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表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案

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(1)

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案

−中央区月島三丁目を対象として−

2019 年度修士論文

首都大学東京大学院 都市環境科学研究科 建築学域

(2)

論文要旨

序章 研究の背景と目的

第1章 月島地区の概要、用語の定義   1−1 月島地区の概要

  1−2 路地と隙間の定義   1−3 表出物の定義

第2章 基礎調査・分類

  2−1 表出物の種類と分類   2−2 路地と隙間の形式の分類   2−3 建築的要素の分類  

第3章 「表出物」に関する調査・分析   3−1 路地と表出物の関係

  3−2 建築的要素と表出物の関係     3−3 隙間と表出物の関係

  3−4 路地と隙間の相互関係   3−5 小結

  

第4章 設計提案

  4 −1 低層集合住宅    4 −2 中層集合住宅 第5章 結

参考文献

謝辞

梗概

(3)

現在の日本には、数多くの木造密集地域が存在する。木造密集地域の 特徴として幅員の狭い路地空間(以下路地)や建物間の狭い隙間空 間(以下隙間)があげられる。路地や隙間に植栽や簡易倉庫等が置か れるなど、住民の生活行為が現れることで形成される風景は、木造密 集地域の一つの魅力となっている。しかし今日の木造密集地域は、建 物の老朽化や木造建築の密集から、安全面や防災面において問題視さ れているため、建て替えや再開発が余儀なくされている状況にある。

路地が拡幅されたり、隙間なく詰め込んだ集合住宅が建設される事に よって、開発以前の地域の特徴である路地や隙間が失われ、住民の生 活が溢れる風景や住民によって使いこなされる屋外空間は失われつつ ある。

 そこで本研究では、木造密集地域である東京都中央区月島三丁目地 区を対象として、住民によって路地や隙間に置かれた「表出物」に着 目し、路地や隙間の実態の調査、分析を行い、その役割を明らかにし、

木造密集地域の魅力的な風景を保持する集合住宅の設計手法を開発す ることを目的とする。

 第1章では、研究対象敷地である月島地区の歴史と開発の取り組み を調査し、月島地区の現状の把握に加えて、本研究で扱う「路地」と

「隙間」の範囲と、住民の住みこなしによる「表出物」を定義した。

 第2章では、月島三丁目を対象に、表出物の種類、路地と隙間の形 式、路地や隙間に存在する庇や踏段などの建築的要素を抽出し、それ ぞれ分類を行った。表出物は、関連する生活行為から「庭園」「休息」

「家事」「収納」「管理」の5種類に分類した。路地は接続形式から「貫 通型」「袋小路(行き止まり)型」に分類し、同様に隙間は接続形式 と通行の有無から「接続型」「通路型」「袋小路型」に3種類に分類し た。建築的要素は、外部との関係性から、「内部を延長する要素」、「外 部を引き込む要素」の2種類に大別し、後者を「境界が明確な要素」、

「境界が曖昧な要素」の3種類に分類した。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案

論文要旨

論文要旨

(4)

第3章では、路地や隙間にある表出物を地図上にプロットし、1)路 地と表出物の関係、2)建築的要素と表出物の関係、3)隙間と表出 物の関係、4)路地と隙間の相互関係を把握した。

 1)路地と表出物の関係では、「貫通型」の路地においては、表出 物の数は端部の方が少なく、路地の内部の方が多く、「袋小路型」の 路地においても同様の結果が得られた。以上の調査結果から、表出物 の配置や種類は建物の開口部や入り口との関係が深いことが明らかに なった。

2)建築的要素と表出物の関係については、路地の内部に存在する建 築を、建築的要素の付着している建築ごとに表出物の数と種類を把握 し、次に建築的要素ごとに表出物の配置を把握した。「外部を引き込 む要素」のうち「境界が曖昧な要素」が使われた建物に表出物の数は 多く見られ、表出物によって外部へ領域を強調しようという意図があ ることを明らかにした。

3)隙間と表出物の関係では、隙間の幅員と表出物の種類の調査を通 じて、幅員によって表出物が異なることや通行の有無が隙間の役割を 決定づけていることが明らかになった。

 4)路地と隙間の相互関係では、隙間が管理や収納といった裏の動 線としての役割を果たすことで、路地が表の動線としての意味合いが 強くなっていることが明らかになった。また建て替えられた建築が多 い路地は、幅員の狭い隙間が多く、裏の動線としての役割を果たす隙 間が消失することで、路地が裏の動線としての役割を担い、表の動線 としての意味合いが薄れていることが明らかになった。

 第4章では、前章までの分析を踏まえ、現代の生活においても有効

な路地と隙間を保有する建て替えの設計提案を行った。月島地区では

小規模な建て替えから大規模な再開発が行われているため、規模の異

(5)

