3.5. 開 発 実習実践 の結果
3.5.3. 直 後調査 よ り .…
通 常実験 と
MCの
実施 直後 に直後調 査 を行 つた。(項目 1〜 項 目7:4件
法 、項 目8、 9:自由記述)
表19 直後■査結果 (項目1〜7、 4件法
)G■
)第
8時
(通常)
第
10時 (MC)
第
12時 (MC)
1 この時間に行 つた実験は楽 しかった 3.22 (0.44)
356
(053)
344
(0.53) 2 この時間に行 つた実験 内容 は理解 できた
2 4 2 4 3
0
300
(0.50)
3.22 (0.67) 3 何 を観察 してい るか分か りやす かつた 3.44
(0.53)
322
(()4=1)
3.44 (0.53)
4 実験 の操 作 は行 いや す か つた 3.56
(0.53)
367
(050)
3.56 (0.53) 5 実験器具は使 いやす かつた
4 3 4 5 3
0 3.67
(0.50)
367
(050) 6 自らの手で進 んで実験操作 を行 うことができた
4 3 4 5 3
0 3.78
(0.44)
367
(0.50) 7 今回の実験 には集 中 して取 り組 む ことができた 3.56
(0.53)
3.56 (0.53)
3.56 (0.53)
通常実験 と
MCで
調 査結果 を比較 した結果 、項 目1「この時間 に行 つた実験 は楽 しかつ た」、項 目4「実験 の操作 は行いやす かつた」、項 目5「実験器 具は使 いやす かった」、項 目 6「自らの手で進 んで実験 を行 うことができた」において
MCの
方が通常実験 よ りも平均値 が上昇 していた。実験器 具が使 いやす く、個別 に 自分 のペー スで実験操作 を行 うこ とができ るMCは
実験へ の意欲 の向上、実験へ の心理的負担 の軽減 に非常 に効果があった。 一方、平均値 が
MCの
方が通 常実験 よ りも下が つた項 目としては、項 目2「この時間 に行 った実験 内容 は理解 で きた」、項 目3「何 を観察 してい るか分か りやす か つた」 の2つ
であつた。 こ の結果か ら、生徒 の中には一度 にすべての溶液 を加 え反応 させ て しまつたために元の状態 を思 い出せず実験前後 の比較がで きない状況 に陥つた者 がいた と考 え られた。MCの
特徴 の 1つに多 くの反応 を素早 く確認 で きる点が ある。この特徴 は短時間で効率 よく実験 ができる とい う利点に繋 が る一方 、実験操作 を考 えず に単調 に行 つて しまい、深 い考察 に繋 が らな く なる短所 にも成 り得 るこ とが判 明 した。そ こで第12時
のMC時
には1つの溶液 を加 えるご とに実験結果 を記録す るよ う指示 を出 した。その結果、平均値 は もとの通常実験 と同 じ水準 に回復 した。通 常実験にお いては、駒込 ピペ ッ トの使 い方 に関す る記述が 日立 った。また、手順 が見 え に くい等、実験全体の見通 しの立 てに くさに言及 した もの もあつた。
MCで
は、実験結果や 反応 前の溶液の色 を忘れ た とい う記述が 目立った。また 、反応 の結果が他者 と異なった場合 に どの よ うにす るのか分か らな くなつて しまった、とい う記述 もあつた。項 目1〜項 目7に
お け る結果 と合 わせて、あま り考 えず実験操作 を行 つた結果 、反応前後 の比較がで きず、考 察に繋が りに くかつた現状があ った ことが よ り確実に明 らか となった。また、MCは
個別 実 験のため、実験 を行 うと実験者 の数だけ実験結果 が出て くる。そのため、実験者 ごとに反応 の現れ 方が少 しずつ異 な る場合 も出てきた。生徒 の中には、非常 に間違 うこ とを恐れ ている 者 もお り、自分 の結果 と相手の結果 の どち らが正 しいのかが分 か らず 、自分 が行 つた実験操 作や 考察 に自信 が持て な くな る場合 があつた と考 え られ た。表
20
項 目 8「 今回の実験で困つた ことを書 いて くださいJ記
述第
8時
(通常実験)「酸化剤・還元剤」
駒込 ピペ ッ トが上手 に使 えなか つた (2人) 手順 で少 し困 つた
