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心血管造影所見よりみた心筋梗塞の予後 : 急性期冠状動脈内血栓溶解療法ならびに経皮的冠状動脈拡張術施行前の症例に関する検討

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(1)

原 著 〔東女医大誌 第57巻 第11号頁1349∼1358昭和62年11月〕

心血管造影所見よりみた心筋梗塞の予後

一急性期冠状動脈内血栓溶解療法な:らびに経皮的冠状動脈

拡張術施行前の症例に関する検討一 東京女子医科大学 循環器内科学教室(主任 広沢弘七郎教授) スズ キ シン 鈴 木 紳 (受付 昭和62年7月18日)

Prognosis of 228 Pat蓋ents Who had Su鉦ered from Myocardial Infarction and Who Underwent Coronary Arteriography

and I・eft Ventrieulography Shin SUZIJKI

Department of Cardiology(Director:Prof. Koshichiro HIROSAWA)

Tokyo Women’s Medical College

Coronary arteriography and left ventriculography were performed in 268 patients who had survived from attacks of acute myocardial infarction during 1974 to 1981. Of these,228 non−

surgical patients were evaluated. Mean follow−up was 58.31nonths(range 16 to 113), The infarct− ed sites of these cases were anterior in 1!4, inferior in 76, anteroinferior in 13, hlgh posterlor in 1!,lateral in 7 and subendocardial in 7 patients.

During the 58.3 months follow−up, death from coronary disease occurred in 29(12.7%), a

second non−fatal myocardial infarction occurred in 10(4.4%)and angina developed in 14(6,1%)

patlents.

In all patients, these ischemic events after hospital discharge were independent of infarct size

and contractility of the non−infarcted area. However, cardiac death especially occurred in

patients with large infarct size, low contractility of the non−infarcted area signi丘cant disease in

two or three coronary arteries.

Meanwhile, progression of the disease in the remaining coronary arteries is also one of the

important factors which influence the prognosis of patients who have suffered from acute myocardial infarction. はじめに 対象および方法 結 1. 2. 3. 4. 目 果 年齢分布 退院後死亡例 非致死的再梗塞例 不安定狭心症発症例 次 5.心血管造影所見からみた予後 1)冠状動脈障害枝数と予後 2)生死と冠状動脈障害枝数 3)冠状動脈障害枝数と死因 4)梗塞サイズ.と残余生存心筋の収縮性 考 察 結 論 文 献

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はじめに 急性心筋梗塞症における死亡は,発症から入院 までの間が最も多く,入院後も数日間は不整脈, 心不全,心原性ショックあるいは心破裂などの合 併症による死の危険にさらされている.しかし, 近年はCCUの普及に伴い,急性期ポンプ失調や 心破裂などの特殊な症例を除けば,かなり救命率 が高くなっており,特に不整脈による死亡は著減 しているようである.

加えて,急性期冠状動脈内血栓溶解療法

(PTCR)がここ数年来積極的に行われるようにな り,それに続いての残存狭窄に対する経皮的冠状 動脈拡張術(PTCA)も施行されることがある. こうした積極的な方法の導入により,左心機能の 改善が得られ,罹患冠状動脈数が減少することに よって,急性期予後の改善に結びつくことができ れぽ,きわめてよろこばしい.ことである.しかし, こうした急性期の救命や入院中のリハビリテー ションのあり方などに関しては,かなり積極的に 議論が展開されつつある反面,退院後の患老にお ける自然歴については,症例各々の背景が大ぎく 異なっているためか,なかなか把握しにくいのが 現状と思われる.中でも,PTCRやPTCAを行っ た症例に関しては,観察期間が短いこともあって, 長期予後についての結論はまだ出ていないのが現 状であろう. 今回,こうした急性期の積極的interventionが 行われる以前の症例を対象として,心血管造影所 見と予後との対比検討を行ってみたので報告する

