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柔道における得意技(投げ技)の研究
教育学部体育科運動学研究室 尾 形 敬 史 竜ケ崎市立竜ケ崎小学校 根 本 進
2)投げ技を施そうとして倒れたとき,又は倒れかか 1 緒 言 るのを利用して,他方が攻める場合。
柔道の指導にあたって,得意技を習得させるというこ 3)立ったまま・絞め技または関節技を施して・相当 とは,技能の熟達と密接な関わりがあり,非常に重要な の効果があって・引き続き寝技に転じて攻める場合。
ことである。 4)投げ技とは認めがたいが・巧みに相手を倒し,引 数多くの技の中から特定の技が得意技として選択され き続き寝技に転じて攻める場合。
るのは,体格や性格などの主体的な要因と,指導者など 5)前各号に相当しない場合でも・一方の倒れたとき,
の環境的な要因とが関わり合ってなされるものと思われ 又は倒れかかるのを利用して・他方が攻める場合。』
るが,今までに儲撫関す珊究妙なぐほ+辮 したがって・本研究では儲技について,投げ拠限
が得意技の因子や得意技と運動能力との関係を調査した つて調査することにした。
ものがあるくらいである。 な為投げ技の数は沢山あるが・〔第2表〕のものが一 そこで,本研究では柔道に吾ける得意技の決定される 般的に考えられる。これは技の難易度によって配列を考 要因について調査し,指導の役に立つ資料を得ることを 慮し・「五教の技」として制定されたものであり・練習 目的とした。 や指導の目安にされている。「五教の技」は明治28年 ところで,柔道の技は〔第1表〕の如く範囲が広く,危 (1895)に初めて制定されたのであるが・〔第2表〕は大 ッを伴う「当身技」は「形」として糖されるが,一般正9年(・92・)略教8本ずつの・・本に整理され身もの に試合や練習の乱取で使用されるのは「投げ技」と「固 である。
め技」とである。得意技といった場合,投げ技又は固め
技だけの者,あるいは投げ技と固め技の両方に持つ者な 〔第1表〕 柔道の技の分類 どがあり,当然固め技を得意技とする者も予想されるが,
一般的に投げ技を得意技とする者が多く,「自然体」を 手 技
本体とする柔道の理からも投げ技が主であり,固め技は 立 技 腰 技 従の関係にあると考えられ,その事は試合審判規定でも 投げ技 足 技 次のように規定している。
ラ道鱗道試合審判鍵 謝一[毒灘
第九条,試合は立ち勝負から始める。 柔道の技 抑 技
固め技 絞 技 第十条,試合者が寝技に移ることができるのは次の
場合とする。但し,技が継続しない場合は,審判員 関節技 は,見込みによってこれを立たせる。 突 技
当身技 打 技 1)投げ技が相当の効果があって.引き続き寝技に転
じて攻める場合。 蹴 技
〔第2表〕 柔道五教の技(40本) 2.研究対象 研究対象は次の
第一教 出足払,膝車,支釣込足,浮腰,大外刈,大腰 1)第24回全日本学生柔道優勝大会出場校の選手(400
大内刈,背負投 名)
第二教 小外刈,小内刈,腰車,釣込腰,送足払,体落 2)第24回関東甲信越体育大会出場の各大学柔道部員
払腰,内股 (100名)
第三教 小外刈,釣腰,横落,足車,跳腰 払釣込足,
3)第2回茨城大学柔道会会長杯争奪大会の出場楓中
巴投,肩車 学校の柔道部員(100名)及び高校の柔道部員(240
第四教 隅返,谷落,跳巻込,掬技,移腰,大車,外巻 名)
込,浮落 であり,調査期間は1)昭和50年6月21日〜7月31日,2)
第五教 大外車,浮技,横分,横車,後腰,裏技,隅落 昭和50年8月4日〜11月24日,3)昭和50年7月14日〜10
横掛 月30日であった。
な澄,回収率は大学が45.2%(226名),高校43.8%
(105名),中学校20%(20名)であり,中学校の場合 皿 研究方法及び対象 は回収率回収数とも少なかったので参考程度に取り扱
った。
1.研究方法
多肢選択法と自由記述式による質問紙法を用いた。質 皿 結果と考察 問紙の内容は,体格,機能,現在までの運動部経験,経
験年数柔道を開始した動機乱取や試合に使用する投 t 柔道部員の体格゜機能の実態 げ技,投げ技に診ける得意技,得意技が決るまでの過程, 1)体 格
得意技が身についた理由,得意技が体格に適しているか 高仇大学に吾ける柔道部員の体格一身長,体重,
