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普通科高等学校「化学」におけるマイクロスケール実験を取り入れた授業開発の工夫とその効果

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(1)

普通科 高等学校 「化学」における

マイ クロスケール実験 を取 り入れた

授業開発 の工夫 とその効果

:教

育実践高度化専攻

コース

:授

業実践開発 コース

学籍番号

:P15021A

氏 名 :馬

(2)

目次

1.問

題 の所在 と研究の 目的.…… … … … 1

1.1.化

学の性格 と実験 の必要性.…… … … …・1

1.2.高

等学校 にお ける実験 実施 の現状 と問題 点.¨… … … ¨… ¨… … … …… …1

1.3.マ

イ クロスケール化学実験

(MC)に

ついて.…… … …… …… … … …… …… … … 2

1.4.先

行研 究 よ り明 らか となった

MCの

特徴 と課題.……… …… … … …5

1.5.研

究の 目的.…… … … … …… … … …… … … …… … 6

2.研

究の方法及び内容.…… … … …… … … ……… … … …… …… … …¨… …… … … …7

2.1.研

究の流れ.……… … … …… … … …… … …… … ……… … …… … … ……… … … …… …7

2.2.先

行研 究 。文献の調査.…… … … …… … … …… 8

2.3.比

較 チ ェ ック項 目.…… … … …… … … …・9

2.4.開

発事前 。開発事後 。改善事後 ア ンケー ト.…… …… …… …… …… …… … … …・10

2.4.1.開

発事前 アンケー ト.…… …… …… … … …… ¨… … … …… … 10

2.4.2.開

発事後 アンケー ト.…… … … ¨… ¨… …… …… … … ……・11

2.4.3.改

善事後 アンケー ト.…… … … …… … ……… …… … … …… 12

2.5.直

後調査.……… …… … … …… … … …… … … … …… … …… … … 13

2.6.学

力調査・小テス ト..………… … … ………… … ………… …… …… ………… …… …14

2.6.1.学

力調査.……… … … … ¨… …… … … … ……… …… … … … ¨… … … 14

2.6.2.小

テ ス ト…...・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14

3.開

発 実習.……… … … …… …… ¨… … … …… … … … …… …… … … …… ……・15

3.1.開

発実習 の 目的.…… … … …… … … ¨… …… … … …… …… … …… … … … …・15

3.2.単

元 「酸化 と還元」授 業計画.…… … … …… …… … … …… … … …… … … 15

3.3.事

前調査 によ り明 らか となった生徒の実態.…… … … … …… … … … …… …… … …・16

3.4.授

業の実際.…… … … …… …… … … …… … … … …… … …… … … …… …18

3.4.1.通

常授業 (実験以外の授業

)に

ついて.…¨… … … …… … … …・18

3.4.2.実

験 について.…… … … … …… … …… … … …・18

3.4.3.生

徒 の様子.…… … …… … … ……… … … …… … … ……21

3.5.開

発 実習実践 の結果.…… … …… … … …… ¨… …… … … …… …… … …22

3.5.1.比

較チ ェ ック項 目よ り.…… … …… … … … …… … … ……・22

3.5.2.学

カテス トよ り.….…………・…・………・27

3.5.3.直

後調査 よ り.……… … … …… …… …… … … …… …… … … … ……27 3.5.4。 開発事後調査 よ り。… … … …30

(3)

4.改

善実習.…… … …… …… … … …… … … … …… … … …… …… … … …… … … …34

4.1.改

善実習 の 目的.…… … … … …… … … …… … …… … … …34

4.2.単

元 「電池・電気分解」授業計画.…… … … …… … … … ¨… … … … 34

4.3.授

業展開 とワー クシー トの工夫.…… … …… …… … … … …… …… …… … … ……35

4.3.1.開

発実習時に明 らか となった課題.…… … … …… …… … …… … …… … … … … 35

4.3.2.改

善策.…… … … …… … … …… … … …… … … 35

4.4.授

業 の実際.…… … …… …… … … …… … … …… … …… … … 37

4.4.1.通

常授業 (実験以外

)に

ついて 。… … … …… … … …37

4.4.2.実

験 につ いて 。… … … …・37

4.4.3.生

徒 の様子.……… …… … … …… … … …… … …… …… … … …… … … …41

4.5.結

果 と考察.…… … … … …… … … …… … …… …… … …… … …42

4.5.1.比

較 チ ェ ック項 目よ り。… … … …… …… …42

4.5.2.事

前 。事後小テス トよ り.…¨… …… ………… … … ……… …… …46

4.5.3.直

後調査 よ り.…… … … …・47

4.5.4.事

後調査 よ り。… … … …・50

5.開

発実習 と改善実習の比較.…… … …… … … … ¨… … … … …… … ¨… …… … … … …… …52

5.1.開

発実習 。改善実習の結果及 び考察.…… … … …… … … …52

5.1.1.開

発事前 。開発事後 。改善事後調査共通項 目.……… … … …… … … …52 5。

1.2.直

後調査.……… …… …… … … …… … … ……54

5.1.3.改

善事後調査 アンケー ト開発・ 改善比較項 目.……… …… … … …… … … 56

5.1.4.開

発実習 。改善実習

MC成

果 の実感比較.…… … … …… … … …59

6.ま

とめ と今後 の課題.…… … … …・60

6.1.研

究の成果.…… … … …… … … …… …… … … …60

6.2.今

後の課題.…… …… … … …… …… …… … … …… … … 61

(4)

1.問

題 の 所 在 と研 究 の 目的

1.1.化

学 の性格 と実験 の必要性 平成

21年

度改訂版 「高等学校学習指導要領理科編」1において、化学の性格 として以下の よ うに述べ られてい る。 「化学は物質 を対象 とす る科学であ り、その特徴 は、観察、実験 を通 して物質の構造や性質、 反応 を調べ ることによ り物質 の特徴 を理解 し、物質 に関す る原理・法則 を見いだす とともに、 そ の知識 を生か して物 質 を利 用 した り目的 にか な った物 質 を作 り出 した りす る こ とに あ る。」 ここでは化学 の特徴 として観 察や実験 を通 した学びが挙 げ られ てお り、その重要性 が述 べ られている。

1.2.高

等学校 にお ける実験 実施 の現状 と問題 点 平成

20年

度 高等学校理科教員実態調査報告書2による と、生徒 による観 察や実験 の頻度 として、「月に1∼

3回

程度」かそれ以上 と回答 してい る割合 が小・中学校 では

95%以

上で あるのに対 し、高等学校 (普通科

)の

化学 Ⅱでは

33%で

あ る と述べ られてい る。 そのなか で も「週 に1∼

2回

程度」かそれ以上 と述べてい る割合 は小学校 63%、 中学校

64%に

対 し、 高等学校 ではわず か

6.0%で

あつた。一方で、「年 に数 回程度」以下 と回答 してい る割合 は 高等学校 (普通科

)化

学 Ⅱで

33%と

、小学校 の

O.37%中

学校 の

0.17%を

大 き く上回 る割 合 となってい る。 この よ うに高等学校 の化学 においては小学校や 中学校 に比べて生徒 に よ る観 察や実験 を取 り入れた授業が行 われていない現状 が指摘 され てい る。 また、生徒 に よる観 察や実験 を行 うにあた つての障害 となってい るものの調査結果 は以 下の通 りである。 1文

(5)

MCの

歴史 と しては、実験 の呼称 がセ ミマイ クロ実験、スモール スケール実験 な ど変化 が あ るものの、社会 の動 き、学校現場 か らの要請 と連動 して発展 してい る。

ア メ リカではかな り以前 か ら実験 スケール を小 さくす る試 みが行われ てお り、

1955年

に は

RTWeisbruch著

の Semimicro Laboratory Excercisesin High School Chemistry、 1958

年 に は

Kenneth L.Beers

著 の

Semimicro Chemistry A High Sch001 Laboratory

Collrse,Hellry等 の 「セ ミマイ クロ化学実験」の高等学校用教科書が出版 されている。これ らの学者 の他 にJ.Burrows、 Wende■B King、 De Bruyne Kirkら がそれ ぞれ に、あ るいは 共著 で高校用や大学用 の一般化学のテ キス トを作成 した。この時代 、

CBA化

学が研 究 され 、 一部の高等学校で試験的に実施 されていたが、一方 でアメ リカ全州 の高等学校 の約

30%で

セ ミマイ クロ法 を採用 していた といわれ てい る。大学 にお ける分析化学実験 がマイ クロな い しセ ミマイ ク ロ化 しつつ あつた当時高校や大学一般教育 としての化学実験 をセ ミマイ ク ロ化す ることはそのつなが りをよくす るために も有利 であつたため、セ ミマイ クロ法を採 用す る高校 、大学が増加 した と考 え られ る4。 1970∼ 1980年代 には環境汚染 が社会 問題化 し公害 とい う言葉 も生 まれ た。環境問題へ の 意識 が高 まった この時代 にはアメ リカの大学 で有機化 学分野 を中心 とした組織的、系統的 なマイ クロスケール化学実験 の研 究が始 まった。有害物質 の排 出抑制が進み 、有害物質の使 用 を設計 の段階か らな るべ く控 える 「グ リー ンケ ミス トリー」 の考 え方 が浸透 して きた。

