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(1)

二盗聴に関する即ドイツ法と

K l a s s 事件判決

9,'J 

( l )

盗聴に関する西ドイツ法

( G 1 0 )

9

︵ア︶行政盗聴︵イ︶司法盗聴

︵ ウ K l a s s 事件判決 M a l o n e

事件判決と盗聴に関するイギリス法

( l )   M a l o n e

事件判決

( 2 )

一九八五年通信の傍受規制法

四フランスの:九九一年電話の盗聴規制立法 ( l )

( 2 )   K r u s l i n

事件判決

( 3 )

一九九一年電話の盗聴規制立法︵ア︶司法盗聴︵イ︶行政盗聴

おわりに

フランスの一九九一年法を中心として

電 話 の 盗 聴 規 制 立 法 に つ い て

9 9 9 9 , '

9 9 9 9 9 9 ,

〗論説〗

—,'

[

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 ,

 

上 村

貞 美

14---3•4---527 (香法'95)

(2)

るの

は︑

その令状を発するには一定の具体的な要件が必要であるという解釈を提ぷされてい

裁判官の発する令状によること︑

きわめて注日に値する︒筆者もこれに関する慮法解釈論に推い関心をもっているが︑自説を展開することは ところで︑布の刑事手続における屯話の盗聴は︑裁判官の発する令状によって行われるもので司法盗聴

( e

c o

u t

e

後日の課題にして本稿では直接に扱わないことにする︒

については店干なされているが︑

またこの間題に関する憲法学からの比較法研究もアメリカ法 その他の諸国の法律については皆無に近い状態であるといってよい︒

て憲法学サイドからの突っ込んだ議論はほとんど見られないが︑その中にあって佐藤幸沿教授が︑

合憲説の立場から

あるいは許されないのか︑また許されるとすればどのような条件が必要なのか︑この間題につい

であ

る︒

詞時に応法の解釈論のレベルでは︑

応法第三一条と第三五条をどのように解釈すればそれが許されるのか︑

ということである︒

で は

︑ 刑事手続における電話の盗聴が怖制処分法定主義を定めた刑事訴訟法のドで認められるのか否か︑

うことiとし この屯詰の盗聴に関して︑わが国では次のように間題が立てられている︒ すなわち

刑事訴訟法の解釈論のレベル

多様な方法が案出されるに笙る︒

とは

いえ

屯語の盗聴がその典刑的な方法であることに変わりはない︒ 聴がそれに収って代わる︒

そして現代のように通い技術に吊命的変化がもたらされるようになると︑

それを侵古する

方法であった時代には︑侶鳥の閲披が通化の秘密を侵専する主役であった︒ し多様化するにつれて︑

通信の秘密は表現の自由を保仰し私生活を保設するために不

r J J

欠のものである︒

ますます侵中口される危険にさらされるようになってきている︒

は じ め に

かつての手紙が通いの︑F要な

その後屯話が発達してくると︑屯話の盗

この通いの秘密は通信

f

段が発逹

14  3・4  :128  (香法'9:J)

(3)

屯語の盗聴規制立法につ¥.,)て (I:

て︑屯話盗聴の根拠になっているフランス法が通伯の秘密を保障しているヨーロッパ人権条約に違反する︑

れたことを承けて制定されたものである︒この判決は︑

定の背景を理解するためには︑右の二つの判決に占及する必要がある︒

ツ法と一九八五年のイギリス法を参若にして作成されていると思われるので︑

の国の当該法律について検討することは怠義のあることだと考える︒

また右のフランス法は︑ さ

と罪刀 そのことはとりわけ比鮫法的研究の喉白を埋め

(l

) 戸部信喜編心翌広

I I

μ

. .  

1ーパパ九頁(佐藤も沿執惰)、佐藤が沿心炉法,祈版〗几(パー几0じ貞、井し止f1科学捜

性の限界││ー硲聴を中心としてし法学教空

. .  

四 号

. ﹂

. .  

1

貞︑

川崎

英明

ー盗

聴り

規制

ど令

状ヽ

じ子

氏・

ぃ加

闘処

分広

定︑

E義︐い松

る意味も合わせ釘するものである︒

フランス法と比較する

t

でも

布い

^.

一九六八年の西ドイ ぷしたlvlalone~

件判決と同じ趣旨のもので︑いわばそり延長線卜にある︒したがって︑フランスの:九九一年法の制 約に合致すると判示した

K l

a s

s 事

件判

決︑

ならびに_九八四年八月二日に↓~該イギリス法を右条約に合致しないと判

一九七八年九月六日に西ドイツの屯話の盗聴規制立法が右条

第一次的な課題にしている︒

この

法律

は︑

一九

0

年四月二四日のヨーロッパ人権裁判所の

K r

u s

l i

n 事件判決によっ 本稿は︑一九九一年七月一

0

日に制定されたフランスの電話の盗聴規制立法の内容とその間題点を検討することを︑

行政盗聴に対する統制をどのように具体化するか︑が大きな課題となる︒

化している︒ j u

d i c i

a r e )

と呼ばれる︒それに対して︑国家の安全とか公共の利益に対する犯罪等を予防するという名日のドで︑行政 機関によって命じられるのが行政盗聴

( e

c o

u t

a e

d m

i n

i s

t r

a t

i v

e )