の敷地を統合し、1000㎡程度の敷地で設計を行い、前面道路が車道 であることから、中層の集合住宅を数十戸単位で、敷地内部には立 体的に路地を内包する提案を行った。規模の小さい敷地では、2 つの 敷地を統合し、150㎡程度の敷地で設計を行い、三項道路指定された 路地に面することから、3階建ての低層の集合住宅を住戸数は数戸規 模で、敷地内部には隙間を有効に用いた設計提案を行った。建築の内 部空間と関連づけながら路地を構成する建築的要素や隙間の提案を行 い、それらを通じて、分析に基づく設計手法の有効性を示した。

 第5章では、本研究での分析と設計提案についての総括と展望を示 した。木造密集地域の住民の生活が溢れ出る風景を保持する建て替え の設計手法について提示し、今後の課題について述べた。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 論文要旨

(6)

序章 研究の背景と目的

(7)

 現在の日本には、数多くの木造密集地域が存在する。木造密集地域 の特徴として幅員の狭い路地空間(以下路地)や建物間の狭い隙間空 間(以下隙間)があげられる。植栽や簡易倉庫等が置かれるなど、住 民の生活行為が路地や隙間に現れることで形成される風景は、木造密 集地域の一つの魅力となっている。

図1 月島地区の路地的空間 図2 月島地区の隙間空間

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 序章 研究の背景と目的

序章 研究の背景と目的

(8)

 しかし近年では、建物の老朽化や木造建築が密集して建っているこ とで、木造密集地域は安全面や防災面において問題視されている。ま た木造密集地域の特徴と言える路地は幅員が狭く、緊急車両の侵入が できないため、建て替え時には幅員を拡張しなければいけないことや、

敷地を高度利用するために行われる再開発によって複数の敷地を統合 し、隙間なく詰め込まれた住戸を有する集合住宅が建設されることに よって開発以前の地域が持つ路地や隙間が失われ、住民の生活が溢れ る風景や空間は失われつつある。

 そこで本研究では、生活の滲み出る風景を形づくっている住民の住

みこなしによって路地や隙間に置かれた「表出物」に着目し、現在も

多くの路地が残る東京都中央区月島の路地や隙間の実態を調査、分析

を行うことで、路地や隙間における役割と住民の生活行為を表出させ

る路地の構成要素を明らかにする。以上の調査、分析から月島地区の

路地や隙間を引き継ぎながら、現代の生活に有効な路地や隙間を適応

し、月島地区の路地や隙間を内包する集合住宅を設計することを目的

とする。

(9)

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案

第1章 月島地区の概要、用語の定義

1−1 月島地区の概要

1−2 路地空間、隙間空間の定義

1−3 表出物の定義

(10)

1−1 月島地区の概要

  東京都中央区月島地区は、1892 年に造成された埋立地の上に、

印刷・製本業や食品加工業等の地場産業とそこで働く人々の生活の場 が混在しながら発達してきた地区である ( 図3)。路地と隙間の構成 は図5のようになっている。当時の道路幅員の規定から建築敷地は、

2. 7m の道に面するように義務付けられていたことから幅員の狭い 通路である路地が形成された(図4)。

車道   車道  

図3 1990 年代の月島

(11)

 月島地区は、戦災を免れたため、多くの木造住宅が残っているが、

1990 年頃から工場の跡地や、老朽化した木造住宅を対象として、超 高層マンションや中層の集合住宅などが建設され始めた。大規模な再 開発が行われるようになり、規模の小さい敷地は建て替えが困難であ るため、規模の大きい敷地へと統合され、隙間なく住戸が詰め込まれ た集合住宅が建設される事によって、開発以前の月島地区の特色であ る路地や隙間は失われていく傾向にあった。

 路地や隙間が失われている現状に対して、東京都中央区は 1997 年 に「街並み誘導型地区計画」や「工区区分型一団地認定」の指定を行 うことで、月島地区の特徴である路地や隙間を残しながら狭小敷地で の建て替えの促進を図っているが、狭小敷地での建て替えの困難さや 小規模な敷地での建て替えでは、月島地区全体の安全面や防災面の向 上には繋がっておらず、月島地区の各地で、現在も再開発が行われ、

集合住宅が建設され続けている。

1982年 月島リバーハウス 中高層 中高層

超高層

9・11階 210戸 216戸

126戸

373戸 531戸 242戸 291戸 357戸

年次 建築名・制度 規模 階層 住戸数

13階

38階 高層 15階 1984年

1997年

月島ホームズ

1988年 地下鉄有楽町線月島駅開業 街並み誘導化計画

2000年 地下鉄大江戸線月島駅開業 2001年 オーベル月島

2002年 ムーンアイランドタワー

超高層 29階 2003年 ファミール月島

超高層 32階 2003年 アイマークタワー

超高層 32階 2005年 ライオンズタワー月島

超高層 31階 2006年 サンシティ銀座EAST

表1 月島地区の再開発と法制定 

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第1章 月島地区の概要、用語の定義 

(12)

