生’と‘福寿’は5週齢から,‘ス ノークラウン’は6過齢から低温処理をすると,処理終了後3週目に花らいを形成し,低温の誘導作用型が認めら れた〃 そこで,‘スノークラウン’,‘野崎早生’及び‘福寿’の幼期は,は種後それぞれ6,5及び5過齢までと思わ れる..中生種は8週齢より低温処理をすると,低温の誘導作用を示して花らいが形成されているので,幼期はは 種後8週齢までと思われる.晩生種については処理期間が短かったためか,8週齢から低温処理をしても花らい を形成しなかったり 板早生種の‘しらたま’と‘スノークイーン’の花らい形成が認められた4,5及び6週齢について,処理終了時 の稔乗数を比較すると,苗齢の若いほど少ない桧葉数で花らいを形成した(第8表)け‘スノークイーン’は3週齢 から低温処理をしても,処理終了後3週目に花らいを形成したが,その総葉数は4週齢の場合に比べ増加した.. ‘スノーキング’の花らいが形成された5及び6週齢について総菜数を比較す−ると,処理終了時の絵薬数には約5 枚の差があったが,その後どちらも約21枚の総菜数になって花らいを形成した.実験1において,極早生種は150 −25℃の温度範囲で花らいを形成したが,本実験で50−10℃の低温処理をした方がより少ない総菜数で花らい を形成したい 早生種の‘野崎早生’と‘福寿’の場合,花らいが形成された5及び6週齢の花らい形成時の総葉数は

(28)

− 22 −

Table8Number ofleaves to curd affected bylow temperature at different plant ageS ineightcultivars of cauliflower(Experiment3)

Leaf number

Cultivar Plantage atthe start of treatment,Week−Old 2 3 4 5 6 7 8 ‘Shiratama, − − 170* 22.9+ 31.5■ ‘SnowQueen, − − 18。8■ 22.6* 2&7■ ‘SnowKing’ − − − 20 9 2166 l 1 5 4 0 0 2 2 2 ‘Snow Crown’ ‘Nozaki−WaSe, − − − 19 7 ‘Fuktわu’ − − − 19・2 ‘Nozaki・Chusei, − − − − 2&6 ‘Nozaki・bansei’ + Refer to Table6 ほとんど同じで約20枚であった.‘スノークラウン’は6過齢で花らいを形成したが,その時の捻葉数は他の早生 種よりやや多く241枚であった.中生種の花らい形成時の総乗数は早生種よりさらに多く,286枚であった. カリフラワーの低温要求性に関する実験1,実験2,実験3の実験結果をまとめて,第9表に示した.

Table9.Conditionsbywhichsevencauliflowercultivarswithdiffer・ent ear・1iness of curd

formationwereinduced toinitiateinflorescenceinExperimentlto3

血plan也kame紀nSi也Ⅵ!t0 10W temI光一atl打e D∬ation Flowedl唱● for tbmo・Ⅰ■餌pOn鎗tO i血uc也oh low也mI光ratu代 王Iductive

temI光rature Plant age PlaれtgrOW血

馳rlir絶SS Cdtivar

Nod Total Maximum stem

unfoldd no0f dim也r

week・・Old leaves leaves mm ℃ weeks

慧㍗1y;…冨蓋?・ 15・20・25a血30 15・20a鵬25 … 4 D 5 6.2 15.8 3.8

■SnowCrown’ 4 Ⅰ 8 81 210 50

払riy ‘Nozaki・・Wa駅, 15血20 3 Ⅰ 5 69 15・2 40

‘Fuklか’ 4 Ⅰ 5 8.5 15.3 4.1

・・・・・・ ≒ 15 8 1 8 114 153 45

● D:Direct char・aCterⅠ:Inductive charIaCter

(2)ブロッコリーの低温要求性

杉山・高橋(155)と篠原(150)は,は種期を変えた栽培結果から,ブロソコリーの早生種は低温要求性をもた ないのではないかと報告している巾 しかし,早晩性の異なる品種間で,花らい形成の温度範囲,低温要求量並び に低温感応竃齢は明らかでない.Fontesら(34)はブロソコリーの花らいが日長とは無関係に低温経過により形 成されると報告しているが,Gauss・・Taylor(47)は長日条件が花らい形成を促進すると報告しており,ブロ ッコリーの花らい形成に及ぼす日長の影響は明らかでない. ここでは,花らい形成に関して早晩性のある7■ロノコリーの数品種を用い,低温要求性並びに日長条件の影響 を明らかにするため,次の4.卓を調査した.まず,花らいが形成される温度範囲並びに花らい形成のための低温 要求程度を調べた‖ 次いで,いつ幼期が終るか,つまりは種後どれくらいの首齢になると低塩に感応するように な・るかを調べ,殻後に花らい形成に及ぼす温度と日長の影響を調べた‖

Fig 4Alongitudinalview of afully developed flower head of broccoliillustrating the composi−  
Fig7 Developmentalstages of cauliflower(cv Snow Queen )a:The vegetative stage with a   pointed and narrow shoot apexinitiatingleaf primordiab:The dome・forming stage with a   flat andwide shoot apex c:The thickening stage with a curd developing highordeTinf
Fig 41lEffectsofbenzyladenineonweightofterminalflowerheadandtotalweight   Oflateralflowerheadsper・plant(Experiment2).Notesoftreatmentissimi.   1ar tO thatin Fig.38‖    −・方,ベンジルアデニンの高濃度を処理するほど,株あたりの側花らい重は顕著に増加した.    ベンジルアデニンの浪度を変えて処理しても,各側花らいの重さに差は認められなかった(
Fig 51・Changeofairtemperatureinoutdoorofspring.    常程度は小さかった.   野崎早生 の20日齢・30日戸外区及び45日戸外区ではそれぞれ膨大期及び花らい形成期に達した個体を温室へ   もどすと,その後全個体にfuzzinessが発生し,異常程度は30日戸外区の方がより大きかった(第47表).30日戸   外区の花らい形成期は明らかでなかったため,fuzzinessを発生するまでの遭遇期間は求められな・かったが,45   E]戸外区では花らい形成後16日員

参照

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