理学 療 法 学
第3U巻 第7ン}
386
−.
390
頁 〔2003
年
)報
告
急
性
期 脳 血
管
障
害
患 者
の
非 麻
痺
側
膝 伸
展
筋 力
と
歩行 能力
の
関
係
*平 野 康 之
1)杉 本
諭
2}網 本
和
3♪青 木 詩 子
4} 要 旨本 研 究 の 目 的は
.
急 性 期にお ける脳亅n1
管 障 害 (
CVA
}思 者
の非 麻 廊
側膝 仲 展 筋 力 (
Nonparetic
Side
Knee
Extensor
Power.
NKEP
:〕 と歩 彳
.
〕:能 力
の関 係
につ い て検 討 す
る こ とであ
る。対 象
は発
症後
1
ヵ月 時
点
で歩 行に介 助 を妾
し たCVA
愚 者
29名
であ
る。
方 法
は発 症 後
3
ヵ月 時 点
にお け る歩 行 能 力
をFunCrional
Independence
Measure
の 歩 行 能 力 分 類に基づいて「
発
症後
3
ヵ月 時 自
立 #洋
」(筐
泣
群 ) と 「発 症後
3
ヵ月時 非
自 立 群 」 (非自
立 群)
の2
群
に分 類
し,
性 別
,
年 齢
.
下肢 運 動 麻 痺
の重 症 度
,
NKEPf
直
につ いて後 方
視 的に比 較検
討 を 行っ た。
NKEP
値
はCybex
社 製
CYBEX
H
Iを用
い,
30
deg
.
,’
sec に て膝 伸 展
トル ク値
を測 定
し,
膝 伸 展 ビー
ク トル ク体 重 比 を求
め,
各 群
に お け るNKEP
値
の経 時
的変 化
,
な らびに発 症 後1
ヵ 月時
お よ び 発 症 後3
ヵ 月 時のNKEPf
直と発 症 後
1
ヵ月
か ら発 症 後
3
ヵ月
におけ
るNKEP
増 加 率
を2
群 聞
で 検 討 した。
その 結 果,
いず
れの群
に おいても発 症 後
1ヵ月 時
に比 し,
発
症後
3
ヵ月 時
の方
が高 値
を示
し,
有
意 差 が 認 め ら れ た。
また,2
群
問に おけるNKEP
値
の比較
で は,
発 症後
1
ヵ月時
お よ び 発 症 後3
ヵ月 時 の い ず れ に おいて も有 意 差
が 認め られず
,
NKEP
増 加 率
に関
しても同 様
に有 意
差 が認
め られ な かっ た、
、
以 トの 結 果 よ り,
発 症 後
1ヵ月時 点
で歩 行
に介 助
を要 す
る急 性 期
CVA
患者
に関
しては,
NKEP
が 歩 行 能 力 に及
ぼ す影 響
は 少 ない と考 えら れ た。
し た がっ て,
こ の よう
な 症 例に対
して はNKEP
の み な ら ず,
麻 辣 側筋
ノ丿,
麻痺
側 荷 重率
, 坐位
・
立位
バ ラン スな
どのNKEP
以外
の歩 行 規 定 因 子
との相
互作 用
につ い て検
討
し,
発 症 か らの 期 間 や個
々 の症 例
に応
じ た適 切 な
アプロー
チを選択
していく
必要
が あ る と考
え られ た。
キー
ワー
ド脳 血 管 障 害 愚 者, 非 麻
痺
側膝 伸
展 ピー
ク トル ク値
,
歩 行
能力
は じ め に急
性
期の 脳 血 管 障 害 (CVA
)患 者
に対
.
す
る発 症早
期 か らの歩 行 練 習 は,
歩 行
の獲 得
の みな
らず
,
覚 醒
レベ ル の向一
L
や全 身 持 久 力の増 加 に 加 え,
活 動 量 減 少
に伴
う筋
’
RelaLk〕nshlp bcτ丶ve〔ln N。npareLi じS[de Knee Ext
巳
rLs・
r P・
,
wer anclWalki【lg Ability am ⊂〕ng AcuLe Herl
〕
iplegic T’
atie【
1Ls1〕 聖マ リ アンナ 区科 大 学 横 浜 市四 部 病 院リ
ハ
ヒリテー
ション部 〔〒241−
08U 神 奈川県 横 浜li∫旭 区矢 指 町 1197−
1:IYasuyLuk[Hirano
.