1990年

には 「汚染未然防止法 (Po■ution Prevention Act)」 が成 立 し、

MCが

推進 され る追い風 となつた。1993年には米環境保護 庁(EPA)、 マサチ ューセ ッツ州毒物削減研 究所、

ア メ リカ科学財 団

(NSF)の

支援 の下 、マサチ ューセ ッツ州 の Mer五

mack COnegeに

NMCC●

乱お1よ 孟 お詭

&誰 6fettLti

ёtttery」 が設置 され 、小学校か ら大学 までの 多 くの実験方法 の開発や ワー クシ ョップの開催 が行 われた。 ワー クシ ョップは海外 か らの 参加 も歓迎 され てお り、国内外 での

MC普

及 に大 きな役割 を果 た した。

NMCCの

設置 の成 功 によ り、その後各地 に さらに

MCCが

設置 され て。さらにマイ クロスケール化学 の導入 が 遅れ た大学には

EPAが

立ち入 り調査 し、罰金 を科 した といわれ る。 イギ リスでは 1950∼

1960年

代時点でかな り多 くの理化器製造業者 か ら、小学校 、中学 校 向 きの ものか ら高等学校 、大学、研 究所用 に至 るまで様 々なセ ミマイ クロ化学実験用セ ッ トが製造・販売 され ていた。 当時の理科教育雑誌 「The School Science Review」 で も各種 製 品の広告が見 られ た。その多 くは無機化学 、有機 化学実験用 であったが、この よ うに多 く の製 品が市販 され てい ることか らも、かな りの数 の学校が化学実験 にセ ミマイクロ法 を採 用 していた と考 え られ る4。 ロシア (ソビエ ト

)で

は大 スケール の実演や生徒 実験 が行 われ る一方 で、半微 量で分析 を 行 う粉末分析法が研 究 され 、専門家 をは じめ大学か ら中学校 に至 るまで学生、生徒 に指導 さ れ た。この分析法は従来の試験管内で化学反応 を観 察す る方法 とは全 く異 な り、固体 の化学 反応 を基礎 としていた。 この方法 は

1947年

にパアベル マ クシモ ビッチ イサ コフ氏に よ 4新海勝良 (1962)「セ ミマイクロ化学実験法」明治図書

(6)

り考案 された鉱物・鉱石 の分析 を 目的 とす る もので、溶液 を使用す る代 わ りに固体 の粉末 を 混ぜ合わせ て乳鉢や素焼 き板 の上 ででき るだ け綿密 に混合 し、固体同士 の間に化学反応 を 起 こさせ て試料 中の化学成分 を検 出す る方法である5。 日本 では 1960∼

1970年

代 にアメ リカの高等学校用マイ クロスケール実験 の教科書が新 海勝 良によ り日本 に紹介 され た。また、新海勝 良は中学・高校用 に 自作改 良 した実験器 具 を テ キス トにま とめ、実験 キ ッ ト(島津製作所

)も

販売 され たが、当時のガラス・陶磁器 に よ る実験器 具 の開発 に限界 が あるこ とな どか ら、マイ ク ロスケール 実験 は学校現場で はあま り浸透 しなかった。

1980年

代 になってか ら組織的 に実験 のスケール ダ ウンが行 われ るよ うになった。

1990年

か ら荻野和子 はマイ クロスケール化学 に関す る研究や教材 開発 を行い、これ らの 成果 を大学お よび高等学校 レベル での化学実験 に導入 して きた。 日本化学会化 学教 育協議 会 では

2000年

にマイ ク ロスケール実験 ワー キ ンググル ープが組織 され 、また、日本化学会 が発行す る「化学 と教育」誌 に 「マイ クロスケール 実験 の広場」の欄 ができた。放送大学宮 城学習セ ンター にお ける化学実験 に も

2002年

か らマイ ク ロスケール化学実験 が導入 され た。

2006年

には荻野博 (放送大学

)と

荻野和子 が講師 とな り、放送大学 の特別講義 「新 し い化学教育法∼マイ クロスケールケ ミス トリー∼」 も放送 された。

2006年

8月にはマイ ク ロスケール実験 の研究 グループによ り、国際基督教大学 を会場 に

SPP(サ

イエ ンス パー トナー シ ップ プ ログラム)の一環 として高校生対象の実験講座「マイ クロケ ミス トリーで 見 る化学の世界」が初 めて開催 され た。

2006年

か ら

2009年

にかけて同大学 で同様 の講座 が開催 され 、多 くの高校 生、中学生や高等学校教員が

MCを

体験す る機 会 となつた6。 荻野和子 は長年の

MCの

国内外 にお け る普及活動が評価 され 、

FACS(ア

ジア化学会連合)

Disting■shed Cont五bution to Chemical Education Award 2011を受賞 した。

また、近畿では京都教育大学の芝原寛泰 が

1996年

に京都

MC研

究会 を立 ち上 げホー ムペ ー ジ7を開設す るな ど、芝原 寛泰 を中心 とした研 究が数 多 く行 われ てい る。

(7)

1.4.先

行研究 よ り明 らか となった

MCの

特徴 と課題

MCの

特徴 として、芝原寛泰 らは(1)実験器具 のスケール を通常 よ りも小 さくす る、(2) 試薬 と経費の削減 と老廃物 の少量化 、(3)試薬 の少量化 に伴い、事故防止 に役立つ、(4)実 験操作 の簡略化 に よる実験時間の短縮 、

(5)1∼

2人

の個別実験が可能で、グループ実験 と は異 な る学習効果 、(6)通常の教室で も実施 が可能 、(7)(小学校 の場合

)理

科 を専 門 と し ない教員 も指導 と準備 が容易 とい つた点 を挙 げてい る8。 また、 これ らの中で も特 に個人実 験 。少人数 (2人

1組

)実

験 ができる点 をメ リッ トとして見出 し、指摘 した教員 が多い、 と 述べてい る。グループ実験 では積極的 な生徒 のみが実験 を先導 し、消極的 な生徒 は「お客 さ ん」になって しま う現状が指摘 され てい るが、個人実験 では生徒 自身が実験 に積極的 に参加 す る、結果 が 日の前で じつ く りと観察で きる、達成感 が得 られ る、理解度が上が る、実験操 作 に慣れ る、 とい う点で大 きな教育効果 があ り、実際 に

MCを

授業 に導入 した教員 も実感 している と述べ られている9。 一方、マイ クロスケール実験の課題 として、川本公二は実験助手の意見か ら、実験器具の 準備面や維持・管理面 に不安感 が あ り、他校 です ぐに導入 できるとい う印象 ではなか った、 と述べ今後 の

MCの

普及 に向けた検討課題 として 「実験 の準備・進 め方 のマニ ュアル が必 要」等 を挙げてい る10。 また、宇治宮隆文 は学力下位 群 の生徒 に対す る配慮 を挙 げてい る。 学力下位群 の生徒 は学習内容や実験 の 目的 な どに対す る理解 に時間がかか ることや 、1人で 実験 を実施す る ことに対す る不安感 が強 く、周 囲 に相談 したが る傾 向が あるこ とを指摘 し てお り、画一の説明のみではな くよ り下位群 の生徒 に配慮 した丁寧 な説 明を心がけるな ど、 不安 を取 り除 く努力が必要 である と述べてい る11。 また、先行研 究 を調査す るにつれ 、

MCを

取 り入れ た授業の研 究 について以 下の課題 が明 らか となつた。 まず、開発 した

MCの

教材 に関す る有用性 を確認す るこ とを 目的 とした研 究 は多 く、大学 の附属学校や 系列学校 、スーパーサィェ ンスハイス クール

(SSH)指

定の高 等学校等で実践が行われてい る。しか し、

MC実

施 と学力の関係 について調査 してい るもの は

1960年

代以降は宇治宮隆文 (2012)の研究1件のみであつた。また、

MCの

授業準備 を 行 う際の工夫、

MCの

教育効果 を高めるための ワー クシー トや授業構成 、指導方法の工夫 に 着 日した研究は先行研 究の中には見 当た らなか った。 8芝原寛泰・佐藤美子 (2011)「マイクロスケール実いる験 一環境 にや さしい理科実験一」オーム社 9芝原寛泰・坂東舞・川本公二 (2007)「授業実践等によるマイ クロスケール実験の有用性の検討」 10川本公二 (2007)「 マイ クロスケール実験の高校化学への導入一文系講座 での実施状況か ら今後に向けて一」 日本 理科教育学会全国大会要項」第57巻,432 11宇治宮隆文 (2012)「マイ クロスケール化学実験 (MC)を組み込んだ授業開発―高等学校におけるMCの教育的 効果の検証 を通 して」

