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小学生の理科学習における自己効力に関する研究

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(1)学位論文題目. 小学生の理科学習における自己効力に関する研究. 兵庫教育大学大学院. 学校教育研究科. 教科・領:域教育専攻. 自然系コース. M94631B 山 下 健 一. 主任指導教官 山田卓三教授 指導教官. 松本 伸示 助教授. 本研究の一部は、日本理科教育学会第45回全国大会(北海道教育大学函館校19 95年8月8・・9日)、および日本教科教育学落第21回全国大会(金沢勤労者プラザ. 1995年10月14・15日)において発表を行った。.

(2) 一目次一 第1章序論一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一5. 第1節問題の所在一一一一一一一…一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一5. 第2節自己効力について一一一一一一一一一一一一一一一一一一一ny一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一6. 1.自己効力とは一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一一一一一一p一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一6. 2.理科教育での先行研究一一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一““一一 9. 第3節研究目的一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 一一一一一一一一一一一一一一9. 第2章研究方法一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一10. 第1節研究の概要一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・・一一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一 10. 第2節授業実践計画一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一11. 1.授業実践における理論的背景一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一11 2.仮説一一一. 一一. @16. 3.授業実践に伴う調査の枠組み一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 17 4.授業実践の分析の枠組み一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 18. 第3節自己効力に関する多面的調査一一一一一一一一一一一一一・一・一一一一一一一一一一一一一一一…一一31. 第3章授業実践一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一一一32. 第1節予備授業実践一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一・・一一一一一一一一一一一一一一32. 1.予備授業実践の目的一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・・一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一一一一 32. 2.対象及び時期一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 32. 3.予備授業実践に伴う調査の実施一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 32 4.指導計画一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 33. 5.実験群の設定一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一一一一一一 42. 2.

(3) 6.はたらきかけの方法と具体的内容一一一一一一一一一一一一一一…一一一一一一一一一一一一一一一42. 第2節予備授業実践の分析結果と考察一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 44. 1.理科の学習意欲・自己効力・価値観の授業実践前後の比較一一一一一一一一一 44 2.理科の自己効力・価値観と理科の学習意欲との相関一一一一一一一一一一一一一一一一46. 3.理科の自己効力・価値観の変化と理科の意欲の変化の連関一一一一一一一一一46 4.授業直後の意識からみた努力、理解、自己効力の関連一一一一一一一一一一一一47 5.予備授業実践のまとめ一一一・一一一・・一一一. 一一 49. 第3節本授業実践一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 50. 1.予備授業実践からの改善点一一. 一50. 2.本授業実践の目的一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一50. 一51. 3.対象及び時期. 4.本授業実践に伴う調査の実施一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 51 5.指導計画一一一一一一・・一・一・一一・一一一一一一一一・・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一 52. 6.実験群の設定一一一一一一一一一一一…一一一一一一一一・・一一一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一61. 7.はたらきかけの方法と具体的内容一一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一61. 第4節本授業実践の分析結果と考察一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一67. 1.理科の学習意欲・自己効力・価値観の授業前後の比較一一一・一一一一一一一一一一一一一67 2.理科の自己効力と理科の学習意欲との相関一一一・・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一71. 3.理科の自己効力の変化と理科の意欲の変化との連関一一一一一一一一一一一一72 4.授業直後の意識からみた努力、理解、自己効力の関連一一一一一一一一一一一一一一 72 5.本授業実践のまとめ一一一一一・・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 73. 第4章自己効力に関する多面的調査一一一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一75. 第1節調査の概要一一一一一一一一ny一一一一…一一一一…一一L一一一一 一一一一一一一一一一一一一一一一一一 75 1.目的一一一一一一一一一一一一一・一・・一・・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一75. 3.

(4) 2.内容一一一一. 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一. 3.方法一一一一一一. 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一. 4.対象及び時期. 一一一一一一一・一一一一一一一一一一一. 第2節調査結果と考察…. 一一一一. @75 @79 @79 @79. 1.理科学習での自信の有無と自信のついた教師の言ec一一一一一・・一一一一一一一一一一 79. 2.理科学習での自信の程度と教師の言葉のほかに自信のついた出来事一一 83 3.成績の原因帰属と自信のついた教師の言葉一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 85 4.理科学習での自信と価値観の有無一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・d・一一一一一一88. 5.調査のまとめ. 一一一一一一一一・一一一一一・一一一・一一 90. 第5章結論一一一一一. 一一一一一一一一一一一. @91. 第6章今後の課題・一・一一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一93. 謝舌辛一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一96. 引用文献・参考文献一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 97. 巻末資料. 4.

(5) 第1章 序論 第1節 問題の所在 現代は激動の時代である。科学技術の進歩は日進月歩であり、人類が未 だかつて経験したことの無い速さで社会や日常生活を変容させている。そ のような時代にあって、現行の学習指導要領1は、自ら学ぶ意欲をもち、社. 会の変化に主体的に対応できる児童の育成を目指している。そして、とり わけ理科教育に求められるものとして、. ①社会の変化に主体的に対応できる問題解決の能力 ②日常生活において創造的に思考、判断し、行動できる能力と態度の育. 成 ③直接経験を重視し、感受性を高め、豊かに表現する能力の育成 があげられている2。. しかしながら一方で、「理科嫌い・理科離れ」が指摘され、その対策が考. えられてはいる3もののまだ十分な効果を上げていないというのが理科教 育の現状ではないだろうか。. 堀は、何よりも学ぶ子どもたちのために、理科教育学の目的論を再考す べき時期にきているのではないかと問題提起しつつ、現段階では、「一人 ひとりの子どもに応じた、その子どもなりの科学的自然観と世界観を形成 すること」に尽きるのではないか4としている。. 一方森本は、子ども達自身によるその学習に対する価値づけと同時に、 その根拠の明確化の作業なしに、意味のある学習の成立はありえない5。ま. た恐怖や抑圧をもっての知識の強制や本人の意志にかかわらない知識の 導入は難しいことではない。教師が、子ども達に彼ら自らの意志により知 識を獲得せんことを念願したときから、苦難が始まった6としている。. 5.

(6) このような考え方に立つ時、子ども自身が興味や関心をもち、自発的に. 学習する内発的動機づけが大きな意味をもってくるのではないかと思わ れる。櫻井は、内発的に動機づけられた行動を一般的な定義に加え、「有 能さと自己決定への欲求によって動機づけられた行動」とし、さらに子ど もに自ら学ぶ力を育成するため、内発的動機づけに関する研究成果が大い に役立つと期待している7。. さらに他の多くの文献8でも、自己教育力9にかかわって内発的動機づけ の重要性を述べ、それを促進するための方法の一つとして、自己効力感の 育成が指摘されている。. にもかかわらず、前述したように「理科嫌い・理科離れ」への対策に十. 分な効果がみられない今、理科学習において、いかに自己効力を高める かということは、児童自身が意欲的に理科学習に取り組むための重要な鍵 の一つであると考える。. 第2節 自己効力について 1. 自己効力とは 自己効力はまだ新しい言葉であり、少し古い辞書には記載されていない ものが多い10。最近の辞書11によれば、. 『自己効力 self−efficacy 人間が行う様々な学習事態では、これだ けのことができるであろうという結果についての期待がその遂行行動に 大きく影響する。A.バンデューラは結果についての効力期待のことを自 己効力と呼んだ。伝統的な学習理論では習慣強度のような媒介概念が使わ れたが、観察による学習などを含む人間の幅広い学習については、人間の 内部に成立する期待のような認知的媒介過程を仮定する必要がある。教育. 6.