鮮子lo日寺 (NIIC)
「酸化剤・還元剤 と硫酸酸性条 件」
結 果 、反応 前 の 色 を忘れ た 半反 応 式 の作 り方
第
12時 (MC)
「金属のイオ ン化傾 向」
やす りが けが 大変 だ つた
他 のl・llと 反応 の糸li果を見比 べて み て違 うと 二 ろが い くつか あ つた
イ オ ン式
表21 項 目 9『今回の実験で一番大切だ と思 つた ことを書 いて くだ さいJ
第
8時
(通常実験)「酸化剤・還元剤」
安全 に気 をつ ける 意欲・興味
チー ム ワー ク、ll」力 (3人) 観察 を しつか りとす る 試験管 を しつか り振 ること
第
10時 (MC)
「酸化剤・還元剤 と硫酸酸性条 件」
色 を記 録す る こ と
実験器 具が小 さか つた ので 、1ズ応 して い るの を 見逃 さない よ う観 察 してお く (観察 関係 : 2 ノ、)
こ 主め に記録 を取 る、記録 を
1つ
ずつ 取 る (記録 関係:3人
)手先 の器 用 さ 好 奇 心
安全 メガネ をす る こ と
第
12時 (MC)
「金属のイオ ン化傾 向」
観察力 、深 い観察 (4人)
固体 と液体で実験す るときは溶液 を多 く入れ る
人 に頼 らず に実験す るこ と
自分 のペー スで実験す る方が楽 しい 安全 メガネ をつ ける こと
通 常実験では、チー ム ワー クが大切 とい う旨の記述が 目立 った。
MCで
は、記録や観察 に 関す る記述が多 く見 られた。観察 では、実験器 具の小 ささのため反応 を観察 しに くか つた場 合が あ ることが明 らか となった。 また、項 目1〜8の
調 査結果 と合わせ て、1度にすべて実 験操 作 を行 って しまったた めに反応 前後 の比較や 実験結果 を忘れ て しま うとい う事態か ら、深 く観 察す る必要 を記述 してい る生徒 も多かった。また、観察 と同様 、記録 もこまめに1つ ずつ取 つてい く必要につ いての記述 も日立った。
3.54
開発事後調査 よ り全通常実験、
MC実
施後 に、事後調査 を行 つた。表
22
項 目1『マイクロスケール実験 と通常実験はどちらが楽 しかつたか。』結果1.マイ クロスケール実験
7人
2.通常実験
2人
「1.マイ クロスケール実験」 と回答 した理 由
た くさんの試薬 が使 えたか ら、一人で出来、簡単に実験す るこ とができるか ら、
自分のペースで全部や つた方 が楽 しくで きるか ら、 自分だ けで一通 りの実験 の操 作 を行 えるか ら、 自分 で操作 を行 えるので 自分のペー スで出来 るか ら
「2.通常実験」 と回答 した理 由
本格的 な ことがで きるか ら、協力 しなが らす るのが楽 しか った
項 目
1で
は9人
中7人
が 「マイ クロスケール実験 の方が楽 しか った」 と回答 していた。理 由 としては 自分のペ ースで出来 る、一人 で出来 る等
MCの
特徴 であ る個別性 を評価す る 声が挙がつてい た。一方 、「通常実験」 と回答 した理 由 としては、本格的 な こ とがで きる、協力 しなが らす る方が楽 しい等が挙が っていた。
表23 項 目 2『 マイクロスケール実験の暑具 (セル プ レー ト、点眼びん等
)は
使 いやすか つたか。J(4件
項 目
2に
おいてMCの
実験器具の使 いやすか つた点 については、プ ラスチ ック製 で危険 が少 ない、との記述が あった。また、点眼びん等 の使 い方が 日薬 の よ うな身近 にあるもの と 同 じで使 いやす い とい う意見 もあつた。 多 くの生徒 が実験器 具の使 用 に対す る心理 的 な負 担 が少 な く済む と感 じた ことが明 らか となつたまた、項 目3「今回の実験全体 を通 して何 か トラブルや 困つた ことはあったか。 」では、
特 に記述 してい る生徒 は見 られ なかつた。
どの よ うな点が使 いやすかつたノ使 い に くかったか。
(使いやすかつた点)
1つ 1つかいてあるか ら分か りやすか つた、プ ラスチ ック製なのでガ ラス よ り危 な くない とい う点、点眼びんが (目薬 と (使い方が
)同
じなので)ピ
