認知活動における固定性の発生・転換に関する「構
え」研究
著者
山下 直治
学位授与機関
Tohoku University
学位授与番号
11301乙第9401号
URL
http://hdl.handle.net/10097/00127926
博 士 論 文
認知活動における固定性の発生・転換に
関する「構え
J研究
山 下 直 治
認 知 活 動 に お け る 固 定 性 の 発 生 ・ 転 換 に 関 す る
「構え」研究
認 知 活 動 に お け る 固 定 性 の 発 生 ・ 転 換 に 関 す る 「 構 え
J
研 究
目次
第
I部
問 題 の 背 景 ・
第 1章 「構えJ に 関 す る 従 来 研 究 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 第 1節 固 定 さ れ た 活 動 ・ 行 動 の 形 成 -Rigidity(硬さ)研究の 動 向 一 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・・・ 2o
.
は じ め に ・ n J U-•
•
•
1 . 硬 さ に 関 す る 実 験 的 研 究 ・ . . . .・・ 5 2.問 題 解 決 過 程 に お け る 「 硬 さ J・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 8 3.障 害 児 に お け る 「 硬 さ j 研 究 の 動 向 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 10 4.r
硬 さ J 問 題 へ の 機 能 的 ア プ ロ ー チ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 13 5.状 況 的 変 化 と 認 知 的 硬 さ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 16 6.構 え の 「 硬 さ 」 概 念 、 ・ . . . .・・・ 17 第 2節 活 動 ・ 行 動 発 生 の 準 備 性 一 構 え の 研 究 動 向 一 ・ ・ ・ 20 第 3節 ウ ズ ナ ー ゼ 学 派 の 「 構 え 理 論J・・・・・・・・・・ 25 1.r
ウ ズ ナ ー ゼ 効 果 」 と 「 構 え 実 験 法 J・・・・・・・ 25 2.構 え の 本 質 的 条 件 ・ . . . .・・・・・ 27 3.客 観 化 行 為 ・ . . . .・・・・・・・・ 30 4.r
社 会 的 構 えJ概 念 の 展 開 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 31第 4節 「 固 定 さ れ た 構 え 」 の 研 究 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 33
-Luchins
と ウ ズ ナ } ゼ 学 派 に お け る 実 験 方 法 の 比 較 一o
.
実 験 法 の 構 築 に 向 け て ・ . . . .・・・ 331. Luchins
の 実 験 方 法 ・ . . . .・・・3
5
2. ウ ズ ナ ー ゼ 学 派 の 実 験 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 37 3.実 験 方 法 の 比 較 ・ 検 討 ・ . . . .・・・ 38 第 2章 問 題 と 研 究 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 43 第 1節 問 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 43 1 . 本 研 究 の 「 構 えJ とは何か・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 43 2.ウ ズ ナ ー ゼ 学 派 の 「 構 え 理 論J へ の モ ス ク ワ 学 派 か ら の 批 判 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・・ 46 3.r
構 えj を 捉 え る 新 た な 視 点 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 48 4.r
構 えJ を 捉 え る 新 た な 視 点 ( 要 約 ・ 整 理 ) ・ ・ ・ ・ 56 第 2節 研 究 目 的 と 仮 説 ・ 1 . 研 究 目 的 1 仮 説 1お よ び 作 業 仮 説 ヴ t 句 t F h υ 田 h υ•.
••
••
・
.
2. 研 究 目 的 2 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 59 仮 説 2お よ び 作 業 仮 説 3. 研 究 目 的 3 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 60 仮 説 3お よ び 作 業 仮 説第 E部
認 知 活 動 に お け る 固 定 性 の 発 生 ・ 転 換
一 固 定 さ れ た 構 え 研 究 一 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 62 各 章 に お け る 【 研 究 】 と 検 証 す る 仮 説 お よ び 作 業 仮 説 (一覧表)・・・・ 63第 3章 「研究目的 1J の 実 験 研 究 【 そ の 1 】 固 定 さ れ た 構 え の 「 一 次 性Jに 関 す る 検 討 一 「 多 義 的 な 絵Jの 知 覚 に 及 ぼ す 教 示 の 差 異 効 果 一 ・ ・ 64 呈 示 対 象 の 質 的 性 格 「 意 味 ・ 名 称Jに 注 意 を 集 中 さ せ る 教 示 で 「 固 定 さ れ る 構 え J・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 64 1 . 問 題 と 研 究 目 的 ・ • 64 2. 実 験 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 68 第
1
節 【研究1
1
仮 説1
, 作 業 仮 説1-1
,1-2
,1-4
実 験 1 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・7
1
1
. 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・・7
1
I
T
.
方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・7
1
【 補 助 調 査 】 ( 統 制 群 の 資 料 作 成 ) ・ ・ ・ ・ ・ 74 ID.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・ 76 第2
節 【研究2
】 仮 説1
, 作 業 仮 説1-1
,1-2
,1-4
実 験 2 1.目的-I
T
.
方 法 -ID.結果・ 第3
節 【研究3
1
仮 説1
, 作 業 仮 説1-1
,1-2
• 79 ・79・
79 • 80 実 験 3 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・ 82 1.目的-I
T
.
方 法 -ID.結果・.
.
.
.
.
・83• 82 • 83第 4節 【研究 4】 仮 説 1, 作 業 仮 説 1- 2 実 験 4 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・ 85 1 .目的 ll.方 法
-m
.
結果・ • 85 • 85 • 86 第 5節 研 究 1, 2, 3,4(第 3章 の ま と め と 考 察 ) ・ ・ ・ 88 1 . 検 討 項 目 の 予 想 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 88 2. 実 験 結 果 の 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 89 第 4章 「 研 究 目 的 1J の 実 験 研 究 【 そ の 2) 呈 示 対 象 の 量 的 性 格 「 大 き さ の 比 較Jに 注 意 を 集 中 さ せ る 教 示 で 「 固 定 さ れ る 構 え J• • 91 1 . 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 91 2. 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 91 第 1節 【研究 5】 仮 説 1, 作 業 仮 説 1-1, 1 - 3 実 験 5 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・ 92 1 .目的 ll.方法・ 皿.結果・ • 92 • 92 n o n u d-•
•
•
•
•
第 2節 【研究 61
仮 説 1, 作 業 仮 説 1ー し 1 - 3 実 験 6 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・ 96 1 .目的 ll.方 法-m.