とともに,PTCRやPTCAによって得られる左

心機能の改善や罹患冠状動脈数の減少が長期予後 という面にどのような影響を与えるかについても 考察を加えてみた. 対象および方法 昭和49年1月から同56年12月までの8年間に, 東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所CCU に入院した急性心筋梗塞症694例の中から,選択的 冠状動脈造影(CAG)ならびに左室造影(LVG) 検査を受けて退院した症例268例のうち,外科的治 療が行われた症例や弁膜症の合併例あるいは造影 不良例などを除外した228例を対象とした. 症例は男204例,女24例で,年齢は28歳から73歳, 平均56.7歳であった. 梗塞部位別にみると,(1)限局性前壁91例,(2) 広範囲前壁23例,(3)下壁76例,(4)前壁・下壁 13例,(5)高位後壁11例,(6)側壁7例,(7)心 内膜下7例となっていた. 観察期間は16ヵ月から113ヵ月,平均58.3ヵ月で あった.予後に関しては,昭和58年4月にアンケー ト調査を行ったが,その時点での生存例に関して は,昭和60年12月の時点まで追跡調査を行って評 価した.なおアンケートの回答率は93%であり, 消息不明の8例については対象から除外した. 心血管造影検査は,原則として発症後3∼4週 間目に行い,急性期に造影したものは対象から除 外した.LVGはビッグテールカテーテルを使用 し,30∼40mlの造影剤を8∼12ml/秒で注入し た.造影所見からは,梗塞の大きさをあらわす指 標として梗塞周径比,すなわち,右前斜位像にお ける拡張末期全周径に対する不共同収縮部分の周 径比を算出した.また,残余生存心筋の収縮性を あらわす指標としては,機能心筋収縮率,すなわ ち右前斜位での長軸に対する心基部側3分の1の 部位における拡張末期と収縮末期の短軸の短縮率 であらわした(図1).

CAGは主にJudkins法,一部Sones法にて施

行し,病変の判定はニトログリセリン0.3mg舌下 1.梗塞周径比 不共同収縮部の周径 拡張終期全周径 ×100(%) 2,機能心筋収縮率 拡張終期短軸径(A)一収縮終期短軸径(B) キ広弓長糸冬期矢声車由そ呈(A) ×100(%) 図1 機能心筋収縮率の求め方 一1350一

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投与後に行い,狭窄度は前後の正常と思われる部 分に対する内径の百分率にてあらわし,75%以上 の狭窄を有意として,主要冠状動脈の障害枝数で あらわした. 心臓死ぱ,死因を突然心臓死(突然死),再梗塞 および心不全に分類した.なお,突然死は原則と して,国際心臓学会およびWHOの定義にしたが い,発症後24時間以内の死亡とした.ただし,発 症後24時間以内の死亡でも,心電図上明らかに再 梗塞をあらわす所見がとらえられた場合には,再 梗塞による死亡とした.心不全は,心電図上明ら かな再梗塞の所見が得られることなく,左心機能 不全が原因で死亡したものとした. 結 果 1.年齢分布 内科的治療を行った全症例の年齢分布と予後の 関係を図2に示す.当然のことながら高齢になる 慨 症120 例 数 80 40 0 ∼29 30∼39 40∼49 50∼50 60∼69 7D∼79 80∼ (歳) 年 齢 図2 急性心筋梗塞症例の年齢分布と予後 退院後内科管理例(昭和49年!月∼同56年12月,513例) 高齢になるにつれて死亡例の頻度が増加し,心臓死の みならず非心臓死も増加する傾向がみられる. 1器 症 80 例 数 40 r冒■一「 □消息不明 ?カ存例 ョ工心臓死 チ心臓死 r層一一■1 一 一 一 一 一 一 一 一 . 口生存例 團非心臓死 ■心臓死 0 ∼29 30∼39 40∼49 50∼59 60∼69 70∼ア9 80∼ (歳) 年 齢 図3 心血管造影施行退院後内科管理例 (昭和49年1月∼同56年12月,228例) 全体の死亡数が少なくなっており,かつ,心臓死が 確認された症例の割合が多く,非心臓死の頻度が少 なくなっている。 につれて死亡例の頻度が増加し,心臓死のみなら ず非心臓死も増加する傾向がみられている.また, 心血管造影施行例に関して検討してみると,図3 に示すように,全体の死亡数が少なくなっている 一方,心臓死が確認された症例の割合が多くなっ ており,非心臓死の頻度が少なくなっていた. 次に,各年齢層の分布について,内科治療全症 例と心血管造影検査施行例とを対比検討してみた が,その結果を図4に示す.内科治療全例につい てみると,年齢層のピークが60歳代にあり,次い で50歳代で,70歳代といった高齢者もかなりの頻 度を占めていた.一方,心血管造影検査施行例に ついては,50歳代にピークがあり,次いで60歳代 となっていて,70歳代の症例はぎわめて少なく なっていた. 以下,心」血管造影施行例228例について,予後を 検討した結果を示す. 2.退院後死亡例(表1)

