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茨城大学学生の基礎運動能力の一考察

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(1)

187

茨城大学学生の基礎運動能力の一考察

体育研究室 坂  井    望 磯  部    浩ほカ、

1. は じ め に

本学体育研究室は,一一般体育実技受講者を対象にその発足当初より毎年基礎的運動能力 の調査を実施している。そしてこの結果を年間の体育指導の重要な資料として活用してい るが,本学に入学して来たものの体位の実態を知り,その傾向を推察することは単に体育 科ばかりでなく,種々参考になる点が多いと思われるので,以下調査の結果を中心に述べ て見た。

しかしこれらの内容については,種目・実施方法などに,なお検討の余地が残されてい るが,実施時間・方法・人員などの関係において大きな制約を受けているので,じゅう分 研究の上,更に効果のあがるようにしたいと考えている。

2.調査の目的

体育の指導に当って先づ第一に必要なのは対象となる学生の身体の現状を把握すること である。体格・体力及びその機能上の諸条件に基づいて,綿密な計画と適切な指導の方法 が加えられて,はじめて効果か期待されるのである。体育研究室では,その発足当初から 全学生を対象としての運動能力の調査を実施すぺき計画を持ったが,授業時間や施設用具 の不備の関係から,一般体育実技受講者だけを対象として行って来ているが,その主な目 的とするところは次の3項である。

① 本学学生の体力の実態把握

② 各年次の体力の比較検討

③ 指導計画への利用

3.調 査 内 容

(1)調 査 対 象

形態測定及び保健調査の調査対象は,全学生である。即ち,文理・教育・エ・農の4学 部の各学年である。

基礎運動能力の調査対象は,一般体育実技を受講している学生である。即ち原則的には 4学部の1年次,2年次の学生であるが,エ,農学部の2年次生は,それぞれ多賀,土浦

(2)

188      茨城大学教育学部紀要 第十一号

両地区に移動するために本調査より除いてある。両学部の調査人員が少ないのはそのため である。文理,教育学部は,水戸(本部)地区に於て2単位受講するわけであるが,疾病 その他の理由により,2年次までに2単位とれない者は,3〜4年次に於て体育実技を受講 している。また入学前の浪人等により調査対象には可成り年令の開きがみられる。

(2)調 査 方 法

形態測定及び保健調査は,文部省の規定に基づく内容と方法により,学生部職員及び校 医によって毎年4月下旬に実施される。

基礎運動能力の測定種目は

男子……100メートル走,走巾跳,砲丸投(4kg),懸垂屈腕回数 女子…… 50メートル走,走巾跳,ソフトボール投,懸垂屈腕時間

期日は,毎年5月,中〜下旬2〜3回にわたるために,その問に欠席,故障者が生じるの で同一年度に於て,種目毎に測定人員が異なる場合がある。

0 100メートル,50メートル走

走力の測定は,敏捷性(短距離走)及び持久性(長距離走)を測定する場合があるが,

本学では前者を採用している。

その成績は「種々の器官の作用が協同的に迅速に運動能力として,最高の能率を発揮す る場合に於ける体力」を示すものとみることができ,筋肉や内臓諸器自゜は,短時間内に最 高能力の発揮を要求されるわけである。

場所は,県営陸上競技場の直線コースを使用し,3〜4名を同時に発走させ,走者に1名 つつ講員を配乱噛秒まで諮得るスト・プウォ・チを用いて訓した,屈購に注 意し試技は1回である。

○ 走 巾 跳

巾跳は,轡筋,四頭股筋,腓腸筋などが,跳躍方向に向って協同的に,瞬間的に発現す る筋の弾性が,綜合的に示されるので跳力の測定には,適当な種目である。

更に走巾跳は,跳力に巧緻性や,全身支配力などを含めた体力測定の種目として意義が ある。方法は,助走路に踏切線を設けず,跳躍距離を実測し,1センチメートル単位で計 測した。試技は2回行いその最高値をとった。