1- 2 路地空間と隙間空間の定義

 本研究では、「路地空間」を幅員が4m 以下で自動車の侵入がなく、

各建築の表玄関へと繋がる通路と定義する(図5)。月島地区では、

三項道路の多くが本研究における路地に当てはまる。また月島には三 項道路以外にも 4m 以下の表玄関へと繋がる通路として利用される道 も路地空間として扱うものとする。

 「隙間空間」は、主に建築同士の間にできた空間であり、また住宅 の表玄関へのアプローチではない空間を、本研究における隙間空間と して定義する(図6)。

車の侵入のない建物に挟まれた4m 以下の道 で、主に三項道路として扱われるもの。

路地に接続され、建物間にできた空間で、

住民の主動線以外のとして扱われもの。

△:正面入口

▲:勝手口(裏口)

路 地

△:正面入口

▲:勝手口(裏口)

地 隙

図5 路地空間の定義 図6 隙間空間の定義

(13)

1−3 住民の住みこなしによる「表出物」の定義

 路地や隙間には住民がその場所を住みこなすことによって様々なも のが置かれている。植木鉢等の植栽、ベンチ、簡易的な倉庫、洗濯物 など多様なものが路地や隙間に点在している。本研究では、住民の住 みこなしによって路地や隙間に表出しているものを「表出物」として 定義する(図7)。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第1章 月島地区の概要、用語の定義

(14)

第2章 基礎調査・分類

2−1 表出物の種類と分類

2−2 路地と隙間の形式の分類

2−3 建築的要素の分類

(15)

東京都中央区月島三丁目 ( 図8) を対象に、表出物が点在する一階レ ベルにおいて基礎調査を行った。表出物の種類、路地と隙間の形式、

路地や隙間内に存在する建築的要素を抽出し、分類を行った。

図4 調査対象敷地 

東京都中央区月島三丁目

清澄 通り

西 西

B地区 A地区 C地区

D地区

S=1/1500

貫通型

12 11 5 A地区

B地区 C地区

袋小路型 合計

図8 調査対象敷地

5 7 4

7 4 1

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第2章 基礎調査・分類

(16)

2−1 表出物の種類の分類

 生活行為に関係する7種類の表出物を抽出した。またそれぞれの表 出物が関連する用途を「庭」「休息」「家事」「収納」「管理」の5種類 に分類した ( 図10、11)。

植栽 ベンチ 自転車 倉庫 ゴミ箱 室外機

休息 管理

庭 収納

洗濯物

・洗濯機 家事 図10 表出物の分類

路地数   植栽  ベンチ  自転車  洗濯物   倉庫  ゴミ箱  室外機  合計

        237   8     46     5    15    17   22   347         313    1     46     3    23     7   24   417         100    1     37     0     6     2   21   167         272    3     31     3    13     2   34   358         919   13    160    11    57    28  101  1289 A地区

B地区 C地区 D地区

12

11

5

9

37

(17)

2- 2 路地と隙間の形式の分類

 道路に接続する形式と入口の有無によって分類を行い、路地は2種 類、隙間は3種類に分類した(図12)。路地は街区を貫く「貫通型」、

「袋小路(行き止まり)型」に分類され、隙間は路地をつなぐ「接続型」、

袋小路型で勝手口(裏口)のあるの「通路型」、袋小路型で勝手口の ない「袋小路型」に分類した。

貫通型

車道 車道

車道

接続型

袋小路(行き止まり)型 通路型 袋小路型 隙間空間

路地的空間

路地 路地 路地

路地

図12 路地空間と隙間空間の分類

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第2章 基礎調査・分類

(18)

2−3 建築的要素の分類

 建築に付随した庇や柵等の建築的要素の抽出し、外部との関係性か ら分類を行った(図13)。「外部を引き込む要素」、「内部を延長する 要素」の2つに大別され、「外部を引き込む要素」は、「境界が曖昧な 要素」と「境界が明確な要素」に分類を行った。

外部を引き込む要素

境 界 が 曖 昧 な 要 素 境界 が 明確 な 要素

内部を延長する要素

二重の開口 張り出した開口

出窓 引き込んだ開口

段差のある開口 庇 柱

図13 建築的要素の分類

(19)

3−1 路地と表出物の関係

3−2 建築的要素と表出物の関係 3−3 隙間と表出物の関係

3−4 路地と隙間の相互関係 3−5 小結

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案

第3章 「表出物」に関する調査・分析

(20)

 対象敷地である月島三丁目において、路地や隙間に存在する表出物 を地図上にプロットした。

 「路地と表出物の関係」、「建築的要素と表出物の関係」、「隙間と表 出物の関係」、「路地と隙間の相互関係」に関してそれぞれ調査、分析 を行った。

(調査日時:・2019 年 11 月 10 日 14 〜 17 時 気候:晴

      ・2019 年 11 月 11 日 10 〜 14 時 気候:晴)