ペ ッ トを使 うよ り溶液 を入れやすかつた (2人)、 セル プ レー トは どこに どの溶液 を入れ る のかわか りやすか つた (2人)、 危険が あま りない ところ(Nトヨ9)
30
1.成果 が あった 2.成果がなかつた
表
24
項 目 4『 マイク ロスケール実験 (2回 日、3回目の実験)いま したが このことによ り化学に関 して何か成果はあつたか。
では実験器具を1人 1個用 いて実験 を行 (1.咸果があつた、2.成果がなか つた)」
表
25
『また、4.で 1.成果があつた、と回害した場合、どのような成果があつたか.(複数可)」 結果1.実験の原理 が分かつた
2人
2.何
を観 察 してい るか分 か つた4人
3.実
験結果の理 由が分かつた2人
4.内容 の理解 が しやす かつた 1人
5.進
んで考察 が で きた3人
6.暗記のみ に頼 らない化学の学習 ができた
1人
7.もつ と化 学 を深 く学 ん でみ たい と思 つた
0人
8.化学 を楽 しく学習 できた
6人
9.その他
( ) 0人
表
26
項 目5『通常実験 (1回 目)とマイクロスケール実験 (2回 日、3回目)ではどち らの方が実験操作を行いやすかつ 1 2.マイクロスケー と
1.通常実験 1人
2.マイ ク ロスケール 実験
8人
理 由
(1.と回答 した理 由
)特
に記載な し(2.と回答 した理 由
)1人
です るか ら、実験器具が小 さく素早い操作ができたか ら、器具が コンパ ク トで使 いやす かつた、危険が少 ないか ら、何 よ り簡単、器 具 が/1ヽさいか ら表
27
項 目 6「 マイク ロスケール実験 (2回 日、3回日)で使用 したワークシー トは分か りやすか つたか。と
平 均 3.3
S.D 0.71 理 由
内容 がま とめてあったか ら、 どこに何 を入れ るか まちが えないか ら、ちゃん と書 いてあ り分か りやすかつた、手順 とか もあつて分か りやすかったか ら、見やすか った、実験器具を模 した図に実験結果 を書 き、実験操作 も書いてあ り分か りやす か つたか ら
(Nトヨ9)
項 目
4で
は9人
全員が 「成果があつた」 と回答 していた。詳細 としては、「8.化学 を楽 し く学習 で きた」と回答 してい る場合が6人
と最 も多 く、MCが
意欲 向上 に有効 であることが 明 らか となつた。項 目5の
「実験操作の行いやす さ」に関 しては、操作が簡単である点や個 人実験 である点が挙がつていた。 この記述 か らMCは
実験操作 の失敗 が少 な く済む 、仮 に 失敗 して も他 の人 に迷 惑 をかけず に済む 、 と感 じ生徒 は安心 して実験 に取 り組 む こ とがで きた と考 え られ る。項 目2で
挙が っていた安全面以外 にも、MCは
実験時の他者 に対す る過 剰 な遠慮 を減少 させ る効果 も見 られた。項 目7「今回使用 したマイ クロスケール 実験 の ワー クシー ト(実験用 プ リン ト、ラ ミネー ト加 エ ワー クシー ト
)で
、ここを改善 した らもつ と分か りやす くな る、とい う点 を教 えて く だ さい。」 においては、特 に生徒 の記述 は無かった。表28 項目8「小学校、中学校、高校 1年生、2年 生までで、セルプレー トや点眼びんなどの小さな器具 を用いたマイクロスケール実験を行つたことはあったか。また行つたことがある場合、いつ、どこで行つ たか。(1.行つたことがある、2.行つたことがない)」 結果
1.行った ことがある
0人
2.行つた ことがない
9人
項 目8「小学校 、中学校 、高校
1年
生、2年
生 までで、セル プ レー トや点眼びんな どの小 さな器具 を用いたマイ クロスケール実験 を行 つた こ とはあったか。」では、9人
全員が2.行 った こ とがない、 と回答 していた。 この ことか ら実習対象生徒全員が今回初 めてMCを
体 験 した ことが判 明 した。以上 より、実験を
MCで
行 うことによ り、①実験操作の負担が軽減す る、②安全性が高 いため、実験への心理的負担の軽減につながる、③実験への意欲の向上に繋がるの3点
に おいて非常に高い効果があつた、と言える。32