○ 砲丸投,ボール投

投郷に作用する筋肉は,上腕筋を主とするが,太胸筋や背筋も干与し,下肢も基底の役 目をなし,更に,技術の巧拙が可成り成績に影響すると考えられる。本学々生も,その差 が甚しくみられた。

(3)

坂井:茨城大学学生の基礎運動能力の一考察       189

男子学生は,4kgの砲丸を使用し,正規のサークルから,試技2回を行い,その最高 値をとった。女子学生は,ソフトボール(公認球1号)を使用し,2〜3メートル助走して 投げ,試技2回を行い最高値をとった,何れも1センチメートル単位で計混した6

○ 懸   垂

懸垂に於ける主働筋は,上腕二頭筋,腕椀骨筋等であり,屈筋持久力の測定に用いられ る。男子学生は,高鉄棒を使用し,握り方は順手とし,顎が鉄棒の上まで出るように腕を 十分曲げて体を引き上げて1回とし,最大回数をもって懸垂腕曲げの力の表示とした。

女子学生は低鉄棒を使用し,はじめに懸垂腕曲げの姿勢をとらせて,その姿勢の維持時 問を計測した。何れも試技は1回である。

4.結果の考察

(の身   長

身長統計表         男子の身長については,18才から

(男子学生) 21才にわたる4年域は,毎年伸長の

33年度134年度   ヌ

35年度 36年度   あとがみられる。この事は高校から

18才 165.0 165.5 165.9 165°8   の新入は,18才〜19才を正規のコー

19才 165.8 165.9 165.8 166.2

20才 165.3 166.1 166.9 165.g  スとするものと考えられるから,最

21才 165.4 165.8 166.2 166 7  近3ケ年の身長は順当に発達を示す

22才 167.6 195.9 165.8 166.1

23才 164.9 165.2 165.1 165.5   ものであると推定する事ができるQ

24才 164.9 1 165・0 1166°5  22才以上では見るべき変化がなく,

(女子学生) 殊に35年度の記録は,最も高位を示

133年劇34年劇35鞭

18才 ・54・・i・53・gi・54・・

153・9  な発達を示している。

19才 154.2 154。4 1 154.3 154.7

20才 153.6    i

P54.8 154.8

21才 153.3 153.8 154.9 155・0   が,例えば33年度18才学生は追年伸

22才 154.1 152.7 151・81156・3

長し,4年間に平均0。9センチメー トル噌加している。

(2)体   重

男子の体重は追年発達を示しているが,34年度は,36年度に比べて劣った結果を示して いる。これは,身長の発達とは反対の結果であって,概観的に一般に痩身であるとみるこ

(4)

190      茨城大学教育学部紀要 第十一号

体重統計表         とができよう。

(男子学生) 女子の体重は,36年度は最底値を

33鞭 34年劇35鞭 36鞭 示している,やはり男子と同じ傾向

18才 56.2   56.6 56.4 55.5 が見られるが,女子特有の体質的変

19才 56.4 57.0 57.2 56.4

20才 57.1 56.9 57.8 57.2  化等がこの結果から伺われるQ 21才 56.7 57.5 57.2 57.7

22才 56.7 57.8 57.2 57.2 23才 57.1 57.0 57.0 57.3 24才   56.6 56.8 56.2 57.5

(女子学生)

き3年度 34年劇35年劇36鞭

18才 「  49.6 49.4 50.1 49.0

19才 50.4 50.4 50.1 49.7 20才 49.4 50.6 50.4 49.5 21才 49.5 48.4 50.2 49.9

22才 48.8 47.2 47.9   】 50.1

 〆

i3)胸   囲

男女共追年,発達の傾向を示して         胸 囲統計表 いるが,36年入学の18才を他年度入 (男子学生)

学の18才学生と比べると非常に劣っ 33年劇畔劇35年劇36鞭

ている事がわかるる。これは前の身 18才 83.0 82.7 83.6 82.6 19才 82.9 83.5 84.1 83.6

長及び体重の統計的推移と比較して   20才 83.9 83.8 84.1 84.3 考察すると,近年,身長は伸びてい   21才 84.2 84.3 84.5 84.6 22才 84.4 84.4 84.8 84.5

