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(1)

■■■■

−53−

全国主要河川の負荷量の流出特性について

羽田守夫

RunoffCharacteristicsofPollutantLoad

inMajorRiversofJapan

MorioHANEDA

(昭和62年10月31日受理)

11︲︲︲I︲︲11︲︲︲I︲︲似−1︲︲!︲−︐﹄II■■■11■■■■■■■ア﹄■IIIlll︲︲1111︐IIIlIlI︲・11.ロー■■■ロ.●︐﹄■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■・11■■■■74■■■■■■■■■■■■■■■

27ribersareselectedtoestimaterunoffcharacteristicsofpollutantload,byuseofthe equationL=m(Q/A)".Coefficientmisinfluencedbytheareaoftheriberbasinandthevalue ofslopenchangesdependingontheareaaswelltheaveragewidthofthebasin.Whenthe widthincreases,thevaluendecreasesgraduallyandtherateofdecreaseislargerinsmallbasin thaninlargeone. Inthisway, therunoffcharacteristicsofpollutant loaddependsonthe

geologicalcharacteristics, thearea, thewidthandsoon,oftheriberbasin.

に各河川の流出負荷量を推定し,資料の少ない河川 への適用性とこのような推定方法の可能性について

検討を行った。

1 . はじめに

我国の水質汚濁問題は,昭和40年ごろの危機的状 況は脱したものの,下水道整備の遅れに象徴される 社会資本投資の絶対額不足により依然として改善さ れないまま残されている。

河川や湖沼の水質改善の遅れ又は水質悪化が最近 の特徴と言え,下水道の整備がどの程度このような 水域の水質改善に効果があるかを予測するために も,家庭や工場あるいは流域全体からの流出負荷量 を正確に把握し,対策を立てることが急務となって いる。特に,言わゆる雑排水対策が,公共用水域の 汚濁対策に取って重要であり,排出負荷を削減する 方法と共に発生負荷量と流出負荷量を知る必要があ

る。

河川の流出負荷量は,様々な汚濁源からの負荷量 の総量を示すだけで, それ以上の分類は困難である が, 負荷量の値を直接知ることのできる重要な指標 でもある')。また,流域の降水量や地形,地質,開発 の状況, 人口分布及び農業の形態等にも影響を受け て変動すると考えられる。

本稿では,全国の代表的な河川を選び,流出負荷 量の実態を調べる。次に,主要な水質項目について,

流出負荷量の流量や比流量に対する依存性を比較検 討する。続いて各河川の流出負荷量が流域の面積や 形状にどのように関係するかを検討し,各水質項目 毎に流出負荷量を求める推定式を定める。これを基

2. 調査方法

河川は, 日本全国を九地区(北海道,東北,関東,

信越, 中部,近畿, 中国,四国及び九州)に分け,

一つの地区から代表的な三河川を選んで,計二七河 川とした。選択の基準は,流域面積が中位以上のも のとし,約1,000km2以上の河川とした。水質基準点 は,流域の全ての影響の出てくる最下流地点を考え たが,海水の影響も考慮してこの影響の出ない最下

流地点を選んだ。

負荷量を求めるための流量及び水質については,

前者は建設省河川局編の「流量年表」2)を,後者は同

「水質年表」3)をそれぞれ参照した。年度は, 1973年

〜1984年の12年間とした。水質データは月1回が 主で,従って一河川につき一つの水質項目毎に144 個であり,合計42,768個を使用した。なお水質項目 は,流量,気温,水温pH,DO,Clイオン, SS, COD,BOD,TN,TPの11項目を調べたが,負荷 量計算にはこの中のClイオン, SS,COD,BOD, TN及びTPの6項目を選んで行なった。全国の河 川の区分及び位置については図−1に,採水地点,流

域面積等については表−1に示した。 い、

I

L 昭和63年2月 B÷一一一一一一一一一

(2)

−54−

羽田守夫

3. 河川の流出負荷量

流域には様々な汚濁源が存在する。大別すれば人 為的汚濁源と自然汚濁源であり,前者は人間,家畜,

工場等,後者は森林, 田畑等が含まれる。これまで 河川の流出負荷量には人為的汚濁源の影響が大きい と考えられて来たが,様々な調査の結果自然汚濁源 の占める割合の大きいことが認識されて来ている。