である︒これは同家罪由︵罪性︶

の名において人権侵 害を公認するものであるから︑可法盗聴とは比較にならないほど国民にとって脅威となる制度である︒そのため行政 盗聴を法律によって制度化している国は数少ないが︑因ドイツ︑イギリス︑フランスはいずれもこの行政盗聴を法制

このような国においては︑国家理由と人権のバランスをどりょうに保つか︑

t

た濫用される危険の闘い

14  :1• 4 S29 (香法'%)

(4)

第 一

0

条一項信書の秘密ならびに郵便および電信電話の秘密は︑

便および電信電話の秘密は︑

これを侵してはならない︒

これを命ずることが許

西ドイツにおいて︑ (

1 )

  竹雄判事退官出念論文集"刑巾裁判の復興所収パニー八三頁︑

( 2 )

佐藤辛治玉忠法︐新版︺﹂五

0

六ー五

0

七貞︑芦部仙喜編[中芯法

I I 人権田﹂六六二1六六九頁︵佐藤点治執筆︶〇

(3)佐藤幸治「プライウァシーの権利(その公法的側面)の中忠法論的衿察((」法学論叢八」ハ巻五号、八七巻六号、和田英夫•田中舘 照橘﹁盗聴規制に関する号察︵︵︵﹂腎察研究

1 1 1 0

1 1

号︑一︱パり︑こ一巻一号︑畑博行﹁米日における屯話盗聴間題の公法的苔

察﹂政経論叢

1

( 4 ) 平松毅﹁通いの秘密盗聴ー圧呼系・土忠法判例研究

I I ﹂‑.二八ー一︳・・ニ頁は︑西ドイツ法に含口及している数少ない憲法学者の研

究である︒なお︑刑事高訟学者の最近の品文として︑井上.止︷﹁ドイツの新盗聴法案ージュリスト一

0

四じ号がある︒ 村井敏邦﹁盗聴は許されるのか?﹂法学セミナー四四一号.

1^

一九六八年六月二四日に﹁第卜七次基本法補充法﹂として︑

たことは周知のことである︒これにより通信の秘密を保障した基本法第一

0

条も改正された︒﹁信書の秘密ならびに郵

これを侵してはならない︒制限は︑法律の根拠に基づいてのみ︑

される︒﹂という規定が︑憲法改正によって次のように付加・変更された︒ ︑̀

l

盗聴に関する西ドイツ法

(G 1)

︐ ー

ヽ ` ' . 盗聴に関する西ドイツ法と

K l

a s

s 事件判決

︵ 

いわゆる緊急事態憲法が制定され

四四

14・3・4  530 (香法'95)

(5)

電話の盗聴規制立法について(上村)

盗聴についてのみ言及することにする︒

︵ ア ︶

行 政 盗 聴

条で認められている︒ 盗

聴と

録音

いわゆる行政盗聴を一定の条件付きで新たに制度化した︒

れな

いこ

と︑ 制限は︑法律の根拠に基づいてのみ︑これを命ずることが許される︒その制限が自由で民主的な基本秩序︑

または連邦もしくはラントの存立もしくは安全の保障に役立つときは︑法律は︑その制限が制限をうける者に通知さ

および裁判

t

の方法に代えて議会の選任した機関および補助機関による事後審査を行うことを定めるこ

本法第一〇条附属法律︶︑

一九六八年八月一三日法律︑すなわち︑﹁信書︑郵便および電信電話の秘密の制限のための法律﹂︵基

いわゆる通称

G 1 0

成立

した

この

G 1

は三条から成り立っている︒第一条は︑

0

第二条は︑刑事訴訟法の第一

00

a

と第

00

b

を付加して︑電信電話の盗聴と録音︑

定の条件付きで新たに認めた︒なお刑事手続上の信書の開封や差押については︑

G 1

0

の成立前から刑事訴訟法第九九

第三条は︑行政盗聴と司法盗聴に共通する若干の規定を設けている︒

まず

最初

に︑

G 1

0

の規定する行政盗聴の内容について概観する︒なお

G 1

0

は一定の行政機関による信書等の開封も

新たに認めているが︑その要件等については行政盗聴と異なるところはないので︑

これ

を承

けて

とが

でき

る︒

二項

四五

ここでは本稿のテーマである行政 いわゆる司法盗聴を 一定の行政機関による信書︑郵便等の郵便物の開封と電信電話の

14--3•4~531 (香法'95)

(6)

右の犯罪は国家的法益を侵古する市大な犯罪であるが︑その大部分が緊急事態憲法の制定と同時になされた第八次 刑法改正によって新設されたものである︒それは﹁一定の行為類型や意図をもつ行為を政治的観点から犯罪とし処罰

. . . .  

する政治刑法﹂であり︑とりわけ︑二の民主主義的法治国家に対する危専行為の罪は刑法上の国家緊怠権を制度化し

たものとして︑当時厳しい批判の対象とされた︒これらの犯罪に関連して盗聴という手段に訴えることができるのは︑

﹁事態の究明が︑他の方法によっては見込みがないか︑

条二項一号︶︒これを補充性の原則

(G

ru

nd

sa

tz

de

r  S

u b

s i

d i

a r

i t

a t

) という︒この補充性の原則を司法盗聴ではなく行政

盗聴に導人している国は︑比較法的に見ても珍しい︒

の部隊の安全に対する罪 五

ドイツ連邦共和国内に駐屯する北大西洋条約のドイツ以外の加盟国の部隊またはベルリンに現在する三国の一 四 国 防 に 対 す る 犯 罪 行 為

反逆および対外的安全に対する危害行為の罪 民主じ義的法治国家に対する危害行為の罪 平和に対する反逆の罪

規定している︒

行政盗聴を命じる権限を有する機関は︑連邦憲法擁護局︑各ラントの憲法擁護局︑連邦国防軍保安局ならびに連邦

情報局である︵一条一項一号︶︒行政盗聴の対象となりうる犯罪について︑一条二項一号は︑以下に掲げる犯罪行為を

計画し︑行い︑または行ったという嫌疑に対する事実上の根拠が存在するときに︑盗聴を実行することができる︑と

または本質的に困難である場合にのみ﹂に限定されている︵一

四六

14 :3•4-5:32 (香法'95)