るが,体重及び胸囲は減少して,益   23才 84.1 84.2 84.1 84.2 々痩身になっている事を示すもので 24才 83.6 84.3 83.0 84.7 あり,その原因については種々の問 (女子学生)

題が含まれているので一般的に論述 i33年劇34鞭35年劇36鞭

することは困難である。 18才 79.5 79.2 181.oI78.9

19才 81.3 80.4 81.7 80.8 20才 80.8 81.8 82.2 81.5 21才 81.7 80.6 81.5 81.3 22才 80.7 80.9 81.3 81.9

(5)

坂井:茨:城大学学生の基礎運動能力の一考察       191

(4)座   高

座高統計表         座高の発達について,入学年度別

(男子学生)

に考察すると,身長と同様に,男女

33鞭 34鞭 35鞭i36鞭 共発達しているが,追年発達をみる 18才 90.1 90.6 90.9 91.0 と,男子は順調に増加しているが,

19才 90.6 90.6 90.9 91.0

20才 90.5 90.8 91.0 gO.8  女子の場合は,追年,減少している 21才 90.3 90.7 90.7 9⑪ 7@ 傾向がみられる。座高は人体エネル

22才 90.4 90.5 90.5 87.3

23才 90.2 90.1 90.0 g1.1  ギーの原動力である内臓諸器官を包

27才 90.3 90.0

有している魑幹の長さを示している

(女子学生) ので,身長とは異った意味で,即ち

33年度 i34年度  35年度  56年度   1

形態学的よりも,むしろ生理学的に

18才 85.2   85.1 85.4 85.0 意味をもつ長育として考えられる。

19才 84.9 85.0 85.0 85.1

20才 84.1 84.6 84.8 84.g  また,マルチン氏は身長から座高を

21才 84.1   i 84.3 84.8 84・5  減じたものを下肢長として算出して

22才 84・5i83・3184・0 85.8

いる。(但し,これは厳密な意味で 下肢長を意味しないが)。

本字女子学生の場合,身長が追年伸長するにもかかわらず,座高が比較的伸長しないの は,いわゆる下肢長が追年,伸長しているとみるべきであらうか。

(5)健 康 状 態

保   健   調   査

i   男  子  学  生   li  女  子  学  生 事項   年摩ご 33「 34 35  1   36  i   33  1   34 35 36

受検者総数 2257  2335 2387「24・5/4・・図3・ 513 610

,%庚数%庚数1 %庚数i%庚魏%喫数%峡数 %炭数 %「実数

ト ラ ホ ー ム ユ・7「38i3・61         ・6 2・41 1

近      視 37.6 85043.9−一一1 塑1善1:掛:攣墜一107 一Q9.0 17ラ

 遠      視}

一『h胃{一

2 『「1

1

 乱      視一一一一一一}冒一一 一

@色 神 異 常

1.9 Q.8

 434.9

p65匡1

111㎜一酌 51 2.2−2.61543.8i−一}

@623。02  1

圏12 011 0 51 2.5−1 11

k」

1.9一  『■一一黶xL2・6i

@1_.i

16 P

難  聴 (両耳) 一 〇一君゜1一 〇 一 〇 0 Ol 0 1 0

栄養要注意 −−一一@〇   早@O 一61『『E  −@Ol一L_{ 0一 〇 0 L[ニー6

むし鯉な瞳 P塑一一『_P03540.9一1−X5⑤39.0 932138.5 『17139.0 20032.61 198

処置兀了者 βL3『一一1  一一一S811鐙2皿 −T40 奮丁6脅130.1 一16G 35.4 192S4.7一一

未処置歯ある者 32.9 74135.0 83§ 35.1』83831.4

92141.9ほ7240。0

^i歪ゴ璽37.含亙7125・§10蚤123・0 1α     1

9925.6  一Qii迦123 一139

呼吸器の結核 一一一 10 『_@13 「−@8 _1_Q」一 0 1

Lその他の結核 一一@  〇1 『−@1 一一一一『@OI O一一一@〇 0  01一 〇一 〇

ツ反応陽性 補1癬翫、1一96.0Q29196.9一一P『瓢61「96.1 一395 一96.1413i97.41499一98.2   一D_L鎚 ツ反応疑陽性 一1.7一『@392.2 51一 黶Q 1.9_ 1__@451.6一1@38r 一1。2  5頭「でrfラ[ 百0,981 6