RPT:Departme冂
r〔
,
f RehabMtation Mヒきdi匚:i11〔・
、
SL
.
Mariamu Llniversity Sdhuul of /・
ludicine Y〔,k〔,hとlmと1 City Sc.
[bu H〔
〕
spit臼
12 ) 埼 1
・
/医 科大学 短期 ノ{学Sato/ hi Sugh【mL〔}
.
RPT.
MSc:Sair}1ma Medical Sch〔レol Julli〔♪rC〔,11ege3
;
1
東 京 都 立 保 健 科.
学大 学K三しzu Aniiniete
,
RL〕
T,
PhD:Dcpznrtmei’
iL 〔♪f Physica [Therapy.
Faculry{,f HealLh Seicnces
、
T⊂〕ky〔, Mピtmpoliしu[〕Ulliversily ぐ〕E’
Health Sciences
4〕墨!マ リ ア ンナ医 科大学 痛院 リハビ リ テ
ー
ショ ン部しtako へeki
、
RPT :Depdnmen 匸c〕f Rtrhabilitation M〔・
dk:[nc−.
、
SしMariarimi U【1i、
’
crs[ty Sch〔×,l of Medic[11e I−
lospital 〔受伺1] 20〔}2年5)−
J27
E」/ 受理日 20〔〕3 年 6月21 Ei〕力 低
下や関 節
tr∫動
域 制 隈 を 予 防 す る テ 段 と し て も重 要 なア プロ
ー
チ の1
つ である ⊥一
/s)。
近年
,CVA
患 者
の歩 行 能
力 を 規 定 す る 因 子の研 究 が 諸 家 ら により数
多
く な され てお
り
,
」卜
i で も 非 麻痺
側 膝 伸 展筋 力
(N
〔)npareticSide
Knee
Extensors
Power
,
NKEP
)の重 要 性 を指 摘
し た報
告 ガ 多 数 見 られ る’
1一
田。
CVA
愚 者の歩 行 能 力 とNKEP
に 関す
る 研究
と して,
高 橋 らs〕は 退 院時
に歩 行 能 力
が高
い症 例
のNKEP
値
は.
急 性 期 か ら 慢 性 期 に か けて徐
々 に増 加
し ていく
の に対
し,
介 助 歩 行 に と ど ま る症
例は,
あ
る程 度 ま
で は増 加 す
るも
の のそ
れ 以降
の増 加
は 緩 徐 に な る と し,NKEP
は 急 性 期 か ら 回 復 期 までの いず れの 時期
においても歩 行 獲
得
に 重 要 な 要 因で ある と報 告
し てい る。
し か しなが ら,
急 性 期
の比較 的 重 症 な
CVA
患 者
の理学療 法 場 面
におい て歩 行 練 習
を行 う際
,
NKEP
値
が 高い の に も か か わ らず
,.
・
向に介 助 量 が 軽 減 さ れ な かっ た り,
自立歩 行が獲 得で き なかっ た り する 症 例を し ば し ば経 験 する。
これ ま で のCVA
患 者
の歩 行 能 力
に対
す るNKEP
の重 要 性 を 指Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation急 丁[期脳lrll I
;
障 嵐 翫 吝の非 麻挿 側 膝伸 展 筋 力と歩 行 能 力の関 係 387 表13
ヵ月日J.
:.
’
の歩 行 能力別内 澱 3ヵ月i],
∫自 立 群 ([1=
13) 3ヵ月匹寺Jl
自 寸 凸≧ C.
ll=
16〕 表2
歩 行 能力別 発 址 後1
,
3
ヵ月日寸点の非 麻鉚側 膝仲展筋ピー
ク トルク材 電 比 お よ び 発 虹 後1か ら3
ヵ月 に お け る筋 力 脂 加一
1.
性 別 年齢串 13r,
Stage11
1ヵ月Il寺FIM2 ) 男性8
名 女 性5
名52
.
8
歳 皿 :4名I RJ:4名5 V :2名 L,
1:3
名 1 :3
名l H :4名, 田 :3
名lIV
:3
名1 り3‘
1
生9
名 女 ↑牛7
名r64
.