(7) 指導の場においても、自己に対する期待とか自信に相当する認知的要因が 動機づけに影響するので、自己教育力育成の立場から自己効力や効力感と いう言葉が教育用語になりつつある。』. と記されている。. ※ 自己効力は、もともとはself−efficacyという言葉であるが、日本 語では「自己効力」と訳されたり「自己効力感」と「感」をつけて訳され たりしている。現在、「感」の有無による厳密な定義の違いはなされていな. いようである。本研究では上の辞書の表記に従い、すべて「自己効力」と 表記した。「自己効力感」と表記している部分は、文献からの引用で、その. 文献が「自己効力感」としていたものである。ただし意味は自己効力と特 に違わないと解釈した。. さて、Bandura,A.は、人間行動の決定因として、先行要因、結果要因、. 認知的要因の3つをあげている。自己効力は先行要因の1つである。彼 は、先行要因として予期機能の重要性を強調し、それには結果予期と効力 予期とがあるという。前者はある行動がある結果を導くだろうという個人 の予測である。後者は、その結果を生遼のに適切な行動をうまくできると いう確信である。これが自己効力である。両者の関係は図 のようにあら わされている12。. 図1 効力予期と結果予期の関係. 人 一一一 行動一「一結果. 繰菰. i鋤彌. 7.

(8) 自己効力について、塩見は次のようにまとめている13。. 『自己効力感というのは、ある行動を行うときに、「いま、そのことがわ たしにはできる」、あるいは「やればきっとわたしにはできるであろう」. といった具体的な行為の遂行・完成の可能性についての予測に関係した言 葉である。』. 『その機能としては、自己効力感が高まることによって、課題への積極的 な取り組みが促進されていき、たとえ問題の遂行がむずかしいといった困 難な状況に直面したとしても、課題への取り組みを中止することなく、む しろもっと大きな努力を、さらに長く続けて、環境や自分に対して好まし い変化をおこなうといった積極的な力をもつものである。』. 『自己効力感は、基本的には、自分の努力と関係し、そしてさらに、その ひとの「動機づけ、つまり、モチベーション」と関係する言葉であるとさ れる。』. D.H.Schunkは、割り算や引き算を課題とした実験によって自己効力に ついて検討し、例えば訓練によって自己効力が高まれば成績も向上すると している14。. また波多野は、効力感の高い者は有効な方略を使いつづけるだけでな く、もっと質の高い方略を用いはじめたり、解けない課題に対しても「チ ャレンジがすきだ」というような肯定的な感情を示す者か有意に多かった りしたDweck,C.S.らの実験を紹介している15。. したがって、児童の主体的な学習がますます重要になってくるこれから の学校教育、とりわけ「理科離れ・理科嫌い」が指摘されている理科学習 において、自分には課題を解決する力があるとする自己への信頼ともいう べき自己効力のもつ意義は大きいと思われる。. 8.

(9) 2. 理科教育での先行研究 理科教育にかかわっての自己効力に関する研究は、まだほとんどなされ ていないが、最近、自然認識において、認知面と情意面が一体となった概 念変換の鍵となることが指摘されている16。また理科学習におよぼす自己. 効力感と理科不安の高低との関連を調べた研究i7やドイヅで開発されたC. AMI(Contro1,Agency,Means−ends,lnterview)を基に学習意欲の基 礎過程を分析できる理科教育の自己効力感測定尺度の開発を目指した研 究18が見受けられる。. しかし、小学校理科教育における自己効力についての研究となると、ほ とんどないのが現状である。. 第3節 研究目的 『 第1章第1節でのべた問題の所在、及び第2節の 先行研究から、小学 校理科教育において、理科学習にかかわっての自己効力の実践的な研究の 必要性を痛感する。. したがって、本研究の目的を次のように設定する。. 1.小学校理科学習において、児童の自己効力を高めるための具体的な手 だてを求める。. 2.理科学習における自己効力と理科の学習意欲との関連を検証する。. 9.

(10) 第2章 研究方法 第1節 研究の概要 研究の概要を示したのが図2である。. 予備授業実践 ……………一一’…’… 多面的調査. 本授業実践. 自己効力を高める手だて. 学習意欲の向上. 図2研究の概要 自己効力を高める手だてについて、次のような方法で研究をすすめるこ とにした。. ①理科の授業実践を通して、教師による自己効力を高めるためのはたらき かけを行い、その有効性を検討する。 ②①により得られた結果から、学習意欲との関連を調べる。. ③教師のはたらきかけと自己効力・原因帰属の意識・価値観との関連を多 面的に調べることにより、自己効力を高めるための個々に応じた手だて を探る。. 10.

(11) その理由として、児童にとって主たる学習の場は授業であるということ がまずあげられる。そして授業での学習活動を通して、児童は自己効力を 高めたり低めたりしているはずである。小学校では、児童に対する教師の 影響力は大きく、その教師は児童の学習意欲を高めるための様々なはたら きかけを日常的に行っている。したがって自己効力に関しても、まず授業. の場での教師のはたらきかけにもとつく実際的なデータを得なければな らないと考えた。. また同時にそのような理科における自己効力の変化が、理科の学習意欲. の変化にどの程度結び付いているのかを確認する必要があると思われ る。. さらに授業実践のみでは、設定可能な実験群数の制約から、教師の様々 なはたらきかけが個々の児童の自己効力をどう変化させるのか、自己効力 と深く関与しているとされる原因帰属の意識、価値観、さらに児童にすで にある自己効力の違いなどと関連して捉えることは難しい。そのため、そ れらについての知見を多面的に得るための調査も必要であると考えた。. なお、授業実践および多面的調査の具体的な方法については第2節、第 3節でそれぞれ述べる。 一. 撃2節 授業実践計画 1. 授業実践における理論的背景 努力帰属について 図3は、Schunk,D.H.が提唱した認知的学習の自己効力モデルに北尾が 加筆したものである19。A(初期特性)、 B(課題に関する変数)、 C(効. 力手がかり)ともに自己効力と深くかかわっていることが指摘されている. が、学習課題遂行時に存在する要因は、Bの課題に関する変数の欄に示さ. れている10項目である。. 11.

(12) A(初期特性). B(課題に関する変数). C(効力手がかり). ①学習適性. 学習への. ①教授の目的. ①遂行の成果. ②先行経,. ゥ己効力. A内容の困難度 B認知的処理 C方略の訓練 D教授による提示 E遂行のフィードバック Fモデリング G目標設定. A成果のパターン. 圏 ● 吻 R 冒 − 胴 曜 騨. H報酬. B帰属 C文脈 ⑤モデルの類似性. E説得者の信頼性 F身体的特徴. 5. I帰属のフィードバック. 図3 認知的学習の自己効力モデル(Schunk,1989)点…線は北尾が追カロ. 本研究の授業実践ではその10項目のうち、特に⑩の帰属のフィードバ ックに焦点をあて努力帰属的なはたらきかけをすることにした。その理由 は、以下に述べるような背景があるからである。. 北尾は、帰属のフィードバックは自己効力の情報源として説得力があ り、「力があるから成功した」とか「努力したから成功した」というフィ. ードバック情報が与えられると自己効力が高められるであろう20としてい る。. このように原因帰属理論からの効力感の考察に目を向けると、樋口ら は、統制感(目指す成果に対して自分がどれだけ統制可能かどうかという 見通し)に影響を及ぼす要因に原因帰属様式を想定し、パス解析を用いて 学業成績に至る因果の道筋を検討している21。それによれば、高成績を自 己の能力や努力に求める児童・生徒もいれば、課題のやさしさや運のよさ に求める者もいるように、その原因の求め方には個人特有のスタイルがあ るとしている。. そこでWeiner,B.の学習経験における動機づけの分析に着目したい。. 12.