(8)

1.5.研

究 の 目的 上記課題 を解決 し、授業に

MCを

取 り入れやす くす るため、本研究 の 目的 を以下の通 り に設 定 した。 まず 1点目は、「マイ クロスケール実験 を行 うにあたっての必要な注意点の抽出」である。

MCと

通常実験 の比較 (準備 、実験 の行 いやす さ)、 指示や ワー クシー トの工夫 、マイ ク ロ スケール 実験の準備や後片付けにお ける注意点の抽 出な ど、普通科高等学校 の「化学」の授 業 において通常 よ りもスケール が小 さくセル プ レー ト等の特殊 な実験器具 を用 いるマイ ク ロスケール実験 を授業実践す る場合の条件や効果的な手法 を明 らかにす る。

2点

日は 「授業 にお けるマイ クロスケール実験 の有効性 の確認」である。

MC実

施お ける学力・学習意欲ヘ の影響の調査 を行い、

MCの

効果 を測定す ることによ り

MCが

生徒 の化学 の学力や化学 を 学習す るた めの学習意欲や実験 を行 う姿勢 に どの よ うに作用す るのかを明 らかにす る。 こ れ ら

2点

をもとに、高等学校普通科 にお けるマイ クロスケール 実験 を取 り入れた化学の授 業開発の工夫 とその効果 を検証 してい くことを本研究 の 目的 とした。

(9)

1

観察や実験 を行 うにあた つての障害 となつているもの「平成20年高等学校理科教員実態調査」 高等学校 (普通科

)化

学 においては、「授業時間の不足」、「大学入試 への対応 のための 指導 に時間を取 られ る」 と回答 した割合がそれぞれ 71%、

58%と

特 に高 くなつていた。 また、「準備や片付 けの時間が不足 (38%)」 、「設備備 品の不足 (30%)」 、「理科実習教員 (実習助手)力 れヽない (22%)」 も生徒 に よる観察 。実験 の実施 を阻害す る原因 として挙 げ られ ていた。

13

マイクロスケール化学実験

(MC)に

ついて 上記 の問題 点 を解決 し、 よ り実験 を化学 の授業 の中に取 り入れ るこ とを可能 とす る手法 の1つにマイ クロスケール 実験が ある。 マイ クロスケール化学実験 (以下

MC)と

は、

1994年

にアメ リカ環境保護庁 に よ り提案 され た物質を設計 。合成 し応用す る ときに有害物質 をな るべ く使 わない 。出 さない化学であ る「グ リー ンケ ミス トリー」と社 会 の持続 的発展が可能 な化学 とい う意味の 「サ ステイナブ ル ケ ミス トリー」を融合 した考 え方である、

GSC(グ

リー ンサステイナブル ケ ミス トリー) の理念 を反映 させ た実験法 である。実験 の スケール を従来 よ りもで きる限 り小 さくし、試薬 や廃棄物 、経費 の削減 な どの実験環境 の改 善が実現 できる画期的 な実験 方法 として注 日さ れてい る。3 図

1

マイクロスケール実験の実験器具の例 3芝原寛泰・佐藤美子 (2011)「マイクロスケール実験一環境にやさしい理科実験一」オーム社 2

(10)

2.研

究 の 方 法 及 び 内 容

21

研 究の流れ 本研 究の大 まかな流れ は以下の通 りであ る。 まず 、先行研 究や文献 よ り様 々な

MCの

実験方法や高等学校 の化学の授業 にお ける実践 を調 べ るとともに、

MCの

課題 を洗 い出 した。次 に、開発 実習では、通常実験 と

MCの

比較 を行 うことを 目的 とし、単元 「酸化 と還元」において通常実験 を1時間、

MCを

2時

間実施 した。 比較チ ェ ック項 目を用いて条件面 における留意点 を洗い出す とともに事前調査 ア ン ケー ト、事後調査 アンケー ト、直後調査 、学力調査 を行い 、生徒 の学力、学習意欲や実験の 感想等 の変化 を調査 した。さらに改善実習 では、開発実習 で明 らか となつた課題 もとに ワー クシー トや授 業展開を改善 し、単元 「電池 と電気分解」 において

MCを

3時

間実施 した。 開発 実習時 と同様 に改善事後調査 ア ンケー ト、直後調査 を行い実験 に対す る意識や感想 を 調査 したほか、事前 。事後小テス トによ り、

MCを

実施 した内容 にお ける学力 を調査 し、開 発 実習時 との比較 を行 った。 改 善 実 習 目 標 ︼ ﹁ 実 験 結 果 の 観 察 ・ 共 有 方 法 ﹂ の 改 善 開 発 実 習 に お け る 実 践 と の 比 較 改 善 実 習 事 後 調 査 ア ン ケ ー ト 、 事 前 ・ 事 後 小 テ ス ト 開 発 実 習 目 標 ¨ ﹁ M c を 行 う に あ た っ て の 注 意 点 の 抽 出 ﹂ ﹁ M C の 有 効 性 の 確 認 ﹂ M C と 通 常 実 験 の 比 較 開 発 実 習 事 前 調 査 ア ン ケ ー ト 、 開 発 実 習 事 後 調 査 ア ン ケ ー ト だ 直 後 調 査 、 事 前 ・ 事 後 学 力

調

(11)

2.2.先

行研究 。文献 の調査 開発 実習で授業実践 した単元 「酸化 と還元」 にお けるマイ クロスケール 実験 の先行研 究 として、荻野和子 はセルプ レー ト上で3∼

4種

の酸化剤、還元剤 を取 り、相互 に反応 させ る とい う、セル プ レー トを用 いた酸化還元反応 の実験 を開発 してい る12。 また授 業実践事 例 としては中川徹夫 に よ り「イオ ン化傾 向」 のマイ クロスケール実験が

2009年

度 に神 戸 女学院大学 にて高校生 を対象 に実施 され た13。 また、改善実習 にて実践 した 「電池 。電気分解」 については、京都教育大学の芝原 寛泰 は電池 。電気分解 のマイ クロスケール 実験 として、容器 にパ ックテス ト容器や プ ラスチ ッ ク製分光セル、電源 に

USB電

源装置 を用 いたダニエル電池 、鉛蓄電池、 ヨウ化 カ リウム 水溶液 の電気分解 の実験等 を紹介 してい る14。 授業実践事例 としては荻野和子 に よる飽和 食塩 水 (NaCl)、 硫酸ナ トリウム水溶液

(Na2S04)等

の電解質水溶液 をセルプ レー ト上で 電気分解 し、フェノール フタ レイ ンな どの

pH指

示薬や食紅 な どの色素 を用 いて各電極 で の反応 を確認す るマイクロスケール実験の開発 と宮城 県立第一女子高等学校 、宮城 県仙台 南高等学校等での授業実践 があ る15。 さらに、中川徹夫 によ り「ボル タ電池・ ダニエル電 池」、「鉛 蓄電池・燃料電池」 のマイ クロスケール実験 を取 り入れ た授業実践が報告 され て い る16。 12東海林恵子・荻野和子「酸イヒ還元に関す るい くつかのスモール スケール実験」(2001)化 学 と教育第49巻,第12号,794 13中川徹夫 「2009年度神戸女学院大学で高校生を対象に実施 したマイ クロスケール実験の授業実践」(2010)神戸女学 院大学論集第57巻,第 1号,133・145 14芝原寛泰・佐藤美子 (2011)「マイクロスケール実験 一環境 にや さしい理科実験 ―」オーム社 15東海林恵子・荻野和子 「電池に関す るい くつかのスモールスケール実験」(2001)化学 と教育第49巻 ,第 11号,712・71 16中川徹夫 「2009年度神戸女学院大学で高校生を対象に実施 したマイクロスケール実験の授業実践」(2010)神戸女学 院大学論集第57巻,第 1号,133‐145

(12)

2.3.比

較チ ェ ック項 目 以下の比較チ ェ ック項 目を作成 した。 これ をも とに通 常実験 と

MCの

比較や

MCを

授業 で行 う際 に必要な条件や準備 、後片付 けの注意点の抽 出を行 つた。 表

2

比較チェック項目 項 目 教員視点 生徒視点 準備時間 実施上の注意 (事前) (実施 中) 実験装置 の組 み立てやす さ 実験操作 の簡易 さ 実験 中の トラブル 考 察 考察指導の行 いやす さ 考察の行 いやす さ 後片付 け (授業内) (授業後) (授業内) 後片付 け時間 廃液量 そ の他

(13)

2.4.開

発事前 。開発事後 。改善事後 ア ンケー ト 対象生徒 の実験 に関す る意識や感想 につ いて、通 常実験 と

MCの

比較 、

MC実

施前 。

MC

実施後 。改善実習 での

MC実

施後 にお ける変容 、開発実習時 と改善実習時 の比較 を行 うた めに「開発事前 ア ンケー ト」、「開発事後ア ンケー ト」、「改善事後ア ンケー ト」を作成 した。 それぞれ のア ンケー トにお ける独 自質問項 目部分 と