8
歳 H :2名1 皿 : 6名I W :3
名 V :5名I I :3
名 H :ll名 田 :2
名rW
:0
名13
ヵ月H寺1ヨ立 群3
ヵ月 隔 非自二二群 (n二
13
) 〔ll=
上6
) N.
S期
1
:
:
ll
:
1
驚
;
1
:
li
:
:
:
:
:
:
II
・驚 :
:
:
1
:
]
・.
.
一
.
」 N.
S NKEP V?JJI
「す 〔% :1 141、
6
=34
.
1 158,d ± 「1、
6
1 N.
S DBr、
slage :Brunns しrom
’
s reco /・
er } stage.
(*
:p〈00
−
〕2〕
FIM :Funct ona且mdcpendencte rrlcasure
摘 した報 告は
,
発 症 後3
ヵ月 以 降の回 復 期か ら 侵 性 期の症
例を
対象
と し たも
のが 大半 を 占
め て お り,
急 性 期
に おけ
るNKEP
の影 響
につ い て は不明 な 点
が多
い 。ま
た,
高 僑
らs〕の報
告は急 忖 期
CVA
瓲讙
1
を 対象
と して い る が,
初
回NKEP
測 定 時 す
で に歩 行
が自立
し ていた 航 例を対 象
に含
ん でい た ため,
筋 力
の向
上に伴
っ て歩 行 能 力
の改 善
を示
し た の かどう
か につ いて は明
ら か で は ない。本
棚究
で はこれ ら を 鉢ま え
,
急 性 期
の歩行
に介 助 を
要す
るCVA
患 者
を対 象
と し,
NKEP
と歩 行 能 力
の経 時 的
変 化
につ い て検 討
し た。 対 象文
亅
彖は聖マ リ ア ン ナ医 科 大 学病
阮に て 理 了療 法
を施 行
し たC
、A
患 者
のう ち
,
発 症
1
ヵ月 時 点
で↓行
に介 助 を
要 し た者
29
名
であ る。
これ らの対 象 者
は,
全身 状 態
が 比 軟 的 安 定 し た 発 症早
期 よ り ド肢 装 具 を着
用 し,
十 分 な リス ク管
埋の下,
5
分
か ら10
分
の止 続 介 助 歩 行
を各症
例 に 応 じて数 回繰
り返 す隣
5期 歩 行 絋 冒」
を施
イ亅し たぬ 例の う ち,
糸」十的 なNKEP
測 定 が 可 能で あっ た一
」.
,L例で あ る。
す な わ ち 重度
なコ ミュ ニ ケー
ショ ン阿
Lて函 心
疾 患 整ll
彡外科
疾 患 を 合 伍 す るti
1例 は対 象
か ら除 外
し た。内
訳 は.
男’
1
」16
を女 性 [
3
名で.
平
均イト齢
は59
.
4
歳で あっ た。
損 傷
大脳 半 球
は右
大脳 牛 球
14
名
,
左 大 脳
1
球
15
名,
診 断 名 は 脳 出ti
]L14
名,
脳梗
入M
名
,
ク モ膜 下
出 血 ユ名
で あ っ た。
埋 学 療 法1
κ1
姶 時 下 肢Brunllstro1
ゴsrecovery stage
(
Br
.
stage)は
.
H
:
13
名
,
皿 :ユ
1
名
,,
W
:1
名
,V
:4
名
で あっ た。
高 次
脳機
能 障 害 につ い て は,
な
し :15名
1.
半
側Hl
!
旦し視
:8
名
,
li
.
u,
[ iti 1 :6
名1 であ
っ た。
発ti
1か ら埋 学 療 法 開 始 までの 期 同 はΣ「均
15
.
6
日であ
っ た。
方
法
は,
ま ず 発 疔3
ヵ月
[1.
J の)
一
行 能 力
をFuncuonal
Independence
Meas
しtreの 歩 彳「
1!1旨力ノ丿類 に墨つ い て,
6
・
7
点
を「
発 症 後3
ヵ 月 時 自 立 群 」 〔自 立 群)
,
1
・
2
・
3
・
4
・
5
点
を「
発 症 後
3
ヵ月
時4
[自
立 #T
−
(
非1
・
D
:僻 ) に分 類 し た。
こ の2
群に対
し,
性
別,
年
齢,
下 肢感動 麻 掴 の 重 症 度,
NKEP 値につ いて後 方 視 的に比 較 検1∫し た。
11’
NKEP 増 加」率 :1ヵ 月の 非1林痺 側 膝 伸 展fりj力(Nonl)arG c
Side
Kn〔:〔:ExTcnsQr PQwer ;NKEP ) を100% と して増 加 率 を 算 出.