否か,試合においてどの様な投げ技に弱いか,などであ 腰囲・瞥囲・大腿囲・下腿囲・前腕囲・上腕囲一につ る。 いての調査結果は・〔第3表一1〜2〕・〔第1〜9図〕の
ようになった。
〔第3表一1〕 高校の柔道部員の体格・機能
身 長 体 重 胸 囲 腰 囲 磐 囲 前腕囲※ .上腕囲※ 大腿囲※ 下腿囲※ 握 力※ 背筋力 垂直とび
(㎝) (kg) (㎝) (伽) (伽) (㎝) (㎝) (伽) (伽) (kg) (kg) (㎝)
平均値 168.67 65.23 90.11 78.14 91.36 26.94 29.23 53.43 36.22 47.26 142.08 58.44
S D 5.26 11.49 782 718 708 2.34 3.76 6.58 3.46 6.72 26.37 6.38
n 105 105 101 70 46 35 39 30 30 98 90 86
〔第3表一2〕 大学の柔道部員の体格・機能
身 長 体 重 胸 囲 腰 囲 腎 囲 前腕囲※ 上腕囲※ 大腿囲※ 下腿囲※ 握 力※ 背筋力 垂直とび
(㎝) (kg) (伽) (伽) (翻) (㎝) (伽) (㎝) (仰) (kg) (kg) (㎝)
平均値 17243 75.91 99.40 83.85 9719 29.10 34.50 59.05 41.34 53.07 167.89 61.54
S D 5.57 1165 821 792 821 2.96 407 5.91 3.77 799 27.01 7.82
n 226 226 208 167 86 43 63 54 45 131 113 118
(注 ※については,アンケートで左右規定しなかったため回答値をそのまま使用した)
柔道にお・ける得意技(投げ技)の研究 73
% 40
●一■一●大学n=226
◎■一・◎高校n=105 30 6σ6一一 、 , 、4
Y @ \
/ 、
20 , 、
f 、
, 、 、 、 、 、 、 10 、
、d b、 、、 、、 、
0
161 166 171 176 181
〜 〜 〜 〜 〜 〜
160 165 170 175 180 ㎝
〔第1図〕 身 長
% %
50
、、 0一層《)高校 ●■嗣一●大学n=226
40
30
、、 \ \ 3。
@ 、 、
20
\\ ,。 、
、㌔
10 10
0 0U3 80 63 70 80 93
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
63未満 80未満 kg 63未満 70未満 80未満 93未満 kg
〔第2図〕 体 重
% %
40 50
・一一・大学n二208 ●一一●大学n=54
30 ア\ ゆ…・。高校n=101 40 伽一一の高校u=30
ノ\
20 、
@ 、
@ ! \ 3° 8 \ 、い」 \ ・・ 、 、 、GL−一
P鱒一一騨《く 、
P \ ノへ 、 , 、 、 、 、 、
76 81 91 86 96 101 106 111 116 1虹一
̀ 〜〜〜 1〜〜 〜 〜〜 〜 10 f 、, 、 、 》 、
75 8① 85 95 90 100 105 110 115 120 伽 、
6 も
〔第3図〕 胸 囲 0
41 46 51 56 61 66 71
〜 〜 〜 〜 1 〜 〜 〜
40 45 50 55 60 65 70 0π
曹 % 〔第6図〕 大 腿 囲
%40 30
一大学・一・67 533工
ェ …磁・… 釦 ●剛一一●大学n=45
20
@ 10
、
@ 、
@ 、
@ 、、
m 、 2・ 、 、 、ρ 、、
竃 、
I \♂ \
0
、
@ ℃一一一一■へ
^ \ 1・6 −一一
、亀
66 71 76 81 86 91 96 101
̀ 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜65 70 75 80 85 90 95 100 σπ
も・、
@、、へo
〔第4図〕 腰 囲 0 31 36 41 46 51
〜 〜 〜 〜 〜 〜
30 35 40 45 50 α盟
% 〔第7図〕 下 腿 囲
% 674」:
50
●一■噂大学n=86 50
40 ,一一rO高校n=46 、 か一゜高校・−39
亀 40
覧 竃
8 、 覧
覧 覧
1\ 、,」 覧 覧
覧 亀
