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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

【論文題名】Hepatic lipid accumulation is ameliorated in obese KK mice by dietary sei whale oil

【和文名】肥満 KK マウスにおける肝臓の脂肪蓄積は 食餌性イワシ鯨由来 の油により改善される

【掲載雑誌名】 Fisheries Science DOI 10.1007/s12562-016-0971-2, 2016

【所属】昭和大学 医学研究科 生理系 生化学 鈴木まみ子

【目的】近年、ライフスタイルの変化により世界中で肥満が増加しており、

メタボリックシンドローム、糖尿病、および非アルコール性脂肪肝疾患

(non-alcoholic fatty liver disease; NAFLD)が増加している。NAFLD は肝硬変および肝臓癌に発展する可能性があるとともに、心血管疾患およ び糖尿病と密接に関連している。したがって、肝臓における脂肪蓄積を抑 制することは、生活習慣病全般の予防にとって重要である。これまでに多 くの研究で n-3 系多価不飽和脂肪酸(n-3 polyunsaturated fatty acid;

n-3 PUFA) 摂取によって血中脂質や肝臓脂肪蓄積が減少することが報告 されている。加えて、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサペンタエン酸

(DPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などの n-3 PUFA が豊富な魚油の摂取 は、血漿トリグリセリド濃度を低下させ、心血管疾患の発症を抑制するこ とが知られている。鯨油には EPA、DHA などの n-3 系 PUFA が豊富に含まれ ているが、鯨油の有効性については検討されていない。そこで本研究では、

肥満モデルマウスの肝臓脂肪蓄積に対する鯨油の効果を検討した。

【方法】6 週齢の KK 雄性マウスを用いて、高脂肪食により肥満を誘導し た後に実験食で 10 週間飼育した。実験食の脂肪源として、ラード/サフラ ワー油の割合を 4:6 とした基準食、脂肪源をすべて鯨油に置き換えた鯨油 食、鯨油食と n-3 系 PUFA の量を同じにした魚油食を設けた。全ての実験 食の脂肪エネルギー比率を 25%とした。飼育終了後に、糖・脂質代謝に関 連する各項目について検討した。

【結果】高脂肪食により KK マウスの肝臓に脂肪蓄積が誘導されたが、基 準食群と比較して、鯨油食、魚油食群の脂肪蓄積は肉眼的、組織学的に減 少した。肝臓の脂肪酸合成に関与する脂肪酸合成酵素(fatty acid

synthase; FAS) の mRNA レベルは、基準食群と比較し鯨油食群、魚油食 群で有意に減少した。一方、肝臓中の脂肪酸β酸化に関与するカルニチン

(2)

パルミトイルトランスフェラーゼ (carnitine palmitoyl transferase 1 ; CPT1)やアシル CoA オキシダーゼ(acyl-CoA oxidase; AOX)の mRNA 発現は、

基準食群と比較して有意な差を認めなかった。

【結論】高脂肪食によって誘導される KK マウスにおける肝臓の脂肪蓄積 は 食餌性イワシ鯨由来の油により、肉眼的、組織学的に改善された。そ の分子機構としては、脂肪酸合成酵素の発現抑制が示唆された。

参照

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