< mean ± SD > (*
:P〈0
.
05〕NKEP
測 定
に は肴速性
運動 器
(Cybex
社 製
CYBEX
ll
+
) を 用い,
予 備 研 亢 に おいて急 性 期CVA
患 著で も 追 随 可能
で あっ た30
degf
’
sec に て膝伸
辰 トルク値
を 測定
し たtt膝 伸 展
トル ク値
は最 大
勞力
にて5
回 反復
し,
その 最大 値
をト ル ク曲 線
よ り。元み取っ た。
測定
は発 症後
1ヵ月と発症 後
3
ヵ月
の2
回尖 施
し,
膝 伸 展
トル ク値 を体 重
で除
し た値
であ
る膝 伸 展
ピー
ク トル ク体 重
比 と,
発 症 後
1
ヵ 月 時点
のNKEP
値
を100
%と した発 症 後 1ヵ月 か ら発 症 後3
ヵ月
のNKEP
⊥勸
[1
率 を算
出 し た。
下 肢 運 動 麻 痺の重 疔度
につ い て はBr
.
Stageを 使
用 し,
6
段
階 に刀 頬 し た。
統 計 手 法
はX2
検 定
,
Mann
−
Wh
[mey 検 宅Wilcoxon
の符 弓イ寸順 位
FIItm
定 を
用い,
統 計
学 的有
意差
判定
基 準 は5
%
と し た。結
果基 本 的 属
’
巨
に関 す
る2i
#
での比 較
で は,
勾
ト師 におい て の み自
立拝
が非 自
立群
よりE
,”
F
であ り,
有忌差 が 認 め ら れ た 〔表
1
)
,、
NKEP
値
の経 時 的 変
化 で は, 発 疔 後1
ヵ月
li
」,
発
症後
3
ヵ月
目寸の順
に,
自立 群
で は1
.
035
r
m !’
kg
,
1
.
415Nm
/kg
,
」卜 自
立 君1
で は0.
802Nmlkg
,
工.
163
Nm
,’
kg
といず
れの群
に おいて も 発 症 後1
ヵ 月 時 に 比 し,
発
VF
後
3
ヵ川 埼
の方
が高
f
直を
小 し,
有 意
≠が 認 め ら れ た〔
表
2
)。自
立群
と非自
一
1群の 比 較で は,
発 症 後1
ヵ月 時
および発
Vd
後
3
ヵ月 時
のいず
れ に おいて も 有 息 差 が認
め ら れ な かっ た(
表
2
)
。ま
た,
NKEP
増 加 亨
に お い て も1
≡巨冒1が14i
.
6
%,
非 自
立群
が158
.
4
% と2群 間 に冶
息 左 が認
め ら れな
かっ た(
表
2
>。次に
自
立祥
が非 自
立群
よりも若 年
であっ た た め,
対 象 を60
歳 以 上 〔凵 」ン.
辞4
名,
非 自 立 群12
名
)に 限定
し,
呼度 検
1,
∫を 行っ たtt そのi
果,
2
群にお けるNKEP
の経
11・
i
的 変 化
で は,
非 自
立群
のNKEP
値 は 発 疔 後1
ヵ 月 時 に比 し,
3
ヵ月 時
のノ
i
が 高値
を示
し,
有 意差
が 認 め ら れ た が,
白 /佯では 有 意一
.
が 認め ら れ な か っ たまた
,
自
、Z
群と非自
立群の2
群にお け るNKEP
値
の 比軟
で は,
1
N工 工一
Eleotronio Library388 岬学 療 法 学 帝 30台 弟7号 表36 ([歳以
10
)歩 行 能力 別 発 症 後L3
ヵ月 時 点の非淋庫 側 膝 伸 展 筋ピー
ク トルク体 重 比お よび老沚後1
か ら3
ヵ月 に おける筋 ノJ)加 率3
ヵ月時 自 立 群3
ヵ月陽 非 自 群 〔n4
) (1/−
12
) 1ヵ月 時 点 〔Nn〕、
!Kg) 3ヵ月[k
…点 〔Nm /Kg )NKEp
増加 率C
.