(7)

屯話の盗聴規制立法について (J:.村

尺貞

一号

︶︒

/ I 

方法では見込みがないか︑

四七

一条二項に韮づく盗聴の対象となる者を明記しなければならない︵一条

14  3・4 

または本質的に困難であるということを詳述しなければならない﹂

︵一

条四

項三

号︶

︒ 盗聴

を連邦大臣に付与していることは間題である︒ 攻撃を適時に知り︑ の場合に盗聴を命ずることがで彦る

︵一

条:

二唄

1号 ︶

すな

わち

﹁それを知ることがドイツ連邦共和国に対する武力 次に盗聴の対象とされる人については︑﹁被疑者︑または特定の事実に基づき︑被疑者向けまたは被疑者発の通信を

傍受し︑伝達し︑若しくは被疑者が連絡に利用していることが認められる者﹂と規定してその対象を特定しようとし 以上の場合の外に︑管轄権を打する連邦大臣は︑後述する議員合議体

( A b g e o r d n e t e n g r e m i   u r n s )

の同意を得て︑次

かつこのような危険に適時に対処するために必要だという事態に関する情報の収集のためにのみ

許可される﹂のである︒この場合に︑﹁武力攻撃の危険﹂という限定はついているものの︑情報収集のため盗聴の権限

次に盗聴を実行するための形式条件について述べる︒盗聴の申立権者は︑前述した五つの犯罪については盗聴する

権限を有する各々の行政機関の長またはその代理人である︵一条四項二号︶︒

にはぶ措戦の種類︑範囲および期間が特定され︑

することができる︵一条五項二号︶︒命令は︑ その申立は制限措附の種類︑範囲および

期間を記載した理由を付した書面によらなければならない︒さらに申立人は︑この書面の中で︑﹁事態の究明が︑他の

命令を発する権限は︑ラントの憲法擁護局の申立についてはラントの最じ級行政庁が︑

その他の場合には︑連邦首相

により委任された一人の連邦大臣に属する︵一条五項一号︶︒この盗聴命令は仕口面によることを必要とするが︑その中

かつ監視の権限を有する機関が記載されていなければならない﹂︵一

条五

項一

1号︶︒この期間は三ヶ月以内である︒ただし︑盗聴を必要とする条件が存続している限り︑さらに三ヶ月更新 ている

︵一

条二

項二

号︶

533 (香法'95)

(8)

右の二つの点は︑ 盗聴の実行は︑中立権者の責任のドで︑裁判官職につき得る資格を有する人の監督下で行われなければならない︵一条七項一号︶︒盗聴によって収集された情報は︑盗聴の目的とされた犯罪行為の究明と訴追のためにのみ利用されなければならない︵一条七項三号︶︒もし盗聴によって得られた情報が︑右の目的のためにもはや必要でなくなったときには︑右の職員の監督の下で破棄されなければならない︵一条七項四号︶︒盗聴を必要とした条件がなくなれば︑盗聴を

次に盗聴に対する事後の統制については次のように規定されている︒

盗聴を許可する権限を有する連邦大臣は︑六ヶ月以内の間隔をおいて︑連邦議会によって指名された五人の連邦議

会議員より構成される合議体に報告する義務を負う︵一条九項一号︶︒また権限を有する連邦大臣は︑自己の命令した

盗聴について通称

G 1

0

委員会に︑毎月報告する︒この

G 1

委員会は︑職権によりまた訴願に基づいて︑命令された盗

0

聴の許容性と必要性について決定する︒

G 1

0

委員会が盗聴が許容されない︑

権限を有する連邦大臣は︑

人から構成される︒委員長は裁判官職につき得る資格を有していなければならない︒委員会のメンバーは︑議員の合 議体が連邦政府の意見を聞いて︑連邦議会の一選挙期の期間を任期として任命される︒この委員会は他からの指示に 服さず独立して前述の職務を執行する

右のように盗聴の命令とその実行に関しては︑

が︑出訴の途︑

一種のオンブスマンである

G 1

委員会による統制が認められている

0

すなわち裁判上の救済を受けることはできない︵一条九項五号︶︒

なり︑行政盗聴の場合には︑盗聴が実行されたということが関係人に告知されないことになっている︵一条五項五号︶︒

一九六八年に改正されたボン基本法の十条二項の規定をそのまま引き継いだものであるが︑後述す 即時に終結させなければならない

︵一

条九

項三

号︶

︵一

条七

項二

号︶

また次に述べる司法盗聴の場合と異

または必要でないと宣言した場合には︑

この盗聴命令を遅滞なく取り消さなければならない︵一条九項二号︶︒この

G 1

0

委員会は三

四八

14--3•4-534 (香法'95)

(9)

電話の盗聴規制立法について(上村)