MC実

施前 、実施後 、改善後 にお ける 変容 を調べ るための共通 の質問項 目部分 を設 けた。

24.1

開発事前ア ンケー ト 開発実習 において、第

9時

に開発事前ア ンケー トを行 つた。化学の学習意欲 、化学 。実験 の学習法の捉 え方 を調べ ることを 目的 とした。 このアンケー トでは、項 目

1か

ら項 目

6ま

で を独 自項 目、項 目

7か

ら項 目10を共通項 目とした。 マイ クロスケール実験事前調査 アンケー ト 高等学校 「化学」 にお ける実験 につい て研 究 を進 めてい ます。今 回 、実験 を取 り入れ た授 業 を行 う に際 して、皆 さんが実験 につ いて どの よ うな考 えを持 ってい るか、や化学 を どの よ うに学習 してい る か をお 聞 き したい と思 います。 回答 の内容 は研 究以外 の 目的 に使 用す るこ とはあ りませ ん。 内容 が外 部 に漏れ るこ ともあ りませ ん。 あ りの ままを率直 に答 えていただ けれ ば幸いです。

1.化

学 の 自主学習 をす る とき、 か ら番号 を1、 2、 3、 4、 5、 次 の化学 の勉強 の方 法 を どの程度行 つてい ます か。 頻度 の高い もの と番 号 を振 り、理 由 も答 えて くだ さい 次 の質問か らは、小学校 、中学校 、高校1年生 、2年生 の時 を思 い出 しなが ら答 えて くだ さい。特 に指 示 があ る ものを除 き、(4.大変 あてはま る、3あてはま る、2.あま りあてはま らない、1.あてはま らない) で回答 して くだ さい。 また、

[ ]が

ある もの につ いては具体的 に答 えて くだ さい。

2

実験 を取 り入れ た授 業 は好 きだ つた。( 4、 3、 2、 1 )

3.

実験 を取 り入れ た授 業では、実験 の操作 を進 ん で行 う方 で したか、それ とも他 の人 が実験操 作 をす るの を見 てい る方 が多 か ったですか。理 由 も含 めて教 えて くだ さい。 (1.自分か ら進 んで操 作 を行 う方だ った 2.他の人 が操作す るのを見てい る方だ った) 実験 では、何 を観 察・ 測 定 してい るかが分 か らな くな る ことが あつた。 4、 3、 2、

1)

実験操 作が めん どくさい と感 じるこ とが あつた。( 4、 3、 2、 1 ) 実験 を行 う際、危 険だな、 と感 じた こ とが あった。( 4、 3、 2、 1 ) 実験 の 目的 を意識 しなが ら実験 を行 つていた。( 4、 3、 2、 1 ) 実験結果 か ら何 が分 か るか を考 えなが ら実験操 作 を行 つていた。 4、 3、 2、

1)

安全面 に気 をつ けなが ら実験 を行 つていた。( 4、 3、 2、 1 ) 自分 の手 で実験す ることは大切 だ と思 う。( 4、 3、 2、 1 ) 最後 に、あなたの学年 、性別 、類型 を教 えて くだ さい。 4 . < 5 . 6 7 . & < 9 . 1。 H とにか く基 本 用 語 や 公 式 を暗 記 す ②計算練習をす る。 ③図を書いて ノー トにまとめる。 ④理由や背景を考える。 ⑤公式が成 り立つ過程を考える。 日

3

開発事前 ア ンケー ト買間項 目 10

(14)

2.4.2.開発事後 ア ンケー ト 開発実習第

13時

に開発事後 アンケー トを行 つた。事前調査 との比較 (学力、学習意欲 、 化学・実験 の学習法 の捉 え方 について)、 通常実験 とマイ クロスケール実験 の比較 について、 マイ クロスケール実験全般 の感想 。取 り組みやすかつた点、取 り組みに くかった点 について 明 らかにす るこ とを 目的 とした。 このア ンケー トでは、項 目

1か

ら項 目

8を

独 自項 目、項 目

9か

ら項 目13を共通項 目とした。 マ イ クロスケール実験事後調査 アンケー ト 今回、通 常実験 (1回目)、 マイ クロスケール 実験 (2回 日、3回日)と実験 を取 り入れ た授 業 を行 い ま した。 これ らの実験 についての感想 等 をお 聞 き したい と思 います。 回答 の内容 は研 究以外 の 目的 に 使 用す るこ とは あ りませ ん。 内容が外部 に漏れ るこ ともあ りませ ん。 あ りのま まを率直 に答 えていた だ けれ ば幸いです。(特に指示 があ る場合 を除 き、4と て もあては ま る、3.あてはま る、2.あま りあて はま らない 、1.あてはま らない、で解答 して くだ さい。) 1回目の実験 (通常実験 、数 人で1つの実験器 具、ガ ラス器具 を用いた実験)と 2回目3回目の実験 (マイ ク ロスケール 実験 、1人 1つの実験器具 、小 さな実験器具 を用 いた実験)を思 い出 しなが ら答 えて くだ さい。

1.

マイ クロスケール実験 と通常実験 は どち らが楽 しか ったか。

(1.

マイ クロスケール実験、 2.通常実験)

2.

マイ クロスケール実験の器 具 (セル プ レー ト、点眼びん等)は使 いやす か ったか。 (4、 3、 2、

1)

3.

今回 の実験全体 を通 して何 か トラブルや 困つた こ とはあったか。

4.

マイ クロスケール実験 (2回 日、3回目の実験)では実験器 具 を1人 1個 用いて実験 を行い ま したが、 この こ とに よ り化学 に関 して何か成 果 はあつたか。

(1.

成果 があ つた、

2成

果 がなか った) また、4で 1.成果 が あつた、 と回答 した場合 、 どの よ うな成果 が あつたか。(複数可) 1.実験 の原理 が分か つた、

2何

を観 察 してい るか分 か つた、3.実験 結果 の理 由が分 か つた、 4.内容 の理解 が しやす か つた、

5.進

ん で考察が で きた、

6暗

記 のみ に頼 らない化 学 の学習 が で き た、7.もつ と化学 を深 く学んでみたい と思 った、8.化学 を楽 しく学習 で きた、 9.その他

( )

5

通常実験 (1回 目)とマイ クロスケール実験 (2回 日、3回目)では どち らの方が実験操 作 を行 いやす か つたか。(1.通常実験 、2.マイ ク ロスケール 実験)

6.

マイ クロスケール実験 (2回 日、3回目)で使用 した ワー クシー トは分か りやす か ったか。 (4、 3、 2、

1)

7

今回使用 したマイ クロスケー ル実験 の ワー クシー ト(実験 用 プ リン ト、 ラ ミネー ト加 エ ワ ー クシー ト)で、 ここを改善 した らもつ と分 か りやす くな る、 とい う点 を教 えて くだ さい。

8.

小学校 、中学校 、高校1年生 、2年生 までで、セル プ レー トや 点眼びんな どの小 さな器 具 を 用 いたマイ クロスケール実験 を行 つた こ とはあったか。 また行 った こ とが ある場合 、いつ 、 どこで行 ったか。 (1.行った こ とが ある、2.行った こ とが ない) (いつ

:

どこで

: )

9

実験 は好 きだ。(4、 3、 2、 1)

10.

実験 の 目的 を意識 しなが ら実験 を行 うこ とがで きた ( 4、 3、 2、 1 )

11

実験結果 か ら何 が分か るか を考 えなが ら実験操 作 を行 っていた。( 4、 3、 2、 1 )

12

安全 面 に気 をつ けなが ら実験 を行 うことが で きた。( 4、 3、 2、 1 )

13.

自分 の手 で実験す る ことは大切 だ と思 つた。( 4、 3、 2、 1 )

14.

最後 に学年 、組 、性別 を教 えて くだ さい。 学年

( )組 ( )性

別 ( )

(15)

2.4.3.改善事後 ア ンケー ト 改善実習第

9時

MC「

様 々な電気分解」を行 つた後 、今 まで実施 したマイ クロスケール実 験 を振 り返 る事後 ア ンケー トを実施 した。 このアンケー トでは、項 目

1か

ら項 目

9ま

でが 独 自項 目で、その うち項 目

1か

ら項 目3までは改善実習時 に実施 した

MCを

思い出 しなが ら回答す る設 間で、項 目

4か

ら項 目10は改善実習時行 つた

MC(電

池の基本原理 、ダニエ ル電池・鉛蓄電池、ムラサキキャベツ水・各種水溶液 の電気分解)と開発実習時 に実施 した

MC(酸

化剤・還元剤 、金属 のイオ ン化傾 向

)を

比較す る設 間 とした。 マイ クロスケール実験事後調査 アンケー ト (9月 実施) 今回 は電池 。電気 分解 の範 囲 において3回マ イ クロスケール実験 を行 いま した。今回 (9月)の実験 を 行 った感想や 6月 に実施 した酸化 。還元反応 のマイ ク ロスケール 実験 と比較 した感想 等 をお聞 き した い と考 えています。 あ りのままを率直に答 えていただけれ ば幸いです。 (特に指示 が あ る場合 を除 き、4。とて もあて はま る、3.あてはま る、2.あま りあてはま らない、1あて は ま らない、で解答 して くだ さい。) □

今回 (9月)に行 つたマイ クロスケール 実験 (電池 の基本原理 、 ダニエ ル電池・ 鉛 蓄電池 、 ム ラサ キキャベ ツ水・ 各種水溶液の電気分解)の実験 を思 い出 しなが ら回答 して くだ さい。

1

マイ クロスケール実験 の器具 (パックテ ス ト容器 、

USB電

源 装置等)は使 いやす か ったか。 (4、 3、 2、

1)

2.