% 〕11 N S r− ’
− −−
.
1灘 :
:
:
:
:
]
・.
・1
:
ll
:
ll
:
ii
’[
1
・ 1−.
一一
一
一 * 138、
3± 32、
7 1t{、
5± 39、
9 1 N、
s 11,
NKEP 増 加 率 :1ヵ 月の非 麻 海 側 膝IIII
展 筋 力 (Nonparet 〔Side Knee Extensor Power :NKEP )を100% と して増加 率
を算 出
.
<1’
n {,
’
ul 士SD
> (*:
p く0
.
05) ヵ 月lkf
点におい て は2
群
間に有
首 十 が 認め ら れ な かっ た。
しか し,
3
ヵ月
財点
に おいて は自
、1群
のNKEP
値
が91
自
立群
に比
し,
高 値
を示
し,
有 意
差 か認
め ら れ た,
,
NKEP
増加 率
に関し て は2
群 問に有 意
差は。忍 め ら れなか っ た(
表
3
)。 な お,
1
ヵ月 時 点
に おけ
る歩 行 能 力
やド肢
麻 痺
の重 疔
反等
に関
して は2
群 間
に有
背差
が認
め ら れな
かっ た。
考
察本 研 究で は
,
歩 行
に介 助
を要 す
る急 性 期
C
、A
恵者
のNKEP
と歩行 能 力
の関係
につ い て検 討
し た。そ
の結 果
,
NKEP
が自
立歩 行 獲
fT
,
ま
た は歩 行 能 力 改 善
に対 す
る 影響
は少 ない という結
果に至っ た。
急 性 期
CVA
患者
に お け るNKEP
と歩 行 能 力
の研 究
とし
て高 橋
らs/’
は,
歩
行自
立群
と非 自
1
∠.
群
のNKEP
値
の経 時 的 変 化
で は非 自
立 詳 に 比 し,
自
立群
が高値
を示
し,
また,
NKEP
増
加 率 も自
立群
が 大 きい こ とを轍 告
してい る。し
か し,
今 回
の研究
で は,
自
一
C
群
と非 自
立甜
のNKEP
値
の経 時 的 麦
化,
お よびNKEP
増加 率
に おいて,
2
洋
に有
9t
が認
め ら れ ないという
糸+果を
示 した ,,
こ の ような 相 反 す
る粘 果
と なっ た 理由
と して は,
今
回の対 象
を発
疔後
1
ヵ月 時
点 で歩 行に介助
を要 し たも
の に限定
したことで,
発り1早 期 に歩 行
が自立
してい たNKEP
の高
い症例
が自
立 群 か ら 除外
さ れ,
そ
の結 果
,
高 橋
らの研 究 結 果
よ り もNKEP
が 歩 行能 力
へ ’i
え
る影響
が弱 く
なっ た もの と 邦 察 す る。
ま た,慢 性 期
CVA
患 者
のNKEP
と歩 行 能 力
に関
す る検
討
とし て,
青 木
ら’
は 中 与 度 以 }tの 麻 痺 を 有 す る 症 例 ては お お よ そ1
.
O
Nm
,
’
kg
以L
のNKEP
が平 地 歩 行 自
、Z
に必 要で ある と し,
歩 行自
立 に対.
す
るNKEP
の 卞 要 性 につ い て報
ゴ して い る。ま
た,
佐 藤
ら m は 工lrl
帰 分 析を用
い て歩 行 能 力
に関 与
す る 諸 因.
’
r一
を 検 刮 した 結 果,
70
戚 を 超 える と 寄 与 率の第・
順 位 が 非 麻 痺 側 下 肢筋 力
と なり
,
歩 行 能 力 に 大 き な影
郷 を与
える と報告
してい る。
こ の よう
に慢 性 期
に岡
して は,
NKEP
自 体の歩 行 規 定 囚 子のi†
iで の軍
み付
け が,
急
i4
LUiよ り も高 く
.