⑥兵でない者の脱営教唆または暫助および抗命教唆

e

は行政盗聴の対象になりうる犯罪と同一である︒ の部隊の安全に対する罪 (e)  (b) 

国防に対する犯罪行為

行為の罪 (a) 

司 法 盗 聴

四 九

るKlass事件において︑西ドイツ連邦憲法裁判所とヨーロッパ人権裁判所において争われたのである︒

G 1

の二条は︑刑事訴訟法に第一

0

00

a

︑第

00

b

および第一〇一条第一項を付加・変更して︑新たに司

法盗聴を制度化した︒

司法盗聴の対象となりうる犯罪として︑第一

00

a

項は次のものを列挙している︒

平和に対する反逆の罪︑民主主義法治国家に対する危害行為の罪もしくは反逆および対外的安全に対する危害

ドイツ連邦共和国内に駐屯する北大西洋条約のドイツ以外の加盟国の部隊またはベルリンに現在する三国の一

右の

a

b

い 公 共 の 秩 序 に 対 す る 犯 罪 行 為

これは具体的には刑法第︱二九条が規定している①犯罪団体の編成︑②テロリスト団体の編成︑

が規定している①民衆の扇動︑②犯罪への指導のことである︒

第 一

00

a

のその他の規定は︑一九六八年の制定以降に修正されているので︑

第 一

00

a

の一項には⑯が挿入された︒

︵ イ ︶

および第一三

0

それを記載する︒

14‑‑3•4 535 (香法'95)

(10)

える︒これらの犯罪を正犯または共犯者として犯した︑あるいは未遂が罰せられる場合には未遂を犯した︑さらには 刑に処せられるべき行為を準備したという嫌疑を︑明白なポ実

( b

e s

t i

m m

t e

T a

t s

a c

h e

n )

が根拠づけるとき︑およびぶサ

実の解明または被疑者の所在捜行が︑他の方法では不

r l J

能または杵しく困難であるときに﹂︑盗聴を命じることが許さ

れる︒後者のことを補充性の原則と呼ぶということは前述したが︑これはイギリス法やアメリカ法によって明ホ的に︑

フランス法では明示的ではないが採用されている原則である︒

具体的な盗聴の命令は︑﹁被疑者︑または明白な事実に珪づき︑被疑者向けまたは被疑者発の通信を傍受し︑伝達し︑

若しくは被疑者が連絡に利用していることが認められる者に対する場合に限り﹂︑

盗聴の形式条件について刑事訴訟法第二〗0bは以ドのように規定している。

できるのは裁判官だけである︒ただし︑例外的に危険が迫っている場合には︑検察官も盗聴を命じることが許される︒

この場合には︑三日以内に裁判官によってこの命令が追認されないときは︑失効する

右のように盗聴の対象となりうる犯罪は相打に広い範間に及んでいるが︑ 四項営業としてまたは団体の構成員として麻薬法が定める

︵一

定の

三項武器法または兵器の管罪に関する法律が定める の自由に対する罪︑強盗または強盗的恐喝︑恐喝および公共危険罪

そして第一

00

a

に三項と四項が付加された︒

' 1 }

;

 

I   通貨または有価証券偽造︑刑法第一八一条第二号に定める人身完買︑謀殺︑故殺︑

第 一

00

a

の第

二項

は︑

︵一定の︶犯罪 一九六八年時の規定が若干修正された︒

犯罪

または民朕皆殺し︑人身

まず第一に︑盗聴を命ずることが

これを発することが許される︒

相対的に屯い犯罪に限定されているとい

0

14‑3・4  536 (香法'9.5)

(11)

屯話の盗聴規制・/L法について

CL

起した︒これが

K l a s

s 事件である︒

盗聴の命令は書面によることが必要である︒この内面には関係人の氏名および住所︑措置の種類︑範囲および期間 が特定されていなければならない︒期間は最大限三ヶ月であるが︑更新可能である

盗聴を必要とした条件がもはや存在しなくなったときは︑遅滞なく盗聴を終了しなければならない︵四項︶︒盗聴に

よって収集された情報が刑事訴追のために必要でなくなったときは︑検察官の監督の下で破棄されなければならない

︵ 五

項 ︶

︵ 二

項 ︶

最後に︑改正された第二い一条第一項は︑﹁とられた措置︵第九九条︑第一

00

条︑

第一

00

a

︑第

00

b

)

は︑取り調べの目的を害することなしに通知を行うことができるようになったときに直ちに︑関係人に通知されなけ

ればならない﹂と規定している︒この点が行政盗聴と決定的に異なっている︒

検事長

K l a s s ︑裁判官

Nu ss br uc h ︑弁護士

L u b b e r g e r , P o a l ,   S e l b

の五人の法律家は︑

G 1

の第一条五項五号の﹁制

0

限措置は関係人に通知されない﹂という規定が︑改正されたボン韮本法の第一〇条第二項に違反するとして訴えを提

一九

0

年一︱一月一五日に︑西ドイツ連邦憲法裁判所は︑次のように述べて刈該規定を無効だと判示した︒

﹁監視の目的を危うくすること︑そして自由で民主的な基本秩序の保護︑または連邦もしくはラントの存立もしくは

安全を危うくすることがありえない場合において︑監視の事後の通知を︑第一〇条第二項後段が︑比例原則にかんが

み︑要求していると理解されうる﹂

知られるとその目的が達成できないことが多いが︑場合によっては事後に関係人に通知しても盗聴の目的が損われな

︵ ウ ︶ K l a s s 事件判決

と︒言い換えれば︑司法盗聴と異なり行政盗聴の場合は︑関係人に盗聴の事実が

14--3•4 ‑537 (香法'95)