即ち自然汚濁源による流出負荷量は,流域に降る降 水を介して,流量増大に伴って流集してくるもので 一般に次の関係がある。

L"Q" (1) ここにL:流出負荷量Q:流量, 〃:指数 式(1)が河川の流出負荷量を求める基礎式であり,

これを基に様々なモデルが考えられている。それが 流送能力型と流送能力・供給関数型モデルでそれぞ れ次のように表わきれる4)。

L="zQ" (2) 表1 全国全国

図1 全国主要河川の位置 27河川の諸特性

(理科年表による)

* : H本河川水質年鑑による

秋田高専研究紀要第23号

一一一一一

地区 河111 番号 採水地点名 流域面植 A(km2)

幹川延長 Lノ.(km)

。ド均III111K刀 11' (km)

人1̲1密度*

(人/km2)

工業出荷額*

(億円)

北海道

lllllllll

狩勝塩石十天 123111 橋岩山石茂円

14 9

0

330 010 590

866655212 588●●●371−052

156 36.7 15.

3,875 7 250

東北

北上川 最上川 雄物川

21 22 23

淵越川

和砂椿

10,150 7,040 4,710

249 229 133

40.8 30.7 35.4

124 148 100

1,70()

2.906 975

関東

利根ll l 富士川 多摩11 1

31 32 33

北松野 田園調布堰

16,840 3,990 1,240

322 128 138

31◆●心乙11頁JワJ

8.99

4,250 171 2.024

4(),000 3,170 3().000

信越

信濃lll 阿賀野11 1

びり0, 部川

41 42 43

橋橋本

埖下立馬愛

11 7

900 710 682*

367 210

85*

47●●2633

8.02

146 8().4

9,600 1.392

木曾lll 天竜川 矢作川

51 52 53

濃尾大橋

鹿

9,100 5,090 1,830

227 213 117

40.1 23.9 15.6

84.7 1()4

2,930 3,874

近畿

o9芦‐

1正 )l l

九頭竜lll 大和川

61 62 63

牧方大橋

国豊橋

8,240 2,930 1,07()

75 116

110 25.3

1,083 201 1,308

一一一

1'1

太田11 1 千代ll l 高梁)│

71 72 73

村徳橋

玖行霞

1,700 1,192 2,670

1()3 56.8*

111

16.5 21.0 24.1

154 112

5,523 643 5,370 IIq m

吉野ll l 四万十l11 1一一 淀111

81 82 83

̲

瀬橋

「言]

〆、

3.750 2,270 1,560

194 196 124

19.3 11.6 12.6

14355 56 ●● FOq﹀ 724

3,164 238

ノし l'│、

球磨ll l

、垂

〕塁

後11 1

" 11 1 91 92 93

瀬ケ 伊佐

下座

1,880 2,860 1,032

115 143

60.7*

16.3 2().0 17.()

137 350 266

410

313

(3)

−55−

全国主要河川の負荷量の流出特性について

L=ノ"S!Q"(Q‑Q)"′ (3) ここにノ", 〃, 〃', / ;係数,

S:滞積品又は貯留量,

Q:限界流並

式(2)は,式(1)に降水葹の影騨を加味したものもあ る。式(3)はこの他に流域又は河川への貯留量を加え たものである。実態には式(3)の流送能力,供給関数 型モデルが一番合致するが, Sの評価が困難で実用 的でない面もある。

従って本稿では,流送能力型モデルを基本とし,

式(2)の係数ノ", 〃が,地区毎,河jll毎にどのように 変化するかの検討を行なった。

4. 結果及び考察

4. 1 各河川の流出負荷量

初めに,各河川の流出負荷量が式(2)にどの程度合 致して変動するか,水質項目による差はないかの検 討を行った。例として図−2に石狩川のCODについ て、図−3に太田川のBODについてそれぞれ示し た。

これによると,流出負荷量は多少のばらつきは認 められるもののほぼ式(2)に沿って増減すること及び CODの0.936に比べBODの方が0.871とやや相関 係数が低く,分散も大きいことが認められる。この 他SS,TN及びTPについても同様の結果が得ら れ,式(2)で十分に河川の流出負荷量の変動を表現で

きることが認められた。

次に,異なる河川の流出負荷量を比較する場合,

流量で行う場合と比流量を用いる場合との比較を行 なった。一般に,流域面積の異なる河川間の比較研 究には比流量が用いられる。一方,流出負荷量は河 川の流れに動的に支配され,式(2)は一種の運動方程 式であることを考えれば,比流量よりも流量そのも のを用いる方が良いとも考えられる。そこで両者の 比較検討を行った結果,基本的な相異はないが,流 量を用いた方が回帰式の係数mの値の差が少なく なることが認められた。 しかしながら,後述するよ うに個々の河川でなく全河川を比較するには比流量 を用いる方が適切であI) ,又係数班の意味について も比流量での値の方がより良い説明が可能であった ので, ここでは比流量に対する流出負荷量として検 討を行なった。即ち次の式を用いた。