自
J
’
厂歩行 獲待
,
ま
たは歩 行 能 力改 善
に対
して強
い影 響 を与 え
る 因’
r一
で あ る と推 察 す
る、
、
し か し,
こ れ ら は,
横 断 的 な 研 究であ り
,
歩 行
11
:に至
るま
で の回復 過 札
に おい て,
歩 行 を
親 定 す
る者 因
r
.
の関
わ りが どの よう
に変 化
し ていく
の か という点
につ い て はイ.
明
で ある。
また,
青 木
ら9)の帳
告
と本 研 究
を魚
ら し合
わ せる と,
本
研究
にお ける介 助 群
の3
ヵ月 時
NKEP
値
は王1.
地.
歩 行 自
立に必要
と さ れる筋
力 水 準
の下限 値
LONm
,
kg
を超
えて い る にも
か かわ らず
,
歩 行 白
立に至
っ てい な かっ た。 こ の こと か ら,
急 性
期
の歩 行
に介助 を 要 す
る症 例
で はNKLP
が歩 行 能 力
に.
与
える1
:1’
es は慢 性 期
とは異
な ると考
えら れ,
埋学
り登法
ア プロー
チを 遂 行 す
る にあ
たっ て は,
NKEP
以外
の歩 行
規 定 要 因
との関 連
につ いても レ分 な 検 討
が 必要
であ
ろ う。
CVA
患 者
の歩 行 能 力
に影 響
を’ ブ・
えるNKEP
以外
の歩
行
規定 因子
に閃す
る報
.
告
と して,
Nakamura
ら4〕5〕 は麻
痺
側 膝 伸 展 筋 力 を挙
げ,
Bohannon
ら6冫7〕は 健・
患 側 膝伸 展 筋
]J
に加
え,
立位
バ ラ ン スを挙 げ
てい る。
菅 原
らtOl・
は患 側 下 肢 筋 力
,
患 側下 肢 荷
重率
,
麻 庫
のグレー
ドが 歩行
にとっ て重要
で あり
,
各
々が単 独
な もの では な く強 く依 存
し合
っ て い ると し,
介助
量 は麻 痺
の質 的
な状 態
と そ れに対
.
応 する患側
の支 持 性
.
及 びバ ラ ンス,
埋学 療 法
の 期間
とい っ た もの に大 き く依 存 してい る と 報 告 してい る。 ま た,
川手
1は
前後
お よ び 左 右の座 位 重 心 移 動 能 ノ丿と 歩 行 能 力の関 係 につ い て 検 討 し, 歩 行 能 力 が 高い者
ほ ど 重 心 移 動 能 力 が良
好であ る と報 告
し,
こ の他
にも 占
Jt・
13 〕,
杉 本
ら 1’
1),
権 藤
t5 )に よ り座 位バ ラン ス の 重 要性
が報 告
さ れてい るその他の 因 子 と し て, 望 月 亅6〕
,
杉 本 ら17/・
に よ りi’
t/f
“1
バ ラン ス に関 す る報 告 も
な さ れて い る。
こ の よ う に
NKEP
以 外 に も種
々 の歩 行
嵐定
因 ∫・
が歩
行 能 力に影 響
を 与 え るこ とが報 告
さ れている が,
諸 家
に よ り対 象 者
の運 動 機 能 や 発江 か らの 期 間 など に相違
があ る た め, 必 ず し も一
致
し た見解
で は なく
,
発
V
コLか らの期
間 に 応 じ た 因r・
の 関 わり方 を
ふまえ
て理 学療 法
アプロー
チ を 考慮
すべ きである。
急 性 期
に おい て は中 枢 神 経 系
の機 能 障 害
に加
え,
decondi
しioning
の影 響
に伴 う機 能 低 ド
の進 行
力 牛 じやす い状 況 に ある。
した がっ て歩 行練
習プ ロ グ ラムの立案
に は,
意 載
レベ ル,
卜肢
運動 麻
痺の重 癖 反,
下 肢 筋 力,
全身
耐 久 性 な どの影 響 を 考慮
す る 必 要 が あ る と考 え
ら れ る。
狩に,
こ の 時 期は中 枢 神 経 系機
能の自
然 回復
の影響
が比 較 的 強 く,
そ の変化
に応じ て適 切 なアプロー
チに切り替 え
ていく
べき
である。
し か し,
慢
性 期 に おい て は 中 枢 神 経 系 機 能の 自 然 回 復 が あ る 矛1度
プ ラ トー
に達 し てい る た めこ れ ら に関 連 し た要
因に対
.