今 回の実験全体 を通 して何 か困 つた こ とはあったか。

3.

今 回行 つたマイ クロスケール実験 で は実験器 具 を1人 1個用 いて実験 を行い ま したが、この こ とに よ り化学 の学習 に関 して何か成果 はあつたか。

(1.

成 果が あつた、 2.成果がなか った) また、4で 1成果 が あ つた、 と回答 した場合 、 どの よ うな成果 があつたか。(複数 可) 1.実験 の原 理 が分か つた、

2何

を観 察 してい るか分 か つた、3.実験結果 の理 由が分か つた、 4.電池・ 電気分解 の内容 の理解 が しやす か つた、

5.進

んで考察が で きた、 6.暗記 のみ に頼 らないイヒ 学 の学習がで きた、7.もつ と化学を深 く学んでみたい と思 った、8化学 を楽 しく学習 で きた、 9.その他

( )

□今 回行 つたマイ クロスケール 実験 (電池 の基本原理 、ダニエル 電池・鉛 蓄電池 、ム ラサ キキ ャベ ツ水・ 各種水溶液 の電気分解 )と 6月 に実施 したマイ クロスケール 実験 (酸化剤・還元剤 、金属 のイ オ ン化傾 向)を比較 しなが ら当ては ま る ものの番 号 に○ を して くだ さい。 も し可能 であれ ば理 由 も教 えて くだ さい。

4.

どち らの方 が細 か く しっか り結果確認 で きたか。 ①9月 の実験 (電池 。電気分解

)②

6月 の実験 (酸化 。還元反応)

5

どち らの方が実験前 後の状態 の比較 を行 いやす か ったか。 ①9月 の実験 (電池 。電気分解

)

②6月 の実験 (酸化 。還 元反応)

6.

どち らの方 が実験 内容 の理解 がで きたか。 ①9月 の実験 (電池 。電気 分解

)

②6月 の実験 (酸化・ 還元反応)

7.

どち らの方 が他 の人 と実験結果 の共有 を行 いやす か ったか。 ①9月 の実験 (電池 。電気分解

)

②6月 の実験 (酸化 。還元反応)

8.

どち らの方 が思 うよ うな実験結果 が得 られ なか つた場合 の原 因 を考 える ことがで きたか。 ①9月 の実験 (電池 。電気 分解

)②

6月 の実験 (酸化・還 元反応)

9.

どち らの方 が考察 を行 いやす か ったか。 ①9月 の実験 (電池 。電気分解

)②

6月 の実験 (酸化・ 還元反応)

10.

その他 、6月 実施 の実験 と 9月 実施 の実験 の良か つた点や改 善点 があ りま した ら教 えて くだ さい。 日

5

改善事後アンケー トロ間項目① 12

(16)

最 後 に、今 の気持 ちや状態 に最 も近 い ものに○ を付 けて くだ さい。 (4と て もあて はま る、3 あては ま る、2.あま りあてはま らない、1.あてはま らない)

11.

実験 は好 きだ。(4、 3、 2、 1)

12.

実験 の 目的 を意識 しなが ら実験 を行 うこ とがで きた ( 4、 3、 2、 1 )

13.

実験結果 か ら何 が分 か るか を考 えなが ら実験操作 を行 った。( 4、 3、 2、 1 )

14.

安全面 に気 をつ けなが ら実験 を行 うこ とがで きた。( 4、 3、 2、 1 )

15.

自分の手 で実験す る ことは大切 だ と思 つた。( 4、 3、 2、 1 )

16.

最後 に学年 、組 、性 別 を教 えて くだ さい。 学年

( )組 ( )性

別 ( ) ご協力 あ りが と うございま した。 図

6

改善事後アンケー ト買固項目②

2.5

直後調査 実際 に行 つた通常実験や

MCに

ついての感想や実験の行いやす さ、難 しさ、大切 だ と思 つた点 を調査す るために、実験実施 ごとに直後調査 を行 つた。項 目

1か

ら項 目

7ま

では 4 件法 、項 目8と項 目

9は

自由記述 の回答 とした。 次の質問 に (4。とて もあてはま る、3.あてはまる、2.あま りあてはま らない、1.あて はま らない

)で

回答 して くだ さい。

l.

この時間 に行 つた実験 は楽 しかつた。(4、 3、 2、 1)

2.

この時間 に行 つた実験 内容 は理解できた。(4、 3、 2、 1)

3.

何 を観察 してい るのか分か りやす かつた。(4、 3、 2、 1)

4.

実験 の操 作は行いやす かつた。(4、 3、 2、 1)

5,

実験器具 は使 いやすか つた。(4、 3、 2、 1)

6.

自らの手で進 んで実験操作 を行 うことができた。(4、 3、 2、 1)

7.

今回 の実験 には集 中 して取 り組 む ことがで きた。(4、 3、 2、 1) 8。

今回の実験 で困つた ことを書いて くだ さい。(自 由記述) 9。

今回の実験 で一番大切だ と思 つた ことを 自由に書いて くだ さい。(自由記述) 目

7

直後■査費間項 目

(17)

2.6.学

力調査・小テス ト 2.6.1.学力調査 開発実習 においては、

MC実

施前 と実施 後 にお ける学力 の変化 を測定す るた めに、事前学 力調査、事後学力調査 を行 った。内容 は「酸化 と還元」の範囲 で、大間

4問

構成 とした。(第 1問 (酸化 された 。還元 され た)、 第

2間

(酸化数 の変化 と酸化・還元)、 第

3問

(酸化剤 。 還元剤)、 第

4問

(イオ ン化傾 向)) 2.6.2 小テ ス ト 改善実習 にお いては、生徒 の負担 を考慮 し、小テス トの形式 で

MC実

施前後 の学力の変 化 を測定 した。第

4時

MC「

ダニエル電池 。鉛蓄電池」、第

9時

MC「

電気分解」の前後 に おいて各内容 の事前 。事後小テス トを行 つた。 14

(18)

3.開

発 実 習

3.1.開

発実習の 目的 開発実習では、実際に高等学校における化学の授業のなかで「マイクロスケール実験 を行 うにあたつての注意点の抽出」と「

MCの

有効性の確認」を 目的 とした。そのために、授業 準備、実験準備、予備実験、授業実践、授業後の後片付け 。振 り返 りにおいて①マイクロス ケール実験 と通常実験の比較、②指導、準備、後片付けにおける注意点の抽出を行つた。ま た、同時に学カテス トや直後アンケー トを行い、生徒の学力や学習意欲の変化 も観察 した。

32.単

元 「酸化 と還元」授業計画 開発実習は、平成

28年

5月 30日 (月

)∼

6月 24日 (金

)に

3学

年総合カルチャー (理系)コ ースの

9人

を対象に実施 した。授業や学校行事等のスケジュールを考慮 して、第

8時

に 「酸化剤・還元剤」の実験を通常実験で行い、第

10時

、第

12時

にそれぞれ 「酸化 剤・還元剤 と硫酸酸性条件」、「金属のイオン化傾向」の実験を

MCに

て行つた。 表

3

開発奥冒実施授業 時 学習 内容 1 酸化・還元 と酸素・水素、電子の授受 2 酸化・ 還元 と酸化数 3 酸化・還元 と酸化数 、酸化剤・還元剤 4 酸化剤・還元剤 と半反応式の作 り方① 5

酸化剤・還元剤と半反応式の作 り方②

6 酸化剤・還元剤 の化学反応式 の作 り方 7 金属イオ ン化傾 向 8 [通常実関 酸化剤・ 還元剤 9 事前調査 。金属イオ ン化傾 向演習 10 [マイクロスケール実劇 酸化剤・ 還元剤 と硫酸酸性条件 酸化還元滴 定 12 [マイクロスケール実劇 金属のイオン化傾向 13 事後調査・演習 14 酸化還元滴定・酸化還元の量的関係

(19)

3.3.事

前調査 によ り明 らか となつた生徒 の実態

MCの

実践 を行 う前 に開発実習事前調査 アンケー トを実施 した。独 自項 目の調査結果 は 以下の通 りである。 表

4

項目1『4ヒ学の自主学習をするとき、次の化学の勉強の方法をどの程度行つていますか。頻度の高 いものか ら番号を1、 2、 3、 4、 5、 と番・D・を撮 り、理由も答えて くださ 順 番 (平均)