結果・.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
・96・ 96・
97 第 3節 研 究 5, 研 究 6 (第 4章 の ま と め と 考 察 ) ・ ・ ・ ・ 98第 5章 「研究目的 2J の 実 験 研 究 固 定 さ れ た 構 え の 「 人 格 性 ( 主 観 性 ・ 欲 求 )Jに 関 す る 検 討 一 幼 児 ・ 児 童 の 知 覚 変 容 に 及 ぼ す 「 欲 求J の 作 用 一 ・ ・ ・ 104 1 . 問 題 と 研 究 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 104 ( 1 ) 検 討 事 項 1 ・・. . . .・・・・ 111 ( 2 ) 検 討 事 項 2 ・. . . .・・・・・ 111 2. 実 験 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 112 第 1節 【研究 7 補助研究】 消 去 過 程 を 判 定 す る 基 準 尺 度 の 作 成 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 113 1 .目的-ll.方 法 ・
.
.
113 • 113 ill.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 114 第 2節 【研究 81
仮 説 2, 作 業 仮 説 2- 1 実 験 7, 実 験 8 ・ 1 .目的 ll.方 法 -ill.結果・ 第 3節 【研究 91
仮 説 2, 作 業 仮 説 2 - 1, 2 - 2 118・
118 118 122 実 験 9 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・ 128 1 .目的 ll.方 法 -ill.結果・ • 128 128 132 第 4節 【研究 1 0 補 助 実 験 } 仮 説 2, 作 業 仮 説 2- 3 実 験 10 ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・ 135 1 .目的・・・・・・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 135IT.方 法 -ill.結果・ 135 136 第 5節 研 究 7, 8, 9, 10(第 5章 の ま と め と 考 察 ) ・ ・ 142 第 6章 「 研 究 目 的 3J の 実 験 研 究 意 識 化 さ せ る 「 介 入j に よ る 「 固 定 さ れ た 構 え j の 形 成 ・ 転 換 ・ 消 去 一 検 証 実 験 に お け る 「 多 義 的 な 絵J の 反 応 に 対 す る 情 報 提 供 と し て 介 入 - ・ ・ ・ ・ . . . .・・・・・・ 147 1 . 問 題 と 目 的 ・ 2. 実験・ 147 148 第 1節 【研究 11)仮説 3, 作 業 仮 説 3-1,3 - 2,3 - 3 第 2節 実 験 11, 実 験 12・. . . .・・・・ 151 1 .目的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 151 IT.方 法 ・ . . . .・・・・・・ 151 ill.結 果 ・ . . . .・・・・・・ 159 【研究 12)仮 説 3, 作 業 仮 説 3- 3, 3 - 4 実 験 13, 実 験 14・. . . .・・・・ 167 1 .目的
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
167 IT.方法・ • 167 ill.結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 172 第 3節 【研究 11) と 【 研 究 12) の 実 験 結 果 一 実 験 結 果 の 比 較 ・ 検 討 一 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 174第 4節 研 究 11,12 (第 6章 の ま と め と 考 察 ) ・ ・ ・ ・ ・ ・ 185 1.
r
構 え の 転 換J と い う 視 点 か ら の 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1852.
r
意 識 化J へ の 介 入 ( 言 葉 か け ) の 及 ぼ す 影 響 の 分 析 186第
E
部
総 合 考 察 と 展 望 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・190
第 7章 研 究 の ま と め と 仮 説 の 検 証 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 191 第 1節 「研究目的 1Jの ま と め と 「 仮 説 1Jの検証・・・ 193 1 .研究目的 1 と ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 193 1 . 実 験 結 果 の ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 194 2.実 験 結 果 の 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 197 11.r
仮 説 1J の検証・・・・・・・・・・・・ 205m. r
研 究 目 的 1J の 結 論 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 208 第 2節 「研究目的 2J の ま と め と 「 仮 説 2J の検証・・・ 210 1 .研究目的 2と ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 210 1 . 実 験 結 果 お よ び 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 211 11.r
仮 説2
J の 検 証 ・-m. r
研 究 目 的 2J の結論・ • 218 ・220 第 3節 「研究目的 3J の ま と め と 「 仮 説 3J の 検 証 ・ ・ ・ 221 1 .研究目的 3と ま と め ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 221 1 . 実 験 結 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 223 2.実 験 結 果 の 整 理 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 226 3.実 験 結 果 の 考 察 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 227 11.r
仮 説 3J の検証・ • 232m. r
研 究 目 的3
Jの 結 論 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 238 1 . 被 験 児 が 健 常 児 の 場 合 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 238 2.被 験 児 が 知 的 障 害 児 の 場 合 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 239 第 8章 本 研 究 の 結 論 と 後 続 ・ 第 1節 本 研 究 の 結 論 ・ 第 2節 後 続 研 究 ( 展 開 ・ 試 み )• 2
40
・
240
認 知 課 題 の 解 決 過 程 に お け る 固 定 性 の 検 討 ・ ・ ・ ・ 246 1 . 活 動 ・ 行 動 に お け る 固 定 性 の 問 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 247 2.認 知 課 題 解 決 過 程 に 現 れ る 「 固 執 性 ( 固 定 性 ) の 発 生 J• • • • • • • • • • • • • • ・・・・・・ 2513.
課 題 解 決 の 型 一 「 固 執J一 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・254
4.