30

oQ

.全○○

.全

10

L■■■■■■■■■■■■■■■■■■■P■■■日日ⅡⅡ01ⅡⅡ0卜l■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■r﹄■■■■■■Ⅱ■■■■■■P▲■■■■■■■■■■■■■■■1

壱琴

乙尉壁ぎ菫逗室︵一︵己 壱琴

1

0.2

3 1{)0 31)() 6()() 1.()()()

流I1i m3, SeC)

(JOD負荷量と流量との関係

3.000

(石狩川)

図2

1

o l()

o

−︒しめ︑匪茎一

己射迂ぎ菫這這ぬい

轌這αQ○四

0

0.001

10 40 100 40() 1,()00 0.1

0.1

().()()5 ().01 0.05 0.5

流駄 m3/sec) 比流瞳(m3/km2 .sec)

、1

27河川のSS負荷量の回帰直線 BOD負荷量と流量との関係(太田川)

図3 図4

昭和63年2月

(4)

−56−

羽田守夫

L='"(Q/A)" (4) 十倍もの差のあることが認められたが, これは式(2) ここにA;流域面積(km2) を用いた時の班の値に、式(4)を用いた時程の差が認 例として図−4にSS流出負荷量の回帰式を,全 められなかつたこと等から,河川の流域面積の大き 27河川について示した。これによると, まず式(4)の ざに関係していることが予想された。そこで,係数 係数mについて,河川毎に数十倍にも達する程の大 班と流域面積Aとの関係を検討し,一例としてSS きな差があることが認められる。又,勾配nについ の場合について図−5に示した。 これによると両対 ては,大多数の河川についてはほぼ同じ位の値であ 数紙上で係数mの値は流域面穣Aが増すと増加す るが, 中にはかな')小さな勾配を持つ河川もいくつ ること,同じ流域面積でも10倍程度の差の出る可能 かあることも認められる。このように,河川のSS流 性のあること等が認められるが,全体として良い相 出負荷量は,基本的には式(4)で表わすことができる 関(γ=0.85)が見られる。この関係は式(4)と│司様に 係数碗, 〃についてはかなりばらつきもあり, 次の関係式で表わされる。

これらを支配している別の要因のあることも予想ざ "Z="Zo (A)"0 (5) れる。他の水質項目であるCOD,BOD,Clイオン, ここに, 刀恥:係数, "o :勾配

TN及びTPについても同じような傾向が認められ 他の水質項目,COD, BOD,Clイオン,TN及び

た・ TPについても同様の良い関係が認められ, これら

4.2係数mと流域面積 の係数の値をまとめて表−7に示した。これによる

全27河川の流出負荷量に,式(4)を当てはめた場合 と, SS以外の水質項目についても相関係数が0.80 の係数、,勾配〃及び相関係数γの値を,各水質項 〜0.91と高く ,係数mの値が流域の面積の大きさに 目毎に表2〜6にまとめて示した。 依存していることが示された。 しかしながら,流域 前節の考察から,係数班の値には河川によって数 面積が同じでも係数籾の値には数倍〜10倍程度の 表2 各河川の回帰式と相関係数表3 各河川の回帰式と相関係数表4 各河川の回帰式と相関係数

(SS) (Clイオン) (COD)

13

秋田高専研究紀要第23号

・ ・…. ・や必 、』

河ll l 爵号

係数

ノ〃

勾配

相関係数

ノ′

11 12 13

7,880 4,800 2,670

1 .71 1.79 1.86

0.888 0.702 0.835

22

1.290 2,220 1.380

1.53 1.84 1.92

0.654 0.881 0.789 31

32 33

3,560 2.320

96.8 1.66 1.84 1.52

0.889 0.891 0.848 41

42 43

9,000 866

43.9 2.26 1.86 2.02

0.820 0.816 0.772

11ワ﹄旬○一○一○一○

323 1.230 142

1.80 2.04 1.43

0.861 0.784 0.851 61

62 63

1,210 48.5 53.9

1.55 1.29 1.19

0.799 0.896 0.827

勺80ユ︿叩″/︺︽望︑︺

58.4 12.7

12.5 5

1.54 1.23 0.98

0.819 0.729 0.733 81

82 83

287 12.7 24.5

1.78 1.57 1.58

0.868 0.738 0.760 91

92 93

66.4 136

37.9 1.45 1.37 1.26

0.868 0.825 0.915

'ド均 1.63 0.817

;IIIll l 藩け

係数

ノ〃

勾配

相関係数

ノ.