す
る ア プロー
チ よ りも
,
NKEP
増 強
や封 久
ノ丿向
ヒを 目 的 と し たア プ ロー
チJapanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation急 性 期 脳1「IL管 障 害 患 者の非 麻 痺 側 膝伸 展 筋 力 と歩 行能 力の関係
389
を実 施 し
た方
が治療 効 果 を期待
でき
ると考 え
る。
こ れ ら の
内 容
をふ ま え,
急 性 期
CVA
患 者
に対 す る実際
の理 学 療 法
アプロー
チ方 法
につ い て考 察 す
る。急 性 期
の歩 行
に介助
を要 す
る症 例
は,
意 識
レベ ルが低 く
,
重 篤
な運動 麻 押
を有
し てい る場 合
が多
い た め,
口頭指
示に従
っ た運動
や随 意 的 な座 位
,
立位 保 持
が困 難
であ
る こと が 比較 的多
い と考
えるt.
、
し た がっ て,
まず
は平 行 棒 な
ど を 利 用 し た 立 ち 上が り練 習
や 下肢
装具
を用
い た早 期 歩 行 練
習
に て,
麻 痺 側
ではな く非麻 痺 側
や体 幹
の筋 力
,
ま
たは 全身
持 久 力の向
上 を 図 ること を優 先
するべき
であ
る。次
に個々 の運 動 機 能の回 復に応 じて静
的や動
的 な座位
バ ラ ン ス練習
を 追加
し,
これ らの状 況
をみ な が ら徐
々 に立位
バ ラ ン ス練 習 な どの麻 痺
側 ド肢
の.
支持
を 必要
とす
る練 習
に移 行 するこ とが 望 ま しい。
ま た,
運動 麻 痺
の回復
が不 良で,
これ らの練 習
が不 可 能
であ
る場 合
に は,
起 き
E
が り動 作 や 移乗 動 作
の獲 得
を一
ドと し た練 習
を選 択 す
べき
と 考 え る。
最 後 に本 研 究の 限
界
と今 後
の課
題につ い て考 察 す
る。本
研究
の限 界 は,
症 例 数 が 少 な く,
年齢
に よ る 歩行 能 力
に ば らつ き が 見 ら れ たこ とであ る。
特に60
歳 以.
ヒの者16
名
のう
ち,
歩 行 自
立者は わず か4
名
と 症 例 数 が少
な い中
で の検 討
であ
っ た。 し た がっ て 統 計 学 的 根 拠 を持
つ 説 明 として は不.
一
卜分であ る が,
発 症1
ヵ 月 時 点で の2
群 のNKEP
値
に差
が 認め ら れ な かっ たの に対
して,
発
症後
3
ヵ月 時 点
で は自
立群
が 非自
立 群 よ り高 値 を 示 し,
有
意 差
が 認め られた。
この こ と は 歩 行 能 力 に 対.
するNKEP
の影 響
が加 齢
に伴
い 強 く な るこ と を示
唆 しており
,
佐 藤
らm の報 告
し た慢 性 期
例 での横 断 的 研 究の 見解
を一
部 支持 す
るも
の と考
え られる。
今 後 は 更に症 例 数 を 増や し,
高
次脳 機 能 障 害
の影響
なども含
めた 経 時 的 な 回復
過 程で の影 響
につ い て詳細 な検 討 を行 う
必 要性
が あ る。
以 上の よ うに
CVA
患者
の歩 行 能 力
は,
NKEP
, 下 肢 運 勤 麻痺
の重 症度
,
麻 痺 側 筋 力
,
麻 痺 側荷 重 率
,
座 位・
立 位バ ラ ンスな どの歩 行 規 定
因 子に よ り影 響 さ れてい る が,
その関 わ り方 は 個々の症 例に よっ て異 な り, また発 症 か らの時 期 に よっ て も変 容 す
る と考 え
る。し た がっ て,
臨 床 場
面におい て は 個々の症 例に対
.
し て そ れ らの要 因 が どの よう
に影 響 して い る か を 分 析 し,
よ り適 切 なアプロ一
チを選 択
していく
こと
が重
娑であ る。
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