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玉石混じり砂礫層掘進におけるシールド機の対応策

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Academic year: 2022

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玉石混じり砂礫層掘進におけるシールド機の対応策

戸田建設株式会社 正会員 堀 昭

1,はじめに

愛知県の北部に位置する江南市・一宮市において玉石混じり砂礫層を泥土圧シールド工法で築造する下水道管 渠(仕上がり内径φ 1650mm 施工延長 1535 m)を施工した。本文では、玉石混じり巨礫層掘進においてとった シールド機の対応策について述べる。

2,地質概要

当工区は、濃尾平野の沖積平野部に位置し、木曽川の氾濫地域であり、全線暗灰色を呈する玉石混じり砂礫層 で構成される。当初計画において、約 380m に1回、合計3回のビット交換が必要とされた。立坑掘削時には玉 石最大径720mmが確認され、採取した玉石の一軸圧縮強度は平均200N/mm2であった。

3,シールド機の仕様と第1回目対応策

シールド機は、礫率 80 %の玉石混じり砂礫層対応型としてローラービットをカッターヘッド前面に配置した 破砕タイプとした。しかし、掘削当初より礫の取込が悪く、過剰破砕された礫が砕石状となり排土された。第1

、 、

回ビット交換時に摩耗状況を確認したところ 内周側になるにしたがってカッタービット摩耗が大きかったため 外周部のローラー 内周部掘削土砂の滞留を解消する目的で急きょフィッシュテールビットを取り付けた。また、

ビットは、多段効果を期待し4パス配置としていたが、ディスクのみならず本体までもが極度に摩耗していた。

4,第2回目対応策

フィッシュテールビット取り付け後、掘削効率が上がり、1リング当たりのカッター回転数および、摩耗の激 しい外周部のローラービットの平均摩耗係数も改善された。しかし、当初は耐摩耗性を考慮していないチップが 長手方向に一文字で差し込まれた標準的なフィッシュテールビットであったため、玉石による母材部の摩耗およ び表面の変形が激しく、チップが浮き出し欠損し、大きな摩耗が生じていた。そこで、標準型フィッシュテール ビットの母材摩耗低減対策として、一文字のみにチップを差し込むのに加え、その両サイドに短冊状にもチップ を差し込んだ強化型を採用した。また、今回新たな試みとして、ローラービットが取り付けられているスポーク

、 。

にカッタービットを取り付け 取り付け位置の違いによるカッタービット摩耗状況の違いを観察することとした これは、礫破砕タイプのシールド機におけるカッタービット配置に関してシールド機メーカーにより見解が異な るため、同じ土質条件下において最適なカッタービット配置を検証したいと考えたためである。その他、今回の 改造で面板および外周リングの保護と掘り起こし効果の改善のため、強化先行ビット(シェルビット)を新たに 配置した。カッターヘッドからの出代は、カッタービットより10㎜高い70㎜とした。

5,第3回目対応策

改造の結果、フィッシュテールにおいては、両端及び先端角部にチップ欠損と母材摩耗が見られたのみで摩耗 を抑えることができた。また、ビット取り付け位置による摩耗度合いの結果については、明らかにローラービッ トが取り付けられているスポーク側に取り付けたカッタービットの方が脱落が少なかった (表−1)これは、。 ローラービットが取り付けられているスポーク側に取り付けられたカッタービットが接する玉石は、常に先行し てローラービットにより破砕された状態となり、カッタービットに作用する衝撃力が他の位置に配置されるカッ

キーワード 巨礫層 面板 フィッシュテールビット ビット配置

1-22-22 TEL052-951-8543 FAX052-961-4543 連 絡 先 愛知県名古屋市東区泉

土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月)

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III‑173

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タービットに比べ少なくなり、脱落防止に繋がったものと推測された。これにより、本工事のような玉石混じり 砂礫層掘進における優位性が証明され、極めて興味深い結果が得られた。

強化先行ビット(シェルビット)については、面板に取り付けた強化先行ビットの摩耗が激しく、また最外周 部に取り付けた強化先行ビットにおいては厚み方向で最大 20 ㎜の母材摩耗が観察された。これは、面板部の強 化先行ビットはすぐ近くにスリットが無く、掘削土砂と接する時間が長くなったため摩耗が促進され、また外周 部の強化先行ビットについては、外周部に回り込んだ掘削土砂および礫により摩耗が促進されたものと推測され た。しかし、いずれも脱落や欠損は認められず、所定の機能は充分果たしたことを確認した。

表−1 カッタービット脱落率比較表

取付位置 取付個数 脱落個数 率

18 9 50.0%

補助面板側

13 2 15.4%

ローラービット側

6,考 察

小口径巨礫破砕型シールド機の場合、カッターヘッド形状により外周側は三次元的なスリット表面積が大きい ため掘削土の取込は良いが、内周側は、構造上スリット面積を確保しづらい。よって、玉石混じりの砂礫層掘削 の場合においても、中央部に耐摩耗性を考慮したフィッシュテールビットを設置し、内側の礫を滞留させないよ うにすることが重要である。また、ビット配置においてもローラービットが取り付けられているスポーク側に取 り付ける方が有利であることを検証できたことは、今後の同種工事における貴重な知見が得られたものと評価し ている。

ビ ッ ト 取 付 座 2

製 作 時

ビ ッ ト 交 換 面 盤 改 造 図

面 盤 保 護 ビ ッ ト

フ ィ ッ シ ュ テ ー ル

加 泥 材 注 入 口 保 護 ビ ッ ト

フ ィ ッ シ ュ テ ー ル

( 強 化 型 ) 強 化 先 行 ビ ッ ト I N G プ レ ー ト

ゲ ー ジ カ ッ タ ー

( 外 周 補 強 型 )

( 高 さ 7 0 m m * 3個 、 高 さ 6 0 mm * 3 個 )

( 内 周 側 、 高 さ 7 0 m m ) 強 化 先 行 ビ ッ ト

ロ ー ラ ー ビ ッ ト

第 1 回 ビ ッ ト 交 換 時

第 2 回 ビ ッ ト 交 換 時 第 3 回 ビ ッ ト 交 換 時

カ ッ タ ー ビ ッ ト C

カ ッ タ ー ビ ッ ト D

( ア ゴ 付 ビ ッ ト )

ト リ ム ビ ッ ト イ ン グ プ レ ー ト

カ ッ タ ー ビ ッ ト カ ッ タ ー ビ ッ ト

( ア ゴ 付 ビ ッ ト )

超 硬 プ レ ー ト

角 ビ ッ ト 補 助 カ ッ タ ー ビ ッ ト

ゲ ー ジ カ ッ タ ー

セ ン タ ー ビ ッ ト

作 泥 材 注 入 口

( 保 護 ビ ッ ト 付 )

I N G プ レ ー ト

ロ ー ラ ー ビ ッ ト

加 泥 材 注 入 口 保 護 ビ ッ ト

( 外 周 補 強 型 )

土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月)

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参照

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