11 12 13

131.() 61.3 34.8

1.13 1.13 1.12

0.936 0.812 0.955

) )

?3

49.3 22.0 7.05

1.16 1.12 1.09

0.769 ().874 0.691 31

32 33

53.2 13.5 2.32

1.06 1.16 0.730

0.912 0.956 0.845 41

42 43

47.7

1.69 1.29

1.29

0.830

0.859

勺上ワム︑○一J一○一⑪

9.13 12.4

4.55

0.997 1.17 0.966

0.928 0.888 0.940 61

62 63

16.3 2.82 2.60

0.764 0.801 0.703

0.835 0.864 0.846

勺1ワ︺冗J−j−j−j

5.06 1.38 2.94

1.16 0.914 0.909

0.910 0.848 0.837 81

82 83

7.86

1.24 1.21

1.10

0.853

0.754 91

92 93

2.97 8.77 2.89

0.797 0.989 0.970

0.759 0.820 0.946

0−ド均 1.03 0.859

i''111 1 藩号

係数

ノノノ

勾配

相関係数

ノ.

11 12 13

66.4 18.8 43.1

0.734 0.694 1.02

0.839 0.711 0.849

勺1ワ一旬○ワ︼ワーワ︺

29.0 62.1 43.3

0.650 0.844 0.830

0.679 0.971 0.903 31

32 33

96.3

5.51

0.813

0.604

0.961

0.879 41

42 43

一一

2.30

一一

0.823

0.858

1ワー3戸○一o一J

5.75 14.8

3.22

0.584 0.831 0.701

0.803 0.706 0.707 61

62 63

8.43 3.54

0.742 0.541

0.681 0.524

1Ⅱユ︵叩/−︐菫︑︺

戸Jp0F〃〃0FJ0

5.38 7.31

0.808 0.805

0.891 0.830 81

82 83

4.29 2.11

0.643 0.798

0.611 0.621

91 92 93

F均 0.748 0.779

(5)

−57−

全睦l主要河川の負荷量の流出特性について

差も認められ、流域面械以外の要因の影斡も十分に 考えられる。従って適用に当っては十分な考慮を要 すると考えられる。

式(5)のノゎの値については,大きさの順に並べると 次のようになった。

表5 各河川の回帰式と相関係数(BOD)

SS>COD>TP>Clイオン>1.0>BOD>TN この順序は,流域面積が大きい時流出負荷量の増 大する傾向が大きい順序に相当し, SS〜TPがかな り増大する傾向にあることを示している。これらの 項目は浮遊性の物質が増えるに従って増加する水質 項目であり,流域面積の大きさが流集してくる物質 量に大きく影響すると考えられることから十分に予 想される。一方,塩素イオンについてはほぼ1.0に近 く,流域面積にそのまま比例することがわかる。逆 にBODとTNについては1.0以下であり,流域面 械が増えても流出負荷量はそれ程増加しないことを 示している。これは流出源が限られていることを示 唆しており,流出の機構を考える上で興味深い。

l■■■■■■■!■■■■■■■■■!!〃︲I■■■11■■!■■■■■■I■■■■し︲一■■■011口−1■■lIpDII︐ 0−

10

三員昌蓉窒

10

10

11). 1()3 104 105

流域面積(km2)

係数mと流域面積との関係(SS)

11 図5

表7 係数mと流域面積Aとの回帰式

表6 各河川の回帰式と相関係数(TN,TP)

□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■戸︒■■■■■■■■■■■■■■■■■■■01■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■F巴■■■■■■■■■■■■■■■■■■■81.●■■■■■■■︑■■■■■■■■■■Pr卜

4.3 勾配、と流域平均幅

勾配nの分布状態を,水質項目毎に図−6に示し た。式(4)の勾配〃の値は,流量が増減する時の流出 負荷量の流量依存性を表わし,〃の値が1.0より大 きい場合を汚濁型,1.0以下の場合を希釈型の項目と それぞれ呼ぶこともできる。この判別に従えば, SS は汚濁型,塩素イオンは希釈型とそれぞれ考えるこ とができる。しかしながら,COD,BOD,TN,TP

1 1

L 昭和63年2月 一一 一一二一三一一.一 ーー■f−−

i''lll l詩り. 係波 ノ〃 勾配 相関係数ノ 11

12 13

一○勺1戸01△ワ︼●●●−9−JのJ

().987 ().767 ().953

().867 ().491 ().856

11○皇①Jゾ︺ワ︼リー

5.31 7.31 5.84

().798 1.

