(論文博士)(様式
(論文博士)(様式
(論文博士)(様式
(論文博士)(様式 7))))
久留利 菜菜 氏から学位申請のため提出された論文の審査要旨 題 目
主論文:
Professional Identity Acquisition Process Model in Interprofessional Education Using Stru ctural Equation Modelling: 10-Year Initiative Survey
(共分散構造分析を用いた多職種連携教育におけるプロフェッショナル・アイデンティテ ィ獲得プロセスモデル:10年間の調査)
副論文:
Repeated cross-sectional study of the longitudinal changes in attitude toward interprofessi onal health care teams amongst undergraduate students
(学部学生の多職種医療チームに対する態度の変化についての縦断的反復横断調査)
論文の要旨及び判定理由
主論文
学生が専門職としてのプロフェッショナル・アイデンティティ獲得のために「自分の 専門職種の専門性と独自性」の理解が重要である。本研究の目的は、共分散構造分析(St ructural Equation Modeling; SEM)を用いて、本学のInterprofessional Education(IPE)
を通したプロフェッショナル・アイデンティティ獲得プロセス(professional identity acq uisition process; PIAP)モデルを専攻毎に検証することである。
対象は、1999年から2008年に本学の3年次の学生であり、チームワーク実習を履修し た4専攻の1,809人のうち「学習到達度・自己評価アンケート」に対する回答を得た1,581名 とし、得られたアンケート調査結果を観測変数とし、先行研究で、小河原らが明らかにし たアンケート項目の4つの因子(「Role and Responsibility(役割と責任)」、「Teamwor k and collaboration(チームワークと協働)」、「Structure and function of training facilit ies(実習施設の構造と機能)」、「Professional identity(プロフェッショナル・アイデン ティティ)」)を潜在変数として構成した仮説PIAPモデルにつきSEMを用いて分析した。
その結果、全体としてのPIAPモデルは、「Professional identity(プロフェッショナル
・アイデンティティ)」は、「Role and Responsibility(役割と責任)」及び「Teamwork
and collaboration(チームワークと協働)」から予測され、これら2つの因子は、「Struct
ure and function of training facilities(実習施設の構造と機能)」から予測される構造で あることが検証された。看護学専攻と理学療法学専攻の学生では、このPIAPモデルに合 致したが、検査技術科学専攻と作業療法学専攻の学生では、このモデルに一致しなかった。
このことから、検査技術科学専攻と作業療法学専攻の学生においては、プロフェッショナ ル・アイデンティティを獲得するためには、IPEに並行して、各専攻に特化した専門科目 の学習を進める必要があると提唱をしている。
博士課程用(乙)
本論文は、チームワーク実習の学習効果を、プロフェッショナル・アイデンティティ 獲得のために「自分の専門職種の専門性と独自性」の理解に到達する過程を解析した研究 で、チームワーク実習効果を明らかとしたものである。また、プロフェッショナル・アイ デンティティ獲得に到達する過程が、専攻に応じて異なることが示され、今後IPEの改善 に貴重な情報を提供した。
副論文
本学で行われているInterprofessional Education(IPE)が学生の多職種医療チームに 対する態度(姿勢)の変化に及ぼす影響について縦断的に追跡・調査し、その教育効果に ついて検討した。方法は、本学保健学科の4専攻に在籍する12期生を対象に、学部の1年生 時の講義形式と3年生時の実習形式のIPEのあと、the modified Attitudes Toward Health
Care Team Scale (mATHCTS)を用いて、各々初回と最終回の計4回実施した。統計学
的解析は、探索的因子分析(promax回転)にて因子を抽出した後、各因子について、縦断 的変化について分析をおこなった。探索的因子分析では、3因子が抽出され、その中の「q uality of care delivery」と「patient centered care」において有意な変化が認められ、1年 次のIPE後には「quality of care delivery」が低下、3年次のIPE後には「patient centered c are」が向上することが確認された。1年次の講義形式の後に実習形式を3年次に行うとい う継続的な本学のIPEは、最終的には学部学生の多職種チームに対する態度の変化に肯定 的に作用することが確認された。本研究は、本学におけるIPEの有効性を、同じ学生を対 象に継時的に調査したものであり、IPEの有効性を科学的に明らかにしたものであり、貴 重な結果と思われる。
以上2つの論文において、IPEの有効性と問題点を明らかとし、IPEのさらなる進化に 貢献すると認められ、博士(保健学)の学位に値するものと判定した。
(平成28年6月9日)
審査委員
主査 群馬大学教授(保健学研究科)
リハビリテーション学講座 土橋 邦生 印
副査 群馬大学教授(保健学研究科)
看護学講座 二渡 玉江 印
副査 群馬大学教授(保健学研究科)
生体情報検査科学講座 林 邦彦 印 参考論文 なし