(21)

3−1 路地と表出物の関係

 路地と表出物の関係を捉えるため、路地単位での表出物の配置と種 類や数を把握する調査を行い、路地の端部と内部での違いについて分 析を行った。

3−1−1 路地内の表出物の配置の調査

 路地内の表出物の配置 ( 図14)から「貫通型」の路地では、端部 の方が表出物は少なく、内部の方が多いことが確認できた。また路地 の端部では、倉庫や室外機等の管理や収納の場として利用され、路地 の内部には、植栽を始め、様々なものが表出していることが確認でき た。「袋小路型」の路地においても同様の傾向が見られた。

植栽

倉庫 室外機

自転車 ゴミ箱

④ 図14 路地内の表出物の配置と路地の写真

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第3章 「表出物」に関する調査・分析

(22)

3−1−2 調査結果の分析

 路地単位での表出物の配置から、路地と表出物の関係は、路地の内 部と端部付近では、表出物の種類が異なり、路地の端部よりも内部の 方に表出物が集まることがわかった。

 以上の調査結果から、表出物は建築の開口部や出入り口との関係が

深いことが明らかになった。また既往研究から、他の地区と比べて月

島地区の路地は表出物の数が多いことがわかっているが、月島地区の

路地においては、建物の正面となる立面が路地内に連なっているとい

う構成によって、表出物が多いということが考えられる。

(23)

3−2 建築的要素と表出物の関係

 建築的要素と表出物の関係を把握するために、路地の内部に存在す る建築を、建築的要素の付着している建築ごとに表出物の数と種類を 調査し、次に建築的要素ごとに表出物の配置の調査を行った。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第3章 「表出物」に関する調査・分析

(24)

3−2−1 建築ごとの表出物の数と種類

 建築ごとに使用されている建築的要素から、建築的要素の分類と同 様に建築を3種類に分類を行い、それぞれの表出物の種類を把握した

(表2、3)。平均の表出物数は、「内部を延長する要素」が付着した 建築と「外部を引き込む要素」が付着した建築を比較すると、「外部 を引き込む要素」が使用された建築の方が多く、その中でも、「境界 が曖昧な要素」が使用された建物の方が表出物が多いことがわかった。

また表出物の傾向においては、「内部を延長する要素」は他の要素と 比較すると植栽の割合が低いが、ベンチの割合が高いことがわかった。

内部を延長する要素 外部を引き込む要素 境界が明確な要素

表出物数(個) 建物数(軒)

(個/軒) 表出物数 /建築数

境界が曖昧な要素 合計

      24       46       120     166     3.96       4.78         5.47        5.26       95       220          656     876

内部を延長する要素 外部を引き込む要素 境界が明確な要素

全体 境界が曖昧な要素

室外機 ゴミ箱

倉庫 洗濯物

自転車 ベンチ

植栽

表2 建築的要素の種類と表出物の数量

表3 建築的要素の種類と表出物の傾向

(25)

3−2−2 建築的要素ごとの表出物の位置

建築的要素ごとの表出物の配置を捉えるために、路地内にある建築 的要素を撮影した画像から、表出物の配置を調査した(図15)。表 出物の配置は、要素ごとによって異なるが、各要素の境界線上や壁面 に沿って置かれることがわかった。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第3章 「表出物」に関する調査・分析

(26)

境 界 が 明 確 な 要 素 境 界 が 曖 昧 な 要 素

二重の開口

張り出した開口

引き込んだ開口 出窓 段差のある開口 庇

段差の内側に合わ せた配置

庇の下の壁面に 沿った配置

壁面から柱周辺に かけた配置

開口部の外側の 壁面に沿った配置

外側と内側の壁面 の間に配置

塀の内側に多く、

外側に少ない配置

引き込んだ壁面の    内側に配置

開口部の下部周辺

     に配置

図15 建築的要素ごとの表出物の配置

(27)

3−2−3 調査結果の分析

 表出物の数は、「外部を引き込む要素」において多く見られ、「境界 が曖昧な要素」の周辺に多く、表出物は、要素の境界線上に置かれて いることから、住民が表出物を置くことで外部に対して自身の領域を 強調しようや視線の調整するという意図が見受けられた。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第3章 「表出物」に関する調査・分析

(28)

3−3 隙間と表出物の関係

 隙間と表出物の関係では、隙間の形式ごとの表出物の有無と、隙間 の形式ごとの幅員と表出物の有無について調査を行った。

3−3−1 隙間の形式と表出物

 路地内の隙間の分類と表出物の有無から、隙間の形式ごとに表出物 を抽出した ( 図16)。形式ごとにそれぞれ表出物が異なることから、

隙間の形式によって隙間の役割が異なることがわかった。また隙間の 形式によって、固定配置である表出物か定位置のない可動な表出物で あるかの違いが見受けられた。

接 続 型

通 路 型

袋 小 路 型 隙

間 の 形 式

路地 路地 路地

路地

表 出 物 の 有 無

・ 配 置

通路 通路・管理 通路 通路・管理・駐輪 管理 管理・駐輪

(29)

