ミズバショウの花穂の青酸抵抗性呼吸
6
0
0
全文
(2) . 1巻 第1. 第 1号. 北海道学芸大学紀要 (第二部). B. 5年8月 昭和3. ミズバショウの花穂 の青酸抵抗性呼吸*. 桑. 弥. 山. 寿. 男. 北海道学芸大学岩見尺分校家政学教室 宇. 佐. 美. 正. 一. 郎. 北海道大学理学部植物学教室. Yasuo KUW AYAMA and Sho i chi ro U&い・「: The Cyanide-Resistant ZscあのCe彰sg ion i Respi ix o f 乙γs海力誌の2 cの7 2 rat n the SPad. 2Se growlng fthes l i z cの7死scみのc87 l. The resPiratory activity o cedsPadix of 上少s鷲兎誌o7 i d in Hokka do was determined by the conventionaI VVarburg mano l i r c technique ]met Wi .. 2 ,. ing Hi gh resPiratory activity was found in the aoWers atthe stage Prior to れower. l d k t loPmental s th other deve tages os con・Pared wi , and oxygen uPta e Was acceerate 灯l intensive ly by cyanide i s stage. n the tissues atthi i ion o fthose t The resPirat ssues Wa s resistantto azide, diethyldithiocarba1mate and. 3 ,. 0 Va lue Was o.0l at i i b ight l os‐ l t l r l ed by acriaavin. p025 ss carbon monoxide y inh , and wa phere ・ ivated ma though a cen- l i fthe 昼oWers was act 4 ono rked y by Cyanide, al , .herespirat i i d d i i i b i b i i t h e y cyanide. tral rachi s hadl ow respiratory actvty an ts resP ra on was n t. 5.. i f cs o The results obtained in thi s study indicate thatthe resPiratory characterist. imi l ces fro l似 the i ’ s沈み鷲 の2 are s ar to those of other aroid sPadi the sPadix t ssue of 上〕 ion, i f cyanide res rat stant respi ew-point o vl. サトイ モ料植物 A締切z の花穂が青酸による呼吸阻 害を受けない特異な呼吸を行っていること ) に よ り 報 告 さ れ て い る. そ れ 以 来, A“”” の 花 穂 か ら の ミ ト コ ン が, す で に1950年 James 等1 ’ により報告され, 更にその際 t t 等2 ドリ ア が TCA サイ ク ル の 有 機 酸 を 酸 化 す る こ と が Hacke 3 ) 0 00IM青酸により何ら阻害されないこと が James 等 に よ り 報 告 さ れ て い る. ま た こ の ミ ト コ. ,. ) に よ り 報 告さ れ 更 imon4 lrome oxidase を 有 す る こ と が S ン ドリ ア が succinoxidase と cytocl , 5 」 l 1 に よ り 明 ら か に さ れ, 青 酸 抵 抗 l 1 と Hi に cytochrome a十a3, b, c 及 び b7 の存在 が Benda. 性呼吸が cytochronle. )により推定さ b7 ま た は フ ラ ビ ン 酵 素 を 通 っ て 行 わ れ る こ と が James 等6. れ て い る. ) P肋Zodg〃”γo” 及 び Pα為の〆γα 7ゆZocα噂“s の 花 穂 も 青 酸 抵 抗 性 呼 吸 を 示 し7 同料植物 Sy’ * 松浦一・山田幸男両教授還暦記念論文. - 18 -.