1.08

0.604 ().818 ().719 31

J−〕 )

33

11句J−Oハリー0句J●●●411 99ワ︺−064686●●毎000 ワ︺勺1n5︐︼−1︐.︵jn5︻I●■●000

T1ワ︼11

~13

11.6 2.64 0.264

0.954 ().668 1.13

ワ︺R︶︵j−iのdl−︿b︻I︵6●●●000

23−0−0−J

3 1.34 1.91 0. 16

().701 ().836 0.684

0.788 0.648 0.771 61

62 63

6.80 1.47 1.88

0.630 0.830 0.657

0.716 0.866 0.674 71

73

4 1.31 0.94 2.06

0.985 l.00 0.952

0.871 0.814 0.765 81

82 83

︐︺勺1ワ﹄毛1︻j1負U●◆●011

0.745 1.06 0.947

0.545 0.780 0.660 91

92 93

().894 2.24 0.729

().690 0.758 0.794

().698 0.608 0.843

1z均 0.844 0.739

負荷量 係数

〃20

勾配

〃0

相関係数

'″

データ数

CBSSOO DD

CI イオンTT NP 3769 ×× 11 00 一一

●■21

1.44×10 1.90×10 2.99×10

54333

5.62×10‑6 1.98 1.31 0.887 1.06 0.836 1.30

0.85 0.91 0.81 0.80 0.86 0.85

7578662221

項目 河111番号 係数 〃2 勾配 相関係数ノ。

rN

l1 12 13 33 53 81 平均

29987724001●●●■●●

9 102212

0.977 0.919 1.06 0.729 0.908 0.968 0.927

0.872 0.793 0.776 0.833 0.905 0.879 0.843

rP

l1 12 13 53 71 73 平均

1.61 0.868 0.511 0.231 0.106 0.0429

11 998 28 01 22 889

●●●●●●101110

1.08

0.826 0.460 0.876 0.806 0.887 0.625 0.747

(6)

−58−

羽田守夫

は,細長い流域と幅広い流域とでは,物質の流出が 異なってくることは十分に考えられる。そこで流域 面積を幹川延長で除した流域の平均幅で考察した。

即ち,

W=A/L" (6)

ここに, W:平均幅(k、), Lγ:幹川延長(km) 図−7に,SSの勾配〃を平均幅Wに対して両対 数紙上にプロットして示した。これによると,〃値は Wに対して一見無関係のように見えるが,流域面 積で2つのグループに分けるとそれぞれがWに応 じて変化することが読み取れる。2つのグループは,

流域面積が約3,500km2で分けられ,それぞれWが 大きくなると〃の値は小さくなること及び流域面 積の小さいグループ・の方がその小さくなる割合がよ り大きいことが認められる。このことは, 同じ面積 でも幅広い流域よりも細長い流域の方が浮遊物質の 流出がより大きくなること,及び流域面積の小さい 河jl lでは,平均の幅が大きくなると浮遊物質の流出 が急激に低下することを意味し,流域の形がSSの 流出形態に密接に関係することを示している。 この ような傾向には,前述したように流域の傾きも関係 していると思われるが,全体として水の流出機構か ら予想される傾向と一致している。両者の回帰式は,

相関係数はそう高くはなかったもののそれぞれ次の

ように求められた。

"=2.87W‑0,127 ;A≧3,500km2,

(γ=‑0.57) (7)

〃=4.22W‑0,399 ;A<3,500km2,

(γ=‑0.83) (8)

式(8)の傾配が式(7)よI)も大きいことには,流域面

SS

COD

BOD

Cl

TX

TP

I

0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4

〃の値 図6 勾配nの分布

については1.0の前後に分布しておl) , いずれかへ の強弱はあっても両者が混在しており,河川によっ て汚濁型になったり希釈型になった')することを示

している。また,汚濁型であるSSについてもn値の 分布幅が大きいことが特徴と言え,約1.6を境に大 きく2つのグループに分割することも可能と思われ

る。

このように,勾配刀についてもこれを支配してい る要因が存在すると考えられる。

河)│ │流域を特徴付けるのは,流域の大きさ,傾き 及び形の3つと考えられる。この中で物質の流出特 性に大きく影響するのは河川の傾きと考えられる が, これに関する資料は少なく ,利用が困難な現状 である。又傾きは,我国のような急峻な地域では流 域の大きさにも関係している可能性もある。そこで ここでは流域の大きさと形の2点から勾配〃に対 する影響を検討することにした。流域の形について