3−3−2 隙間の幅員と表出物

 隙間の幅員によって表出物の種類が異なることから、隙間の幅員が 表出物の有無と関係があることが考えられる。そこで形式ごとに隙間 の幅員と表出物の種類の調査から、隙間の幅員と表出物の関係を示し た ( 図17)。

3−3−3 調査結果の分析

 隙間の形式と表出物の種類から、隙間の役割を分析した。隙間は、

どの形式においても路地よりも管理、収納としての役割を担っている ことがわかった。また幅員によって表出物の種類が変化していくこと が確認され、隙間の幅員が表出物との関係性が深いことが考えられた。

以上のことから隙間の役割は、幅員や通行の有無が隙間の役割を決定 づける要因としてあげられることを明らかにした。

100 300 600 1000 1500 2000 mm

接 続 型 通 路 型

袋 小 路 型

管理 通路

通路 管理

植栽 家事 収納 収納

収納 管理

図17 隙間の形式ごとの幅員と表出物の関係

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第3章 「表出物」に関する調査・分析

(30)

3−4 路地と隙間の相互関係

 路地と隙間の相互関係を把握するため、隙間が多い路地と隙間が少 ない路地を取り上げて分析を行った。

3−4−1 隙間の多い路地と少ない路地の比較

 路地と隙間の関係を捉えるために、幅員が 300mm 以上である隙 間が多く面する路地と面する隙間が少ない路地を取り上げて調査した

(図18)。

 隙間が多く有する路地では、多くの隙間に、室外機やゴミ箱、倉庫

があるか、あるいは通路としての役割があることが確認できた。一方

で隙間の幅員が狭く、隙間の少ない路地では、隙間に置かれていた表

出物が路地に現れることが確認された。

(31)

① ② ③

④⑤

隙間の多い路地

隙間の少ない路地

図18 隙間の多い路地と少ない路地の比較

② ③

③ ④ ⑤

① ②

植栽 ベンチ 自転車 洗濯物 倉庫 室外機 ゴミ箱

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第3章 「表出物」に関する調査・分析

(32)

3−4−2 調査結果の分析

 隙間が多い路地と少ない路地を比較すると、隙間が多い路地におい て、隙間が生活の中で管理や収納の空間として役割を担っていること が考えられる。また隙間は、路地に比べてより私的な空間としての役 割を果たしていることが明らかになった。

 このような結果から、隙間が上記のように、隙間が管理や収納といっ た裏の動線としての役割を果たすことで、路地が表の動線としての意 味合いが強くなっていることが明らかになった(図19)。

 また幅員の狭い隙間や役割を担っていない隙間が多い路地では、建 て替えられた建築が多く見受けられ、建て替えによって裏の動線とし ての役割を果たす隙間は消失することで、路地が裏の動線としての役 割も担い、路地の表の動線としての意味合いが薄れていることが明ら かになった。

裏の動線としての隙間 表の動線としての路地

隙間の多い路地

裏の動線としての隙間の消失 裏の動線としての役割を路地が担う

隙間の少ない路地

(33)

3− 5 小結

 表出物に着目し、「路地と表出物の関係」、「建築的要素と表出物の 関係」、「隙間と表出物の関係」、「路地と隙間の相互関係」に関して調 査、分析を行うことで、木造密集地域の持つ生活感の滲み出る風景を 形成する屋外空間の構成を明示した。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第3章 「表出物」に関する調査・分析

(34)

4 −1 低層集合住宅 4 −2 中層集合住宅

第4章 設計提案

(35)

 前章までの分析を踏まえて、現代の生活においても有効な路地と隙 間を保有する集合住宅の建て替えの設計提案を行う。月島地区では小 規模な建て替えから大規模な再開発が行われているため、規模の異な る敷地の2案で設計提案を行った。

 建築の内部空間と関連づけながら集合住宅の共用通路となる路地を 構成する建築的要素や隙間の提案を行い、それらを通じて、分析に基 づく設計手法の有効性を示す。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(36)

適用する建築的要素

 調査で抽出された建築的要素を、発展または組み合わせて適用して いく。分析から表出物は、視線の調整を行うためや自身の領域の強調 を意図して置かれていることから、開口部周りに視線の調整を行うこ とのできるように、表出物を置くことのできる余白や、路地を構成す る建築的要素を境界を曖昧にする要素や操作を用いることで、屋外に 表出物を置かれる風景を形成していく。

 また内部の構成を関連付けながら建築的要素を配置していくこと

で、屋外との接続性を持った住戸を提案していく。

(37)