(13) 表1原因帰属の3次元(Weiner,B.,1980) 統制可能 安定 内的. 統制不可能 不安定. 安定. 自分の変わらない 自分の不安定な 自分の能力 iいつもの)努力. 不安定. 疲労、気分. iいつもとは相違. ゥ分のスキルの変. キる)努力. サ. 外的 他人の変わらない 他人の不安定な 他人の能力. 他人の疲労、気. iいつもの)努力. iいつもとは相違. ェ、スキルの変. ロ題の困難さ. キる)努力. サ、運. 表1は、Weiner,B.の原因帰属理−論を塩見がまとめたもの22であるが、 原因帰属には、「内的一外的」の次元、「安定した次元一不安定な次元」、. 「統制可能一統制不可能」の3つの次元があり、能力が高いとか課題がや さしいとかいったことは、そんなにかわるものではなく、ものすごい努力 とか幸運というのは、きわめて不安定であるとしている。 さて波多野は、Dweck,C.S.らの実験から、成功や失敗を自分の努力に. 依存するものとみる傾向の強い者は、課題に対してねばり強く取り組む傾 向が強く、成功・失敗を自分の努力とは無関係のものとみる者では、そう したねばり強さに欠け、その事態で、無力感に陥ることも多くなることが 示唆される23としているし、同じDweck,C.S.らの別の実験でも、テスト課. 題の失敗の理由として、効力感の高い者は努力が足りなかったなどの自分 の力で克服できることを示している例を紹介している24。. つまり原因帰属と自己効力は強くかかわっており、成功すれば内的で安 定要因の「自分の変わらない(いつもの)努力」や「自分の能力」に、失 敗したら外的で不安定要因の「運」などに帰属させるようにすることが必 要である25・26といえる。実際馬場園は速見(1985)の努力への帰属を促す. 研究を、授業における自己の学習状況を努力の帰属の方向へ自己評価させ. 13.

(14) ることによって、学習の動機づけを高めることが可能であることを示唆し ている点で意義深いものといえよう27としている。. さらにWood,R.Eと.Bandura,Aは、能力を練習によって発達するものだ. とみなすほうが、生得的なものととらえるよりも高い効力感を持ち続け、 高い目標に挑戦することを示している28。. これらのことから、授業実践にあたって努力帰属的な考え方をはたらき かけ、その有効性を検討することは、児童の自己効力を高める手だてを求 めるうえで欠かすことのできない方策であると思われる。. しかも、ある領域で、自分の力でやればる、自分もまんざらではない、 といった自信がとりもどされると、それによって、他の面でも次第に積極 的になっていくというように波及することも考えられる29のである。. ただし、教師が児童に努力帰属をはたらきかけるにあたって、ぜひ留意 しておかなければならないことがある。それはいくら努力しても課題達成 出来ない児童に対する配慮である。たとえ教師が援助し様々な手をつくし. ても、現実には残念ながらその様な児童が存在してしまうこともあり得 る。教師が努力帰属をはたらきかければはたらきかけるほど、陰でそのよ うな児童は、自分はいくら努力してもだめなのだと無力感に打ちのめされ ているかもしれない。まさに「獲得された(学習された)無力感」を教師 が与えてしまいかねない危険性がある。その様なことにならないために、 授業実践にあたって、場合によっては、「今まで知らなかった初めてのこ とを勉強しているのだから、うまく出来なくても当然だ。」「出来なかった ことよりも、頑張って出来たことのほうに目を向けるとよい。」「毎日毎日. の勉強はしんどくても、努力していたら、長い目でみると成長しているこ とが分かる。」などの言葉かけをして、フォローする必要があると考える。. 14.

(15) 価値観について. 自己効力を高めるための手だてとして努力帰属的な考え方を授業を通 して児童にはたらきかけ、その有効性を検討することはすでに述べた。し かし学年進行に伴って「理科嫌い」が増加傾向にあり、若者の「理科離れ」 がデータ的に裏付けられ、深刻な問題となっている現状が目前にある30。. 単元も小学校でも学年が上がるにしたがって理科を好きと感じる児童や やさしいと感じる児童が少なくなる全体的傾向があることを指摘してお り31、努力帰属だけでは「理科嫌い」・「理科離れ」に対処出来ないのが 現実ではないか。しかも脇元は、小学校児童が「好き」とか「楽しい」と か感じる理科学習の多くは、子ども達のコンサマトリー性の動機づけに支 えられているのであり、決して達成性の動機づけに支えられたものとはな いと考えられ、理科嫌いの最大の原因は理科学習の困難陛にあると結論づ けることができるとしている。もちろんその対策としてカリキュラムの改 革や授業の改善も欠かせないことではあるが、理科学習の困難性を自分自 身で克服していく力を養う必要がある32のも確かである。. そこで、コンサマトリー性の動機づけの意義33も十分理解しつつ、達成. 性の動機づけの一つの方策として理科を学ぶ価値を児童にはたらきかけ てはどうかと考えた。. 宮本も、従来は、快には接近を、不快なら回避を、と考えられていたが、. たとえ不快であっても、その困難を克服することが有益であると評価した ものには接近することもある、つまり、知覚や評価という認知的側面が、 情緒とは不可分だというArnold,M.B.の理論を紹介している34。また稲 垣・波多野は、獲得されるべき知識や技能がきわめて価値のあるとき、人々. は外から強制されなくても、そうした知識や技能を身につけようと、みず から努力するようになることや、従来の学校のような環境(学び手にとっ てすぐには学ぶ意義のわからない課題を与えられたり、多くの断片的知識 を効率よく覚えることを要求されたりするような環境)のもとでは、子ど. 15.

(16) もは自分から進んで学ぼうとはしないし、教師に「一理ある」と思わせる ような発言をすることも稀であること35を指摘している。. 自ら学ぶ力を育成する教育実践の一つ視点として、教科の本質的な意義. とその理解に着目している静岡大学教育学部附属浜松申学校の取り組み が梶田によって紹介されている36。それによれば学習の本質的な意義の理 解は、次のような各レベルにおける理解から構成されるという。つまり、 (ア)学ぶこと自体の意義の理解、(イ)教科の意義の理解、(ウ)単元・ 領:域の意義の理解、(エ)教材の意義の理解、(オ)今ここでの学習の意義 の理解である。. ただし本研究の授業実践の対象は小学生であるため、はたらきかけは具 体的にならざるをえない。また学習の意義を理解させ価値観を高めること は、図3認知的学習の自己効力モデル(Schunk,1989)の、 B(課題に関する. 変数)①教授の目的に相当すると考えられるが、まず、価値観をはたらき. かけることによって学習意欲を高めようとすることの有効性の検討から 始めたい。. 2. 仮説 1で述べたような理論的背景から、授業実践をするにあたって、次のよ うな仮説を設定した。. 仮説1.理科の授業を通して児童に努力帰属的な考え方をするようには たらきかければ自己効力が高まり、理科の学習意欲の向上につ ながる。. 仮説2.理科の授業を通して児童に理科学習についての価値をはたらき かければ、理科に対する価値観が高まり、理科の学習意欲の向 上と自己効力の高まりにつながる。. 16.