ウ ズ ナ ー ゼ 学 派 の 「 思 考 活 動J
と「構えUstanovkaJ
256 5.r
固 定 性Jの 展 開 に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 256 6.固 定 性 の 分 析 か ら 認 識 の 深 化 へ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 258 7.構 え 転 換 の は た ら き 一 認 識 の 発 展 へ ー ・ ・ ・ ・ ・ 261 8.構 え の 転 換 一 研 究 例 - ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 263 9.今 後 の 研 究 方 向 に 向 け て の 展 望 ・ • 267 第 9章 本 研 究 の 課 題 と 今 後 の 新 し い 研 究 の 方 向 性 ・ ・ ・ ・ 268 第 1節 本 研 究 の 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 268 1 . 実 験 研 究 を 実 施 し て 、 見 え て き た 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ 268 2. 形 成 さ れ る 「 構 えJの 取 り 扱 い 説 明 に つ い て ・ ・ 269 3. ウ ズ ナ ー ゼ 学 派 の 「 構 え 理 論Jに お け る 「 一 次 的 構 え(
p
rimary s
e
t
)
J
と 「 固 定 さ れ た 構 え(fixateds
e
t
)
J
の 関 係 か ら 、 さ ら に 「 客 観 化 行 為Jr
社 会 的 構 え 」 に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・270
4
.
r
自 動 化 さ れ る 」 情 報 処 理 過 程 の 分 析 か ら 「 構 え 理 論J の 検 討 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・・ 271第 2節 今 後 の 新 し い 研 究 の 方 向 性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 276 1 . 固 執 す る 態 度 の 「 転 機 J一 社 会 的 構 え の 発 生 と 転 換 一 (臨床的研究)・・・. . . .・・・・ 277 ( 1 ) 社 会 的 主 体 と し て の 心 理 的 活 動 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 277 ( 2 ) 現 代 社 会 に お け る 心 理 的 問 題 一 固 執 ・ 固 着 一 ・ 278 ( 3 ) 態 度 の 形 成 と 社 会 的 構 え の 発 生 ・ 転 換 ・ ・ ・ ・ 280 2.態 度 の 形 成 ・ 変 容 と 情 報 処 理 過 程 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 281 ( 1 ) 態 度 の 形 成 と 情 報 処 理 過 程 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 281 ( 2 ) 態 度 の 「 転 換J と 情 報 処 理 過 程 ・・・・・ 283 論 文 目 録 ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・・・・・・・ 287 謝 辞 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . .・・・・・・・・ 290 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ . . . ・ ・ ・ ・ ・ ・
292
第
I
部
問 題 の 背 景
1
第
1
章
「 構 え 」 に 関 す る 従 来 研 究
第 1節 固 定 さ れ た 活 動 ・ 行 動 の 形 成-Rigidity (硬さ)研究 の 動 向 一o
.
は じ め に 問 題 を 解 決 し よ う と 試 み る と き 、 あ る 習 慣 的 な 反 応 様 式 に 従 っ て す る こ と が し ば し ば 起 こ る 。 つ ま り 、 あ る 標 準 的 な 形 成 戦 略 を 使 用 し て い る 。 大 抵 の 場 合 、 そ の 形 成 戦 略 ( す な わ ち 、 そ の 習 慣 ) は 、 そ の 問 題 解 決 に あ て は ま る の で あ る 。 そ こ で は 、 そ の ス ト ラ テ ジ ー を 保 持 し て い る 人 は 、 保 持 し て い な い 人 よ り 、 そ の 問 題 を よ り 早 く 解 決 で き る こ と に な る 。 し か し 、 と き に は 、 不 適 当 な 組 み 合 わ せ ( ミ ス マ ッ チ ) が 起 こ る 。 す な わ ち 、 ス ト ラ テ ジ ー が 、 そ の 特 定 の 問 題 に あ て は ま ら な い の で あ る 。 こ の こ と は 、 問 題 解 決 を 困 惑 さ せ る 側 面 に 繋 が る 。 問 題 を 解 い て い る 当 人 は 、 そ の 解 決 に 「 盲 目 的 J にな っ て い る か の よ う に 振 る 舞 う こ と に な る 。 こ の 一 時 的 に 起 こ る 「 機 能 的 盲 目 J は 、 実 験 室 で 、 い ろ い ろ な や り 方 を 通 し て 実 証 さ れ て き て い る 。 し か し 、 こ の こ と は 、 次 の よ う な 出 来 事 の な か に も 、 ド ラ マ チ ッ ク に 示 さ れ る の で あ る 。 お 母 さ ん が 息 子 ( 赤 ち ゃ ん ) と 一 緒 に 居 間 に い た 。 お 母 さ ん が 、 部 屋 を か た づ け て い る と き 、 そ の 赤 ち ゃ ん は 、 敷 物 の 上 に 座 っ て 、 「おしゃぶり J を 気 持 ち よ さ そ う に 吸 っ て い た 。 突 然 、 そ の 赤 ち ゃ ん は そ の お し ゃ ぶ り を 呑 み 込 ん で し ま っ た 。 そ の 子 は 泣 き は じ め た 。 機 敏 な お 母 さ ん は 、 そ の 子 ど も を 置 き 直 さ せ て 、 子 ど も の 背 中 を ピ シ ャ リ と 叩 い た 。 そ の 殴 打 に よ っ て 障 害 物 が 移 動 す る こ と を 期 待 し て 。 し か し 、 う ま く い か な か っ た 。 お 母 さ ん は 、 半 狂 乱 に な り は じ め 、 そ し て 、 子 ど も を 逆 さ に し て し ま っ て い て 、 子 ど も の 背 後 を 打 つ こ と を 考 え た 。 そ の お 母 さ ん は 、 そ の 家 の 別 の 部 屋 に い る 妹 に 助 け を 求 め た 。 妹 は 、 そ の お 母 さ ん が な に を 求 め て い る か も よ く わ か2