m 1 竃
1 レN 、。 I 1 覧
、 覧
10 、 亀
0
, 、・b σ! 10 亀 f 1
P も
81 86 91 96 101 106 111
̀ 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
♂
80 85 90 95 100 105 110 ㎝
0
21 26 31 36
〔第5図〕腎 囲 〜 〜 〜 〜 〜
20 25 30 35 傭
〔第8図〕 前 腕 囲
柔道における得意技(投げ技)の研究 75
% 大学では,76〜80㎝(25.7%),81〜85㎝1(34」%),
a狽T0 倉 86〜90伽(13.8%)に多く,平均値は83.9翻である。
o ー大学・−63 「磐囲」について高校では,86〜9。伽(、78%),91
覧
1 1 。._一司高校。_3g 〜95㎝2(152%),96〜100㎝(174%)に多く,平均
40 P 、 大学では・86〜9・蝋15・1%)・91〜95磁256%)・
30
覧 覧
@1 覧
^ 1
96〜100伽(23.2%)に多く,平均値は972伽である。
@ 〔第4表〕 体重別制の基準
20 6 覧
@ 1 ρ
@ 、/ 覧
高 校
y量級……… 63kg未満
?ハ級……… 63〜80kg未満
10 1 ,
レ 重量級……… 80kg以上
@ 大 学
軽量級……・…… 63kg未満
0 26 31 36 41 46〜 〜 〜 〜 〜 〜
軽中量級……… 63〜70kg未満
25 30 35 40 45 ㎝
〔第9図〕 上 腕 囲 中量級……… 70へ80kg未満 な壽,集計の都合上,身長など長さに関する項目につ 軽重量級……… 80〜93kg未満 いては,5伽刻みとし,体重については,個人戦の際に 重量級……… 93kg以上 使用される体重壽1〔第4表〕の区分を用いて集計し島
「身長」について高校では,161〜165伽(25.7%),
「大腿囲」について高校では,41〜45αη(26.7%),166〜170伽(28.5%),171〜175㎝2(30.5%)に多
46〜50伽(26.7%),56〜60㎝2(23.3%)に多く,平均く,平均値は168.7伽である。
大学では,166〜170㎝2(199%),171〜175伽 値は53・4伽である。
大学では,51〜55伽(14.8%),56〜60αη(45,6%),(372%),176〜180㎝(24.3%)に多く,平均値は
66〜70伽(14.8%)に多く,平均値は59.1伽である。172.4㎝!である。
「樋」について高校では,軽量級が51,4%,中 「下腿囲」について高校では・31〜35㎝(36・7%)・
36〜40伽(36.7%)に多く,平均値は36.2伽である。量級が33.3%,重量級が15.3%で軽量級の者が
大学では,36〜40ご栩(53。3%),41〜45㎝(26.7%)最も多い。平均値は65.2kgである。
に多く,平均値は41.3αηである。大学では,軽量級が8.9%,軽中量級が21.7%,
「前腕囲」について高校では,21〜25伽(28.6%),中量級が35.8%・軽重量級が24.3%,重量級が
26〜30απ(54.3%)に多ぐ,平均値は26.9伽である。9.3%で中量級の者が最も多く,平均値は75.9kgで
29.1伽である。「胸囲」について高校では,81〜85㎝2(30.7%),86
〜90㎝(2◎7%),91〜95侃(178%)に多く,平均値 「上腕囲」について高校では・26〜30伽(56・4%)が は90.1㎝3である。 最も多く・平均値は292㎝である。
大学では,91〜95αη(22.6%),96〜100翻(293%), 大学では・31〜35ση(42・9%)・36〜40㎝〜(28・6%)
101〜105伽(18.8%)に多く,平均値は994伽である。 に多く・平均値は34・5㎝〜である。
「腰囲」について高校では,71〜75㎝(3&6%),76 大腿囲・下腿囲・前腕囲・上腕囲については・質問紙
に右左を規定しなかったために,回答値をそのまま使用〜80伽(25.7%)に多く,平均値は78.1襯である。
した。
2)機 能 %
高茂大学に澄ける柔道部員の機能一握力,背筋力, 40
垂直とび一についての調査結果は,〔第3表一1〜2〕, ●一一●大学n=113
〔第10〜12図〕のようになった。 罰