①とにかく基本用語や公式を暗記する。

1.89 ②計算練習をする。 2.11

③図を書いてノー トにまとめる。

3.11 ④理由や背景を考える。 3.11 ⑤公式が成 り立つ過程を考える。 3.67 ヽ。』結果 対象生徒の化学の自主学習方法では、暗記に重点が置かれていることが判明 した。一 方、「⑤公式が成 り立つ過程を考える」は全体的にあま り優先 されていない現状が明 らか となつた。 表

5

項 目 3『 実験 を取 り入れた授業では、実験の操作を通んで行 う方で したか、それ とも他の人が実験 ている方が多か ったですか。理 由も含めて散えて くだ 人数 (9人中) 1.自分か ら進んで操作 を行 う方だつた

3人

2.他の人が操作す るのを見 てい る方だ った

6人

1.自 分か ら進 んで操作 を行 う方 だつた」 を選 んだ理 由 実験 は 自分 で行 つた方が楽 しいか ら 見てい るだけだ と楽 しくないか ら 楽 しかったか ら 「2.他の人が操作す るのを見てい る方だった」 を選んだ理 由 失敗 した ら怖 い (4人) 不器用 、実験器具 を扱 うのが苦手 (2人) ヽ.』 結果 と理由 これ までの理科や化学の実験 を振 り返 つた結果、 自分か ら進 んで実験操作 を行 つてきた 生徒 は仝体の

3分

の1で、半数以下であつた。 また、「2.他の人が操作す るのを見ている方 だつた」 と回答 した理 由 としては、「失敗 した ら怖 い」が

4人

と実験操作の失敗 を恐れて いる生徒が多い実態が明 らか となつた。 また実験器具の取 り扱 いに苦手意識 を持つ と回答 した生徒 も見 られた。 16

(20)

平 均 2.89 S.D 0.78 表

6

項 目 4『 実験では、何 を観察 口測定 しているかが分か らな くなることがあつた。(4件法)J錯果 表

7

項 目 5「 実験操作がめん どくさいと感 じることがあつた.」 (4件法

)結

果 平 均 1.89 S.D 0.93 実験 において観察・測定対象 を見失 つた こ とがある生徒 も一部見 られた。項 目 5「 実験 操作がめん どくさい と感 じることがあつた。」では

4件

法 にお ける平均値 が1.89であ り、 実験操作 自体 を面倒 に感 じて きた生徒 はあま り多 くない とい う結果 となつた。 表

8

項目6『実験を行う際、危険だな、と感じたことがあった。J(4件法

)錯

暴 平 均 2.11 S.D 1.05 表

9

項 目 6「 実験 を行 う際、危険だな、 と感 じた ことが あった。」の鮮綱 マ ッチを使 つてや つた とき、マ ッチの火がついて長 い こと持 っていたか ら手が熱か っ た。 薬品を使 うとき 皮膚 が とけて しま うか もしれ ないか ら 項 目 6「 実験 を行 う際、危険だな、 と感 じた ことがあった」 においては

4件

法の平均値 が2.11であった。詳細 としては、マ ッチや薬 品 を使用 した際の ことについて触れ てい る も のが挙がつていた。

(21)

34

授 業の実際

341

通常授 業 (実験以外の授業

)に

つ いて 通常の授業 においては、巻末掲載 の授業 プ リン トを用 いて授業 を行 った。また、パ ワーポ イ ン トを用いて授業 を進 めてい くこ とに よ り授 業 の進 行 をスムー ズに した り、物質や反応 の様子 を画像や動画で提示す る等 、視覚的 に学習内容 を分か りやす くす る工夫 を行 つた。

34.2.実

験 について ● 第

8時

「酸化剤・還元剤」(通常実験) 実験 に際 して は、

3人

1組の班 を編成 し、

3人

で1つの実験器 具を用いた。 目を保護す る ために、安全 メガネを用いた (図 8)。 対象生徒 は高等学校入学後 は化学の授業 において実 験 を全 く行 つてお らず 、操作や安 全管理 のための注意点 を忘れてい る生徒 もい る と考 え ら れ たため、パ ワーポイ ン トを用 いて実験器 具や試薬 、注意点の説 明 を事前 に行 つた。なお、 パ ワーポイン トには適宜画像 を添付 してよ り視覚的に分か りやす くす るよ う心掛けた。 日

8

安全メガネ 実際 に実験 を行 った結果 、す べての班 において概ね理想通 りの結果 が得 られた。 ● 第 10時 「酸化剤・還元剤 と硫酸酸性条件」

(MC)

東海 林恵7-・ 荻野和子や 中川徹 夫の先行研究1718を参考 に実験 を組み立てた。

1人

1セッ トの実験器具を用いた個人実験 と して実験 を行 った。まず 、実験 に際 しては試験管 の代わ り にセル ブ レー ト(図 9)、 試薬びんの代 わ りに点眼びん (図

10)を

用いた。 また、通常実験 と同様 、日を保護す るため安全 メガネ を着用 した。さらに、セル プ レー トと同 じ大 き さのセ ルプ レー ト図において各穴の部分 に入れ る試薬 と量を記載 し、 ラ ミネー ト加 工 した ものを 用意 した (図 11)。 これ の上にセル プ レー トをのせ て実験 を行 うことで、セル プ レー トの ど 17東海林恵子・荻野和子 「酸化還元に関す るい くつかのスモールスケール実験」(2001)イヒ学 と教育第49巻,第 12 号,794 18中川徹夫 「2009年度神戸女学院大学で高校生を対象に実施 したマイ クロスケール実験の授業実践」(2010)神戸女 学院大学論集第57巻,第 1号,133‐145 18

(22)

の穴 に どの試薬 を入れ るかを一 日で確認す ることができるよ うに した。 図

9

点眼 びん 図10 セルプレー ト 図11 ラミネー ト加エワークシー ト 点眼びんは酸 化剤 を赤 キャ ップ、還元剤 を青 キャップ、それ以外 の試薬 を 自キャ ップ とし て、すべて ビニールテー プに試薬 の種類 を記載 しラベル として張 り付 けた。 ワー クシー トは、実験 方法 、結果 、考察の他 、図 11と 同様 の図 も掲載 した。 さらに、カ ラー印刷 し、視覚的に実験器 具の配置や操作 を分か りやす くす るよ うに工夫 した。 今回 は初めて

MCを

実施 したため、通常実験 と区別 がで きるよ う、説明用パ ワーポイ ン トの│コ頭 に「マイ クロスケール実験Jと表記 したcまた 、生徒 は

MC専

用の実験器具 を初め て使用す るため、実験器 具の説明 には実験器具の写真 を添付 したパ ワー ポイ ン トを用い、説 │りlをイ」1った。 実際 に実験 を行 った結果、多 くの生徒 は理論通 りの実験結果 を得 るこ とができた。

(23)

12時 「金属のイオ ン化傾 向」

(MC)

中川徹夫の先行研究19を もとに実験 を組み立てた。この実験 も1人 1セ ッ ト実験器具 を用 いた

MCの

形式 で実施 した。実験器 具 と して、セルプ レー ト、点眼びんを用 いた。これ まで の実験 と同様 、日を保護す る安全 メガネ とラ ミネー ト加工のワー クシー ト(図 12))も使用 した。 図

12

ラミネー ト加エワークシー ト(第 12時 用) 点 眼 び んは、硫酸銅 (Ⅱ

)水

溶 液

(Cuso4)を

青 キ ャ ップ、硫 酸 マ グネ シ ウム水 溶 液

(MgS04)を

赤 キ ャ ップ 、硫酸 亜鉛水 溶 液

(Znso4)を

ピンクキ ャ ップ 、硝 酸鉄 (Ⅲ

)水

溶液 (FelN03)3)を自キ ャ ップ と し、第 10時の

MCと

同様 に ビニール テー プ に溶 液 の名 前 を書 き ラベ ル と して張 り付 けた (図 13)。 日

13

ラベルを貼 りつけた点眼びん 19中川徹夫 「2009年度神戸女学院大学で高校生を対象に実施 したマイ クロスケール実験の授業実践」(2010)神戸女 学院大学論集第57巻,第 1号,133・145

(24)

ワー クシー ト、パ ワーポイ ン トには、前回 と同様 、「マイ クロスケール 実験」 と表記 し生 徒 が通常実験 と区別 しやす い よ うに した。 実験器 具の説 明 には実験器具 の写真 を添付 した パ ワーポイン トを用いて説明 を行 つた。 実際 に実験 を行 つた結果 、多 くの生徒 は理論通 りの結果 を得 ることがで きていたが、反応 にかか る時間等 に個人差があった。 3.4.3.生徒 の様子 生徒 は高等学校入学以降は化学基礎や化学 においてほ とん ど実験 を取 り入れ た授業が行 われず 、実験 の経験が非常 に少 なかつたためか実験器 具の扱 いに戸惑 う場面があつた。 ま た、