領域の強調による表出物を誘発する要素

 第3章の調査分析から、路地を構成する「境界が曖昧な要素」にお いて表出物が多く、植栽が多かったことから、境界が曖昧な要素を組 み合わせ、または「境界が明確な要素」の境界を変化させ、路地を構 成していく。

商品棚として フットライト 庇のついた 引き込んだ開口 開口部を広げた

二重の開口

段差のある開口 庇 柱

張り出した

コの字の入り口 L字型の庇

ルーバーの

 張り出した開口

階段下の 柱塀

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(38)

視線の調整を行う表出物を誘発する要素

 開口部の前面に表出物を置くことのできる余白をつくり出すこと で、表出物によって住民が外部からの視線を調整を行うため、屋外に 表出物が置かれていく。

棚のついた開口 厚みのある開口 前面に

 棚のある開口

視線の調整を行う表出物を誘発させる要素

(39)

適用する隙間

 建て替えた集合住宅に現代の生活に有効な隙間を適用していく。建 築間で構成する隙間や住戸間で構成する隙間を用い、共有する隙間や 占有する隙間にそれぞれ役割や幅員を適用することで、隙間と路地の 相互関係を形成していく。

 低層集合住宅には、主に建築間の隙間を有効に用いた設計提案を行 い、中層集合住宅では、住戸間の隙間を有効に用いた設計提案を行っ ていく。

住戸

住戸 建築

建築 建築間の隙間

隙間 隙間

住戸間の隙間

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(40)

適用する隙間の役割

 第3章の調査分析から、隙間には形式によって役割が見受けられ、

役割や形式によって占有する隙間や共有する隙間があることから、適 用する隙間においても、隙間の形式から隙間の共有や占有による役割 を適用した隙間をつくり出していく。

庭を共有する隙間

占有の庭となる隙間 家事を行う隙間 管理を共有する隙間

室外機 植栽

住民の生活を   調整する隙間

テラス

採光を確保する隙間 通風を確保する隙間

植栽 洗濯機

収納の隙間

簡易倉庫

適用する隙間の役割

(41)

全体配置図

 低層集合住宅:対象敷地1

   路地(三項道路)に面した小規模な敷地での建て替え計画  中層集合住宅:対象敷地2

   前面が車道に面した中規模の敷地での建て替え計画

西 仲 通 り 西 仲

岸 通

り 対象敷地2

対象 敷地1

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(42)

4−1 低層集合住宅

 月島規模の小さい敷地では、空き家となった木造建築ある 2 つの敷 地を統合し、約 150㎡の敷地で設計提案を行う。規模の小さい敷地で は、三項道路指定された路地に面するため、3階建てで住戸数が4戸 の低層の集合住宅を提案する。路地に面する立面に、路地を構成する 建築的要素を用い、周辺との親和性を持たせる構成とし、敷地内部に は、住戸間の距離感を適度に調整する隙間を用いた集合住宅を提案す る。

18000

9000

対象敷地 設計条件

敷地面積   162㎡

建ぺい率     80%

容積率     240%

最高高さの限度 10m 建築面積    119㎡

延べ床面積   325㎡

住戸数      4戸

階数      3階

(43)

設計プロセス

 敷地内部に現代の生活に有効な隙間を適用し、路地に面する建築の 段階的な更新を行う

 建て替えの際にできる隙間と住戸間に隙間を作り出し、隙間の形式 ごとに役割を適応していく

段階的建て替え

第1次建て替え 第2次建て替え

建築の背面まで隙間を適用し、第二次の建て替えの際に 隙 間をつなげることで、背面の住戸との関係を形成する。

4戸の形の異なるメゾネット型の住戸と店舗を 組み合わせ隙間を創出し、立体的な構成とする

全体構成ダイアグラム

住戸1 住戸2

店舗 住戸 3

住戸 4

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(44)

1階平面図兼配置図 S=1/100 2階平面図兼配置図 S=1/100 3階平面図兼配置図 S=1/100

N

1800

700

3400 4000 8100

6300

6300 6300

B Bʼ

5400 5400 5400 4500 1800

6300 900 6300 900

6300 7200

店舗1

住戸1

住戸1

住戸3 住戸3

住戸4 住戸4

住戸2

管理を共有する隙間

住民の生活を   調整する隙間 通風を確保する隙間

住戸2

共有の庭になる隙間 通路になる隙間

家事が行われる

     隙間

(45)

第4章 設計提案

立面計画

 路地に面した立面では、住民によって領域の強調や視線の制御のために表出物が置かれるように、建築的要素を適 用する。路地を形成する建築としての立面をつくることで、既存の路地との連続性を保ちながら、建築を更新していく。

3500 3000 3000

9500 3500 3000 3000

9500

境界が曖昧な二重の開口 フットライトの出窓 庇と段差のある開口 商品棚の出窓

通風を確保する隙間

管理を共有する隙間

(46)