ソ灘礪しては凍道標靴力テスト得膿 ひ一一一◎高校n己92
〔第5表〕を用いて集計した。
敦、
20 、
「握力」について高校では,36.5〜40、Okg(15.3%),
S4.5〜48.Okg(23.5%),48.5〜52. Okg(28.5%)に多
\ 八駄 、 、 、 、 、
く,平均値は473kgである。 10 、、 、 ,へ 大学では,44.5〜48.Okg(13.7%),48.5〜52. Okg ㌔/ ㌔
(32.1%), 52.5〜56.Okg(16.0%), 56.5〜60kg o
121 131 141 151 161 171 181 191 201
(15。3%)に多く,平均値は53.1kgである。 、lo 1鮎110110、蕊 、 lo歯1鮎 蜘 1助
「背筋力」につ帆て高校では・120kg以下(24・4%)・ 〔第11図〕背 筋 力 121〜130kg(15,5%), ⊥41〜150 kg(18.9%),
%151〜160k9(15.5%)に多く,平均値は142.1kgであ
40 ●■圏一鴫 大学n=119 る。
Og一一く) 高校n=86
大学では,141〜150kg(15.0%),171〜180 kg
30 i16.8%)に多く,平均値は1679kgである。
「垂直とび」について高校では,50㎝2以下(175%), 八
、 57〜58伽(11.6% ), 59〜60㎝(25.6% ), 61〜62αη 20 ! 、 『 、
(10.5%)に多く,平均値は5&4㎝である。 、 ! 、
m \ ノl k、 、、 、 」ρ
、 ・ ・、/
%
■吻■噛
40 0
51 53 55 57 59 61 63 65 67
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
←一一●大学n=133 50 52 54 56 58 60 62 64 66 侃 30 ゆ一一の高校。_gg 〔第12図〕垂 直 と び
, A
〆 、
20
A! 、、 項目 握 力 背筋力 垂直とび
, 、 , k
10 、 、
f M 、 得点 (kg) (kg) (伽)
、
♂ \ 、 、
1 36 〜以下 120〜以下 50〜以下
0
、 2 36.5〜40.0 121〜130 51〜52
64.5 68.5̀ 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜36ρ 40LO 44.0 4&0 52、σ 56.0 〔虹0 64.0 63、O kg
3 40.5〜44.0 131〜140 53〜54
4 44.5〜48.0 141〜150 55〜56
〔第10図〕握
5 48.5〜52.0 151〜160 57〜58
6 52.5〜56.0 161〜170 59〜60
7 56.5〜60.0 171〜180 61〜62 8 60.5〜64.0 181〜190 63〜64 9 64.5〜68.0 191〜200 65〜66
10 68.5〜以上 201〜以上 67〜以上
柔道における得意技(投げ技)の研究 77
〔第6表〕 評価法の基準 〔第7表一2〕 体重別にみた機能(大学)
対 称 得 点 握 力 背筋力 垂直とび
中3〜高1の平均(下限) 1 項 目 (kの (kg) (伽)
高校生柔道部員の平均 2〜3 平均値 42.36 125.67 61.25
大学生柔道部員の平均 5〜6 軽量級 S D 723 18.63 6.61
一 流選 手 の 平均 7〜8 n 11 9 8
一流選手の最高値(上限) 10 平均値 51.97 159.12 63.48 軽中量級 S D 787 25.34 8.83
大学では,59〜60αη(178%),67㎝以上(31.4%) n 31 25 27
に多く,平均値は61.5翻である。 平均値 52.83 172.51 62.68
握力については,質問紙に右左と規定しなかったため 中量級 S D 6.98 22.35 6.54
に,回答値をそのまま使用した。 n 47 41 45
得点について平均値でみると,握力は,高校4点,大 平均値 56.08 17723 61.44
学6点である。背筋力は,高校4点,大学6点である。 軽重量級 S D 5.99 23.89 772
垂直とびは,高校5点,大学7点である。 n 30 26 27
