1.はじめに 二次部材のエネルギー吸収により,構造全体の変形能
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(2) より一旦低下するが,変形がある程度進むと,再び伸び. 500000. 剛性が大きくなり耐荷力が増加する現象がみられる.こ. 400000. の現象は,座屈変形が大きくなることによってフランジ 生じるたわみが拘束管により抑制されることが原因で起. 100000. 0 -10 -100000. こると考えられる.. -300000. ため基本モデル長から 5 倍にし,複数の局部座屈が発生. -400000. -6. -4. -2. -500000. させる解析を行った.解析結果を図-4 に示し,モデル図 と変形図を図-5 に示す.また,複数の局部座屈を発生さ. 0. 2. 4. 6. 8. 10. δ /δ y. 図-3 基本のモデルから得られた履歴曲線. せるのに加え,圧縮時の剛性の変化をとらえるために拘. 500000 400000. 束管を剛体要素として定義し, 拘束管と接触させた解析. 実験結果 300000. によって得られた履歴曲線を図-6 に示す.. 解析結果. 200000. 荷重(N). 生した引張時の剛性低下を表現することができているこ. -8. -200000. そこで引張時の剛性低下をより実験結果に近似させる. 図-4 からモデル長を長くすることによって,実験で発. 解析結果. 200000. 荷重(N). がフランジ内側にある拘束管と接触し,フランジ内側へ. 実験結果. 300000. とが確認できた.また,図-6 から,拘束管との接触現象. 100000 0 -10 -100000. -8. -6. -4. -2. 0. 2. 4. 6. 8. 10. -200000. を考慮することによって一度剛性が低下した後,再び剛. -300000. 性が増加する現象を再現することができていることがわ. -400000. かる.. -500000. 5.結論. ループ数(δ /δ y). 図-4 部材長 5 倍のモデルから得られた履歴曲線. 今回のように,二次部材を鋼管で囲むことによって座 屈を防ぎ,変形能を改善した際の履歴特性を解析によっ て求めるにあたり,引張時の剛性低下を表現するには複 数の局所座屈を発生させる必要がある.また圧縮域で, 耐荷力が局部座屈の発生により一旦低下した後,接触に よって伸び剛性が大きくなり耐荷力が増加する現象を表 現するためには,拘束管との接触を考慮する必要がある. 全体モデルでは解析に多大な時間を要するため,モデ ル長を短くして解析を行ったが,局所座屈を複数再現さ せることによって実験結果との整合を図ることができた. 参考文献 1)宇佐美勉・加藤基規・葛西昭:制震ダンパーとして 図-5. の座屈拘束ブレースの要求性能,構造工学論文集. 500000. Vol.50A(2004 年 3 月). 400000. 実験結果. 謝辞. 300000. 解析結果. 200000. た.ここに記して感謝いたします.. 荷重(N). 本研究を進めるにあたり、NEXCO 西日本の本荘氏が行 っている実験のデータの一部を使用させていただきまし. モデル図と変形図. 100000. 0 -10 -100000. -8. -6. -4. -2. 0. 2. 4. 6. 8. -200000. -300000 -400000 -500000. δ /δ y. 図-6. 接触現象を考慮した履歴曲線. 10.
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