(17) 3. 授業実践に伴う調査の枠組み 授業実践に伴う調査の枠組みについて示したのが図4である。. サ l. の lヒ. i. l. ま. i. l ≠ 5. ワ. ミ. l. 藝. 理科に対する自己効力 盛 ta. 理科に対する価値観. …. i ≡≡. l. i. 理科に対する価値観. l. 理科に対する自己効力 理科に対する意欲. L___________.謡 図4 授業実践による調査の枠組み まず、授業前に「理科に対する意欲」「理科に対する自己効力」「理科に 対する価値観」を測定する。. 次に、授業によるはたらきかけをする。 そして、同じ質問紙で「理科に対する意欲」「理科に対する自己効力」 「理科に対する価値観」を測定する。. それらの測定により、授業を通してのはたらきかけが、「理科に対する 意欲」「理科に対する自己効力」「理科に対する価値観」の変化に影響を与 えるかどうかを測定しようとした。. また、各授業の直後での児童の意識も、質問紙によって把握することに した。. 17.

(18) 4. 授業実践の分析の枠組み 授業実践の分析の枠組みを表したのが図5である。 なお、理科に対する学習意欲を測定するために、質問紙A「理科について のしつもん」を、理科に対する自己効力・価値観を測定するために、質問 紙B「アンケート」を、各授業直後の意識を測定するために、質問紙C「感 想」を用いる。. 質問紙A…理科に対する学習意欲 質問紙B…理科に対する自己効力・価値観. 授業美践. 、箏々帰属的な考え方や:. (1単ff). ∫二二観φ鰭たらきかけ. 質問紙C… 各授業直後の意識. 比較. 質問紙B…理科に対する自己効力・価値観 質問紙A…理科に対する学習意欲. 図5 授業実践の枠組み. ①授業実践前後の質問紙Bの得点を比較することにより、授業実践でのは たらきかけの効果を明らかにする。. ②質問紙Aと質問紙Bの授業実践前後の得点の変化を調べることによ り、学習意欲と自己効力・価値観の関連を検証する。. ③質問紙Cにより、各授業で自己効力や価値観とそれにかかわる意識との 関連を明らかにする。. 18.

(19) 質問紙A 理科教育における学習意欲がどのような概念で構成されているかを調 査し、その結果から作成された、高校生対象の「理科教育における学習意. 欲測定調査用紙(19項目)」(巻末資料1)37をもとに、小学生にも理解. できるように表記をやさしくして作成された調査用紙(表2)38を、6年 生を対象とした予備授業実践に関しての質問紙Aとして使用した。 この調査用紙の信頼性は、中田によれば39、内部一貫性によるクローン. バッハ(Cronbach)のα係数は小学4年生で0.66を、小学6年生で0.88 を示し、十分高いものである。. 本授業実践にあたっては、予備授業実践に関して使用した調査用紙を、. さらに小学3年生に適するように、19項目の学習意欲を構成している概 念を変えずに、内容と表記に改訂を加えた調査用紙(表3)を作成し、質 問紙Aとして使用した。. 19.

(20) 表2 小学生対象(予備授業実践)の調査用紙 中田(1994)より. 理科についてのしつもん 年 組(男・女) 名前 これは、テストではありません。. あなたが理科について、思っていることをすなおにこたえてください。. 1∼19のしつもんをよんで、 「とても、そう思う」ときは・・・… ◎ 「まあまあ、そう思う」ときは・・… ○ 「あまり、そう思わない」ときは・… △ 「ぜんぜん、そう思わない」ときは… × を. ( )にかいてください。. 1.(. )理科の学習では、どんなになずかしくても 自分の力で でき るところまでは.、かならずちょうせんします。. 2.(. )理科は、人間が生きていく上で ひつような学習だと思います。. 3.(. )理科がわからなくなるのは、よしゅうやふくしゅうがたりない. からだと思います。. 4.(. )先生にいわれなくても、理科のせいせきや 学習たいどが よかったかどうか よそうできます。. 20.

(21) 5.(. )理科の学習では、自分のやるべきやくめはきちんとやります。. 6.(. )理科の学習のもくひょうをたてるとき、もくひょうがむずかし すぎたり、やさしすぎたりすることはありません。. 7.(. )自分は理科がとくいです。. 8.(. )理科の学習前のよしゅうやふくしゅうは、よくします。. 9.(. )理科の学習では、時間をわすれるほど むちゅうになります。. 10. (. )なずかしい理科の学習でも、さいごまできちんとやりとおしま す。. 11. (. )理科の学習では、しらべたことや じっけんのけっかを、いろ いろ考えてからまとめをするようにしています。. 12. (. )理科の学習中に、自分の正しいと思うほう.をえらぶことができ ます。. 13. (. )理科の学習では、けいかくをたててから はじめています。. 14. (. )理科では、自分だけのいろいろな くふうをしています。. 21.

(22) 15. (. )じっけんのほうほうやかんさつのきろくは、できるだけ正 しく、ていねいにしています。. 16. (. )理科の学習で気になるところは、なんども見たりきいたりして、 自分の気のすむまでしらべます。. 17. (. )理科の学習には、人にたよらないで 自分からすすんでとりく みます。. 18. (. )理科のいろいろなできごとについては、どんなことでも 知りた くなります。. ) 19. (. )理科を学習しているのは、しょうらいの自分の すすな学校や しごとにかんけいがあるからです。. これで、しつもんはおわりです。. きょうりょくしてくださって ありがとうございました。. 22.

(23) 表3 小学生対象(本授業実践)の調査用紙. (本研究で作成). 理科についてのしつもん 3年 組(男・女) 名前 これは、テストではありません。. あなたが理科について、思っていることをすなおにこたえてください。. 1∼19のしつもんをよんで、 「とても、そう思う」ときは・・・… ◎ 「まあまあ、そう思う」ときは・・… ○ 「あまり、そう思わない」ときは・… △ 「ぜんぜん、そう思わない」ときは… × を. ( )にかいてください。. 1.(. )理科の学習では、できるところまでは、やりとげたいと思います。. 2.(. )理科は、自分が生きていくのに ひつような学習だと思います。. 3.(. )理科がわからなくなるのは、しっかり聞いたり考えたりしてない からだと思います。. 4.(. )自分で、理科の勉強のしかたやせいせきがよかったかどうか よそうできます。. 23.

(24) 5.(. )理科の学習では、自分のしないといけないやくめはきちんとして います。. 6.(. )理科の学習で してみたいことをきめるとき、むずかしすぎたり、 やさしすぎたりすることはありません。. 7.(. )自分は理科がとくいです。. 8.(. )理科のじっけんでは、やりかたをまちがえないようによくたしか めてからはじめます。. 9.(. )理科の学習では、時間をわすれるほどなちゅうになります。. 10. (. )遼ずかしい理科の学習でも、とちゅうであきらめたりしません。. 11. (. )理科の学習では、しらべたことや じっけんのけっかを、いろい ろ考えてから まとめをするようにしています。. 12. (. )理科の学習中に、自分の正しいと思うほうをえらぶことができます。. 13. (. )何かをしらべるとき、じぶんなりのけいかくをたててから はじ めています。. 24.