ら ず 、 急 を 聞 い て 飛 び 込 ん で き た 。 息 が つ ま っ て い る 赤 ち ゃ ん を 見 て 、 口 か ら 、 紐 が の ぞ い て い る の に 気 づ い た 。 そ の 紐 を 引 っ 張 っ て 、 お し ゃ ぶ り を 引 き 出 し た の で あ る 。 背 中 を 叩 く こ と が 、 喉 に つ ま っ た も の を 取 り 除 く 方 法 で あ る と い う 考 え に 固 執 し て い た お 母 さ ん は 、 事 実 上 、 紐 を 見 つ け る こ と が で き な か っ た の で あ る 。 そ の お 母 さ ん は 、 そ の こ と に 対 し て 「 機 能 的 盲目 j に な っ て い た の で あ る 。 別 の 例 を 挙 げ よ う 。 男 の 人 が 自 分 の 車 ( 二 人 乗 り 、 ス ポ ー ツ カ ー ・ タ イ プ ) の 乗 客 側 に 一 人 で 座 っ て い た 。 僅 か に 傾 斜 の あ る 道 路 に 停 ま っ て い た そ の 車 が 、 後 ろ の 方 向 に 転 が り 始 め た 。 そ の 男 は 、 ギ ア を 入 れ 替 え て 、 プ レ ー キ ベ タ ル に 足 を の せ よ う と 試 み た が 、 そ の 動 き ( 行 動 ) は ぎ こ ち な く 、 面 倒 く さ そ う な 、 ゆ っ く り し た も の で あ っ た 。 車 の 操 作 を う ま く で き る よ う に な る よ り 先 に 、 電 柱 に し た た か 車 を 強 打 し た の で あ る。 こ こ で は 、 「 機 能 的 盲 目 j を も た ら す も の は 何 な の で あ ろ う か 。 手 動 ブ レ ー キ は つ い て い る 。 こ の 男 は 、 足 で 踏 む ブ レ ー キ ペ ダ ル を 使 用 す る こ と に 強 く 習 慣 づ け ら れ て い た の で 手 動 ブ レ ー キ は そ の 人 の 意 識 か ら す っ か り 消 え て い た 。 手 動 ブ レ ー キ を 引 く こ と は 決 し て 起 こ ら な か っ た の で あ る 。 そ の 人 は 、 そ の よ う な 可 能 性 に 「 盲 目 J と な っ た の で あ る 。 こ れ ら の 出 来 事 で 述 べ ら れ て い る こ と は 、 ( 危 険 で あ れ 、 時 聞 が 短 い 、 な い と い っ た ) 差 し 迫 っ た 緊 急 な 事 態 に お け る 人 間 の 「 機 能 的 盲 目 Jで あ る 。 し か し 、 こ の 機 能 的 盲 目 は む し ろ 一 般 的 な 現 象 な の で あ る 。 こ の こ と を 知 る た め に は 、 こ れ ら の 特 殊 な 状 況 を 必 ず し も 必 要 と し な い 、 実 験 的 に 研 究 を 進 め る 人 た ち は 、 ス ト レ ス や 緊 迫 の な い 状 況 の 下 で 、 そ の よ う な 効 果 を 示 す こ と に 成 功 し た の で あ る 。 そ の こ と は 、 研 究 者 に よ っ て い ろ い ろ な こ と ば で 呼 ば れ て き た :
r
set (構え)J、r
Einstellung ( ド イ ツ 語 で set を 意 味 す る )J、rfunctional fixedness(機 能 的 固 定 性 )J、rfunctional blindness (機能的盲目性)J と。 初 期 に お こ な わ れ た 研 究 の 中 で よ く 知 ら れ た 実 証 例 は 、 Luchins (1942) に よ っ て な さ れ る 。 こ こ で は 、 被 験 者 に 「 水 か め 問 題 (water-jar problem)J が 与 え ら れ る 。 典 型 的 な 水 か め 問 題 で 、 Luchinsは 、 そ の よ う な 一 連 の 問 題 を い ろ い ろ の 年 齢 段 階 の 被 験 者 に 与 え る 。 つ ま り 、 練 習 問 題 の 後 に 、 一 連 の 問 題 に ( 順 番 に ) 解 決 を 試 み る 。 こ の 問 題 の 中 に は 、 そ こ ま で の 慣 れ た ( 習 慣 的 な ) 解 決 法 が 突 然 働 か な く な る 問 題 が あ る 。 非 常 に 簡 単 な 解 決 法 で あ る が 、 そ の こ と が わ か ら ず 、 解 け な く な る か も し れ な い 。 も う 一 つ 興 味 深 い 問 題 も あ る 。 そ の 問 題 は 、 普 通 の 慣 れ た や り 方 で 解 け る 。 そ し て 多 く の 人 が 、 何 の 疑 い も な く そ の よ う に 解 い て い る 。 こ の 問 題 を 解 く た め に は 容 易 な や り 方 も あ る こ と に 気 づ き ま し た か ? も し 、 気 づ い て い な か っ た と し た ら 、 そ の よ り 容 易 な 解 決 法 に 対 し て 機 能 的 に 「 盲 目 j と な っ て い た の で あ る 。 こ の 第 l節 で は 、 こ の よ う な 問 題 解 決 過 程 に お け る 「 機 能 的 盲 目 性j を 喚 起 さ せ る も の と し て の 、 構 え に よ る 活 動 、 行 動 の 固 定 性 の 形 成 で あ る 「 硬 さ J に つ い て 、 先 行 研 究 を 総 覧 す る こ と に す る 。 