(3) . 桑山 弥寿男-宇佐美正一郎 ) の に 対 し Zα川ede も 同 様 で あ る8 sc彰” の み は 青 酸 に 阻 害 さ れ る と こ ろ の 一 般 に 見 ら れ る 呼 吸 , ) こと が知 られ ている . 様 式 を も つ9 , 我 々 は 北 海 道 に 野 生 す る サ トイ モ 料 植 物 で あ る ミ ズ バ ショ ウ (乙ッsた脳かね cの夕 Z z s物α比 例sβ). の花穂切片を用い, 青酸抵抗性呼吸の存在することを確め, その呼吸機作を追求するための予備 的実験を行い, 興味ある 2,3 の実験結果を得たのでこ に報告する.. 供試材料ならびに実験方法 Q) 供. 試. 材. 料. 北 海道 各 地 か ら 採 集 し た ミ ズ バ シ ョ ウ (Ly”cゐ誌のzcの鰯scルのc例 解 Schot t ) の花 穂 を 使用 し た. 4o~7oC に 貯 蔵 し, 4 日以内のものを使用 した, 採集期間は4~6月 であ り 1 95 9年及び1 960. 年に採集し実験材料と した, 花の発育時期の区分は, 荷がか たく花穂をつ ん で い る も の を つ ぼ み, 萄が開いたものでめしべおしべの現れない花穂を 開花前, めしべお しべが突出した花穂を開 花中,そして花粉が完全に散ってし・ まった花穂を開花後と した, また花穂の周囲の花 の部位を花, そして花を除いた内側の部位を中心と称し実験を行った, 実. 団. 験. 方. 法. 呼吸の測定には組紀の切片を使用 した, 切片は西洋かみそりを用い約 0,2nm の厚さ に そ ろ え 00C で使用 し, 容器内 ガスを交換 する際 た. 酸素吸収量の測定のためにワール ブルグ検圧計を 3 には真空 ポ ンプを使用 した, 自家呼吸のための燐酸緩衝液の至適濃度は0 .025M, 至適pHは6 .5で あったが KCN 添加の実験を行うために, 燐酸緩衝液はすべて 0,05M, PH =7,0 を用いた 吸 . 収 ス ペ ク ト ル を 観 察 す る 際 に は ミ ト コ ン ドリ ア を 調 製 し た が, 0.25M 薦糖 00 , , 2M 燐酸緩衡液 pH=7.0, 0,00IM Mgs04 混 合 液 です り つ ぶ し 1,00OXg で 5分間遠心分離 して上澄をとり. ,. 7 ,200xg で 15分 間 遠 心 分 離 しミ トコ ン ドリ ア を 沈 澱 さ せ た.. 実. 験. 結 果. 1 ) 花の発育時期による呼吸活性と青酸の影響 ( 花の発育をつぼ み・開花前・開花中・開花後の四時期に分け, 呼吸活性と して 自家呼吸量を比 較すると第1表に示されたように, 開花. 第1表 花の発育時期による自家呼吸 量の変化と青酸添加の影響. 以前の時期では差異が認められず, 開花. ight 女10 /100 1 mg f /hr resh we 2. 後に呼吸量の減少が見られた. 前三者の. 1 つぼみ 開花前 開花中 開花後 自. 家 呼. 吸. 108. 107. 110. 95. 0.001 IW KCN. 124. 159. 145. 105. 0.002 1班 KCN. 121. 155. 144. 113. Qo. 1 O mg dry we ight ‘ ′ /hr) は 約 8. を 示 し, 後 者 では 約 7 を 示 し た Aγ”’ ” . 0 ) の Qo2 は30以 上 を 示 し1 お , Sy閉め ‐. ) ことが報告 c卿声‘ s でも高い値を示す7 さ れ て い る が, ミ ズ バ ショ ウ で は 比 較 的. に 低 い 値 を 示 してい る こと が 判 る.. 青酸添加の影響は各時期とも呼吸阻害はなく, かえって呼吸促進 をもたらしたが 促進の度合 , は時期によりきわ立った差異が見られ, 開花前が最高で約5 0%促進, 開花後では約10% し力}促進 が 見 ら れ な か っ た. 青 酸 濃 度 は0.002M, 0,00IM で用いたがその影響にはほとんど差が認められ なかつた. 2 ’ 花穂の 部位による呼吸活性と青酸の影響 ( 一 19 一.