(25) 14. (. )理科では、自分だけのいろいろな 思いつきやひらめきがあります。. 15. (. )じっけんのほうほうやかんさつのきろくは、できるだけ正しく、 ていねいにしています。. 16. (. )理科の学習で、おもしろかったりわからなかったりしたところは、 自分の気のすなまでしらべます。. 17. (. )理科の学習には、人にたよらないで 自分からとりくみます。. 18. (. )理科のいろいろなできごとについて、たくさんのことを知りたく なります。. 19. (. )理科を学習しているのは、しょうらいの自分のすすむ学校やしごと にかんけいがあるからです。. これで、しつもんはおわりです。. きょうりょくしてくださって ありがとうございました。. 25.

(26) 質問紙B まず先行研究40である中学生対象の理科の学習意欲と勉強法を測定する. 尺度(巻末資料2)から自己効力、教科(理科)の価値観(好奇心)に関 する項目を抜粋した。そして自己効力は意味内容は変えず、価値観に含ま. れていた好奇心に関する項目は価値観に関する項目になるように改訂 し、予備授業実践の対象である小学6年生に適するように表記を分かりや すくした調査用紙を作成し、専門家による検討の上、児童が理科に対して. 持っている自己効力や価値観を測定する尺度として使用するための質問. 紙B(表4)とした。 本授業実践にあたっては、予備授業実践に関して使用した調査用紙を、. さらに小学3年生に適するように、意味内容を変えずに、表記を分かりや. すくした調査用紙(表5)を作成し、専門家による検討の上、質問紙Bと して使用した。. なお、予備授業実践用、本授業実践用の両質問紙とも、質問紙Bの17. 項目の質問のうち、自己効力に関する質問は9項目(2、5、7、8、9、. 11、13、15、16)であり、価値観に関する質問は8項目(1、3、. 4、6、10、12、14、17)である。. 26.

(27) 表4 小学生対象(予備授業実践)の調査用紙. アンケー. g. (本研究で作成). 組(男・女)名前(. ). やか完. このアンケートでたずねているのは、理科についての気持ちです。答えが. 完かややな丁. 丁なやあ り に に り あてああ. 正しいとかまちがっているというものではありません。. どの質問にも、あなた自身が、どのように思うか、6コ口中で、もっとも. ああてはてて ててはまはは ははまらまま ま ま るな ら ら. 近い数字に○をつけてください。. る る. い な な. い い 1.理科の授業で新しいことにちょう回するような内容は、大切だと思う。…………. ・一・. U−5−4−3−2−1. 2.自分は、理科の授業でクラスのほかの人と比べて、よくできると思う。・・………・ 一一. U−5−4−3−2−1. 3.理科の授業で教えてもらう内容は、自分にとって、いろんな意味で大切だと思う。・・. ・一・. U−5−4−3−2−1. 4.理科の授業で学習する内容は、世の中に役立っていると思う。・…・・…・…・……. ・一・. U−5−4−3−2−1. 5.理科の授業で教えてもらう内容を理解できるという強い自信がある。・………・…. ・一・. U−5−4−3−2−1. 6.理科の授業で学習している内容は、ほかの授業で役に立つと思う。…………・…. t一・. U−5−4−3−2−1. 7.自分は、理科の学習が、得意だと思う。・……・……… …・……・…………. ・一・. U−5−4−3−2−1. ・一・. U−5−4−3−2−1. 9.理科の授業で与えられた課題や問題をよくできるという強い自信がある。…・……. ・一・. U−5−4−3−2−1. 10.理科の授業や科学の本で学習する内容は、人間の進歩につながっていくと思う。…・. ・・一. U−5−4−3−2−1. 11.自研ま、理科の授業でよい成績をもらうことができると思う。・・……・……・…・ ・…. U−5−4−3−2−1. 12.理科の授業で学習している内容は、自分にとって、いちいろ役に立っていると思う。. ’”’. U−5−4−3−2’1. 13.自分の理科の勉強法は、ほかの人よりもすぐれていると思う。・・………・…・…・. ・一・. U−5−4−3−2−1. 14.理科の授業で学習している内容は、生活に役立っていると思う。………・・……・. ・一・. U−5−4−3−2−1. 15.自捌ま、理科の授業で学習する内容を、ほかの人よりもよく知っていると思う。…・ ・…. U−5−4−3−2−1. 16.自分は、理科の授業で学習する内容を理解できると思う。………・………・・… 一一. U−5−4−3−2−1. 17.理科の授業で学習する内容を理解することは、自分にとって、大切だと思う。……. U−5−4−3−2−1. 8.自分は、理科の授業でクラスtc)ほかの人と比べて、優秀な児童だと思う。・………. 27. ・一・.

(28) 表5 小学生対象(本授業実践)の調査用紙. アンケート. 3年. (本研究で作成). 組(男・女)名前(. このアンケートでたずねているのは、理科についての気持ちです。答えが 正しいとかまちがっているというものではありません。 どのしつもんにも、あなたじしんが、どのように思うか、6つの中で、. いちばんちかい数字に○をつけてください。. ). ち ま よ だ っ ち っ い た. すだ よ とぶ く こ い っ そ そ そ く ぶ と う う う. そそそははは う う う 思思回 忌忌寸わわわ う う う ななな い い い 1.理科のじゅぎょうで新しいことにちょうせんするようなないようは、たいせつだと思う。6−5−4−3−2−1 2.自分は、理科のじゅぎょうでクラスのほかの人とくらべて、よくできると思う。…・・…6−5−4−3−2−1 3.理科のじゅぎょうで教えてもらうないようは、自分にとって、. いろんないみでたいせつだと思う。………………・……・…・…・・……・…・6−5−4−3−2−1 よ. やく. 4.mp科のじゅぎょうで学習するないようは、世の中に役立っていると思う。…・………・6−5−4−3−2−1 5.理科のじゅぎょうで教えてもらうないようが、よくわかる自しんがある。…・………・6−5−4−3−2−1 やく. 6.理科のじゅぎょうで学習しているないようは、ほかのじゅぎょうでも役に立つと思う。・・6−5−4−3−2−1. 7.自分は、理科の学習が、とくいだと思う。・・………………・・………・………・6−5−4−3−2−1 8.自分は、理科のじゅぎょうでクラスのほかの人とくらべて、すぐれている子どもだと思う。6−5−4−3−2−1 9.理科のじゅぎょうであたえられたかだいやもんだいをよくできるという強い自しんがある。6−5−4−3−2−1 10.理科のじゅぎょうや科学の本で学習する内容は、. 人間のしん歩につながっていくと思う。…・・………・・…・………・…………6−5−4−3−2−1 11.自分は、理科のじゅぎょうでよい成せきをもらうことができると思う。…………・・6−5−4−3−2−1 12.理科のじゅきょうで学習しているないようは、自分にとって、. いろいろやくに立っていると思う。・…・・…・………・・…・………・…・・……6−5−4−3−2−1 13.自分の理科の勉強のしかたは、ほかの人よりもすぐれていると思う。・・……・………6−5−4−3−2−1 やく 14.理科のじゅぎょうで学習しているないようは、せいかつに役立っていると思う。……・・6−5−4−3−2−1 15.自分は、理科のじゅぎょうで学習するないようを、. ほかの人よりもよく知っていると思う。…・……・……・・……・………・……6−5−4−3−2−1 16.自分は、理科のじゅぎょうで学習するないようがよくわかると思う。………………6−5−4−3−2−1 17.理科のじゅぎょうで学習するないようをよくわかることは、. 自分にとってたいせつだと思う。………・…・……・・…・……………・……6−5−4−3−2−1. 28.