ツ 反応陰性 一2.8 U22.2 51一一『一』 2.0一』@4711.4}一一一一@35一2.811i 1.4 710.9「』5O,821_1_5

(6)

】92       茨城大学教育学部紀要 第十一号

トラホームは,男女共,33年度が最低値を示し,翌34年度は3.5%以上の増加が見られ たがそれからは毎年減少している傾向がみられる。

近視は,近年減少しつつあるが,36年度は再び急激に増加している。一般的に男子学生        一

ヘ,女子学生より非常に多く,殊に36年度は40%以上の高値は驚くべき記録である。

遠視及び難聴は殆と無いが,乱視及び色神異常者が高率を示している。特に男子の色神 異常者が多く将来職業上困難を来たすものと予想される。

むし歯の無い者は年々減少しているが,これは歯の衛生,食物,体質等と関係があると みられるが,処置者が毎年増加し,未処置者が減少している傾向は喜ばしい事である。

呼吸器の結核学生が毎年発見される事は残念であるが,入学前に発病したか否かはこの 調査では不明である,しかし,ツ反応陽性者の増加と陰性者の減少は,この方而の啓蒙と 予防的処置の徹底しつつあることが判り望ましい結果ということができる。

  ノ

i6) 基礎運動能力測定

さきに示した種目について測定を行い,統計表を作成すると次のようである。集計の分 類については,学部別,年次別,年令別に分け,文理,教育学部は1・2年次生を含み工 農学部は1年次のみである。1年次生は,年令に関係なく4学部を含み,2年次生は,年 令に関係なく文理,教育学部を含んでいる,更に年令別は,毎年4月1日現在の満年令で 区分し,各年令には4学部の学生が含まれている。

調査の対象が一般体育実技の受講者に限られているため,全学部,全学年にわたること が出来ないので,さきの形態測定,保健調査の結果と比較対照して検討することが出来な いのは残念である。

① 100メートル走

100 メ ー ト ル 統 計 表 (秒)    〔男子学生〕

「32年 度  33年 度  34年 度  35年 度  36年 度

」人員1平均値 人員噛値1 髟ス均値i人則輔1人員1平均値

文 理 学 部 227 15.52 239 14.35 223 14.71 216 14.71 267 14.71 教 育 学 部 474 14.46 465 14.71 404 14.68 384 14.30 395 14.70 工  学  部 201 14.36 141 14.84 202 15.01 161 15.02 232  14.64 農  学  部 76 14.25 56 14.55 69 14.67 52 14.77 84  14.99

1暴 14.69

P4.5

器乙 14.88

P4.58 14.82P4.74 蟹1 14.70P4.60

      r

P8   才 120 14。30  262 14.57 218 14.75 240 14.73 300 14.6 19   才 375 14.96 309 14.63 377 14.75 344 13.86 416 14.5 20   才 274 14.77 215 14.63 199 14.73 158 14.37 198 14.83

21    才 110 14.2 71 15.54 73 14.83 42 15.0 44 14.9 22    才 88 58 14.83 31 14.9 12 14.96 13

学部別にみると,総体的に毎年記録の低下がみられる,文理,教育学部は一進一退の傾

(7)

坂井:茨城大学学生の基礎運動能力の一考察       193

向を示しているが,エ,農学部は毎年低下してゆき,特に工学部の低下は著しい。これは 工,農学部の被検者が新入生に限られる点に於て興味深いものがある。

特に工学部は他学部に比べて入学試験の競争率が毎年激しくなる傾向があるのでこれが 体力的に影響を及ぼしたものと考えられるが,36年度は他学部より優れた成績を示した事 はよろこばしい。

