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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名

Treatment with synthetic glucocorticoid impairs bone metabolism, as revealed by in vivo imaging of osteoblasts and osteoclasts in medaka fish

(メダカにおける骨芽細胞および破骨細胞の

in vivo

イメージングによっ て明らかにした、合成グルココルチコイド投与による骨代謝異常)

掲載雑誌名

Biomedicine & Pharmacotherapy

(掲載予定)

歯科薬理学 畔津 佑季

内容要旨

【背景・目的】グルココルチコイド(GC)の薬理学的な副作用として骨代謝 への悪影響が数多く報告されている.しかし

GC

の骨に対する生理学的・

病理学的作用は十分に解明されていない.本研究では骨や細胞のライブイ メージングが可能なメダカを用いて

GC

製剤と

GC

受容体(GR)が骨芽細胞や 破骨細胞に及ぼす影響を直接観察することで,GC の骨に対する役割を検 討した.

【方法】GC製剤プレドニゾロン(PN)がメダカの

GR

シグナルを刺激するこ とを

GR

下流遺伝子(

fkbp5 , ddit4 )の半定量 RT-PCR

により確認した.骨芽 細 胞 と 破 骨 細 胞 が そ れ ぞ れ 蛍 光 タ ン パ ク 質 で 標 識 さ れ た

osterix promoter-DsRed/TRAP promoter-EGFP

遺伝子改変メダカを用いて,以下の 実験で両細胞の蛍光面積を定量した.PN 投与直後から咽頭歯骨と鰭条骨 を経時的に観察し,32日目に咽頭歯骨を摘出して骨形態を観察した.3 2日間の

PN

慢性投与や11日間の

GC

製剤デキサメタゾン(DX)急性投与が 鰭条骨の骨折修復に与える影響を解析した.またメダカには

GR1

GR2

が 存在する.骨折修復に対する

GR

の機能を検討するために,GR1 より機能 的でメダカの主要な

GR

シグナルを担うとされる

GR2

の遺伝子欠損メダカ

(GR2 変異体)を人工

RNA(CRISPR-Cas)ゲノム編集技術により作製し,DX

急性投与とともに解析した.

【結果】メダカの

fkbp5 , ddit4

PN

投与により発現上昇した.咽頭歯骨

(2)

における破骨細胞の面積は

PN

投与2日目から,鰭条骨における骨芽細胞 の面積は4日目から有意に減少した.PN 慢性投与により全身における両 細胞の面積が減少し,体長の成長遅延が生じた.さらに咽頭歯骨における 両細胞の面積が有意に減少し,歯を支持する骨の形態異常が生じた.また

PN

慢性投与で骨芽細胞の面積が有意に減少した鰭条骨の骨折部位では,

仮骨形成期に動員される骨芽細胞と,骨リモデリング期に動員される破骨 細胞の面積が対照群と比べて約10分の1まで減少し,骨修復に障害が生 じた.しかし

DX

急性投与では骨折部位において破骨細胞の面積のみ有意 に減少し,骨リモデリングに障害が生じた.さらに

GR2

変異体の骨折部位 では野生型と比べて両細胞の面積が約2倍増加し, DX急性投与で破骨細 胞の面積のみ有意に減少した.

【考察】PN は投与初期からメダカの骨芽細胞と破骨細胞に対して抑制的 に作用し,慢性投与により骨代謝異常が生じることを明らかにした。また

DX

急性投与は骨折修復における破骨細胞の動員を抑制することが示唆さ れた.さらに

GR2

変異体の骨折部位における両細胞の面積増加と,DX 急 性投与による破骨細胞の面積減少から,GR2は骨折修復において両細胞の 動員を制御し,DX は

GR1

を介して

GR2

変異体の破骨細胞を減少させたこ とが示唆された.

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