MCは

今 まで全 く経験 した ことがない生徒 ばか りであったため、一番最初 の

MCで

は ラ ミネー ト加 エ ワー クシー トの見方が分か らない生徒 もいた。 しか し、事前説明際 に予備 実験等で明 らか となった注意点 をパ ワーポイ ン トの画像や 実演 を通 して注意喚起 を行 った 結果 、ケガや実験器具の大 きな破損 に繋が る重大な トラブル は見 られ なかった。 また、全 体的 に非常に楽 しみなが ら実験 に参加 してい るよ うに感 じた。

(25)

3.5.開

発 実習実践 の結果

35.1.比

較 チェ ック項 目よ り 通常実験 と

MCの

準備 、授業実践、後片付 け、指導等 において、 て条件面の比較 を行 つた。 表10 準備時間・後片付け時間・魔液量 比較チ ェ ック項 目を用 い 第

8時

(通常) 第

10時

(MC)

第 12時

(MC)

準備 時 間 約

140分

163分

103分

後片付 け時間 約

47分

60分

40分

廃液量 糸つ

78 mL

47 mL

'20 mL

準備時間 と後片付 け時間は、内容 に もよるが通常実験 と

MCで

は大 きな差 はなか つた。 第

10時

「酸イヒ剤・還元剤 と硫酸酸性条件」では、

MCを

行 うのが初 めてで準備 に慣れ てお らず 、また準備 す る溶液 の量が多かつたため多 く準備時間がかかつた。また、今回は溶液 を 全て最初か ら調整 して点眼びん に移 し直 し、 さらに後 片付 け もす べての点眼びんの試 薬 を 取 り出 して洗浄 したため、後片付 けの時間 も多 くかかった。 しか し、

MCの

特徴 の中に、点 眼びんに

1度

溶液 を入れ る と、中身 を

1回 1回

取 り出す こ とな く繰 り返 し使 うことがで き る、とい う特徴 がある。実際の学校現場で は、

2回

日以降 に同様 の実験 を行 う場合、溶液の 調製や点眼びんへの詰 め替 えを最初か ら行 う必要がないた め、準備 。後片付 け時間 を削減す ることがで きる と考 える。 廃液量は、

MCの

方が圧倒的 に通常実験 よ りも少量であつた。 22

(26)

表11 実施上の注意点 開発第

8時

(通常実験) ○ ガ ラス器 具 の取 り扱 い○他 の試薬 で使 用 した駒込 ピペ ッ トを使 用 して し まわないか→ 実際 に使用 して しまった班 があつた。○駒込 ピペ ッ トの持 ち方 を指導す る必要があつた。 開発 第 10時

(MC)

○点眼びんのキャ ップ を全て開 けて しまい、溶液 を こぼす 可能性 があつた。 →事前注意 によ り防 ぐことができた。生徒同士の相互注意で も防 ぐことがで きた。 開発 第12時

(MC)

○固体 を勢い よく落 とし入れ て試験管が割れ る心配 が少 なか った。○金属 を どの程度磨 くのかを適切 に指導す る必要があつた。○金属 を磨 くのが大変 と い う生徒 の意見があつた。 通常実験 にお いてはガ ラス器 具 を安全 に取 り扱 うための注意点が多 くなった。また、高等 学校入学後は実験 があま り行 われ てお らず、生徒 は実験操作 に不慣れ であ り、他 の溶液 で用 いた駒込 ピペ ッ トを使用 し溶液が混濁 し、試薬びん

1つ

分の溶液 を丸 ご と廃棄 しなけれ ば な らな くなった り、駒込 ピペ ッ トの ゴムの部分 だけを もつて ピペ ッ ト本 体 を揺 らして しま い溶液が飛び散 りそ うになつて しま う等の問題 が起 こつた。

MCで

は この よ うな安全上の問 題 は減少 したが、点眼びんのキャ ップの開 け方や小 さい金属の磨 き方 な ど、

MCな

らではの スケール の小 ささや器具の扱 い方 についての問題があつた。 通常実験では、実験器具数 が少 な く、試薬 を分 けやすか つた。

MCで

は、生徒が実際 に実 験操作 を行 う場 面では具体的 な指示 があれ ば実験器 具 を適切 に並べ るこ とが可能 であつた。 また、パ ワーポイ ン トに正 しい実験器 具の配置 した場合 の写真 を掲載 した結果 、よ り効果が あった と考 える。一方、点眼びんの扱 いについては一部組 み立てに くい点があった。

MCで

は使用す る点眼びんの数 が非常に多 く、サイズ も小 さいためバ ラバ ラにな りやすかつた。ま 表12 実験曇具の組み立てやす き 第 1時 (通常実験) ○班 ごとで数 が少 ないので、試薬 を分 けやす かつた。 第

8時

(MC)

○点眼びんがバ ラバ ラにな る。溶液の種類 ご とにま とめて置 く必要がある。 ○点眼びんのラベル貼が大変。 ○具体的 な指示 があれ ば適切 に実験器 具 を 並べ ることが可能。写真等があれ ばなお 良い。 鮮512日寺

(MC)

○セル プ レー トの穴に点眼びん を入れ る と安定。 ○点眼びん に直接溶液 を 吸 わせ て溶液 を詰 める→駒込 ピペ ッ ト不要、危険度 の低 い試薬 では有効。 溶液 が点眼びんの外 につ くので、危険度 の高い試薬 では不向 き。

(27)

表13 実験操作の簡島さ 第

8時

(通常) 駒込 ピペ ッ トの使い方に困難 を感 じる生徒が多かった。 第

10時

(MC)

点眼びんの操作が簡 単 第

12時

(MC)

サイズが小 さいので、金属 を磨 く作業が大変 実験 の操作 自体 は、点眼びんの操作が非常に簡単であつたため、通常実験 よ りも

MCの

方が簡単であった と言 える。一方 、サイズが小 さいた め金属 を磨 く等 、細かい作業が大変 に な る場合 も見 られ た。 表14 実験中の トラブル 第

8時

(通常) 駒込 ピペ ッ トの ゴムの部分 だけを持 ち、 別 の溶液 で用いた駒込 ピペ ッ トを使 い、 揺 らして しま う生徒 がいた 溶液 が混 ざつて しまった 第

10時

(MC)

。どこに どの溶液 を入れ るか分か りにくい と感 じる生徒がいた 。

FeS04水

溶液 で沈殿 が発生 したため再度調製 しなお したが、手間がかかつ た 第

12時

(MC)

・小 さな金属 をサ ン ドペーパーで磨 く作業が難 しい。 通常実験では、主に駒込 ピペ ッ ト関連の トラブル が 目立 った。

MCで

は、セル プ レー トの 溶液 を入れ る位 置 が分 か りに くい生徒がいた。 ラ ミネー ト加 エ ワー クシー トの見方等 を最 初 に細か く説 明す る必要がある と感 じた。また、点眼びん関連 では予 め調製 した水溶液 に沈 殿 が発生 し、再度作 り直す とい う トラブル があった。溶液 を調製す るタイ ミング等 、実験 の 準備計画の段階 において考慮すべ きだ と感 じた。 また、実験 スケール の小 ささは

MCの

特 徴 であるが、細かい作業が多 く必要 になる場合 もあることが明 らか となった。時 に実験操作 に困難性 をもた らす こ ともあるため、授 業時間や生徒 の実態 を考慮 して金属等 のサイ ズを 決定 してい く必要 がある と感 じた。 24

(28)

表 考 察 第

8時

(通常) 。結果の共有は しやすい 第10時

(MC)

。1人 ずつ必ず手を動かしているので積極的に考える姿勢が見 られた 第 12時

(MC)

実験結果 に違 いがあった場合 に戸惑 う 考察の指導 に関 しては、通常実験 と

MCで

大変 さに大 きな差 は感 じなかった。 考察 に関 す るメ リッ トとしては通常実験 は結果 の共有が しやす い点、

MCで

は考察への積極的 な姿勢 を招 くことがで きる点があった。一方、短所 としては通常実験 は他者 の考察 を写す生徒 が出 て くる点、

MCで

は実験結果が他者 と異 なった場合 に戸惑 う点が あることが明 らか となっ た。 後片付 けでは、通 常実験 ではす リガ ラスのキャ ップ を強 く閉 めて しま うとい うガ ラス器 具な らではの トラブル があった。

MCで

は実験器 具数 が多いため どこに何 を返却す るか困 る 生徒 が何人かお り、後片付 け時の指示 を よ り具体化す る必要 を感 じた。また、実験器具がプ ラスチ ック製 のため、金属 が析出す る実験 の場合セル プ レー トの洗浄が大変 であった。 15 表16 後片付け 第

8時

(通常) す リガ ラスのキャ ップをきつ く締 めて しま う生徒がいた 第

10時

(MC)