(12)

かに無視されていると︒ 健康または道徳の保護のため︑

﹁法

律に

合致

し﹂

求していることについては争いがなかった︒争点は︑通信の秘密に対する制限が民主的社会において必要とされる範

囲に限定されているか否か︑ということである︒

K l

a s

s 等が具体的に主張したのは︑盗聴の後にその事実が常に関係人

に通知されるわけではないということである︒

そのため関係人は盗聴によって自己の知らないうちに権利が侵害され

たことやその内容を知ることができないという危険に陥る︒

して実効的な救済を求めることができない︒裁判所による実効的な救済こそが︑盗聴を濫用から守るために民主的社 会において必要とされる︒このように盗聴に対する十分な統制が欠如しているために︑右条約の第八条の権利は明ら

G 1

0

に基づく盗聴が右条約第八条二項の

以外のいかなる公の機関による干渉もあってはならない︒ 二項 . 

,,,i 

いこともありうる︒にもかかわらず︑

ないと規定しているのは無効である︑ そのような場合を区別せずに︑

と判示したのである︒

K l

a s

s 等は残余の主張が認められなかったので︑

G 1

が一律に行政盗聴の事実を関係人に通知し

0

G 1

の規定はヨーロッパ人権条約の第八条と第一三条に違反する

0

としてヨーロッパ人権裁判所に提訴した︒右条約の第八条は次のように規定している︒

何人も︑その私的な家庭の生活︑住居および通伯の尊重を受ける権利を有する︒

••••••

法律に合致し︑かつ︑国の安全︑公の安全または国の経済的福祉のため︑無秩序または犯罪の防止のため︑

または他の者の権利および自由の保護のために︑民主的社会において必要であるもの

ていること︑ならびに第八条二項で承認された目的を追 さらに︑事後の通知がなされないことから︑裁判所に対

14~3•4~~538 (香法'95)

(13)

電話の盗聴規制ゞL法について(上村)

この点に関して︑

る必要があると︒ こ ︒

それに対して︑

付与されていることを︑政府は強調した︒

K l a s

s 等の主張に対して︑西ドイツ政府は次のように反論した︒

連邦憲法裁判所の判決は法律の効力を有しているので︑前述した一九七

0

年︱二月一五日の判決以降においては︑

盗聴の中断後に関係人への通知がなされるようになり︑

通知がなされれば裁判所に提訴することも可能であるし︑

盗聴を中断した後にそれを関係人に通知しないことは︑盗聴が原則として条約第八条によって正当化される限りに

おい

て︑

それは︑人権条約第八条二項の要件を充足している︒事後の

また蒙った損害の救済を求めるために様々な手段が個人に

一九七八年九月六日にヨーロッパ人権裁判所は次のように判示して

K l a s

s 等の主張を認容しなかっ

それは第八条と両立しうる︒なぜならば︑関係人に通知したならば︑秘密裡に行われなければならない盗聴

の目的を実現することができなくなるおそれがあるからである︒

後の通知が盗聴の目的を危うくしないでなされうるや否や︑ さらに︑連邦憲法裁判所の前述の判決によれば︑事

すぐに関係人に通知されなければならないことも想起す

とこ

ろで

︑ K l a s s 等

は︑

G 1

0

がヨーロッパ人権条約の第八条だけではなく︑第一三条にも違反すると申立てていた︒

この第一三条は︑﹁本条約に掲げる権利および自由が侵害された者は︑その侵害が公的資格で行動する人によってなさ

れた場合にも︑国の当局の前における実効的救済が与えられる﹂と規定している︒

ヨーロッパ人権裁判所は次のように判示した︒

通信の尊重への権利︵第八条︶および裁判所へのアクセスの権利︵第一三条︶と

G 1

0

の合致性を︑申立人が連邦憲

法裁判所の前で争った限りにおいて︑第一三条の意味における実効的救済を彼らは享有したと︒また前述したように︑

14‑3・4‑‑‑539 (香法'95)

(14)

( 5 )  

( 4 )  

( 3 )  

( 2 )  

(l

 

に引き継がれていく︒ しないと判ポしたが︑その趣旨は︑イギリス法が争われた

Ma

lo

ne

事件判決とフランス法が争われた

Kr

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n 事件判決

B u

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g e

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t

1997 

S .  

9.

.1

9に仙っている︒その訳文は︑長野宵

9・外国の立法四

0

けじじ四ーじ八一

貞︒本稿ではいいよ文に拠ったが︑^部を変えている︒

影山日出捐C

憲法の原理と国家の論理

9.0

1 0

頁 ︒

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12 

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19 71 . F r o r n o n t ,  

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1970, 

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19 71 . 

p p .  

1419 │ 

1 12 7.  