(4) . ミズバ ショウの花穂の青酸抵抗性呼吸. 青酸添加により促進される呼吸が 花穂の どの部位に存在するのかを確める ために, 開花前の花 穂についてまず花と中心とに分け 実験を行った. 結果は第2表に示 したように花 では呼吸活性が 高く, しかも青酸促進が見られるのに対 第2表 花穂の部位による自家呼吸量の 差異と青酸添加の影響(開花前). 0%の青酸阻害 し, 中心では活性低く約2 が認められる. 次に開花前の花 を花粉袋. ight /hr /loomg f 川 02 resh we. 1 - 自. 家. 呼. 吸. (花粉を含む) とそ の他に分離し同様の 実験を行った が, 第3表に見られるよう. 中心. 花 107. 25. 0 ,皿 M KCN. 1. 靭. 21. 0 , 伽 M KCN. 1. 朋. 20. に どちらの部位も青酸により自家呼吸の 促進が明 かに示されている. 圏. 素分圧の影響. 第3 表 花の部位による自家呼吸量の差. 青酸は重金属を 含 む 末 端 酸 化 酵素. 異と青酸添加の影響 (開花前). id bi (cyt ochrome oxidase , ascor c ac. ight /hr r esh we /loomg f ”102. その他. 花粉袋(含花粉) 吸. 130. 87. IM KCN 0 .001. 156. 117. 自 家 呼. 各種呼吸阻害剤の影響と酸. l oxidase , phenoase. 等) の阻害剤と して. 知 ら れ て い る が, NaN3 も同様である. di l t i i thi e) は ocarbama ethy 他に d eca (d. 銅酵素. (ascorbi c acid oxidase, phenoi-. はフラ ビソ酵素 の阻害剤と して一般に知られている. 叉 CO ガ ス は暗所で cytochrome oxidase を阻害し明所で阻害 しないことが知 られている, i e ca 及び CO ,d 開花前の花に及ぼす これらの阻害剤添加 の影響を 第4表に示 したが, NaN3. in inav cr ase 等) の 阻 害 剤, a. (明, 晴所とも) はいずれも呼吸阻害が認められ ず, KCN に比較するとわずかな がら呼吸促進を. 第4表 呼吸阻害剤の影響(開花前の花) 阻 害 剤 KCN KCN NaN3 NaN3 di eca* i日avin acr aavin i acr CO** CO**. 濃. 度 ○・○○ID江 o.002. 十49%. 0.001 0.002 0.002. 十12. 0.0001 0.001. 95%(暗所) 95%(明所). も た ら し, acr迫avin の み が ごく わ ず か な が ら 呼. 吸阻害をもたら した, これらのことから青酸に よ り阻害されないフラ ビン酵素が末端酸化酵素と し. 十45. てはたらいている可能性が考えられる. この点を 明らかにするために, フラ ビ ソ酵素は酸素に対す. 十17 + 4. る親和性が低い ことから, 酸素分圧の及ぼす影響. ー 8. を調 べた.. 十17. 5 0 (最 大 呼 吸 第1図から明らかなように p02 2の速度をあらわすのに必要 な 酸 素 分 速度の 1 /. 十11. * di ldi thiocarba nat e l ethy ** 対照は 95%N2+5%02. 1%02十99% N2) で あ っ た. 圧) は約0 .01気圧 ( 察. 考. 5 0 =0.01 気 圧 と い う 値 は, 酸 素 に 対 す る 親矛口性 が 比 開 花 前ミ ズ バ シ ョ ウ 花 の 切 片 が 示 す p02. 較的高 いことを示すと 考えられる ので, フラ ビン酵素 が末端酸化酵素と しては たらいていると し ても, わずかであ ろう推察される. ま た, 青酸 濃度を0 .0IM に高め た場合の影響をみると, わず h t か な が ら 呼 吸 阻 害 が 認 め られ る こ と か ら, cyoc rome oxidase が全然はたらいていないとするこ 0% 一酸化炭素を同時に添加した場合に呼 と は で き な い と 考 え ら れ る. そ し て 0.00IM 青酸と 9 oChrome oxidase がはたらいてい 吸 促 進 が 認 め ら れ な く な る こ と か ら, 青 酸 添 加 の 場 合 に も, cyt 一 20 「.