「硬さ J は 、 問 題 事 態 ( 思 考 活 動 ) の 解 決 過 程 に お い て は た ら く 重 要 な 要 因 と し て も 、 ま た 機 能 的 概 念 と し て も 使 用 さ れ て い る 。 Luchins (1951) が 構 え 効 果 に お け る 「 硬 さ J (Einstellung-rigidity)を 問 題 に し て き た こ と は す で に 述 べ て い る 。 そ の 構 え は 、 問 題 解 決 事 態 に お い て 、 ポ ジ テ ィ ブ な 要 因 と し て は た ら く と き は 「柔軟性 J(flexibility) と 呼 ば れ る が 、 ネ ガ テ ィ ブ な 要 因 と し て は た ら く と き は 「 硬 さ J(rigidity), rス テ レ オ タ イ プ J(stereotype), 「固執 J (persevaration) な ど と 呼 ば れ る 。 次に、「硬さ J (rigidity) の 研 究 動 向 に つ い て 概 括 す る ( 山 下 , 1993)。
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1. 硬 さ に 関 す る 実 験 的 研 究 活 動 お よ び 行 動 に お け る 硬 さ の 現 象 は 、 す で に 1900年 頃 に 実 験 的 に 検 討 さ れ 始 め 、 研 究 の 初 期 の 頃 は perseverationと 呼 ば れ て い た (Spearman,C.1927)0 Spearmanに よ れ ば 、 ド イ ツ 学 派 、 な か で も 、 特 に Wiermaは、 1906年 に 硬 さ 測 定 の テ ス ト ( 検 査 ) を 考 案 ・ 工 夫 し て 、 こ の 硬 さ 特 性 の 研 究 に 着 手 し た 最 初 の 研 究 者 で あ る 。 Wierma は 、 感 覚 的 課 題 を 使 用 し て 、 こ れ ら の 課 題 を 精 神 障 害 者 の 研 究 に 適 用 す る 。 ま た 、 Lankes は、 1914年 に 、 い く つ か の 認 知 的 タ イ プ の 課 題 を 導 入 し た し 、 Jasperは、 1931年 に 感 覚 的 課 題 と 運 動 的 課 題 の 両 方 を 使 用 し て 研 究 に 努 め た の で あ る 。 初 期 の 研 究 の 大 部 分 は 、 感 覚 と 運 動 の 課 題 か ら 成 り 立 っ て い る 。 そ し て 、 研 究 者 の な か に は 、 因 子 分 析 を 使 用 し て 、 perseverationと い う 単 一 の 特 性 を 見 い だ そ う と し た 研 究 者 も い る 。 その後、硬さ (rigidity)に 関 す る 研 究 へ の 関 心 は 高 ま り 、 1940.、 1950 年 代 に 多 大 の 研 究 報 告 が な さ れ る に 至 る の で あ る 。 こ の 期 の 実 験 的 研 究 の 動 向 に つ い て 概 観 す る こ と に す る 。 硬 さ に 関 す る そ の 時 期 の 実 験 的 研 究 は 、 誘 発 さ れ 、 導 入 さ れ た 構 え に 打 ち 勝 つ 力 ( 能 力 ) に 及 ぼ す 「 練 習 J、 「 強 化 ス ケ ジ ュ ー ル J、あ る い は 「 ス ト レ ス J の 効 果 ( 影 響 ) を 力 説 し て い る 。 こ れ ら の 研 究 の 最 初 の も の は 、 1927年 に 報 告 さ れ た Jersild の 研 究 で あ る が 、 そ の 理 論 は 当 時 の 研 究 者 に 受 け 入 れ ら れ る 現 代 的 気 風 が 漂 っ て い る 。 こ の 実 験 は ま た 、 さ ら に 時 代 を 遡 れ ば 、 構 え (mental set) と 移 行 (shift) の 問 題 を 最 初 に 公 式 化 し た Hollingworth and Poffenbergerによって、 1919年 に な さ れ た 研 究 の ア イ デ ア か ら 導 き 出 さ れ た も の で あ る 。 彼 ら の 指 摘 に よ れ ば 、 構 え 間 ( そ し て ま た 態 度 間 ) の 移 行 は 比 較 的 効 果 の な い 研 究 の や り 方 な の で あ る 。 Jersildの 研 究 は 、 比 較 的 単 純 な 課 題 を 用 い て 、 等 質 に 作 ら れ た 課 題 と 、 構 え の 対 立 す る も の へ の 交 替 移 行 (alternative shifting) を 一 部 分 含 ん で い る 課 題 と の 聞 で の 、 そ れ ぞ れ の タ イ プ の 課 題 の 練 習 量 に よ る 効 果 を 比 較 し て い る 。 結 果 は 次 の よ う に な る 。 戸 川 υ
等 質 の 課 題 で の 練 習 量 が 多 く な れ ば な る ほ ど 、 新 し い 課 題 に 移 る の に 多 く の 失 敗 を 重 ね る こ と に な る 。 移 行 を 含 む 課 題 で 移 行 が 多 け れ ば 多 い ほ ど 、 新 し い 課 題 に 移 る の に 失 敗 が 少 な く な る 。 こ れ ら の 結 果 は 、 練 習 の 重 要 性 を 強 調 し て い る 。 そ し て ま た 、 移 行 を 含 む 課 題 で の 最 初 の 失 敗 は 練 習 不 足 の 関 数 と な る か も し れ な い こ と を 意 味 し て い る 。 Jersildは ま た 、 等 質 の 課 題 が で き る こ と と 、 移 行 を 含 む 課 題 が で き る こ と と の 聞 に 、 少 々 高 い 相 関 係 数 (0.40 -.,0.65) が 見 ら れ る と し て 、 Jersildは 、 次 の よ う に 結 論 づ け て い る 。 高 い 移 行 得 点 を も た ら す の は 、 高 い 知 能 で は な く て 、 二 つ の 状 況 ( 事 態 ) が 高 度 に 同 一 化 で き る 反 応 を 含 ん で い る こ と で あ る 、 と 。