東側立面図 S=1/100 西側立面図 S=1/100

3500 3000 3000

9500

3500 3000 3000

9500

住民の距離感を調整する隙間

共有の庭になる隙間 家事を行う隙間

(47)

第4章 設計提案

住戸4 住戸3

住戸1 住戸1

住戸3 断面計画

 2軒の隙間が視覚的に連続することによって、2 つの建築の相互関係が生まれる。またメゾネットタイプの住戸が組 み合わさり、住戸間で隙間を共有する。

3000 500 3000 3000

9500 3000 500 3000 3000

9500

住戸1 住戸3

2棟間で連続する隙間 管理を共有する隙間

(48)

路地を形成する建築的要素

 路地に面した1階部分の立面に、建築的要素を適用することで既存

の路地の形成する一部となる。建築的要素を組み合わせて適用するこ

とで、表出物が置かれることを誘発し、既存の木造住宅との風景の連

続させる。

(49)

隙間空間の適用1 −通路となる隙間−

1棟目の建て替えの際に、上部に位置する住戸への玄関を背面にす ることで、隙間が通路としての役割をもち、幅員を広くし、表出物が 置かれる建築的要素を隙間に用いることで、路地と連続した隙間を形 成する。

 

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(50)

隙間空間の適用2 −2棟間で連続する隙間−

 2階部分で 2 つの建築で連続する隙間を連続させ、室外機を置いて

管理を共有する隙間、階段上部の吹き抜けとなる隙間を連続すること

で、視線の抜けをつくり出す。

(51)

隙間空間の適用 3 −住民の生活を調整する隙間−

 1階に位置する店舗の裏口や上部に位置する住戸の玄関やテラスを 2棟間の裏側に位置する隙間に配置することによって、隙間を介して 近隣の住民の生活の様子が伺えるようにすることで、適度な距離感を 持った生活が行える。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(52)

4−2 中層集合住宅

 現在の月島地区において、空地と空き家を含めた複数の敷地をひと つの敷地へと統合し、700㎡以上の敷地で設計提案を行う。規模の大 きい敷地では、敷地が車道に面することから、5階建の中層の集合住 宅を数十戸単位で提案する。また敷地内部に立体的に路地を内包させ、

住戸間に隙間を用いた提案を行うことで、集合住宅の共用部である通 路に、木造密集地域の魅力的な風景を保有する集合住宅を提案する。

01 02 0

24000

31000

対象敷地 設計条件

敷地面積    744㎡

建ぺい率     80%

容積率     400%

最高高さの限度 28m 建築面積   547㎡

延べ床面積  2097㎡

住戸数     32戸

階数      5階

(53)

設計プロセス

 共用通路を路地の構成を用いることで、住民の生活感の溢れる風景 を形成する。既存の路地と垂直な路地を敷地内に通し、周辺住民も通 過することのできる路地とすることで、路地を介して周辺との関係性 をつくっていく。また集合住宅内では、隙間の共有や隣人の生活が感 じれる隙間があることで、隙間を介して隣人との関係性をつくってい く。

敷地内部に2層吹き抜けの路地を立体的に配置する。

住戸の配置 路地の配置

路地空間の創出

敷地内部に2層吹き抜けの路地を立体的に配置する。

住戸の配置 路地の配置

路地空間の創出

路地空間の創出

敷地内部に路地を立体的に 配置する

路地の配置 住戸の配置

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(54)

させる。近隣住民も通過できる路地とすることで、

敷地内部に完結するのではなく、近隣との関係を持 つような構成とする。建築内には、住戸の他に飲食店、

販売、集会所、倉庫を配置し、周辺住民も利用可能 なプログラムとした。

A Aʼ

3500 3500 900 900 4300 5000 2700 2700 5100

住戸1

住戸5 EV

EV 住戸6

倉庫

集会所 飲食店

販売店

住戸7

住戸 11

住戸 12 住戸 13

住戸 14

住戸2 住戸3

住戸4

住戸 8

住戸 9

住戸 10

敷地を貫通する路地

占有の庭の隙間

家事の隙間 管理を共有する

     隙間 管理を共有する隙間

敷地を貫通する路地

(55)

第4章 設計提案

平面計画

 3 階にも路地を配置することで、立体的に路地が形成される。隙間では、室外機の置き場としての管理の共有や、

奥にテラスがあることで住民の行為が感じれる隙間を適用した。

4500 3600 1800 3600 5400 2700 900 2700 5100

700

4100 5100 3600 5000 700 5500

6300 6300 700 4500 3600 2700 5100

400

4500 5100 3600 2700 400 7700

住戸1

住戸5

EV

EV 住戸6

住戸 16 住戸 15

住戸 17

住戸 18 住戸7

住戸 11 住戸 12 住戸 13 住戸 14

住戸2 住戸3 住戸4

住戸 8

住戸 9

住戸 10

住戸 19

住戸 23

EV

EV

住戸 24

住戸 16 住戸 15

住戸 17

住戸 18 住戸 25

住戸 28 住戸 29 住戸 20 住戸 21

住戸 22

住戸 26 住戸 27

占有の庭になる隙間 管理を共有する隙間

管理を共有する隙間

生活を調整する隙間

生活感を調整する隙間 管理を共有する隙間

(56)