(29) 質問紙C 各授業直後の児童の意識を調べるため、本研究で作成した。授業後に2分程度で児童 が記入できるように、質問項目を精選し表記も簡潔にした。 質問内容は次のとおりで、「まったくそう思う」から「まったくそうは思わない」ま で6段階評定である。 ・努力したかどうかに関して 「今日の理科の授業は、いっしょうけんめいした。」. ・理解できたかどうかに関して 「今日の理科の授業は、よくわかった。」. ・意欲に関して 「今日の理科の授業でしたことを、もっと学習したい。」 「つきの理科の授業が、まちどおしい。」. ・理科の自己効力に関して 「つきの理科の授業で、自分は学習する内容を理解できそうだ。」 「つきの理科の授業で、自分はいろいろと工夫ができそうだ。」 「つぎの理科の授業で、自分は新しい発見ができそうだ。」. ・理科の価値観に関して 「今日の理科の授業で、新しいことを知ることができた。」 「今日の理科の授業で学習した内容を、生活に生かしていけそうだ。」. ・努力帰属に関して 「努力すれば、理科の学習がよくできるようになると思う。」. なお、自己効力と価値観については、自由記述の欄も設けた。. 以上のような調査用紙を作成し、質問紙Cとした。(表6). 29.

(30) 表6 授業直後の児童の意識を調べる調査用紙. 感想(月日). (本研究で作成). 組(男・女)名前 ま か っ や な た. ま. っ か や や り く た な や そ そ そ く り そ う う う. ξξ患羅慧 思 思 う わ わ わ う う な な な :. :. : い. い. い. 1.今日の理科の授業は、いっしょうけんめいした。………・…・…. 一… U−5−4−3−2−1. 2.今日の理科の授業は、よくわかった。………・・・・……・・……. 一・一. U−5−4−3−2−1. 3.今日の理科の授業でしたことを、もっと学習してみたい。・…・…・. 一一・. U−5−4−3−2−1. 4.今日の理科の授業で、新しいことを知ることができた。………・・. 一一・. U−5−4−3−2−1. 5.今日の理科の授業で学習した内容を、生活に生かしていけそうだ。・. 一・一. U−5−4−3−2−1. 6.つぎの理科の授業が、まちどおしい。…・…・……………・…. 一一・. U−5−4−3−2−1. 7.つぎの理科の授業で、自分は学習する内容を理解できそうだ。…・・. 一… U−5−4−3−2−1. 8.つぎの理科の授業で、自分はいろいろと工夫ができそうだ。…・…. …一 U−5−4−3−2−1. 9.つぎの理科の授業で、自分は新しい発見ができそうだ。…・…・…. t・一・. U−5−4−3−2−1. 10.努力すれば、理科の学習がよくできるようになると思う。………. 一・一. U−5−4−3−2−1. つぎのことについて、もしあれば書いてください。 ・今日の授業で自信のついたことと、そのわけ. ・今日の授業で、自分のためになったと思うこと. 30.

(31) 第3節 自己効力に関する多面的調査 第2節で述べているように、本研究では、理科に対する自己効力にかか わる要因ついて、特に努力帰属と価値観に焦点を当てている。授業実践で. は、学級全体に対して、教師の言葉と意識化定着カードの二通りの方法 で、学級全体に対して同じはたらきかけを行った。しかし実際には、教師 のはたらきかけは児童によって多様である。それは、教師の「がんばれば できる。」という一つの言葉からでも、子どもによって受け止めかたが様々. であることからも考えられるからである。例えば、. ①特に努力をしなくても達成経験の多い児童は、頑張らなくてもできる と思っている。. ②努力した結果、達成した経験の多い児童は、まさにそのとおりだと感 じている。. ③努力しても失敗経験の多い児童は、頑張っても無駄だと思っている。 などがあげられる。このように個々の児童の原因帰属の意識の違いによっ て自己効力に及ぼす有効なはたらきかけも違ってくるならば、どの児童に も意欲的に学習させたいと願っている教師のはたらきかけが、一人ひとり の児童によって違っていて当然である。. ところが前述したように、本研究の授業実践では、はたらきかけを絞り 込み、その有効性の検討を目的としているため、個々の児童に応じた多様 なはたらきかけは行わない。そこで、原因帰属や価値観の違うそれぞれの 児童の自己効力を高めるのに有効な教師のはたらきかけは、どのような言 葉だったのかという知見を得るために調査をすることにした。. なお、具体的な調査内容及び分析結果・考察については、第4章で述べ る。. 31.

(32) 第3章 授業実践 第1節 予備授業実践 1. 予備授業実践の目的 予備授業実践の目的は、次の三点である。 ①教師の言葉による努力帰属的な考え方のはたらきかけの、理科の自己効 力を高めることに対する有効性を明らかにする。 ②教師の言葉による理科の価値観のはたらきかけの、理科の学習意欲を高 めることに対する有効性を明らかにする。. ③理科の自己効力と理科の学習意欲、及び理科の価値観と理科の学習意欲 の関連性を検証する。. 2. 対象及び時期 予備授業実践の対象は、大阪府内の公立小学校6年生3学級の84名 で、実施時期は平成7年1月中旬から下旬にかけてである。. 3. 予備授業実践に伴う調査の実施 第2章第2節の3に述べたように、予備授業実践に伴って質問紙による 調査を実施した。. 質問紙A(理科に対する学習意欲を測定するための質問紙)および質問 紙B(理科に対する自己効力・価値観を測定するための質問紙)の調査時 期は、次のとおりである。. ・予備授業実践前 平成6年12月下旬 ・予備授業実践後 平成7年2月上旬 なお、A・Bの両質問紙とも学級担任が実施し、所要時間は各10分程 度であった。また回答は、対象者の自己評定による。. 32.

(33) 質問紙C(各授業直後の児童の意識を把i握するための質問紙)は、毎授. 業直後に指導者が実施し、所要時間は2分程度である。また回答は対象者 による自己評定である。. 4. 指導計画 予備授業実践を行う単元である6年「電流のはたらき」(全12時間) を取り上げ、その指導計画案を下のように立案した。. 第1次. 間) 巻き線のはたらき…(3時間). 第2次. 電磁石の性質…(4時間). 第3次. 電流による発熱…(2時問). 第4次. 電流の働きの利用…(3時間). はたらきかけを. オた授業. この指導計画案は、若干の変更はあるが、基本的には教科書41の流れに そったものである。また市販の実験セヅトも使用しているが、指導は一般 的な一斉授業の形態である。それは、普段行われているごく普通の授業を 展開しながら、児童の自己効力を高めるための教師の手だてを探ることが 本研究の主旨だからである。. ただし、第4次「電流の働きの利用」は、主として市販の実験セットに よるモーターカーの製作であるので、予備授業実践には含めなかった。そ のため、はたらきかけをする授業は9時間になる(表7)。. なお予備授業実践は、次項で述べるように統制群と二つの実験群の計3 学級で行ったが、どの群も同じ指導者が同じ指導案で指導した。. 33.