退院後の死亡例は表1に示すごとく計29例

(12.7%)であった.梗塞部位別にみると,前壁が 13例(限局性前壁9例,広範囲前壁4例),下蔭が 10例,前壁・下国が2例,心内膜下が4例となっ ており,冠状動脈障害枝別では左前下行枝(LAD) 1枝が7例,右冠状動脈(RCA)1枝が3例, LAD

と左回旋枝(LCX)の2枝が4例, LADとRCA

の2枝が3例,RCAとLCXの2枝が3例および

3枝が9例であった.また,死因をみると,再梗 }葛1 120 症 例 数 60 国内科治療全例 圏造影施行例 0 ∼29 3G∼39 40∼49 50∼59 60∼69 70∼79 80∼ 〔歳) 年 齢 図4 年齢分布 内科治療全例と心血管造影施行例 年齢層のピークは60歳代にあり,次いで50歳代で, 70歳代といった高齢老もかなりの頻度を占めてい る. 一方,心血管造影検査施行例については,50歳代に ピークがあり,次いで60歳代となっていて,70歳代 の症例はきわめて少ない。

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表1 内科治療群死亡例 症 例 梗塞部位 冠動脈病変 死 因 1 S.M.50M 前 壁 LAD 1 枝 再梗塞 2 T.K.62M 心内膜下 LAD 1 枝 再梗塞 3 T.0.45M 前壁中隔 LAD 1 枝 再梗塞 4 T.A.54M 前壁中隔 LAD 1 枝 再梗塞 5 T.S.55M 半広前壁 LAD 1 枝 突然死 6 S.T.63M 広汎前壁 LAD 1 枝 心不全 7 M.H.59M 前壁中隔 LAD 1 枝 心不全 8 S.N.66M 下 壁 RCA 1 枝 再梗塞 9 M.K.58M 下・後壁 RCA 1 枝 再梗塞 10 K.K.52M 下 壁 RCA 1 枝 再梗塞 11 K.N.63M 下 壁 LAD, RCA2枝 再梗塞

12 S.Y.51M 下 壁 LAD, RCA2枝 突然死 13 T.F.66F 広汎前壁 LAD, RCA2枝 突然死 14 M.Y.59M 前 壁 LAD, LCX 2枝 再梗塞 15 M.K.51M 前壁中隔 LAD, LCX 2枝 突然死 16 T.A.58M 前・側壁 LAD, LCX 2枝 突然死 17 C.S,53F 前・側壁 LAD, LCX 2枝 心不全 18 H.S。59M 下 壁 RCA, LCX 2枝 再梗塞 19 Y.M.64 F 下 壁 RCA, LCX 2枝 再梗塞 20 T.K,45M 下 壁 RCA, LCX 2枝 突然死 21 M.S.56M 心内膜下 3 枝 再梗塞 22 J.Y.68M 下 壁 3 枝 突然死 23 M.W.58M 下 壁 3 枝 突然死 24 M.K.52M 前・下露 3 枝 突然死 25 S.M.67M 下・側壁

3枝+LMT

突然死 26 M.1.58M 前 壁 3 枝 突然死 27 D.K.55M 心内膜下 3 枝 心不全 28 C.S.61 F 半広前壁 3 枝 心不全 29 M.J.45M 心内膜下 3 枝 心不全 表2 内科治療群再梗塞例 症 例 梗塞部位 冠動脈病変 再梗塞部位 1 T.S.60M 半広前壁 LAD 1 枝 前 壁 2 M.0.43M 前壁中隔 LAD 1 枝 下 壁 3 M.Y.68M 前・側壁 LAD 1 枝 下 壁 4 S.K.32M 半広前壁 LAD 1 枝 前 壁 5 E。H.62M 高位後壁 LCX 1 枝 下 壁