Schroeder and Rotter (1952) は 、 硬 さ (rigidity) に お け る 単 な る 個 人 差 に 加 え て 、 精 神 遅 滞 者 や 脳 損 傷 や 神 経 病 患 者 の 聞 に 類 似 点 が 存 在 す る こ と を 感 知 し て 、 現 存 す る rigidity概念、の一般化不 足に、大層不満であった。そこで、その研究では、「期待 (expectancy)J と い う 言 葉 で 表 現 さ れ る Rotter の 社 会 的 学 習 理 論 を 駆 使 す る の で あ る 。 柔 軟 性 (flexibility) が 「 期 待 」 に 適 用 さ れ た と き 、 次 の よ う に な る 。 目 標 (goa 1) へ の 複 数 の ル ー ト が 強 化 に 導 く で あ ろ う と い う 期 待 が 柔 軟 性 で あ る 、 と 。 す な わ ち 、 対 立 す る 解 決 方 法 を 探 す こ と は 、 よ り 高 い レ ベ ル の 行 動 で あ り 、 強 化 可 能 で あ り 、 そ し て 、 訓 練 系 列 の 結 果 如 何 に よ っ て 強 さ を 変 え た の で あ る 。 rigidity と は 、 こ の こ と を 学 習 す る こ と が で き て い な い の で あ る 。 す な わ ち 、 rigidityは 、 た だ 一 つ の 解 決 法 が 強 化 に つ な が る と い う 期 待 を も っ て 実 態 に 接 近 し て い る こ と か ら 成 り 立 っ て い る 。 そ こ で 変 化 し な いのである。 rigidityは 、 与 え ら れ た 手 が か り 群 へ の 注 意 が 制 限 さ れ て い る の で あ る 。 ひ と た び そ の 解 決 法 が 学 習 さ れ る と 、 rigidity は 有 効 な 方 向 に 進 む の で あ る 。 一 方 、 柔 軟 性 は 解 決 の た め に 必 ず し も 必 要 で な い 手 が か り を 持 ち 込 む の で あ る 。 そ の 研 究 そ の も の は 、 一 つ の 問 題 に 一 つ の 解 決 法 を 見 つ け る こ と を 被 験 者 に 訓 練 す る こ と と 、 対 立 す る ( 別 の ) 解 決 法 を み つ け る こ と を 訓 練 さ せ る こ と ( つ ま り 、 被 験 者 は 違 っ た 解 決 法 を 適 用 す る よ
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う に 強 い ら れ る の で 、 同 じ デ ザ イ ン を 異 な る 仕 方 で 解 決 す る こ と ) を 含 ん で い る 。 結 果 は 予 想 さ れ た と お り で あ っ た 。 す な わ ち 、 単 一 の 解 決 法 と し て 練 習 し た 群 は 、 テ ス ト ( 検 証 ) 問 題 で rigidに 行 動 し た の で あ る 。 し か し 、 対 立 す る 解 決 法 を 探 す よ う に 練 習 し た 群 は 、 練 習 の 程 度 に 応 じ て 、 よ り 素 早 く 解 決 法 を 変 え る こ と が で き た の で ある。 Buss (1952,1953) は 、 古 い 弁 別 の し か た か ら 新 し い 弁 別 の し か た へ と 移 行 す る こ と に 対 す る 抵 抗 と し て 、 rigidity を 定 義 し て い る 。 そ の 研 究 は 、 rigidity を 、 強 化 ス ケ ジ ュ ー ル や 、 S-R理 論 に 関 連 づ け た の で あ る 。 彼 が 明 ら か に し た こ と は 、 移 行 が 練 習 系 列 に お け る 「 連 続 強 化j に 対 し て よ り も 「 部 分 強 化j に 対 し て 、 よ り 容 易 に 生 起 し た こ と で あ る 。 こ れ は 通 常 の 期 待 理 論 と は 逆 の 結 果 で あ る 。 彼 は ま た 、 以 前 に ポ ジ テ ィ ブ に 強 化 さ れ た 手 が か り に 移 行 す る こ と は 、 新 し い 手 が か り に 移 行 す る こ と と 比 較 し て 、 よ り 困 難 で あ る こ と ( こ の 一 つ の 実 験 の 限 り で は 矛 盾 す る 結 果 で あ る ) 、 を 見 い だ し た の で あ る 。 Bussの 実 験 か ら 得 ら れ た 結 果 は 、 す べ て に お い て 不 明 瞭 な よ う に 思 わ れ る 。 Cowen (1952) に よ る rigidityの 定 義 は 、 そ の 当 時 の ほ か の 実 験 的 研 究 者 た ち の 定 義 に 類 似 し て い る 。 彼 は 、 誘 発 さ れ た 解 決 法 が 目 標 へ の 最 も 直 接 的 で 経 済 的 な 方 法 と は 、 も は や な り 得 な い と き に 、 問 題 解 決 行 動 の 誘 発 さ れ た 方 法 に ( な お ま だ ) 固 執 す る 傾 向 と し て 、 rigidityを 定 義 し て い る 。 彼 は 、 問 題 解 決 事 態 ( 状 況 ) に 先 立 っ て 導 入 さ れ た ス ト レ ス に よ っ て 、 こ れ ら の 問 題 の 解 決 方 法 に お い て rigidityに な る と い う こ と を 明 ら か に す る 。 こ の rigidityはスト レ ス 量 の 一 次 関 数 で あ っ た 。 一方、 Rokeach(1950)に よ っ て 明 ら か に さ れ た こ と は 、 rigidity と は 、 問 題 が 提 示 さ れ て 解 答 を 書 く ま で の 期 間 で 、 被 験 者 に よ っ て 利 用 で き る 時 間 量 の 関 数 で あ る 。 す な わ ち 、 い ろ い ろ の 遅 延 時 間 (10, 20, 30, 60秒 ) を 設 け た 実 験 条 件 群 の 結 果 に よ れ ば 、 10秒 遅 滞 群 が 最 も 硬 い (rigid) の で あ り 、 次 が 20秒 遅 滞 群 、 以 下 、 30秒 遅 滞