(34) 表7 指導の目標と学習の展開. 第1次第1・2時 ・目標 モーターを分解して三つくりを調べるとともに、エナメル線で巻き線を作り、. 電流を流すと磁石のような働きをすることをとらえることができるようにす る。. ・展開. 児 童 の 活 動. 援 助 ・ 留 意 点 等. モーターの中のつくりを調べよう。 ・中に磁石が入っている。. ・ケースに鉄くぎを近づけさせる。. ・どう線がぐるぐる巻かれている。. ・巻き線(コイル)という用語を知ら せる。. ・磁石と巻かれた線とはどんな関係だ. ・磁石と巻き線との間に何か関係があ. ろう。. るのではないかという意識を持たせ る。. モーターの中の巻き線は、どんな働きをしているのだろう。 ・エナメル線を使って巻きを線を作る。. ・巻き方の指導をする。 (同じ方向に、ていねいに) (エナメルをきちんとはがす。). ・3年で学習したことを思い出させな. ・作った巻き線に電流を流して、その. がら、何を使って調べたいか考えさ. 働きを調べる。 (温くぎや方位磁針を近づけてみる). せる。. ・実験の結果からわかったことをまと. ・実験の結果から、モーターは磁石の. 性質を利用したものであることを予. める。. (巻き線は、電流を流すと磁石の働. 想させる。. きをする。モーターは、磁石の性 質を利用しているのだろう。). 34.

(35) 第1次 第3時 ・目標エナメル線の巻き線に鉄のしんを入れ電流を流すと、磁石の働きが強くなるこ と、スイッチを切ると磁石の働きがなくなることをとらえることができるよ うにする。. ・展開. 援 助・留 意 点 等. 児 童 の 活 動 ・巻き線に電流を流したときの結果を 思い出す。. ・モーターでは、鉄に導線が巻いてあ. ・児童が気づいていないようなら、指. ったことを思い起こし、巻き線の中. 導者が説明し、学習課題につなぐ。. に鉄を入れてみる。. 巻き線に鉄のしんを入れ、その働きを調べよう。. ・方位磁針の針の振れ方や鉄くぎの引. ・方位磁針や鉄くぎを近づけてみる。. きつけられ方などの現象から、巻き. ・スイッチを入れたり切ったりしてみ. 線だけのときよりも磁力が強くなっ. る。. ていることに気づかせる。 ・実験してわかったことをまとめる。 ・電磁石という用語を知らせる。. (巻き線に鉄のしんを入れると磁石. の働きが強くなった。スイッチを 切ると磁石の働きがなくなる。) ・小型強力電磁石の演示実験を見せる。. ・教科書p40の「リニアモーターカー」 を読み、電磁石に興味をもたせる。. 35.

(36) 第2次第1時 ・目標電磁石の性質を調べる方法を考え、実験を通して、永久磁石と性質を比べるこ とができるようにする。 ・展開. 児 童 の 活 動. 援助・留 意点等. 電磁石の性質を、ふつうの磁石と比べてみよう。 ・ふつうの磁石の性質を思い出す。. ・今までに使ったことのある棒磁石や. 鉄を引きつける。. U型磁石の性質を想起させる。. N極とS極がある。 両端に鉄がよくっく。 同じ極は反発し違う極は引き合う。. 自由に動くようにすると南北を 指す。 ・調べる方法を考える。. ・グループで話し合わせる。. ・グループの考えた方法で性質を調べ. ・主体的な活動の機会を作るためにも、 やりたい実験からさせる。. る。. ・早く終われば、他の方法についても 調べさせる。. ・本時の実験から、電磁石も普通の磁. ・実験してわかったことをまとめる。. (ふつうの磁石と同じ性質である。た. 石と同じ性質をたくさん持っている. だし電流が流れたときだけ磁力が起. ことをわからせる。. きるのが電磁石の特徴である。). ・他に、特徴はないのだろうか。. 36.

(37) 第2次 第2時 ・目標電磁石に流れる電流の向きを変えると、電磁石の極が変わることを見つけるこ とができるようにする。 ・展開. 援 助・留 意 点 等. 児 童 の 活 動 ・電磁石の性質が普通の磁石の性質と 違うところは何だったか想起する。. ・電磁石の極は、初めから決まった極. ・ほかにはないのか考える。. ・モーターは、電流の向きを変えると. しかできないのか考えさせてみる。. 回る向きも変わったが、電磁石と関 係があるのではないか。. 電流の流れる向きを変えると、電磁石の極はどうなるだろう。 ・電流の向きについて確認しておく。. ・電流の向きを変える方法についても. ・どんな方法で調べたらよいか考える。. 話し合わせる。. (電池の向きを変える方法が最も簡 単なので、そうさせる。) ・方位磁針などを使って、電磁石の極. ・何回かして確かめる。. を調べる。. ・永久磁石と電磁石の極のでき方の違. ・実験してわかったことを確かめる。. (乾電池へのつなぎ方を変えて電流. いをしっかりととらえさせる。. の向きを変えると、N極・S極の でき方が反対になる。電流の流れ る向きで、電磁石の極のでき方が きまってくる。). 37.

(38) 第2次 第3時 ・目標電磁石の磁力を強くすることに関心を持ち、電流の大きさを変えて磁力の強さ を調べ、電磁石は流れる電流を大きくすると磁力が強くなることをとらえるこ とができるようにする。 ・展開. 児 童 の 活 動. 援 助・留 意 点 等. ・つくった電磁石の磁力をもっと強く. ・「もっと強い電磁石を作りたい」と. するにはどうしたらよいだろう。. いう児童の意識を前面に出しながら、. (乾電池の数を増やす、エナメル線. 授業を進めていく。. をたくさん巻く、鉄しんの長さや. ・自由に意見を出させる。. 太さを変えるetc.). ・出された意見の中から本時は一つに しぼって調べるようにする。. 乾電池の数を増やすと磁力が強くなるか調べよう。. ・電磁石の強さを比べる方法を考える。. ・力を数値化することの意味を知らせ. (くぎがどれくらいついたか。). る。. ・実験前に、電流計の使い方・目盛り. ・電流計の使い方を練習する。. の読み方などの指導を行う。. ・電流の大きさと電磁石の強さの関係. ・乾電池は直列つなぎ. ・乾電池の数を増やすと、電流の量が. を調べる。. 多くなるという関係に気づかせる。 ・数回して、平均値を出すようにさ. ・実験してわかったことをまとめる。. (電磁石は、流れる電流が大きいほ. せる。. ど、働きが強くなる。). 38.

(39) 第2次 第4時 ・目標電流の大きさは同じでも、コイルの巻き数が多いと電磁石は磁力が強くなるこ とをとらえることができるようにする。 ・展開. 援 助・留 意 点 等. 児 童 の 活 動 ・コイルの巻き数を増やしたら、電磁. ・電磁石の磁力を強くする方法として、. 前時に出された考えの中から導く。. 石の力は強くなるのではないかと予 想する。. コイルの巻き数が多いと、電磁石は強くなるだろうか。. ・100回巻きと200回まきとで、 ・電流の強さを同じにするため、導線. 電磁石の強さを調べる。 ・電流の大きさも記録する。. の長さを等しくしておくという条件. ・くぎが何本ついたか。. 統一に気づかせる。. ・磁力の調べ方については、前時の方 法に従う。. ・実験結果を記録し、発表する。 ・数回して、平均値を出すようにする。. ・コイルの巻き数と電磁石の強さにつ いて、わかったことをまとめる。 (電流の大きさは同じでも、コイル ・電磁石の巻き数の違いとついたくぎ. の巻き数が多いと、電磁石は強く. の数を関連づけてまとめさせる。. なる。). 39.