6 D.Y.65M 前・下壁 LAD, RCA2枝 側 壁 7 Y。N.66M 下 壁 LAD, RCA2枝 下 壁

8 K.N.49F 高位後壁 LAD, LCX2枝 心内膜下 .9 E.M.45M 側 壁 RCA, LCX 2枝 下 壁 10 T,S.65M 下 壁 3 枝 前壁中隔 表3 内科治療群不安定狭心症例 症 例 梗塞部位 冠動脈病変 1 S.S.60M 前壁中隔 LAD 1 枝 2 H,T,59M 前・側壁 LAD 1 枝 3 K.1.51M 前壁中隔 LAD 1 枝 4 K.K.57M 前壁中隔 LAD 1 枝 5 K.H.58M 前壁中隔 LAD 1 枝 6 C.S.53M 下後側壁 LCX 1 枝. 7 K.M.50M 下・後壁 LAD, LCX 2枝 8 Y.K.62M 下 壁 RCA, LCX 2枝 9 N.Y.61F 下 壁 RCA, LCX 2枝 10 K.D.69M 前・下露 3 枝 11 S.S.54M 下・後壁 3 枝 12 S。S.65M 下・側壁 3 枝 13 K.S.51M 前 壁 3 枝 14 H.S.57F 前・下膨 3 枝 塞と突然死がそれぞれ11例で,心不全による死亡 は7例となっていたが,1枝障害例では再梗塞が 10例中7例(70%)を占め,多枝障害例では,突 然死が19例中10例(52.9%)となっていた. 3.非致死的野梗塞例(表2) 退院後,再梗塞を起こしても死亡:までには至ら なかった症例は,表2に示すごとく10例(4.4%) で,梗塞部位別にみると,前壁が5例,後壁が2 例で,前壁・下壁,下振および側壁がそれぞれ1 例ずっとなっていた.冠状動脈障害枝別にみると, LAD 1枝が4例, LADとRCAな:らびにRCAと

LCXの2枝がそれぞれ2例, LADとLCXの2

枝および3枝障害例がそれぞれ1例であった. 4.不安定狭心症発症例(表3) 退院後不安定狭心症の状態となり,再入院した 症例は表3に示すごとく14例(6.1%)であった. 梗塞部位別にみると,前壁が6例,下壁が6例, 前壁・下血が2例であった.冠状動脈障害枝別に みると,LAD!枝が5例, LCX 1枝が1例, LAD

とRCAの2枝が1例, LCXとRCAの2枝が2

例,および3枝が5例であった. 5.心血管造影所見からみた予後 1)冠状動脈障害枝数と予後 冠状動脈障害枝数別の予後を図5に示す.死亡 例の頻度に関しては,1枝障害8%(131例中10 例),2枝障害14%(71例中10例),3枝障害35% (26例中9例)となっており,明らかに多枝障害例 に多くなっていた. また,退院後不安定狭心症の状態となった症例 に関しては,1枝障害が5%(131例中6例),2 枝が4%(71例中3例)と差はみられなかったが, 3枝になると1g%(26例中5例)と3枝障害例の 一1352一

(5)

100 (%) 50 n= 131 71 26 0 1枝 2枝 3枝 障害枝数 図5 冠状動脈障害回数と予後 死亡例の頻度は,1枝障害8%,2枝14%,3枝35% で,明らかに多枝障害例に多くなっている. また,退院後不安定狭心症の状態となった症例は, 1枝障害が5%,2枝が4%と差はみられなかった が,3枝では19%と3枝障害例の頻度が有意(p< 0.05)に高くなっている. 一方,非致死的再梗塞例では,1枝障害が3%,2 枝6%,3枝8%と,多枝障害例に多い傾向がみら れるが,1三障旧例との間に統計学的有意差は認め られていない. □不変 藍s安定狭心症 ?ト梗塞 。死亡 頻度が有意(p〈0.05)に高くなっていた,一方, 非致死的再梗塞例に関して検討してみると,1枝