年次別にみると,33年度(1年次)→34年度(2年),34年度(1年次)→35年度(2 年次),35年度(1年次)→36年度(2年次)という関係で記録の変化をみると,それぞ れ著しく継続的,恒常的な発達をしていることがわかる。

② 走  市  跳

走  巾  跳  統  計  表 (メートル)  〔男子学生〕

1齢鍬も議1蘇毅済晶1£監榛

 257  4.37

@56014・27P111:;1、   1

舞[1器 4.31

S.36 S.31 S.21

23d

Sll69 4.24 S.29 S.25 S.31

1216

P器 53

4.32 S.27 S.10 S.20

1鋸211 4.28 S.29 S.40 S.28

i毒隼姿1図 lll 4.27S.33 §ll 4.32S.29 器匠 4.25S.28 lll 4.28S.29

18    才 142 4.23 266 4.31 219 4.30 218 4.25 300 4.3

19    才 385 4.30 304 4.31 380 4.36 315 4.33 416 4.52

12・  才 321 4.05 217 4.32 198 4.22 143 4.29 198 4.11

21   才  125 4.24 71 4.31 73 4.20 43 4.21 44 4.2

4.17 57 4.15 31 4.18 12 4.17 13 4.2

走巾跳についてみると各学部とも見るべき変化を示していない。年次別にみると追年発 達の様子がみられるが,35年度は総括的に記録が低下している。

③ 砲  丸  投

砲 丸 投  (4kg) 統 計 表  (メートル) 〔男子学生〕

鵬ノ平馳膿年平塩鵬講直1完静魏 鑑舞轟年 度 文 理 学 部 237   「W.87 241 8.45 235 8.32 251 8.42 270 8.53 教 育 学 部 498 8.64 468 8.43 406 8.59 391 8.57 386 8.45 工  学  部 174 8.45 141 8.53 207 8.50 192 8.46 192 8.51 農  学  部 78 i 8.33 58 8.82 69 8.12 68 8.51 83 8.25

1  年  次 Q  年  次

lll 8.29

W.59 器1 8.4

W.83

1器 8.37 W.58

1鮎 8.37 W.59 18    才 125 8.49 272 8.31 220 8.45 276 8.34 300 8.45

19   才 355 8.64 318 8.38 379 8.5 398 8.32 410 8.52

20   才 288 8.82 219 8.63 198 8.43 194 8.37 236 8.79

21    才 125 8.38 71 8.38 75 8.39 50 8.42 46 8.76

22    才      [ 6gi 8・08 56 8.25 31 8.35 18 8.67 13 8.5

全般的にみて,望ましい記録を示しているとは云えないが,これは砲丸投に対する経験 や技術の未熟によると考えられる。

(8)

ユ94       茨城大学教育学部紀要 第十一号

学年別にみると・1年次と2年次とでは,常に20〜40センチメートルの差がみられる。

各年度の1年次生の記録は,ほぼ一定した結果を示している点からみて,大学1年間の 恒常的発達がみられる。

年令別にみると,走巾跳と同様に35年度は全般的に記録が低下している。

④ 懸 垂 屈 腕

④  垂  屈 腕  統  計  表 (回)     (男子学生)

陥罐窟詰翻 人員ノ平均値鵬侮塩鵬舞轟34 年 度

文 理 学 部教 育 学 部工  学  部農  学  部 238[

?9 W.257.78 X.21 W.36

鵜191 8.1 W.98 W.28 W.8

珪器1器 8.5

X.13 P:§

景窪111§ 8.6

X.45

?F1

巷ζ12器 1:;§:1

1  年  次2  年  次       ! §18 8.14

X.32

ll誓 8.7

X.18 8.38X.1 含§1 1:1

18    才

P9   才20   才21   才22   才

晶1響75  F 7.83 U.97 V.34 V.63 W.91

講2覆57 8.33

W.65 W.73 W.47 V.88

書§11男31

8.81

?F塁ζ:1

葦緩驚1 8.25 W.42 X.2 W.37 W.54

葦181程葦12 §:ll:18.3

学部別にみると,文恐教育学部は毎年度毎に記録の向上がみられる,特に教育学部の 最近3年間は常に9回以上の記録を示している。エ,農学部は一進一退の記録である。

学年別にみると他の種目同様に追年著しい発達をとげている。

年令的にみても35年度の記録は他種目同様に低下しているが,20才以上では向上してい る。しかし36年度の記録の向上をみると・35年度18才8.25回→36年度19才8。9回,35年度 19才8・42回→36年度20才8・7回と発達していることがわかる。