(40) 第3次 第1時 ・目標電流の働きで発熱する現象に関心を持ち、電熱線に電流を流して発熱する様子 を調べることができるようにするとともに、電流の働きが光を出したり、磁力 を生じたり、発熱したりすることをとらえることができるようにする。 ・展開. 援 助・留 意 点 等. 児 童 の 活 動. ・どのような仕組みで発泡スチロール. ・電流による発熱の現象を見て、づ気. が切断されるのかに目を向けさせる。. いたことを発表する。. ・電磁石に電流を流すと、エナメル線. (発泡スチロールカッター、電熱器). が熱くなったことを想起させる。. ・電熱器を提示し、赤く発熱している. 線が電熱線であることを説明し、そ れを用いると都合が良いことを知 らせる。. 電熱線に電流を流して、 発熱の様子を調べよう。 ・電熱線に直接手で触れないように注. ・発泡スチロールカッターを製作し、. 意する。. 使用する。. ・乾電池を2個にする児童があれば認 める。. ・今までの学習を想起し、電流のいろ いうな働きについて考える。. 40.

(41) 第3次 第2時 ・目標電熱線に電流を流したときの発熱の程度は、電流と関係があることをとらえる ことができるようにする。 ・展開. 児 童 の 活 動. i援 助・留 意 点 等. ・電熱線に電流を流したときの様子を 思い出す。. 電熱線に流す電流を大きくすると、発熱の量も多くなるのだろうか。 ・電流の大きさと豆電球の明るさや電. ・既有の知識から予測させる。. 磁石の強さの関係について想起し、 考える。. ・水温の上昇で発熱量を調べる方法は、. ・調べる方法を考える。. ろうを融かす。. 結果を数値化できる利点があること. 水を温める。. に気づかせる。. (水の量を等しく、乾電池を直列つ. ・発熱と水温の上昇の関係についてお. なぎに、通電時間を同じに、さ太. さえておく。. ・条件を統一して実験させることの意. 長さの等しい電熱線、電流の大き さは電流計で). 味を理解させる。. ・電流の大きさを変えて、水温の上が ・水をよくかき混ぜてから測定する。. り方を調べる。. ・電流と発熱の関係についてまとめる。 (電熱線に流れる電流が大きいほど、. 多く発熱する。). 41.

(42) 5. 実験群の設定 授業実践を行うにあたり、6年生の3学級を無作為に統制群、努力帰属 群、価値観群に割り当てた。対象者数は下のとおりである。. 統制群. 28名(男子15名 女子13名). 努力帰属群 28名(男子16名 女子12名) 価値観群 28名(男子17名 女子11名) 合計. 84名(男子48名 女子36名). なお数値は、質問紙の無効回答を除いた有効人数を示している。. 6. はたらきかけの方法と具体的内容 はたらきかけの方法 予備授業実践の目的の一つは、言葉によるはたらきかけの有効性の検討、. にある。したがって、はたらきかけの方法は、教師による授業中での児童 に対する言葉かけのみにする。. また、はたらきかけは、授業中にそのような状況が生じた時または生じ させたい時に行う。. はたらきかけの具体的内容. 統制群、努力帰属群、価値観群に対するはたらきかけの具体的内容を下 に示す。. 統制群 努力帰属、理科の価値観にかかわるはたらきかけは行わない。. 努力帰属群 努力承認と努力要求の2通りの努力帰属的評価条件42に加え、未達成 児童への配慮もする。 「頑張ったから、今日の理科の学習がよくできた。」(努力承認). 42.

(43) 「頑張れば、理科の学習がよくできるようになる。」(努力要求). 「初めは出来なくても、毎日努力していたら少しずつ出来るようにな る。」(未達成児童への配慮). 価値観群 学習指導要領43に示された理科の目標及び大高のまとめた現代に特徴 的な理科教育の目的“をふまえ、問題発見、問題解決を通しての自然の. 事物事象の理解や日常生活に役立っ実用的知識の獲得を理科の価値と し、児童がとらえやすいと思われる以下のような表現をすることにし た。. 「今日の理科の授業で新しい発見ができた。」. 「自然のいろんなことを調べて、発見していくところに理科のおもし ろさがある。」. 「不思議だなあと思う自然の出来事を調べるのが、理科という教科 だ。」. 「今学習しているモーターを利用した製品が身の回りにある。」. 「電気製品のしくみを知っていたら、ちょっとした故障なら直せるか もしれないし、間違った使い方をすることが少なくる。」. 「リニアモーターカーは、今学習している電磁石の性質を利用してい る。」. 43.

(44) 第2節 予備授業実践の分析結果と考察 1. 理科の学習意欲・自己効力・価値観の授業実践前後の比較 質問紙Aによって測定した「理科に対する意欲」及び質問紙Bによって 測定した「理科に対する自己効力」「理科に対する価値観」の授業実践前 後の結果を比較することにより、はたらきかけの有効性を考察する。 なお、質問紙Aは、「とても、そう思う」が4点、「まあまあ、そう思う」. が3点、「あまり、そう思わない」が2点、「ぜんぜん、そう思わない」が 1点とした。また質問紙Bは、「完全にあてはまる」が6点、「かなりあて. はまる」が5点、「ややあてはまる」が4点、「ややあてはまらない」が3 点、「かなりあてはまらない」が2点、「完全にあてはまらない」が1点と した。(以下同じ)また、それぞれの調査の信頼性は、内部一貫性による. クローンバッハ(Cronbach)のα係数が、授業実践前において、質問紙A. 「理科に対する意欲」は0.83、質問紙Bの「理科に対する自己効力」は 0.94、同じく質問紙Bの「理科に対する価値観」は0.77となり、十分高 いものであった。. 表8に、授業前後の自己効力の測定値を示す。. 表8 授業前後の自己効力. SD. 授業後 平均. SD. ス均の差. 2.69. 1.06. 3.43. 0,949. 0.74. 2.91. 1.07. 2.93. 0,887. 0.02. 授業前 平均. 統制群の自己効力 努力帰属群の自己効力. 有意差の検定(両側)を行ったところ、. 統制群. t=5.15,df=27,p<o.01. 努力帰属群 t=o.118,dfニ27, Ns. 44. 前後の.

(45) 統制群は、はたらきかけをしていないにもかかわらず、自己効力に1% の有意水準で高まりが認められ、努力帰属群では自己効力の高まりがみら れない。このことから、教師の言葉による努力帰属のはたらきかけの自己 効力に対する有効性は否定された。. 次に、表9に授業前後の価値観と学習意欲の測定値を示す。. 表9 授業前後の価値観と学習意欲 授業前 平均. 統制群 価値観群. 学習意欲 価値観 学習意欲 価値観. 2.48. SD. 授業後 平均. 前後の. SD. ス均の差. 0,438. 2.68. 0,429. 0.20. 4.05. 0,938. 4.73. 0,763. 0.68. 2.33. 0,382. 2.42. 0,329. 0.09. 4.00. 0,718. 4.60. 0,573. 0.60. 有意差の検定(両側)を行ったところ、. 統制群. 学習意欲 tニ3.49,dfニ27,p<o.01. 価値観. t=4.85,df=27,p<0.01. 価値観群 学習意欲 tニ1.61,df=27, 価値観. NS. t:5.03,df=27,p<o.01. となった。. 統制群は、はたらきかけをしていないにもかかわらず、価値観と学習意 欲の高まりが1%の有意水準で認められた。. 価値観群も、価値観の高まりが1%の有意水準で認められたが、学習意 欲の有意な向上は認められなかった。. これらのことから、価値観の高まりは教師の言葉による価値観のはたら きかけによるものとは断定できず、学習意欲の向上にもつながっていない ため、教師の言葉による価値観のはたらきかけの、学習意欲の向上に対す る有効性は否定された。. 45.

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