4階平面図 S=1/200 5階平面図 S=1/200

6300 900 6300 3600 4500 4500 3600

300

4500 5100 3600 9000

3600 3600

3600

5400 5400 5400

住戸 19

住戸 23

EV

住戸 28

住戸 20 住戸 21

住戸 22

住戸 26 住戸 27 住戸 30

住戸 31 住戸 32

住戸 30 住戸 31

住戸 32

(57)

第4章 設計提案

南側立面図 S=1/150

立面計画

 前面が道路である南側の立面では、4 階建てとし、

前面が路地である北側の立面では、周辺との高さを 合わせるために 3 階建てとした。

3300 3000 3000 3000 3400 3300 3000 3000 3000 3400

(58)

東側立面図 S=1/150 西側立面図 S=1/150

3300 3000 3000 3000 3400 3300 3000 3000 3000 3400

(59)

第4章 設計提案

A-Aʼ 断面図 S=1/150

断面計画

 断面では、立体的に路地を配置することで、建築全体へ表出物 が置かれるようにする。建築全体に表出物が置かれるように建築 的要素を適用することで、木造密集地域の風景を形成していく。

3300 3000 3000 3000 3400 3300 3000 3000 3000 3400

(60)

敷地内を貫通する路地

 敷地内を路地が貫通するさせ、居住者以外も通過することができる ようにすることで、敷地内部で完結するのではなく、近隣との関係を 持つ

 

(61)

建築的要素の適用 1 −路地側の立面−

 路地側に接する面では、玄関や窓などの開口部の周りに、植栽 等が配置される要素を適用することで、表出物の配置される路地 空間を構成していく。

 

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(62)

建築的要素の適用 −敷地内を貫通する路地1−

 敷地内を貫通した路地では、領域の強調を意図して表出物が置かれ ることから、「境界が曖昧な要素」を適用したり、「境界が明確な要素」

を境界が曖昧にしていくことで、表出物が置かれる路地を形成してい

く。

(63)

建築的要素の適用 −敷地内を貫通する路地2−

 一階部分の集会所や店舗が位置する路地では、商品棚になる建築的 要素や椅子になる建築的要素を適用することで、内部との関連性を持 たせる。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第4章 設計提案

(64)

第5章 結

(65)

 再開発によって失われていく地域の特徴である路地と隙間を、新た に建設される集合住宅に用い、木造密集地域の住民の生活が溢れ出る 風景を保持する建て替えの設計手法を開発することで、現状の再開発 とは異なる木造密集地域の建て替えの可能性を提示した。

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 第5章 結

第5章 結

(66)

参考文献

(67)

・密集市街地のまちづくり まちの明日を編集する / 黒崎羊二、大熊喜昌、学 芸出版社、2002

・路地からのまちづくり / 西村幸夫、学芸出版社、2006

・低層高密市街地での路地を活かした建て替え制度に関する研究 - 東京都中央 区月島地区における地区計画と工区区分型一団地認定を併用した制度設計 -/

川崎興太、日本都市計画学会都市計画報告集、2003

・住宅密集地域の外部空間における表出・あふれ出しに関する研究 / 高橋卓、

郷田桃代、日本建築学会大会学術講演梗概集、2013

・生活景 身近な景観価値の発見とまちづくり / 日本建築学会、学芸出版社、

2009

・月島再発見学 まちづくり視点で楽しむ歴史と未来 / 志村秀明、anika、

2013

表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案 参考文献

参考文献

(68)

謝辞

(69)

 修士論文・修士設計を含め修士の 2 年間、ご指導頂いた小泉先生に 心より感謝申し上げます。プロポーザルに参加させて頂いたりし、小 泉先生から建築に向き合う姿勢を学べ大学院での生活は充実したもの となりました。また大学院から小泉研究室に所属し、小泉研究室やそ の他の研究室の同期たちと共に学べたことで、自身の建築への考え方 を変えることのできるとても有意義な時間となりました。

 修士設計の模型製作の際には、同期の小池、七里、神山には、自分 の修士論文があるにも関わらず、手伝ってくれたことにとても感謝し ています。また後輩である M1 の平野くんや B3 の舟戸さん、梅原く んにも短い時間でしたが、手伝ってもらえとても助かりました。

 最後に大学院への進学をさせてくれた両親に感謝し、これからは少 しづつでも恩返しをできたいけたらと思います。

        2020 年 2 月 11 日         佐藤 睦 表出物からみる路地と隙間に関する研究及び設計提案

謝辞

謝辞

(70)

梗概

参照

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