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群、 60秒 遅 滞 群 と 続 く 。 時 間 の 利 用 可 能 性 と い う こ の 要 因 は 、 外 的 要 因 と 内 的 要 因 の 両 方 に よ っ て つ く ら れ る の か も し れ な い 。 後 者 の 内 的 要 因 は 、 構 え の 問 題 に 最 も 関 連 が あ り 、 そ し て お そ ら く 、 さ ら に 研 究 さ れ る 価 値 が あ る と 思 わ れ る 。 要 約 し て み る と 、 当 時 の 実 験 者 に よ っ て 、 rigidity概 念 は 、 そ れ ま で 正 し か っ た ( う ま く い っ た ) 解 決 法 が 、 最 早 、 正 し く な く な っ て い る と き に 、 解 決 方 法 を 移 行 す る こ と が で き な い こ と ( 能 力 の 欠 知 ) に 関 係 し て い る よ う に 思 え る 。 ま た 、 こ の rigidityは 、 学 習 的 な 基 礎 を も っ て い る か も し れ な い 。 必 ず し も 遺 伝 的 な も の で は な い と す る Jersildの 研 究 や Schroeder and Rotter の 研 究 か ら 、 特 に そ の よ う に 思 わ れ る 。 2. 問 題 解 決 過 程 に お け る 「 硬 さ j 問 題 解 決 過 程 に お け る 行 動 の 変 化 可 能 性 は 、 そ こ に は た ら く 構 え の 要 因 に 依 存 す る と こ ろ が 大 で あ る 。 し か し 、 そ の ダ イ ナ ミ ッ ク ス に つ い て は あ ま り 明 ら か に さ れ て い な い 。 Guetzkow(1951)は、 Maier (1940)の r2本 の 紐 の 問 題 j と Luchinsの 「 水 か め 問 題 J という 2 つ の 問 題 解 決 状 況 に お け る 解 決 過 程 を 分 析 し て 、 問 題 解 決 活 動 に お け る 構 え の 働 き に 含 ま れ る 2因 子 を 取 り 出 し た 。 そ の 一 つ は 「 構 え 感 受 性 (susceptivityto set)J で あ り 、 も う 一 つ は 「 一 度 獲 得 し た 構 え の 克 服 力 (ability to surmount set)J で あ る 。 た と え ば 、 Luchinsの 水 か め 問 題 の よ う な 連 続 す る 課 題 を 解 決 す る と き 、 先 行 す る 課 題 に お い て 用 い た 解 決 法 を 後 続 す る 課 題 に 適 用 し や す い 人 は 「 構 え 感 受 性 J の 高 い 人 で あ る 。 ま た 、 先 行 す る 課 題 と は 異 な る 解 決 法 ( 原 理 ) に よ っ て 後 続 課 題 を 解 決 す る 人 は 「 構 え の 克 服 力 J が 高 い 人 で あ る 。 「 構 え 克 服 カ 」 は 、 獲 得 し た 構 え の 抑 止 的 効 果 を 取 り 去 る 能 力 と も 考 え ら れ る 。 こ の 「 構 え 克 服 カ j は 、 新 し い 構 え を 取 り 入 れ る た め に 一 つ の 構 え を 捨 て 去 る ( 抑 止 す る ) 能 力 で あ り 、 「構え感受性 J よ り も 生 産 的 思 考 に と っ て 、 よ り ポ ジ テ ィ ブ な 能 力 で あ る と 考 え ら れ て い る 。
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Birch (1945) は 、 チ ン パ ン ジ ー を 使 用 し た 実 験 を 通 し て 、 洞 察 的 問 題 解 決 に と っ て 不 可 欠 な も の は 、 あ る 概 念 体 制 (conceptual organization) か ら 他 の 概 念 体 制 に 移 行 す る 能 力 で あ る 、 と 結 論 づ け て い る 。 高 い 動 機 づ け 状 態 の も と で 、 被 験 者 た ち は 目 標 に 接 近 す る と き の 反 応 に お い て rigidに な る の だ か ら 、 こ の こ と に 対 し て 最 も 良 い 状 態 ( 反 応 に お い て 最 大 の 柔 軟 性 ) と は 、 適 度 ( 中 程 度 ) の 動 機 づ け 状 態 で あ る 。 ま た 、 Chang (1953) は、「柔軟さ 一 硬 さ (flexibility - rigidity)Jは 転 移 理 論 に よ っ て 説 明 さ れ る か も し れ な い と 考 え て い る 。 こ の 転 移 は 、 構 成 要 素 の 類 似 性 で は な く て 、 構 造 の 類 似 性 を も っ 事 態 ( 状 況 ) 聞 の 要 素 原 理 (principle) に 適 用される。 McGeoch and lrion (1952) は 、 こ の 言 わ ば 「 構 え 転 移 (set transfer) J を 、 そ の 学 習 に よ っ て 取 り 扱 っ て い る い く つ か の 研 究 を 要 約 し て 、 そ の よ う な 転 移 は 「 一 時 的 で あ る j と 結 論 づ け て い る 。 し か し な が ら 、 こ の 結 果 は 、 研 究 さ れ た 学 習 の タ イ プ 知 何 に 依 る の か も し れ な い し 、 ま た 適 切 な 強 化 の 機 会 を 与 え る こ と の 不 足 に よ る の か も し れ な い 。 ア タ ッ ク の し か た (modes of attack ) の 転 移 が 、 転 移 の ( 捉 え に く い ) 媒 介 物 で あ る と 、 彼 ら は 述 べ て い る。 こ の ア タ ッ ク の し か た と い う 原 理 (principle)は、 Harlow(1949) に よ っ て 、 独 特 な か た ち で 研 究 さ れ て い る 。 彼 は 、 そ れ を 「 学 習 の 仕 方 を 学 習 す る こ と (learninghow to learn)J と 呼 ん で い る 。 そ こ で は 、 被 験 体 は 、 閉 じ 内 容 か ら な る 問 題 群 を 解 き 、 そ し て 新 し い 問 題 に 対 す る 解 決 方 法 の 原 理 を 転 移 さ せ る こ と に よ っ て 、 「 学 習 セ ット (learning set) J を 手 に 入 れ る の で あ る 。 新 し い 問 題 に 対 す る 比 較 的 早 い 解 決 は 、 し ば し ば 「 洞 察 (insight)J と 呼 ば れ る 。 問 題 解 決 方 法 そ の も の の 原 理 は 、 構 え (s et) と な る 。 し た が っ て 、