判決文の全文は︑2

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  R e

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214  に載っている︒判決文の要約は︑

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n  

ヨーロッパ人権裁判所は︑

Klass~

件判決において右のような趣旨で西ドイツの

G 1

がヨーロッパ人権規約に違反0

布のように述べて︑ヨーロッパ人権裁判浙は︑

G 1

0 が条約第一三条に違反するとの︑張を認容しなかった︒E 在しなかったか否かについて︑

連邦憲法裁判所に高えることができると︒

きる

また民事裁判所に対しては︑

担古賠位訴訟を提起することができる︒

そして最終的には︑

ボン珪本法違反が存

がで

きる

行政裁判所に対しては︑

白已への

G 1

0 の適用の適法性と︑

実行された盗聴と

G I

の合致性を

O 1

うことがで

他方において︑

先述したように事後に通知がなされたならば︑

り実効的な救済手段を着想することは困難である︒ る

し︑

ー一

号に

より

G 1

0 委員会と連邦俎法裁判所に訴えることができる︒

原則として例外的ケースにおいてのみ適川されうるであろう︒

閃係人は裁判所に対して種々の高えを提起すること

とは

いえ

現在の

f

続の状況ドにおいては︑上

.J

 

もち

ろん

︑ これらの救済手段の実効性は限られてい

行政盗聴されたといじる個人は︑

G 1

の第一条九項一.号の規定により裁判所に占えることはできないが︑0

.L u4

1 "  

 

第一条九項

14  3・4  540 (香法'%)

(15)

屯話(/)盗聴規制立法について (L

よって電話の盗聴が行われてきた︒

五五

きた

︒ 一九八四年八月二日︑ヨーロッパ人権裁判所は︑

Ma lo ne

事件において︑盗聴に関するイギリス法がヨーロッパ人権

条約の第八条に違反すると判示した︒

Co mm un ic at io n  A ct  1

98

5)

が何

叩士

心さ

れた

右の法律が制定される以前の電話の盗聴をめぐるイギリスの法状況については︑

が発表されており︑本稿はそれに付け加える何ものもない︒ただ叙述の必要上︑

Ma lo ne 事件判決の内容に簡単に言及

(1 ) 

すな

わち

屯大犯罪の捜脊と国家の安全の保護を目的として︑

内務大臣が発する一定の要件を具備した令状に

イギリスでは︑ するにとどめる︒

かなり以前から制定法じの根拠がないにもかかわらず︑

慣行として行政盗聴と司法盗聴が行われて

すでに倉持孝司教授の優れた論文

それを承けて︑

一九八五年七月二七日に︑

通信の傍受規制法

( I n t e r c e p t i o n

o f  

Ma lo ne

事件判決

= 

 

o n u   h ma n  r i g h t s ,  

19 78 . 

p p .  

622631に仙{つているo

その他

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f y . Th e  c a s e

f

K l a s s   a n d

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S e c r e t s u r

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t h e   c o m m u n i c a t i o n s   a n d   t h e   e u

r o p e a n o   c n v e n t i o n   o f   hu ma n  r i g h t s .   Th e  H um an   Ri g h t s e   R v i e w ,  

19 79 , 

p p .  

0

, 40

 M a r i n o ,   J CP  

1981 J u r i

s p r u d e n c e  

19 57 8,

P e  

l l o u x .   T r o i s   a f f a i r e s   a l l e m a n d e s   d e v a n t   l a   c o u r   e u r o p e e n n e e   d s   d r o i t s   d e   I ' h o m m e ,   A FD I 

19 79 . 

p p .  

338355. 

M a i o n e

事件判決と盗聴に関するイギリス法

14・3・4 541 (香法'95)

(16)

Ma

lo

ne

事件で問題となったのは︑犯罪の捜杏のための司法盗聴である︒彼は︑電話を盗聴する権限は︑

ーによっても制定法によっても政府に与えられていないし︑

コモ

ン・

イギリスの裁判所は電話の盗聴の合法性を認め︑

Ma

lo

ne

の請求を棄却した︒そこで彼はヨーロッパ人権裁判所に訴

本件の争点は︑

いる

か否

か︑

れは

イギリス法の下で行われている盗聴が︑右条約第八条二項の要件を充足しているか否か︑

とである︒言い換えれば︑まず第一に︑第八条二項にいう﹁公権力による干渉﹂︑

うこ

4

とし

すなわち盗聴が﹁法律に合致﹂して

そして第二に︑盗聴が同項に列挙された目的の一っのために﹁民主的社会において必要﹂なものである 第一の問題について裁判所は次のような解釈をした︒法律というのは成文法だけではなく不文法︵コモン・ロー︶

一九七九年四月二六日の

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において採用されたものである︒

次いで︑問題となっている干渉が国内法になんらかの根拠を有しなければならないこと︑

さらにご法律に合致し﹂と いうのは︑国内法に従うこと以上に次のような嬰件を含むとした︒︱つは法律の接近可能性

( a c c

e s s i

b i l i

t y )

である︒そ

﹁市民が所与のケースに適用しうる法準則の状況において︑十分な指示を得ることができなければならない﹂こ

とを意味する︒もう一つは法律の予見可能性

( f o r

e s e e

b i l i

t y )

である︒それは︑﹁市民が︑自らの行為を規制できるよう

な十分な正確さをもって定式化されていなければ︑規範を法律とみなすことができない︒市民は︑

その状況において

合理的な程度において︑所与の行為が伴う結果を予見することができなければならない﹂ことを意味する︒

て︑法律は︑﹁公権力が私生活と通信の尊重に対する権利への秘密のかつ潜在的に危険な干渉に訴える権限を与えられ も含む︒この解釈は︑ か

否か

ということである︒

えた

秘密の権利を侵害し︑ヨーロッパ人権条約第八条に違反するとして提訴した︒

したがっ

また電話の盗聴は財産権︑プライバシーの権利︑通信の

五六

14--3•4~542 (香法'95)