⑤ 女子学生の測定種目は・50メートル走,走巾跳,ソフトボール投,懸垂時間である が,各種目とも記録は低調である。全般的にみて教育学部が,わずかに文理学部より優位

を示している。

50メートル志及び懸垂時間は・学年・年令が進むにつれて記録が向上しているが,走 巾跳,ソフトボール投は逆に低下している。

特に走巾跳は・1年次→2年1九18才→19才に進むに従って20〜30センチメートルの減

少がみられる。 

これは,この時期に於ける女子の一般的な傾向とみることが出来るが,他の2種目の向 上と関連して体育実技に於て考慮さるべき問題である。

(9)

坂井:茨城大学学生の基礎運動能力の一考察       195

50 メ ー ト ル 走統 計 表 (秒)   (女子学生)

鵬舞轟嚥年平轟鵬年平翻患侮塩鵬鐸魏

文 理 学 部 67 10.07 40 9.51 39 9.75 49 9.34 55 9.57 教 育 学 部 178 8.89 186 9.56 221 9.39 236 9.36 276 9.58

1  年  次

Q  年  次

//

1§1 9.69X.24 }器 9.41X.62 ll2 9.84X.37 1器 9.65X.5

18    才 110 10.07 120 9.66 103 9.44 146 9.22 141 9.65

19   才 26 9.51 92 9.29 120 9.4 98 9.35 171 9.52 20    才 91 9.46 23 9.49 31 9.25 14 9.39 11 9.34

走  巾  跳  統  計  表 (メートル)  (女子学生)

鵬磯1晶議 34 年 度  35 年 度 36年 度 人員1平均値 人員1平均値 人員1平均値 文 理 学 部 58 3.00 37 2.84 39 2.9 50 2.81 55 2.90 教 育 学 部 291 3.08 183 3.02 231 3.12 233 2.96 276 2.93

1  年  次 Q  年  次

1§§ 3.01 Q.98

lll 3.04 Q.85

1器 2.96 Q.95

1器 3.1 Q.72

18   才 187 2.94 118 3.0 103 2.93 144 2.87 148 2.95

19   才 43 3.22 91 3.01 120 2.68 96 2.83 171 2.92

20   才 98 2.89 23 2.87 31 2.86 14 2.92 11 3.01

ソ フ ト ボ ー ル 投統 計 表(メートル)(女子学生)

32 年 度

人員1平均値

蘇毅責峰 無毅瞳誌

文 理 学 部 ウ 育 学 部

、器 20.85 Q1.67

、暑 20.14

Q1.89 2器 20.98 Q1.76

2窪1 22.2 Q3.6

2ラ1 22.0 Q2.5

1  年  次

Q  年  次 1湯 22.28Q0.31

lll 23.22

P9.23 24.52Q0.52 1器 22.4

Q2.1

18   才 96 20.23 115 21.83 103 22.8 147 23.25 148 22.1

19   才 26 20.44 95 21.73 130 25.28 98 22.7 171 22.8

20   才 53 20.06 23 20.37 31 20.95 14 20.5 11 23.9

懸  垂  時  間  統  計  表 (秒)   (女子学生)

32年 度 33 年 度 36年 度、

人員「平均値 人員1平均値

癬毅責議

人員1平均値

文 理 学 部 ウ 育 学 部

、麗 31.62 R5.45

、§1 24.6 R2.3

213 26.0

R4.9 2釜 27.78 R4.5

211 33.64 R2.8

1  年  次2  年  次

1輩 30.5

R2.2 33.3

R3.78

}茎唇 31.2 R6.0

}器 35.4 Q9.9

18   才 112 30.68 117 31.7 100 29.7 149 28.8 148 35.76

19   才 26 24.82 90 33.4 120 34.4 184 38.9 171 31.14

20   才 66 23 33.6 31 29.1 14 32.0 11 32.46

(10)