この得点を評価法の垂〔第俵〕硯ると握力,背 平均値 59.33 181.83 52.55 筋力は,高佼大学とも一般的水準にある。垂葺とびに 重量級 S D 716 22.99 5.82
ついては,高校生の平均値は大学生柔道部員の水準にあ n 12 12 11 り,大学生の平均値は一流選手の平均より優れているよ F 検 定 ※ ※ ※
うである。 注 ※※ 1%水準で有意差あり
※ 5% 〃 〃 2.体重別にみた機能の比較
体重別にみた機能については・〔第7表一1〜2〕, 〔第8表.1〕履別にみた機能の平均f畝鮒るt灘の献(高校)
〔第13〜21図〕のようになった。
高仇大学とも握力,背筋力,垂直とびについては, 項 目 握 力 背 筋 力 垂直とび
軽 中 重 軽 中 重 軽 中 重
下検定の結果,1%水準あるいは5%水準で有意差が認 軽量級 ※※ ※※ ※※ ※※ 一 ※
められた。しかし,個々の項目についてみた場合,t検 中量級 一 一 ※
定の結果〔第8表一1〜2〕のようになった。 重量級
〔第7表一1〕 体重別にみた機能(高校)
握 力 背筋力 垂直とび
項 目
(kの (kg) (翻)
平均値 44.47 130.10 58.86
軽量級 S D 5.26 24.70 5.67
n 51 48 45
平均値 49.00 151.71 59.26
中量級 S D 6.84 24.87 6.85
n 33 31 31
平均値 53.29 158.09 54.10
重量級 S D 6.22 21.15 6.87
n 14 11 10
F 検 定 ※※ ※※ ※
〔第8表一2〕 体重別にみた機能の平均値におけるt検定の結果(大学)
項 目 握 力 背 筋 力 垂 直 と び
軽 軽中 中 軽重 重 軽 軽中 中 軽重 重 軽 軽中 中 軽重 重
軽量級 ※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※ 『 一 一 ※※
軽中量級 『 ヲ ※※ ※ ※※ ※※ 一 『 ※※
中量級 ※ ※※ 『 一 『 ※※
軽重量級 一 『 ※※
重量級
注:※※ 1%水準で有意差あり
※ 5%水準で有意差あり
%40
●一一●軽量級n=51 40
●__●軽量級n=48 炉一唄)中量級n=33
30
八 』司重量級_14 /。\ 。
@ !N\ /\
@ グ轍\へ、/ い 、、 , ㌔b_一・.」
30
Q0
P0
/\ 、
@ / \へ
@ / ハ叉 / 。く 叉\、 ♂ ♂
ゆ一一・o中量級n=31
@ムー一一ム重量級n=11
E×γ〈、v
ノ
謡::ll:1鎧1::1:1淵:1地 0 ・1P1?11111111111111120 130 140 150 160 170 180 190
〔第13図〕体重別にみた握力(高校) 〔第14図〕 体重別にみた背筋力(高校)
%40
\ 2 −°軽量級圃
\ 1 ひ一・中量級一 、
30
Q0
8
@ \ 1 』峨級n二n
@ \ ・。
@ \ /冷\ \ 4ミ !
10
、、\ 、、 、
の
\ ノ 、
@ ヲ \66〆ノ し一一。一か一
,
@ @
@ @
黷ュノ
0
51 53 55 57 59 61 63 65 67
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
50 52 54 56 58 60 62 64 66 翻
〔第15図〕体重別にみた垂直とび(高校)
柔道に澄ける得意技(投げ技)の研究 79
●■一■■●軽量級 n=11
0陶一一◎軽中量級 n=31
%
△■…一△中量級 n=47 40
◎一一■Q軽重量級 n=30
△
30 燕フ◎剛
36.5 40.5 44.5 48.5 52,0 56.5 60.5 64,0 〔迅.0
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
36つ 44〕.0 44工} 総0 2.0 5ε0 {虹0 64《) 6&O kg
〔第16図〕体重別にみた握力(大学)
% ●■一一●軽量級 n=9
50 0■一■■・◎軽中量級 n二25
△一賜■繭へ中量級 n=41
40 0−一一〇軽重量級 n=26
●幽一一・噸重量級 n=12
30
20
@ 10 醸い評ノ , ヒ》 〉/一一囎
げノム し_一φ.。..4!
