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「子どもの身体能力,運動能力を育むための学び」

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Academic year: 2021

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報告 35 講演「子どもの身体能力、運動能力を育むための学び」(新宅)

報告

 姿勢教育の衰退は,近年の学力低下から も問題視されるべきであるが,それだけで なく姿勢教育は「生きる力」の育成を含ん でおり,重要課題である.姿勢(すがたの いきおい)教育は,心身の状態や体力と密 接な関係を有し,子どもを変容させる教育 の可能性を秘めている.昨今,子どもの姿 勢教育の乏しさが指摘されながらも,具体 的な実践の術が見つからず,われわれ体 育・スポーツ関係者は社会的要請に応えて いないように思われる(矢部,1993).一方,

姿勢及び環境の悪化が原因の立ち眩みや,

若年性腰痛も目立つようになってきた.そ れらの問題は,子どもの姿勢教育の欠如に 警鐘を鳴らすものである.

 生活様式の利便性の追求や身体運動の不 足によって,立位姿勢が不安定になってき ている.その要因のひとつとして立位姿勢 に必要な筋力の発達を軽視したことが指摘 できよう.姿勢の神経生理学的な背景とし て,矢部(1994)は,「基本的な立位姿勢で は,抗重力筋のうち,頸部筋,脊柱起立筋,

大腿二頭筋,ヒラメ筋が主要な姿勢筋とな るが,幼児期には脊柱起立筋と拮抗筋の腹 筋も活動する.それは,拮抗筋に対する抑 制機能の働きが未発達のためである.姿勢 の制御には,伸張反射,交叉性伸張反射,

緊張性迷路反射,緊張性頸反射,立ち直り 反射などの多くの反射機能の協調的な活動 が不可欠である.姿勢に関与する反射と反 応の発達は,姿勢を含めた運動の発達に影 響を及ぼす」と述べている.これらのこと は,立位姿勢制御における可塑性の豊かな 幼児期の子どもに対する姿勢教育の重要性 を指摘するものである.

 本講演は,発育発達段階にある幼児期の 子どもの姿勢教育の体系化を目標とした基 礎資料を得るために,立位姿勢における静 的平衡性の発達特性を示したものである.

(図1)

姿勢教育

運動発達

足底面 重心動揺

図1 立位姿勢における静的平衡性の発達特性

滋賀県甲良東保育センター保育従事者研究会講演報告

「子どもの身体能力,運動能力を育むための学び」

新宅 幸憲

参照

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