196      茨城大学教育学部紀要 第十一号

5.一般体育実技について

本学では,一般体育実技は4学期(2年)間に毎期異った種目を修め,計4種目を履修 することになっている。種目の選択は学生の自由選択ではあるが,用具・場所設備等考慮 して,各種目毎に定員を定め,定員以上に学生が志望した場合には,学生の志望の第1・

第2・第3の種目により教官が塩梅してその種目を決定するようにしている。但し例え異 った種目ではあっても,同一系統の種目例えばテニス・卓球・バトミントンとか,野球・

ソフトボールのような種目は重ねて履修してはいけないことになっている。尤も身体の状 況により,軽スポーツと見なされる種目ならば履行はできるけれど,少し強い運動は不適 当であるとの医師の診断のある学生に対しては,教官の許可のあり次窮同一系統の種目 でも重ねて修めてもよい特別のはからいもある。その上運動に一切厳禁との診断の下った 学生に対しては体育理論保健理論の講義を受けることで実技の代りとする取配らいも設

けられている。

昭和36年度にかくして履修した一般体育実技の種目別学生数をあげて見ると 前 期

種  目       男      女      計 バドミントン        75       49       124

陸   上     164     −     164

ソフトボール        27       25       52 バレーボール       168      97      265 テ  ニ  ス       182      64      246

野       球       194      −       194

柔    道      128     −      128

寅り       道      127       −      127

ダ  ン  ス       ー      105      105 後 期

種  目       男      女      汁

バトミントン         32        22        54 サッ カ ー      233      −       233 バスケッ ト       196      52      248 バレーボール        19      40       59 卓    球     135     121     256 ハンドボール       194      −       194 柔    道      128     −      128

寅口       道      127       −      127

ダ  ン  ス       ー      105      105

となっていて,この中には1・2年次中に一般体育実技を修得しなかった学生も若干名 合まれているから,学年当初に行なわれる本調査人員中には加えられていないので,実際

(11)

坂井:茨城大学学生の基礎運動能力の一考察       197

の調査人員とは多少の差異のあることはまぬかれがたい。

6. お わ り に

形態及び保健調査は,33年度から4年間,基礎運動能力の測定は,32年度から5年間の 記録を示し,更に36年度の一般体育実技の履修状況を参考までにあげて・本学々生の保 健,体育面からの実態を明らかにしようとこころみたが,我々が期待したような著しい発 達はみられなかったが,しかし徐々にではあるが進歩発展のあとがみられることは喜ばし いことである。

体育実技への理解が益々深まり,学生達は週1回の体育実技を強く待ち望み,学習態度 も非常に真面目に真剣になってきている。この事は,心身の調和的発達を目ざす体育の目 的に則して喜ばしい事であり,更に心身の合理的な鍛錬の機会を与えるために,体育受講 学生はもちろん,他の学生に対しても,正課時外の運動生活を奨励してゆきたい。

そのために,余暇を利用して手軽るに行えるレクリエーション的スポーツの施設用具の 拡充整備や,校内競技の促進と積極的参加,学友会体育部の活動或いは,学生自身の自覚 による規律ある生活態度,食生活の合理化などがあげられる。

近年,校内競技及びクラブ活動が盛んなにってきたが,それらの実態については今後の 研究にまちたい。

また今回の測定種目は基礎的能力に限られたが今後更に機能的方面も実施して研究をよ り一層充実してゆきたい。

また今回は本学生のみの測定結果を考察したが今後は他の大学との比較研究を進めてゆ

きたい。

この研究は,体育研究室の共同研究として,坂井望を中心に

大山東,湯沢清澄,熱田緑,長須賀政智,大西国男,江戸徳寿,関沢忠重,磯部浩,助川貞子等の 協力によって行った。

参 考 文 献

体育測定法:松井三雄,水野忠文,江僑慎四郎

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