回収す る器具が多いため、 どれ を どの よ うに回収す るかの具体的指示 が必要 第

12時

(MC)

金属が析 出す る実験 の場合 、セル プ レー トの洗浄が大変 になる。

(29)

表17 その他 第

1時

(通常) 第

8時

(MC)

○結果 を記入す るのに時間がかか つた (特に色)○全体的 に生徒 の反応 は良か った、○実験結果の共有の場面→他 の班の人 に聞きに行 く生徒がいた。 第

12時

(MC)

○点眼びんのキャ ップの色・形 の種類 を増や してほ しい 全体 として、

MCは

通常実験 と比較 して生徒 の反応 は非常 に良 く、意欲的 に実験 に酸化す る姿勢が見 られた。 しか し、実験結果 の記録や共有方法 を再考 してい く必要 を感 じた。 26

(30)

3.52.学

カテス トよ り

MCの

実施前後 において、それぞれ事前学カテ ス ト、事後学カ テス トを行 つた。テス トは いずれ も

40点

満点であ る。 出題 内容 としては、「酸化 と還元」 の範囲で、大問

4問

(大問

1:酸

化 され た 。還元 され た、大問

2:酸

化数 の変化 と酸化・還元、大問

3:酸

化剤・還元 剤 、大間

4:イ

オ ン化傾 向

)で

構成 され てい る。事前学カテス ト、事後学カテ ス トの平均得 点は以下の通 りである。 表18 開発実習事前事後学カロ査 (40点 満点

)G→

) 事 前 事 後 合計得点 (40点満点) 平 均 14.3 17.3 S.D 5.1 5.3 事 後学 カテ ス トで は、事 前 学カ テ ス トと比較 して統 計 的 な有 意 差 は見 られ なか った が 、3 点平 均得 点 が上昇 してい た。この こ とか ら、

MCの

実施 が学 力 の 向上 に繋 が った と考 え られ る。 3.5.3.直後調査 よ り 通 常実験 と

MCの

実施 直後 に直後調 査 を行 つた。(項目 1∼ 項 目

7:4件

法 、項 目8、 9: 自由記述) 表19 直後■査結果 (項目1∼7、 4件法

)G■

) 第

8時

(通常) 第

10時

(MC)

12時

(MC)

1 この時間に行 つた実験は楽 しかった 3.22 (0.44)

356

(053)

344

(0.53) 2 この時間に行 つた実験 内容 は理解 できた 2 4 2 4 3 0

300

(0.50) 3.22 (0.67) 3 何 を観察 してい るか分か りやす かつた 3.44 (0.53)

322

(()4=1) 3.44 (0.53) 4 実験 の操 作 は行 いや す か つた 3.56 (0.53)

367

(050) 3.56 (0.53) 5 実験器具は使 いやす かつた 4 3 4 5 3 0 3.67 (0.50)

367

(050) 6 自らの手で進 んで実験操作 を行 うことができた 4 3 4 5 3 0 3.78 (0.44)

367

(0.50) 7 今回の実験 には集 中 して取 り組 む ことができた 3.56 (0.53) 3.56 (0.53) 3.56 (0.53)

(31)

通常実験 と

MCで

調 査結果 を比較 した結果 、項 目1「この時間 に行 つた実験 は楽 しかつ た」、項 目4「実験 の操作 は行いやす かつた」、項 目5「実験器 具は使 いやす かった」、項 目 6 「自らの手で進 んで実験 を行 うことができた」において

MCの

方が通常実験 よ りも平均値 が上昇 していた。実験器 具が使 いやす く、個別 に 自分 のペー スで実験操作 を行 うこ とができ る

MCは

実験へ の意欲 の向上、実験へ の心理的負担 の軽減 に非常 に効果があった。 一方、 平均値 が

MCの

方が通 常実験 よ りも下が つた項 目としては、項 目2「この時間 に行 った実験 内容 は理解 で きた」、項 目3「何 を観察 してい るか分か りやす か つた」 の

2つ

であつた。 こ の結果か ら、生徒 の中には一度 にすべての溶液 を加 え反応 させ て しまつたために元の状態 を思 い出せず実験前後 の比較がで きない状況 に陥つた者 がいた と考 え られた。

MCの

特徴 の 1つに多 くの反応 を素早 く確認 で きる点が ある。この特徴 は短時間で効率 よく実験 ができる とい う利点に繋 が る一方 、実験操作 を考 えず に単調 に行 つて しまい、深 い考察 に繋 が らな く なる短所 にも成 り得 るこ とが判 明 した。そ こで第

12時

MC時

には1つの溶液 を加 えるご とに実験結果 を記録す るよ う指示 を出 した。その結果、平均値 は もとの通常実験 と同 じ水準 に回復 した。 通 常実験にお いては、駒込 ピペ ッ トの使 い方 に関す る記述が 日立 った。また、手順 が見 え に くい等、実験全体の見通 しの立 てに くさに言及 した もの もあつた。

MCで

は、実験結果や 反応 前の溶液の色 を忘れ た とい う記述が 目立った。また 、反応 の結果が他者 と異なった場合 に どの よ うにす るのか分か らな くなつて しまった、とい う記述 もあつた。項 目1∼項 目

7に

お け る結果 と合 わせて、あま り考 えず実験操作 を行 つた結果 、反応前後 の比較がで きず、考 察に繋が りに くかつた現状があ った ことが よ り確実に明 らか となった。また、

MCは

個別 実 験のため、実験 を行 うと実験者 の数だけ実験結果 が出て くる。そのため、実験者 ごとに反応 の現れ 方が少 しずつ異 な る場合 も出てきた。生徒 の中には、非常 に間違 うこ とを恐れ ている 者 もお り、自分 の結果 と相手の結果 の どち らが正 しいのかが分 か らず 、自分 が行 つた実験操 作や 考察 に自信 が持て な くな る場合 があつた と考 え られ た。 表

20

項 目 8「 今回の実験で困つた ことを書 いて ください

J記

述 第

8時

(通常実験) 「酸化剤・還元剤」 駒込 ピペ ッ トが上手 に使 えなか つた (2人) 手順 で少 し困 つた 鮮子lo日寺 (NIIC) 「酸化剤・還元剤 と硫酸酸性条 件」 結 果 、反応 前 の 色 を忘れ た 半反 応 式 の作 り方 第

12時 (MC)

「金属のイオ ン化傾 向」 やす りが けが 大変 だ つた 他 のl・llと 反応 の糸li果を見比 べて み て違 うと 二 ろが い くつか あ つた イ オ ン式

表 1  観察や実験 を行 うにあた つての障害 となつているもの「平成 20年 高等学校理科教員実態調査」 高等学校 (普 通科 )化 学 においては、「授業時間の不足」、「大学入試 への対応 のための 指導 に時間を取 られ る」 と回答 した割合がそれぞれ 71%、 58%と 特 に高 くなつていた。 また、「準備や片付 けの時間が不足 (38%)」 、「設備備 品の不足 (30%)」 、「理科実習教員 (実 習助手)力 れヽ ない (22%)」 も生徒 に よる観察 。実験 の実施 を阻害す る原因
表 11  実施上の注意点 開発第 8時 (通 常実験 ) ○ ガ ラス器 具 の取 り扱 い○他 の試薬 で使 用 した駒込 ピペ ッ トを使 用 して しまわないか→ 実際 に使用 して しまった班 があつた。○駒込 ピペ ッ トの持 ち方 を指導す る必要があつた。 開発 第 10時 (MC) ○点眼びんのキャ ップ を全て開 けて しまい、溶液 を こぼす 可能性 があつた。→事前注意 によ り防 ぐことができた。生徒同士の相互注意で も防 ぐことがで きた。 開発 第 12時 (MC) ○固体 を
表 13  実験操作の簡島さ 第 8時 (通 常 ) 駒込 ピペ ッ トの使い方に困難 を感 じる生徒が多かった。 第 10時 (MC) 点眼びんの操作が簡 単 第 12時 (MC) サイズが小 さいので、金属 を磨 く作業が大変 実験 の操作 自体 は、点眼びんの操作が非常に簡単であつたため、通常実験 よ りも MCの 方が簡単であった と言 える。一方 、サイズが小 さいた め金属 を磨 く等 、細かい作業が大変 に な る場合 も見 られ た。 表 14  実験中の トラブル 第 8時 (通 常 )
表 考 察 第 8時 (通 常 ) 。結果の共有は しやすい 第 10時 (MC) 。1人 ずつ必ず手を動かしているので積極的に考える姿勢が見 られた 第 12時 (MC) 実験結果 に違 いがあった場合 に戸惑 う 考察の指導 に関 しては、通常実験 と MCで 大変 さに大 きな差 は感 じなかった。 考察 に関 す るメ リッ トとしては通常実験 は結果 の共有が しやす い点、 MCで は考察への積極的 な姿勢 を招 くことがで きる点があった。一方、短所 としては通常実験 は他者 の考察 を写す生
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