障害が3%(4例),2枝6%(4例),3枝8%

(2例)と,多枝障害例に多い傾向がみられたが, 1枝障害例との間に統計学的有意差は認められな かった. 2)生死と冠状動脈障害枝数 死亡例と生存例について冠状動脈障害置数を比 較したのが図6歳位る.図6左の死亡29例では, 1枝ならびに2枝障害がそれぞれ10例(35%),3 枝が9例(31%)と多枝障害例が全体の66%を占 めていた.一方,図6右の生存199例についてみる と,!枝が121例(61%),2枝が61例(31%)お よび3枝が17例(8%)と,1枝障害例が半数以 上を占めていた. 3)冠状動脈障害枝数と悪因 図7は冠状動脈障害枝数別に死因の頻度をまと めたものである.1枝障害例では,突然死が10% (10例中1例),心不全が20%(10例中2例)であっ たのに対して,死亡時に再梗塞が確認された症例 は70%(10例中7例)と半数以上を占めていた. 一方,2枝障害例では再梗塞が40%(10例中4例), 死亡群 生存下 図6 生死と冠状動脈障害日数 左図の死亡29例では,1枝ならびに2枝障害がそれ ぞれ10例,3枝が9例と多枝障害例が全体の66%と なっている. 一方,右図の生存199例についてみると,1枝が121 例,2枝が61例および3枝が17例と,1枝障害例が 半数以上を占めている. 100 (%) 50 0 n=10 10 9 □再梗塞 圏心不全 ■突然死 1枝 2枝 3枝 障害枝数 図7 冠状動脈障害枝数と死因 1枝障害例では,突然死が10%,心不全が20%であ るのに対して,死亡時に再梗塞が確認された症例は 70%と半数以上を占めている. 一方,2枝障害例では再梗塞が40%,心不全が10% であるのに対して,突然死が50%となり,3枝障害 例になると,再梗塞11%,心不全33%,突然死56% となり,多枝障害例では死亡時に突然死のかたちを とる症例の頻度が高くなっている. 心不全が10%(10例中1例)であったのに対して, 突然死が50%(10例中5例)となっており,3枝 障害例になると,再梗塞11%(9藩中1例),心不 全33%(9例中3例),突然死56%(9例中5例) となり,多枝障害例では死亡時に突然死のかたち をとる症例の頻度が高くなっていた. 4)梗塞サイズと残余生存心筋の収縮性 縦軸に残余生存心筋の収縮性をあらわす指標と して機能心筋収縮率を,横軸に梗塞サイズをあら

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わす指標として梗塞周径比をとり,生死ならびに 死因別にプロットしたものを図8に示す.機能心 筋収縮率を30%,梗塞周径比を45%で区切って, A,B, C, Dの4群に分けると死亡例は梗塞サイ ズが大ぎく,残余生存心筋の収縮が悪い右下のD 群に15例(52%)と半数以上が集まっており,か つ,突然死の症例が8例と,心不全(3例)およ び再梗塞(4例)による死亡例よりも有意(p〈

調憲∴i.黍籍

1…評響薦爵…r…「

20 。お。CD 。。。。q”・1。。。。 。 。 o Iム o■ ▲ . 1● 。 亀 ‘ Q。e ・。旨。登 ・ 巳 融 旨。。▲ 。 む 〔A〕 … 〔D〕 30 20 40 60 80(%) 梗塞周径比 図8 心血管造影所見と予後(1) 機能心筋収縮率を30%,梗塞周径比を45%で区切っ て,A, B, C, Dの4群に分けると死亡例は梗塞サ イズが大きく,残余生存心筋の収縮が悪い右下のD 群に半数以上が集まっており,かつ,突然死の症例 が有意(p<0.05)に多くなっている. 60 (%) 機40一 態 簸 襲 20 0 〔B〕 ● ● o ● o ム ● △ { ・ i .1ム 。i ●死 亡 O非致死的再梗塞 △不安定狭心症 〔C〕 o ● 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一.p一一一一一一一一一一一一一一一L一一一一一一一一一一一一一一一一一一一_一一一____一 △ ● ● 〔A〕