0
121 131 141 151 161 171 181 191 201
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
120 130 140 150 160 170 180 190 200 kg
〔第17図〕体重別にみた背筋力(大学)
%403020100
、 ●一一噸軽量級。−8覧 P
A 一つ醐級。−27 、 」 、 △一.■込中量級 n=45 , 、 亀 0−■一■◎軽重量級 n;27
̲ ←一・重量級。.u ノノ\ 〃 竃 88 \、 、、 、、 、 \__濾=芋一…/Vノー___一こ曼謡ニノM
51 53 55 57 59 61 63 65 67
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
50 52 54 56 58 60 62 64 66 ご772
60 kg
●一一●大 学 lgo
一一一一ゆ 伽一64高 校5。 ノノー一
@ 一!ノ〆 ㎜
『
●__●大 学 40
170 o−《)高 校
30
160
0 Y
軽 軽 中 軽 重 150量 婁 量 妻 量級 級 級 級 級
@,
@@
〔第19図〕体重別にみた握力の平均値 蜘 ノ@@ノ
㎝
130 ♂ 70
●一一●大 学
o°一一一〇一騨一一一一一一くL、、、 (レ_o高 校 嫡辱馳●鞠● 、軸r噛 12060 gQ
0
50 軽 軽 中 軽 重
量 霊 量 婁 量
40
級 級 級 級 級
k第21図〕体重にみた背筋力の平均値
0
軽 軽 中 軽 重
量 寡 量 葺 量
級 級 級 級 級
〔第20図〕体重別にみた垂直とびの平均値
柔道に吾ける得意技(投げ技)の研究 81
1)握 力 〔第9表一1〕 体重別にみた機能/体重(高校)
高校では,軽量級は中量級,重量級と比べると劣って いる(1%水準で有意差あり)。中量級と重量級との間
項 目 握 力 背筋力 垂直とび
には,差はなかった。 体 重 体 重 体 重
大学では,軽量級は軽中量級,中量級,軽重量級,重 平均値 0.79 2.27 1.02
量級と比べると劣っている(全て1%水準で有意差あり)。 軽量級 S D 0.08 0.37 0.10
軽中量級と中量級は,軽重量級(5%水準で有意差あり), n 51 48 45 重量級(1%水準で有意差あり)と比べると劣っている。 平均値 0.71 2.21 0.85
軽中量級と中量級,軽重量級と重量級との間には,差は 中量級 S D 0.11 0.32 0.13
なかった。 n 33 31 31
握力については,階級が上るに従って優れている傾向 平均値 0.62 1.82 0.62
にある。 重量級 S D 0.07 0.28 0.09
2)背 筋 力 n 14 11 10
高校では,軽量級は中量級,重量級と比べると劣って いる(1%水準で有意差あり)。中量級と重量級との間
には,差はなかった。 〔第9表一2〕 体重別にみた機能/体重(大学)
大学では,軽量級は軽中量級,中量級,軽重量級,重 量級と比ぺると劣っている(全て1%水準で有意差あり)。
握 力 背筋力 垂直とび
軽中量級は,中量級,軽重量級,重量級と比べると劣っ 項 目
体 重 体 重 体 重 ている(中量級は5%水準,他は1%水準で有意差あり)。
平均値 0.72 2.22 1.03
中量級と軽重量吾よび重量級との間には,差はなかった。
軽量級 S D 0.11 0.45 0.09
背筋力も握力と同じ様な傾向がある。
n 11 9 8
3)垂直とび 平均値 0.78 2.39 0.96
高校では,軽量級,中量級は重量級と比べると優れて
軽中量級 S D 0.12 0.38 0.14
いる(5%水準で有意差あり)。軽量級と中量級との間
n 31 25 27 には,差はなかった。
平均値 0.71 2.33 0.84 大学では,軽量級,軽中量級,中量級,軽重量級は重
中量級 S D 0.09 0.30 0.09
量級と比べると優れている(全て1%水準で有意差あり)。
n 47 41 45 軽量級,軽中量級,中量級,軽重量級それぞれの間には,
平均値 0.68 2.09 0.74 差はなかった。
軽重量級 S D 0.08 0.28 0.11
垂直とびは,高校,大学とも握力,背筋力と異なり,
n 30 26 27 重量級が劣っている。この点は,測定方法が自分の体重
平均値 0.59 1.74 0.52 を使用する方法なので,重量級に不利な結果になってい
重量級 S D 0.06 0.24 0.08
るともいえるが,逆に重量級はまだ鍛練の余地が残って
n 12 12 11 いるとも言える。
なお,測定値をそのまま計算したのでは,筋力は筋の