(17)

電話の盗聴規制立法について(上村)

( 2 )  

第一の争点については︑右のように本件の いので︑条約に違反するのである︒ るその条件と状況に関して︑十分に明確でなければならない﹂ことが要請される︒

要するに︑﹁法律に合致し﹂という文言は︑

﹁公権力による干渉﹂が

五七

﹁法律に合致し﹂たものでないから本条約第八 ただ単に国内法に言及するだけでなく︑﹁法律の質﹂︑法律の中味にも関

係するのである︒そしてそれが条約の前文に明示的に述べられている法律の支配と一致することを要求している︒す

なわち︑この文言は︑﹁公権力による第八条第一項の権利への恣意的な干渉に対する国内法の法的保護の措置が存在し

なければならない﹂ことを意味する︒そして︑﹁法律は︑恣意的な

r

渉に対して卜分な個別的保護を仔えるために︑権 限ある当局に付与されたそのような裁蟻の範囲と︑間題になっている正当な目的を尊重して︑十分に明確にその行使

結論としてヨーロッパ人権裁判所は次のように判示した︒

﹁イングランドとウェールズの法律は︑公権力に付与された関連する裁量権の範囲と様式について︑合理的な明確さ

をもって指示していない︒

その範囲内において︑市民が民主的社会における法律の支配の下で付与されるべき最低限

の法的保護に欠けている︒﹂要するに︑私生活と通信の尊里の申請人の権利に対する干渉は︑﹁法律に合致し﹂

条二項に違反する以上︑第一一の争点である本件盗聴が︑第八条二項に列挙された目的の︱つのために﹁民主的社会に

おいて必要﹂なものであるかどうか︑

一九八五年通信の傍受規制法 という点については判断する必要はない︑

ヨーロッパ人権裁判所の

M a l o n e

事件判決を承けて︑ の様式を示さなければならない﹂

ので

ある

と判

示し

た︒

ていな

イギリス政府は一九八五年七月二五日に通信の傍受規制法

14--3•4-543 (香法'95)

(18)

前科のない人が︑

• A c t   1

985)

を制定した︒

. 

( I n t e r c e p t 1 0 o f n     C o m m u m c a t 1 0 n   本法律は︑西ドイツの

G 1

や後述するフランスの一九几一年法のように︑行政盗聴と司法盗聴を分けて規定してい

0

第一条は︑傍受の禁止について規定している︒

原則的に禁止し︑違反者に対しては二年以下の拘禁に処す︑

は瞥官や情報を受け取った公務員より︑電気通伍事業の被川者の方が多いと

f

憫されている︒

第二条は傍受のための令状について規定している︒

かつ令状に記載された様式で︑傍受されたデータを開示することを名宛人に要求している︒

第 一

m G

は必要性の原則について規定している︒すなわち︑国務大臣は︑

防もしくは発見するために︑

﹁国

家の

安全

﹂と

は︑

ときは︑令状を発する︒

すなわち︑本法律によって認められた場合を除いて︑電話の傍受を

と規定している︒実際上︑

もしくはいィギリスの経済的福利の保護のために︑令状を発することが必要だと考える

イギリス政府の定義によれば︑

および政府の外交防衛政策を支持すること﹂である︒

﹁テ

ロリ

スト

︑ この後者は広汎に過ぎとりわけ間題である︒これでは政府の政

策に対して平和的に抗議をする人も︑盗聴の対象になってしまう︒そのことは後述するように実際に証明されている︒

伽の市大な犯罪とは何かについては︑第一〇条三項で次のように定義されている︒い犯罪が暴力の使用を含む実質 的な金践上の利益をもたらす︑もしくは共通の目的を追求して行われるかなりの数の人の行為︑伽ニ︱歳以上でかつ

三年以上の拘禁の刑を宣告されることを合理的に予期しうる犯罪もしくは犯罪の一っである︒右の

スパイ行為もしくは屯大な破壊活動と闘うこと︑ い国家の安全のために︑

に対

して

第一

項は

国務大臣の発する令状の名宛人が令状に記載された通信を傍受すること︑

0なし

⑮重大な犯罪を

f

ならびに令状に記載された人 この規定により処罰されるの この法律の概要は以ドの通りである︒

五八

14  ]・4 ‑544 (香法'95)

(19)

屯 話0)硲聴規制立法につし只て (I̲

手段 ( S a p e g u a r d s )

について規定している︒ 関与しないのが特徴である︒ い

る ︒

めて

いる

このことによって盗聴の対象となる通信を特定し︑ 犯罪は︑集団示威運動によって犯される場合も含まれてしまう︒

 

c o  

︵ 

﹁経済的幅祉の保設﹂

という文言はヨーロッパ人権条約の第八条二項にも用いられているが︑

五九 その内容が不明

いずれにしろ︑右の盗聴の対象事項についての規定は︑﹁広範囲の政治的主張

( P r o t e s t

) に関係する人の電話の盗聴

を許すだろう﹂と批判されている︒

第二条第三項はドイツ法でいう補充性の原則について規定している︒すなわち︑獲得することが必要であると考え

られる情報が︑他の手段によって合理的に獲得されうるか否かを考慮しなければならない︑と規定している︒

第三条は︑盗聴の対象となる通信について︑氏名︑住所もしくは電話番号を︑令状に明記しなければならないと定

令状の有効期間はニヶ月である︒ 確であるのは否めない︒

一般令状

( g e n e r a l w a r r a n t s

) を避けることを企図して

第四条は令状の発行と期間について規定している︒令状を発する権限は︑緊急の場合を除いて︑国務大臣である︒

具体的には内務大臣︑外務大臣およびスコットランド・北アイランド担当大臣である︒司法盗聴の場合にも裁判官が

ただし︑国務大臣は満了前に期間をニヶ月更新することができる︒第六条は保護 国務大臣は令状を発するとき︑次のことを確保する日的で︑必要だと考える取り決めをしなければならない︒すな