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i 〔・〕 20 40 60 80(%〉 梗塞周径五 心9 心血管造影所見と予後(2) 退院後,死亡以外の問題を起こした症例の発現頻度 は,全体としてまとめてみると,A, B, C, D群全 体に散らばっている. しかし,死亡例はD群に有意に多く集まっており, かつ,D群には非致死的再梗塞例がきわめて少ない. 0.05)に多くなっていた. 次に,この中から,退院後に死亡,非致死的再 梗塞および不安定狭心症などの問題を起こした症 例だけを取り出してプロットしたものが図9であ る.退院後,死亡以外の問題を起こした症例の発 現頻度は,A, B, C群あわせて182例中18例(9.9%) で,D群の46例中6例(13.0%)と有意の差は認 められず,全体としてまとめてみると,A, B, C, D群全体に散らばっていた.しかし,前述のごと く,死亡例はD群に有意に多く集まっており,中

でも非致死的再梗塞例はD群には10例中2例

(20%)しかみられなかった. 考 察 CCUの普及にともない,急性心筋梗塞症の急性 期死亡は次第に減少し,加えて,近年は大動脈内 バルーンパンピングや血管拡張剤などによる治療 法が導入されるようになり,死亡率はさらに減少 しっっある1>2).一方,こうした急性期死亡の減少 にともなって,慢性期の管理,特に退院後の管理 が大ぎな問題となってきている. Framingham study3)によれぽ,虚血性心疾患の 死亡例のうち,70%近くが院外死亡であるといわ れており,特に急性心筋梗塞症の退院後死亡は約 半数が1年以内に起こっており,中でも3∼6カ 月以内が多い,といわれている4)∼η. 本症の予後を予測する方法としては,Peelの

coronary prognostic index8)やNorrisのindex9)

がよく知られており,その他にも数多くの報告が みられている.1959年にSonesにより選択的冠状 動脈造影法が考案され,造影所見との対比検討に よれば,虚血性心疾患一特に心筋梗塞に罹患した 症例の予後の指標となるものは,左室駆出率と冠

状動脈障害枝数の2つであるとの報告が多

い10)∼12>.こうしたことから,今回,急性心筋梗塞 に罹患し,急性期死亡をまぬがれて退院できた症 例について,造影所見と予後との対比検討を試み てみた. 1.年齢分布 長期予後と年齢との関係は比較的多くの報告が みられている13)∼16).教室の雨宮17)によれぽ,長期 予後での死亡率は70歳を境に上昇がみられ,発症 一1354一

(7)

時年齢が高いほど予後は不良である,と述べてい る.しかし,今回対象としたCAG施行例の年齢分 布をみると,図4からもわかるように,50歳代が 最も多く,次いで60歳代で,70歳代の症例は3例 ときわめて少なくなっていた.一方,急性心筋梗 塞で入院し,退院後も内科治療を受けていた全症 例の年齢分布をみると,60歳代にピークがあり, 次が50歳代であるが,3番目が70歳代となってお り,心血管造影検査の対象外となる症例もかなり の数を占めているものと思われる.したがって, 今回の対象とした症例は年齢が比較的若年層に傾 いており,死亡数も少なく,ある偏った集団をみ ている可能性があることを念頭におかねばならな いであろう. 2.冠状動脈障害枝数 冠状動脈障害枝数と長期死亡率との問には有意 の相関があり,障害枝数が増えるにつれて,死亡 率も高くなるとの報告が多い.諸家の報告をみて も,Bruschkeら18>は590例の検討で,1枝障害例 の死亡率が14,6%,2枝が37.8%,3枝は53.8% となり,多枝障害例 中でも3枝障害例の死亡率 が高いことを報告している.また,Brymerら19)は 各々10,20,21%,Websterら20)は14,41.5,63%, 竹越ら21)は6.3,12.2,18.6%と報告している.以 上をまとめてみると,報告者により多少の差はあ