横断面積に比例することが運動生理学的に認められてお 〔第10表一1〕体重別にみた機能/体重の平均値に澄ける り,当然身体の大きい者の方が力が強い傾向になってく t検定の結果(高校)
ると思われる。そこで,体重の影響を消去した体重当り 項 目 握 力 背筋力 垂直とび
軽 中 重 軽 中 重 軽 中 重
の値で比較検討してみることにする。その結果は,〔第
軽量級 ※※ ※※ 一 ※※ ※※ ※※
9表一1〜2〕のと診りである。なお・平均値におけるt 中量級 ※※ ※ ※※
検定の結果は〔第10表一1〜2〕のとおりである。 重量級
〔第10表一2〕 体重別にみた機能/体重の平均値におけるt検定の結果(大学)
項 目 握 力 背 筋 力 垂 直 と び
軽 軽中 中 軽重 重 軽 軽中 中 軽重 重 軽 軽中 中 軽重 重
軽量級 ※※ ※※ ※※ ※※ ※※ ※※
軽中量級 ※※ ※※ ※※ ※1※ ※※P ※※ ※※
中量級 ※※ ※※ ※※ ※※ ※※
軽重量級 ※※ ※※ ※
重量級
注:※※ 1%水準で有意差あり
※ 5%水準で有意差あり
1 )握 力 ている。中量級は,軽重量級,重量級と比べると優れて 高校では・軽量級は中量級重量級と比べると優れて いる(1%水準で有意差あり)。軽重量級は,重量級と いる(工%水準で有意差あり)。中量級は重量級と比べ 比べると優れている(5%水準で有意差あり)。
ると優れている(1%水準で有意差あり)。
大学では・軽量級は重量級と比べると優れている(1 5.柔道開始時期およびその動機
%水準で有意差あり)。軽量級と軽中量級中量級お 柔道を開始した時期とその動機についての結果け,
よび軽重量級との間には・差はなかった・軽中量級は・ 〔第11表〕,〔第12表〕,〔第22図〕のようになった。
中量級軽重量級・重量級と比べると優れている(全て 柔道開始時期については,小学校が3.3%,中学校が 1%水準で有意差あり)。中量級・軽重量級は・重量級 54.7%,高校が36.0%,大学が6.0%である。中学校で と比べると優れている(1%水準で有意差あり)。中量 始めた者が一番多く,次いで高校,大学,小学校の順で 級と軽重量級との間には,差はなかった。 あった。
2)背 筋 力
mZでは,軽量級,中量級は重量級と比べると優れて
〔第11表〕 柔道を開始した動機 (%)
開始時期 小学校 中学校 高 校 大 学 いる(1%水準,5%水準で有意差あり)。軽量級と中 動 機 (n=11) (n=181) (n=119) (n=20)
量級との間には,差はなかった。 2 29 17 1
大学では,軽量級は重量級と比べると優れている(1 体格的にめぐまれていた (182) (16.0) (143) (5)
2 39 40 8
%水準で有意差あり)。軽量級と軽中量級,中量級知よ 人 に 勧 め ら れ た
(18,2) (21.5) (336) (40)
び軽重量級との間には,差はなかった。軽中量級,中量 柔道の試合を見てあこがれた 一 11 i6,1)
5(4.2)
一
級は,軽重量級および重量級と比べると優れている(1
4 51 18 6
%水準で有意差あり)。軽中量級と中量級との間には, 格闘競技が好きだから (36,4) (28.2) (15,1) (30)
29 21 6
差はなかった。軽重量級は重量級と比べると優れている 強 くな りたいから 一
(16.0) (17.6) (30)
(1%水準で有意差あり)。 2 28 18 1
ぎ)垂直とび 友人が柔道をしていたから (1&2) (15.5) (15.1) (5)
高校では,軽量級は中量級,重量級と比べると優れて 団体競技より個人競技が K して い る か ら
2(18.2) 7(3.9) 11
i9,2) 一
いる(1%水準で有意差あり)。中量級は,重量級と比 6 10 2
べると優れている(1%水準で有意差あり)。 体 を 鍛 え る た め 一 (3.3) (8.4) (lo)
4
大学では,軽量級は軽中量級,中量級,軽重量級,重 父・兄が柔道をしていたから 一
3(L7)
(3.4) 一
量級と比べると優れている(全て1%水準で有意差あり)。 5 4 1
軽中量級は,中量級,軽重量級,重量級と比べると優れ
そ の 他 一 (2.8) (3,4) (5)
柔道における得意技(投げ技)の研究 83
〔第12表〕柔道を開始した時期 中学校では,「格闘技が好きだから」(28.2%),
(%) 「人に勧められた」(21.5%),「体格的にめぐまれて 対象 高校・大学 いた」(16.0%), 「強くなりたいから」(16。0%),
時期 「友人が柔道をしていたから」(15.5%)に多い。