(5) . = 桑 山 弥 寿 男 ‘宇佐美正一日. 6 0=0 p02 .01. 0,05. 0,2. 1 O .. tmosphere) p02 (a. 第1図 酸素分圧の影響 (開花前の花). る可能性が暗示される. 開 花 前 の 花 か ら と っ た ミ ト コ ン ドリ ア の cyt t ochr ome 構 成 を spec r oscope を 用 い て 観 察 し た. 結果,. a , b, c. 各型が認められたが. a. 558mム~5 型の吸収帯は非常に薄く, b型の吸収帯 ( 66mβ. 5 l l ) に 存 在 す る cyt )や S“7ゆZocのP“s こわ た ろ 巾広 い も の) が 濃 く 現 れ る と こ ろ か ら, A“‘ む ’ 7 2 o‐ chromeb 7が含まれ,. これが青酸抵抗性呼吸の際に末端酸化 酵素と して はたらいている可能性があ. ると考えられるが, ミ ズバ ショウ花の青酸によって阻害されず に促進される呼吸の機作に関し て は今後の問題と して残る. 摘 1,. 要. 北 海 道 に野 生 す る ミ ズ バ シ ョ ウ (乙ッsた励め“ cの”お物 のcg“se) の 花 穂 の 切 片 の 呼 吸 を ワ. ールブルグ検圧計を用いて測定を行った. 2 . 実験きれた花の発育時期のうち開花前のものが, 高い呼吸活性をもち, そして青酸による 呼吸促進が最大であった, 3 .. i 開 花 前 の花 は NaN3 eca 及 び CO に 対 し て も 抵 抗 性 呼 吸 を も つ こ と が 認 め ら れ た. ,d 6 0は 0.01 気 圧 で あ っ た はわずかながら呼吸阻害をもたらした. p02 .. iaavin acr. 4 . 花の部位ではきわだった青酸促進呼吸が みられるのに対し, 花穂の中心部位では青酸によ る呼吸阻害が認められ, 叉呼吸活性が低かった, 5 . 以上の諸点から ミ ズバ ショウの花穂は, 青酸抵抗性呼吸をもつ他の多くのサトイ モ科植物 と似た呼吸様式をもつことが指摘される. 本研究を行うにあたり, 北海道大学理学部植物学教室庄 貞行・田中滋郎・鈴木真一・熊谷孝美 一 21 一.
(6) . ミ ズバ ショウの花穂の青酸抵抗性呼吸. の諸氏に実験上の援助を戴いた, 記して深く謝意を表す. 女 1) 2) 3) 4) 5) 6) 7) 8) 9) m). 11 ). 献. Tames s ol . , H.: New Phyt , 49 ,353 (1950) . , W. ○.and Beever 1 Hacket D P d S i E い 7 3 N t t : r a n mo n a u e . . , , 162 (i954) , , . . l i t James ot , D. C.: Nature ,176 , W. ○.and β1 , 89 (1955) 8 Si理 ) l on .22 . Bxper . Bot ., , No , 20 (1957 , 丑. W.: 丁 l l h l 5 5 l l D S d H i R N p 2 0 6 t Ben (1956) : e o ・da a n w y . . . , , , , , 1 i t James ) ol ot . ,57 , W. ○.and BI , D. C.: New phyt ,230 (1958 Hacket ) t . Bxper . Bot , .23 , 157 (1957 ,8 , No , D. P.: J i l Yocum, C.S t ) o ant Phys , .and Hacket ,32 , 186 (1957 , D. P.: P1 i Hat l l l t erd en ch .} . Bio .Sc .一 0 , 310 (1957) , M. D.and Mi , A.: Aus Beevers 19 50 ) ,J , Bot り 37 ,675 ( , H,: Amer i Chance t t ant Phys ol . , D. P.: P1 ,34 ,33 (1959) , B.and Hacke. 2- -2.
(7)
関連したドキュメント
しか しなが ら, 平均衝か らかな りかけ 離れた穂 も認め られ る ので,あ ま り少数の穂で抵 抗性 を判定す るのは危険であ る..
時期に比 して花弁内側が急激に伸長 した. とくに花弁内側上部,先端部及
In vitro で、BCV 及び BMS-794712 は、CYP1A2 及び CYP2B6 の誘導剤ではなかったが、CYP3A4 の 誘導剤であり、 CYP3A4 の可逆的かつ時間依存的阻害剤(IC
薬品名称 一般名称 標榜薬効 大分類 小分類 コアヒビター注射用10mg ナファモスタットメシル酸塩
階にもある程度のばらつきがあることが多く,発育段階
Shishkoff)はべと病,褐斑
ン剤による防除を奨励しても,「クロルピクリンを使っ
(M ATSUNAGA and M ONMA , 1999;津呂ら,2007)。しかし