るが,死亡率は一枝障害が10%前後,2枝が

20∼40%,3枝は30∼60%といったところのよう である.今回の成績では,1枝障害例の死亡率が 8%,2枝が14%,3枝35%とな:っており,諸家 の報告と大差はみられなかった.また,逆に,死 亡群と生存群とに分けて,冠状動脈障害物数を比 較してみたが,図6に示すように,生存群では1 枝障害例が半数以上を占めているのに対して,死 亡群では多枝障害例が66%と,約3群の2を占め ていた.以上より,冠状動脈病変の重症度が予後 を規定する因子の1つであることは,異論のない ところと思われる. 次に,死亡例に関して,冠状動脈障害枝数と死 因とについて検討を加えてみた.1枝障害例では 再梗塞による死亡が70%と大部分を占め,突然死 と心不全による死亡例の頻度は少なくなっていた が,2枝障害例になると,突然死が50%と半数を 占めるようになり,さらに3枝障害例では56%と なって,多枝障害例では死亡時に突然死のかたち をとる症例が多くなっていた.冠状動脈病変と突 然死との関係についての論文は比較的多く見ら れ,冠状動脈障害枝数が増加するにつれて,突然 死の頻度が増加する,といわれている22)23>.しか し,ここでは1枝障害例における再梗塞による死 亡にも注意を向ける必要があると思われる.今回 の内訳をみると,LAD 1枝障害例が4例, RCA 1 枝障害例が3例となっていた(表1).RCA 1枝 障害例の中の1例は前回と同一部位である生壁の 再梗塞で死亡したが,LAD 1枝障害例の4例はす べて下壁の再梗塞による死亡となっていた.加え て,非致死的再梗塞の症例をみても(表2),LAD 1枝障害・例が10例中4例(40%)にみられ,この うち2例は下壁の再梗塞を起こしていた.また, この中にLCX 1枝障害例が1重みられたが,こ の症例も下壁の再梗塞を発症し,CAGの再検査で RCAの病変が25%から99%に進行しているのが 確認されている. 以上のように,致死的にしろ非致死的にしろ RCAの病変が進行して下陰の再梗塞を起こした 症例には,初回入院時の検査では,RCAにせいぜ い50%以下あるいはirregularity程度の病変にす ぎなかったものが多かった.これは延吉ら24)や教 室の高林25)の報告にもみられるように,CAGの再 検査ができた症例で,病変の進行について検討し てみると,RCAの中枢側が最も進行しやすかっ た,という結果を裏付けるものと思われる.他の 報告をみても,多枝障害例は予後不良26)という点 は強調しているが,1枝障害例でも生命予後とい う面から再梗塞というものの重要性について言及 した報告はほとんどみられず,冠状動脈病変の進 行も予後を規定する重要な因子の1つであり,経 過観察を行ううえで十分な注意が必要である. 3.左心機能 これまで述べてきた冠状動脈障害枝数に加え て,虚血性心疾患の予定を規定する因子の1つと して,左心機能一特に左室駆出率がとりあげられ ており27)28),冠状動脈障害枝数よりも,むしろ左室

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駆出率が低下した症例ほど予後は不良である,と の報告もある29).Nelsonら30)は左室駆出率が50% 以下の症例では死亡率が33%であったのに対し て,50%以上の症例では12%となり,50%に境界 線を引いている.また,Taylerら9)は40%に線を引 き,再梗塞例で左室駆出率が40%以下の症例はき わめて予後が不良であると述べている. 今回,左室全体としての収縮性をあらわす左室 駆出率よりも,梗塞サイズや残余生存心筋の収縮 性を取り上げたほうが,予後一特に生命予後をみ る上で,より良い指標となると思われ,左室造影 所見からは梗塞周径比と機能心筋収縮率を算出し てみた. その結果,梗塞サイズが大きく,残余生存心筋 の収縮が悪い図8のD群に死亡例が多くなって おり,かつ,このD群での死亡15例のうち8例が 突然死となっていた.このことより,生命予後に 関しては,冠状動脈病変の重症度に加えて,梗塞 サイズや残余生存心筋の収縮性が大きく関与して いるものと思われる.次に,退院後に死亡,非致 死的再梗塞ならびに不安定狭心症などの問題を起 こした症例のみをプロットしてみたのが,図9で あるが,死亡以外の問題例は全体としてまとめて みると,A, B, C, D群全体に散らばっていた. したがって,退院後に死亡以外の何らかの出来事 が起こる可能性は,梗塞サイズや残余生存心筋の 収縮性とは無関係に,極端にいえぽ,あらゆる症 例に起こる可能性があるといえる.しかし,図9 にもみられるように,再梗塞を起こしても死に至 らないような症例は,D群には20%しかみられず, D群に位置する症例が再梗塞を起こした場合に は,死の転帰をとる可能性が高いと思われる.加 えて,D群には突然死の症例が多いことを考える と(図8),D群に位置する症例が問題を起こした 場合には,再梗塞が確認される余裕もなく,突然 死のかたちをとってしまう可能性が示唆される. したがって,突然死の中には,かなりの頻度で再 梗塞による死亡例が含まれている可能性があり, 単にその現場をとらえる余裕があるか否かのちが いにすぎないのかもしれない.