10 l()

●:Az3、訓lllkm O8A<3.3()I)k、

4.0 4

2. (〕 2

。玉塁電、Sc

1

0.6

10 06 .、号悪

一二匡寿

●; A≧3.500km蟹

C

O8 A竜3.500kmZ

I) .1 0.1

4 1() 40 10() 3(l{1

流域の』I且均幅(kmj

図7 勾配、と流域の平均幅との関係(SS)

l() 40 1()0 3()0

流域ソ) │i均慨 km

図8 勾配、と流域の平均幅との関係((、()D)

秋田高専研究紀要第23号

̲j

一〆ロー

(7)

−59−

全国主要河1l1の負荷量の流出特性について

の時面積の増加と共に負荷量が増加する割合は浮 遊性の水質項目程大きく,溶解性の項目は小さい。

(3) 浮遊性水質項目の場合,勾配〃の値は流域の平 均幅との関係で,流域面積約3,500km2を境に2 つのグノレーフ。に分けることができ, それぞれのグ ループが平均幅と負の相関を持つと認められる。

即ち,平均幅が大きくなると勾配〃が小さくな I), この割合は流域面積の小さな河川グループ・程 大きくなる。

以上のように,河川の流出負荷量には流域の大 きさや形といった自然条件が大きく影響を与えて おI) , また影響の度合は水質項目や流域の大きさ によって異なるなど興味ある知見を得ることがで

きた。これは,流出負荷量に占める自然汚濁源の 影響の大きさを表わしており, これまでの知見を 裏付けてもいると考えられる。今後は対称とする 河川を増やして更に検討を続けたい。

積の小きい河lllでは人為的汚濁源の影響が相対的に 大きくなることも関係していると思われる。

図−8には,同じ<n対Wの関係をCODについ て示した。これによると、CODについてもSS同様,

基本的な傾向は同じであI),SSについて言えること はCODについても認められた。2つのグループは,

SSの場合よりもややばらつきが大きいように思え るが, 回帰式はそれぞれ次のように得られた。

"=2.25W‑0,197 ;A≧3,500 (ノ.=‑0.73) (9)

"=2.65W‑0・353 ;A<3,500 (7=‑0.77) (10) なお.式(10)のデータには, 人為汚染の大きかった 多摩lllのデータは省いてある。

塩素イオンとBODについても同様の検討を行っ たが, II′が増えると〃値はやや小さくなる傾向は 見られるものの,SS稗ではなくまた2つのグノレーフ°

への分割も認められなかった。これは水質特性の違 いであ') ,浮遊 │生物質に関係する水質項目について 特に流域の形の影稗が大きいことを示していると考

えられる。

これまで各河川の流出負荷量には, 自然汚濁源か らの影稗がかなI)大きいことが知られてきたが,以 上の結果は多数の河lllの比較検討から初めてそれを 裏付けた結果と考えられ、河lllの流出負荷量のメカ ニズムを考える上で重要と思われる。

本研究を行うに当り, 当時卒研生であった嵯峨正 己君には多大の御協力を頂いた。 また建設省秋田工 事事務所の関係各位には資料の一部を貸して頂い た。ここな記して厚く御礼申し上げます。

参考文献

5. とめ

1)羽田守夫,松本順一郎「雄物川における流出負 荷量の推定とその特性について」土木学会論文 報告集,No.340,pp.107〜116, 1983

2)建設省河川局編「流量年表」昭和48年〜昭和59

3)建設省河川局編「水質年表」昭和48年〜昭和59

4)山口高志,吉lll勝秀,興石洋「河川の水質・負 荷量に関する水文学的研究」土木学会論文報告 集,No.293,pp.49〜63, 1980

全回の主要な27河││ │を対称とし,流出負荷量の特 性についてSS, COD, BOD, Clイオン,TN及び TPの6項目を埜に比較検討を行なった。その結果 次の結論が得られた。

(l) 各河川の流出負荷量は.流送能力型の関数式(4) で表わすことができる。これは水質項目によらず 比較的高い相関係数で表現できる。

(2) 式(4)のように比流量を用いて負荷量を表わす 時,係数mは流域面積と強い正の相関を持ち, こ

b

1 11

いI

1 1

L 昭和63年2月 "幸

参照

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