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論文内容要旨 論 文 題 名

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論 文 題 名

Anti-inflammatory effects of new catechin derivatives in a hapten-induced mouse contact dermatitis model

(新規カテキン誘導体の接触皮膚炎に対する抗炎症効果)

薬学研究科 薬学専攻 医薬品評価薬学 中野 恵理子

内容要旨

【背景】アレルギー性接触皮膚炎は皮膚科診療で頻度の高い疾患であり、

ステロイド外用薬による薬物療法が主である。一方、ステロイド外用薬に は皮膚萎縮や細菌感染症等の副作用、妊婦に対する使用制限などがあり、

それに代わる薬物選択の多様化が求められている。本研究では、抗アレル ギー作用など多様な生理活性をもつカテキンをリード化合物とした新規 カテキン誘導体の医薬品への臨床応用に着目し、(+)-catechin の立体構 造を変化させ、ラジカル捕捉能を亢進させた Planar catechin(PC)、さ らにメチル化した Methylate-PC 及びアセチル化した Acetylate-PC の 3 種 類の化合物を合成し、これらカテキン誘導体の接触皮膚炎に対する抗炎症 効果を明らかにすることを目的とした。

【方法】1.新規カテキン誘導体の抗酸化能:Fenton 反応と DMPO スピント ラップ法を組み合わせた電子スピン共鳴を測定し hydroxyl radical に対 する抗酸化能の検討を行った。2.接触皮膚炎モデルマウスを用いた抗炎症 効果:Balb/c 系マウスに 1-fluoro-2,4-dinitrobenzene を塗布し感作さ せ、5 日後、耳介に皮膚炎を惹起させ、アレルギー性接触皮膚炎モデルと した。各種カテキン誘導体を塗布した後、耳介厚を指標として時間経過に 伴う抗炎症効果を評価した。また、惹起後 24 時間の耳介組織を用いた RT-PCR による炎症性サイトカイン、ミエロペルオキシダーゼ活性アッセ イによる好中球活性の検討を行った。

【結果】1.

In vitro

における抗酸化能は、PC (43%) > (+)-catechin (20%)

> Acetylate-PC (18 % ) > Methylate-PC (9 % ) で あ っ た 。 2. PC 、 Methylate-PC、Acetylate-PC の塗布群は vehicle 群と比較して、惹起後 24 時間以内で耳介腫脹の抑制を認めた。特に Acetylate-PC 塗布群では、

約 50%と最も強い抑制率を認め、耳介組織での TNF-

、IL-1

、IL-4 の各 mRNA 発現の抑制を認めた。また(+)-catechin, PC, Acetylate-PC 塗布群 は好中球活性の抑制を認めた。

【考察】本研究でのカテキン誘導体による抗炎症効果は、即時相から遅発

(2)

相で認められ、さらに炎症性サイトカインと好中球を抑制することが明ら かとなった。特に、Acetylate-PC は惹起後早期に発現するサイトカイン である IL-1

, IL-4 をより強く抑制し、抗炎症効果を示す可能性が示唆さ れた。また、Acetylate-PC の抗炎症効果が最も強かったのは、アセチル 化による吸収効率の向上が一つの要因であると考えられた。

本研究は、(+)-catechin をリード化合物とした新規カテキン誘導体を用 い、生体内での抗炎症効果を明らかにしたはじめての報告である。

参照

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