小 学 校 11(3.3) 高校では,「入に勧められた」(33.6%),「強くな 中 学 校 181(54.7) りたいから」(176%),「格闘競技が好きだから」
高 校 119(36.0) (15.1%),「友入が柔道をしていたから」(15.1%),
大 学 20(6.0) 「体格的にめぐまれていた」(14.3%)に多い。
計 331(100.0) 大学では,「人に勧められた」(40%),「格闘競技
が好きだから」(30%)に多い。
% 小学校,中学校で始めた者では,「格闘競技が好きだ
叫 から」麟多く・次いで「欄められた」が多かつ た。高校,大学では,「入に勧められた」が一番多かっ
た。
撃戟@ 嫉道部員の運動部蹴況
高校,大学の柔道部員の中学または高校までの運動部 ■
o験についての結果は,〔第13表〕のようになった。
高校,大学とも柔道を経験している者が多く,高校が
30 476%,大学が91.6%である。大学では,ほとんどの者
が高校から引き続いて柔道をしているようである。他の 種目を経験した者では,高校では剣道(9.5%),大学 20
では野球(12.4%)が比較的多かった。
5.投げ技の実態
1)乱取や試合に壽ける投げ技の傾向
10 乱取や試合に澄いて用いる投げ技にっいての結果は,
〔第14表〕,〔第23図〕のようになった。
高校では,背負投(66.0%),小内刈(26.8%),内 股(25.8%),大外刈(25.8%),体落(23.7%),大 0
小
一 内刈(16.5%),払腰(15.5%)の順に多い。中 高 大
刈(46.0%),小内刈(270%),大内刈(23.0%),校 校 校 学 体落(19.5%),払腰(18.6%),足払(14.1%)の順
〔第22図〕柔道を開始した時期 に多い。
次に柔道を開始動機について時期別に見ると,小学校 高校・大学とも背負投・内股・大外刈・小内刈などが では,「格闘競技が好きだから」(36.4%),「体格的 多く用いられている。特に足技(内股・大外刈,小内刈・
にめぐまれていた」(18.2%),「入に勧められた」 大内刈etc)は・他の手技や腰技と比べるとかなり多く
(18.2%),「友入が柔道をしていたから」(18.2%), なつている。これは・足技の種類が比較的多く・また足
「団体競技より個入競技が適していたから」(18.2%) 技は・体の捌きや他の技への連絡が容易であるためであ である。 ることが考えられる。
高校の背負投が他の技に比べて非常に多いのは・軽量 〔第14表〕 乱取りや試合に用いる投げ技
級の者が今回の調査で半数(調査人数の51.4%)を占め (%)
ていたことが一要因と考えられる。 高 校 大 学
n=97 n=226
〔第13表〕柔道部員の運動部経験状況 背 負 投 64(66.0) 114(50.4)
(%) 内 股 25(25.8) 113(50.0)
大 学 高 校 大 外 刈 25(25.8) 104(46.0)
種 目 小 内 刈 26(26.8) 61(270)
柔 道 207入(91.6) 50人(476)
大 内 刈 16(16.5) 52(23.0)
野 球 28 (12.4) 7 (6.7) 体 落 23(23.7) 44(19.5)
サ ッ カ ー 9 (4.0) 6 (5.7)
払 腰 15(15.5) 42(18.6)
剣 道 8 (3.5) 10 (9.5) 足 払 11(11.3) 32(14.1)
陸 上 7 (3.1) 1 (1.0) 小 外 刈 2(2.1) 18(8.0)
卓 球 6 (2.7) 6 (5.7) 跳 腰 8(8.2) 15(6.6)
体 操 5 (2.2) 3 (2.9) 巴 投 一 11(4.9)
水 泳 4 (1.8) 1 (1.0) 支 釣 込 足 2(2」) 10(4.4)
バレーボール 4 (1.8) 一 釣 込 腰 6(6.2) 8(3.5)
テ ニ ス 3 (1.3) 4 (3.8)
大 腰 3(3.1) 7(3.1)
バスケットボール 3 (L3) 6 (5,7) 膝 車 1(1.0) 1(0.4)
ハンドボール 1 (0.4) 浮 技
} 1(0.4)
経 験 な し 9 (4.0) 16 (15.2) 足 車 一『 1(0.4)
n・=226 n=105 双 手 刈
『 1(0.4)
注(大学は高校までの経験,高校は中学までの経験) 谷 落 一 1(α4)
蕊5Q40
30
Q0
z0
背 内 人 小 人 体 払 足 小 跳 巴 支 釣 尺
負 外 内 内 外 釣 1へ 投 股 刈 刈 刈 落 』・ 」、、刈 腰 投 瘡 腰 腰
〔第23図〕練習や試合に使用する投げ技の順位(大学n=226 高校nニ97)