わち︑国務大臣は︑印データ

( m a t e r i a l ) が開ぷされる範圃︑⑮データが開ぷされる人数︑いデータがコピーされる範 囲︑団データについてなされたコピーの数の各々について︑傍受のために必要最小限度に制限しなければならない︒

14  3・4  545 (香法'95)

(20)

コピーから除外することができる︒ ま

た︑ 第八条はコミッショナーの規定である︒ うように命令することができる︒ 傍受のためにデータを保有することが必要でなくなったときは︑傍受されたデータは破棄されなければならない︒

第七条は審判所

( T r i b u n a l )

についての規定である︒

自分宛に送られた︑

コミッショナーヘの諮問の後に︑首相はその部分を

もしくは自分が送った通信が傍受されたと信じる人は︑審判所に訴えることができる も︑自己の電話が盗聴されたことを知るのは事実

t

困難であるが︶︒審判所は︑い令状が存在したかどうか︑伽令状が

存在していた場合︑第二条と第五条の違反がなかったかどうかを調査する︒調脊の結果︑審判所が違反があったと結

論した場合には︑田その結論を申立人に通知する︑

5

首相に自らの事実の認定について報告する︑いそれが適切だと 判断するならば︑︵令状を無効にする︑伺傍受したデータのコピーを破棄する︑詞国務大臣に補償額を申立人に支払 しかし︑注目すべきことは︑令状が存在しない場合に︑審判所が盗聴を調牡する権限を有しないことである︒

審判所の決定は裁判所への上訴にも服さないし︑裁判所において間題にされることはない︒

審判所は五人のメンバー

( b a r r i s t e r , a d v o c a t e ,   s o l i c i t o

r ) によって構成され︑

発 見

その任期は一

0

年未満である︒

コミッショナーの数は一人で︑高位の司法官の人もしくはその経験者のな

かから首相が任命する︒その職務は国務大臣の職務の実行を審牡すること︑

ならびに審判所の職務の実行を援助する

ことである︒コミッショナーは︑職務を実行するために文書もしくは情報を自己に提出するよう命じる権限を有する︒

コミッショナーは毎年職務につき首相に報告する義務がある︒違反があった場合には首相に報告する︒その年 次報告書のコピーを議会の各院に提示する義務がある︒ただし︑その公表が国家の安全︑重大な犯罪の予防もしくは

イギリスの経済的福利に有害であると思料されるならば︑

六〇

︵も

っと

14 3・4 546 (香法 '95)

(21)

電話の盗聴規制立法について(上村)

られていることも問題である︒

一九八八年が五ページと非 以上︑本法律の内容を概観したが︑本法律に対しては次のような厳しい批判的評価が加えられている︒まず最初に指摘しなければならないことは︑盗聴の対象が広範に過ぎるということである︒環境保護団体のグリーン・ピースや﹁核廃絶運動﹂

( C N D

C

a m p a i g n   f o r   N u c l e a r   D i s a r m a m e n t )  

一九

0

年代初頭にアメリカが中距離ミサイル・パーシング

I I

NATO

諸国に配備したと

︵欧

州核

廃絶

運動

︶ と呼ばれた激しい反対運動が起きた︒イギリスでも

CND

を中心に激しヨーロッパで

END

い反対運動が起きたが︑

CND

の議長であったジョン・コックスが積極的な共産党の活動家であったこともあり︑何

人かのメンバーが本法の施行前から盗聴されていた︒

CND

はイギリス政府の外交防衛政策に反対する活動をしてい

るから﹁国家の安全﹂を害するということであろうが︑非常に問題のある運用だといえよう︒

次に盗聴の濫用に対する制度上の保障が十分とはいえないことを指摘する必要がある︒前述したように︑審判所の 権限は小さい︒とりわけ許されていない盗聴が行われているか否かを決定する権限をもたないのは問題である︒単に

かつ規定されている手続が遵守されたか否かを決定するにすぎない︒

一九八六年七月七日に︑審判所は制定法上の基準の違反はないと決定

したことに象徴されるように︑最初の六八の審判所への申立てはすべて受け入れられなかった︒また下位の

T r i b u n a l

の決定は上級の裁判所への上訴に服するのがイギリス法の原則であるが︑本法の審判所の決定については︑裁判所が また︑前述したように︑首相が公表することを義務づけられているコミッショナー作成の年次報告書に例外が認め

この年次報告書のボリュームは一九八七年が︱ニページ︑ 排除されており問題である︒ クス等

CND

のメンバー三人の訴えに対して︑ 形式的に令状が適切に発せられたか否か︑

コ ッ

き ︑ である︒周知のように︑ のメンバーまで電話が盗聴されたの 第九条は刑事裁判における証拠の排除の問題について規定しているが︑ここでは省略する︒

14‑‑3• 4 ‑‑54 7 (香法'95)

参照

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