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The protective effect and mechanism of COA-Cl in acute phase after spinal cord injury

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Academic year: 2021

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The protective effect and mechanism of COA-Cl

in acute phase after spinal cord injury

著者

坂本 一晴

著者(英)

Sakamoto Issei

学位名

博士(医学)

学位授与機関

川崎医科大学

学位授与年度

令和2年度

学位授与年月日

2021-03-11

学位授与番号

35303甲第694号

URL

http://id.nii.ac.jp/1162/00002953/

(2)

氏 名 ( 本 籍 ) 学 位 の 種 類 学 位 授 与 番 号 学 位 授 与 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 坂本 さかもと 一いっ晴せい ( 京都府 ) 博士(医学) 甲 第 694 号 令和3 年 3 月 11 日 学位規則第4 条第 1 項該当

The protective effect and mechanism of COA-Cl in acute phase after spinal cord injury

教授 岡本 安雄 教授 八木田 佳樹 教授 三谷 茂 論文の内容の要旨・論文審査の結果の報告 脊髄損傷の新規治療薬の可能性について、アデノシン類似体の新規低分子化合物である CoA-Cl が脊髄損傷後の運動機能の改善にどのように影響するのか明らかにする目的で、脊髄損傷ラットに 対してCoA-Cl あるいは生理食塩水を損傷直後から(急性期)および損傷 4 日後から(亜急性期)それ ぞれ5 日間連続腹腔内投与し、①運動機能の経時的評価、②脊髄損傷部における空洞化と細胞死の 組織学的解析、および③脊髄損傷部におけるERK のリン酸化の測定を行った。急性期 CoA-Cl 投 与群では他群と比較して損傷7 日後から BBB 運動機能スコアが有意に改善し 4 週間後も持続、傾 斜台テストでも落下角度が増大した。損傷4 週間後の損傷中心部の空洞体積が減少し、TUNEL 陽 性細胞数も減少していた。また、主なTUNEL 陽性細胞がオリゴデンドロサイトであった。以上の 結果から脊髄損傷後急性期におけるCoA-Cl 投与による運動機能の回復と細胞死抑制が示唆された。 次に、脊髄損傷部のウエスタンブロット解析でERK のリン酸化の増加を認めたことから、脊髄損 傷部における細胞死抑制にERK の活性化が関与していることが示唆された。脊髄損傷モデルラッ トの作成には椎弓切除など小動物に対する熟練した外科的処置に加えて、十分な個体数を確保する ためには多大の時間と労力を要したと推測される。また術後ならびにCoA-Cl 投与後に地道な観察 による運動機能評価も行われている。蛋白発現解析として免疫組織化学およびウエスタンブロット 解析など適切な手法が用いられており、信頼性のある実験データが得られている。統計学的な検定 も適切になされている。結果の解釈は妥当であり、本研究の限界についてもきちんと考察されてい る。脊髄損傷後急性期にCoA-Cl を投与することで、脊髄損傷部における空洞化の減少と細胞死抑 制、運動機能改善がみられ、こうした変化にERK のリン酸化の関与を示した価値ある論文と評価 できる。

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学位審査会(最終試験)の結果の要旨 学位審査会においては学位申請者からパワーポイントを用いて学位論文の背景、目的、方法、結 果ならびにその科学的解釈について説明がなされた。さらに追加実験として、急性期CoA-Cl 投与 群では急性期生理食塩水投与群と比較して、損傷後2 週間の脊髄損傷部の後索の血管数と血管面積 が増加していることを明らかにされた。学位審査委員からは、脊髄損傷モデルの作製について、ど のように CoA-Cl 投与量を決定したのか、急性期と亜急性期の違い、術前と術後の BBB 運動機能 スコアや傾斜台テストの落下角度を比較したか、用いたラットに対して運動機能評価法の事前練習 を行ったか、「Oligo2」をオリゴデンドロサイトのマーカーとして用いた理由、亜急性期の CoA-Cl 投与では運動機能の改善がみられなかった点、Cl の ERK 活性化のメカニズム、急性期 CoA-Cl 投与群で脊髄損傷部の頭側で ERK のリン酸化が増加した点、実臨床で CoA-CoA-Cl を用いる場合の 投与経路・投与回数・投与時期など、CoA-Cl の副作用などについての質問がなされた。これらの 点について学位申請者からは概ね適切な説明がなされた。また、本研究の限界についても十分検討 されており、残された未解決課題に対するアプローチについても説明された。CoA-Cl のメカニズ ムについてはまだ明らかではなく、また脊髄損傷の治療に対するCoA-Cl の臨床応用は今後の課題 として取り組む必要があるが、脊髄損傷後急性期にCoA-Cl を投与することで、脊髄損傷部におけ る空洞化の減少と細胞保護作用、運動機能改善がみられ、こうした変化にERK のリン酸化の関与 を明らかにした点およびCoA-Cl の脊髄損傷急性期の新規治療薬としての可能性を示した点は学問 的にも高く評価でき、学位論文に値すると判定された。

参照

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