4.PTCRとPTCA

急性心筋梗塞症に対する急性期冠状動脈内血栓 溶解療法が盛んに行われるようになり,それに引 き続いての経皮的冠状動脈拡張術も行われること が多くなってきた.PTCRに関しては,冠状動脈 の再開通を目的とすることは勿論であるが,それ によって一且虚血にさらされた心筋が,壊死に陥 ることなく,再びその機能を取り戻すことが第一 条件である.そのためには,やはり発症から再開 通までの時間が大きな要素を占めていると思わ れ,通常は虚血が発生してから6時間以上を経過 すると冠状動脈の再開通がえられても,ほとんど の心筋は救い得ない,といわれている.一方,有 効な血流の再開が得られた症例では,PTCR非施 行例,あるいは不成功例に比して,左心機能が良 好に保われ,梗塞サイズも縮小でき31)32),特に,急 性期ポンプ失調例などに関しては,急性期予後の 改善に結びつく,との報告もある33).しかし,長期 予後に関しては,観察期間が短いことも理由の一 つであろうが,まだきちんとした評価がされてお らず,Kennedyらによる12ヵ月のfollow−upに関 してまとめた報告が見られる程度であるが,これ をみてもやはり,PTCR成功群のほうが死亡率が 低くなっているようである34). 今回のデータは,PTCR等の方法が導入される 以前の症例を対象としたものであるが,梗塞サイ ズが小さく,残余生存心筋の収縮性が良好に保た れている症例ほど長期予後も良好であることよ り,PTCRが成功して,心機能の低下が比較的軽 度であった症例は,それなりに長期予後も良くな ることは十分に考えられる. 加えて,残存狭窄に対するPTCAもしぼしば行 われるようになり,急性期予後の改善に役立つ, といおれている35)36).長期予後に関しても,冠状動 脈障害枝数が少な:いほど良好であり,PTCRに引

き続いてのPTCAは有効な手段の一つと思われ

る.しかし,冠状動脈造影所見よりみると,長期 予後を規定しているのはむしろ,非梗塞部位を支 配する冠状動脈病変の有無と思われ,非責任冠状 動脈病変の拡張あるいはバイパス手術などを考慮 することも長期予後の改善という点からは重要な ことであろう.また,冠状動脈病変の進行という 一1356一

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ことについては,PTCRやPTCAあるいはバイ

パス手術のおよばないところであり,さらに疫学 的な観点からの追求も必要と思われた. 結 論 1.心血管造影検査を受けて退院した急性心筋 梗塞症228例について,冠状動脈造影所見ならびに 左室造影所見と予後との対比検討を行った. 観察期間は16から113ヵ月,平均58.3ヵ月であっ た. 2.退院後,死亡29例,非致死的再梗塞10例,不 安定狭心症14例などの問題を起こした症例につい て分析してみると,梗塞サイズや残余生存心筋の 収縮性とは無関係であった. 3.生命予後に関しては,梗塞サイズや残余生存 心筋の収縮性およびそれを支配する冠状動脈病変 の重症度が大きく関与しているものと思われた. 4.退院後死亡例について,冠状動脈病変と死因 とを対比してみると,1枝障害例では再梗塞によ る死亡が70%を占めていたのに対して,2枝障害 例では突然死が50%を占めるようになり,さらに 3枝障害例になると56%となって,多枝障害例で は死亡時に突然死の形をとる症例が多くな:ってい た. 5.退院後,死亡,非致死的再梗塞および不安定 狭心症などの問題を起こした症例には,1枝障害 例も多数みられ,冠状動脈病変の進行も予後を左 右する重要な因子の1つと思われた, 稿を終るにあたり,御懇篤なる御指導,御校閲を頂 きました東京女子医科大学循環器内科学教室主任教 授広沢弘七郎先生に深謝申し上げます,また,終始貴 重なるご指導を賜りました教室員の先生方に感謝の 意を表します. 文 献

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参照

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