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learning setJ と 言 わ れ る 。 こ の よ う な 学 習 セ ッ ト の 概 念 は 、 (Harlow に よ る 証 拠 事 実 は 別 に し て ) 学 習 的 基 礎 を も っ て い る か もしれない。 Riopelle (1955) は 、 ま た 、 学 習 セ ッ ト を 形 成 す る な か で 課 題 間 転 移 を 見 い だ し て い る 。9
また、 Rees and Israel (1935) は 、 構 え の 特 性 を 研 究 し て 、 練 習 や 経 験 か ら 生 ず る 構 え は 、 強 さ に お い て 、 言 語 的 教 示 か ら 生 じ る 構 え に 等 し い こ と を 明 ら か に し た 。 さ ら に 、 Guttman (1955) によ れ ば 、 構 え は そ の 存 在 に 本 人 が 気 づ い て い な く て も 有 効 に 機 能 す る の か も し れ な い 。 そ の よ う な 構 え が 「 連 続 的 強 化j や 、 「 部 分 的 強 化J を 通 し て 、 実 際 に 形 成 さ れ 、 強 力 に な り 、 そ し て 、 問 題 解 決 の た め に 特 定 の 構 え を 移 行 で き る と い う 性 質 を も つ こ と が 検 討 さ れ て い る の で あ る 。 3. 障 害 児 に お け る 「 硬 さ J 研 究 の 動 向 硬 さ の 研 究 と い う と 、 す ぐ に 頭 に 浮 か ぶ の が 、 知 的 障 害 児 と の 関 係 で あ る 。 現 在 で も な お 、 障 害 児 に 取 り 組 む 研 究 の な か に は 、 分 類 課 題 な ど の 問 題 ( 課 題 ) 解 決 事 態 に お け る 行 動 の 変 化 に 対 し て 機 能 す る 構 え の 要 因 に つ い て 、 構 え の 消 極 的 効 果 と し て の 「 硬 さ J を明 ら か に し よ う と 試 み て い る 研 究 が 後 を 絶 た な い の で あ る ( 住 , 1979)。 知 的 障 害 者 の 行 動 に 関 す る 初 期 の 研 究 の 多 く は 、 「 硬 さ J に 関 す る Lewinと Kouninの 説 述 か ら 生 ま れ た も の で あ る 。 こ の 理 論 は 、 も と も と モ テ ィ ベ ー シ ョ ン と は ほ と ん ど 関 係 な い も の で あ っ た 。 Lewin (1936) は 、 個 人 の 認 知 階 層 が 部 分 領 域 と よ ば れ る 下 位 階 層 に 分 割 さ れ る と 考 え る 。 こ う し た 階 層 構 造 を も っ 認 知 シ ス テ ム の 一 つ の 相 (aspect)は 、 分 化 の 程 度 、 す な わ ち 、 部 分 領 域 の 数 で あ る 。 また、 Lewinは 、 部 分 領 域 間 の あ り 方 を 示 す も の と し て 、 堅 固 ・ 柔 軟 と い う 次 元 を も ち だ し て 、 そ れ に よ っ て 、 あ る 部 分 領 域 か ら 別 の 部 分 領 域 へ の 「 移 動 の 容 易 さ の 程 度J が 決 ま る と す る 。 Lewinは、 知 的 障 害 児 を 同 一 年 齢 ( 生 活 年 齢 、 CA)の 非 知 的 障 害 児 と 比 較 し て 、 認 知 的 分 化 が 低 い ( し た が っ て 、 認 知 領 域 が 少 な い ) 者 と 考 え る 。 また、 Lewinは 、 精 神 遅 滞 者 の 認 知 領 域 を 分 割 す る 物 理 的 境 界 は 堅 固 で 相 対 的 に 浸 透 性 が 低 く 、 そ の た め に 思 考 が 「 硬 く な る j と主 張 し た の で あ る 。 Kounin (1941) は、 Lewinの 研 究 を 基 に し て 、 年 齢 の 異 な る ( 高
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年 齢 お よ び 低 年 齢 の ) 知 的 障 害 者 と 非 知 的 障 害 者 を 対 象 に し た 実 験 か ら 得 ら れ た 知 見 を 報 告 し て い る 。 こ の 実 験 で は 、 各 グ ル ー プ の 精 神 年 齢 (MA) を 同 一 に す る こ と で 、 認 知 的 分 化 度 と い う 変 数 を 統 制 し て い る 。 そ の 実 験 で の 「 概 念 切 り 替 えJ課 題 は 、 子 ど も に 一 組 の カ ー ド を 配 り 、 は じ め に 、 あ る 原 理 ( 形 ) で 分 類 さ せ 、 そ の 後 で 、 別 の 原 理 ( 色 ) で 分 け さ せ る も の で あ る 。 あ る 分 類 原 理 か ら 別 の 分 類 原 理 に 切 り 替 え る と 、 非 知 的 障 害 児 群 は ほ と ん ど 困 難 さ を 示 さ な い の に 、 高 年 齢 の 知 的 障 害 児 群 は 最 も 困 難 さ を 示 し 、 低 年 齢 の 知 的 障 害 児 群 は 、 そ れ ら の 中 間 に 位 置 し た の で あ る 。 Kounin(1941)は、 こ の よ う な 結 果 に も と づ い て 、 高 年 齢 の 知 的 障 害 児 は 、 部 分 領 域 間 の 境 界 の 透 過 性 が よ り 低 い た め に 、 概 念 の 切 り 替 え で 一 層 の 困 難 さ を 示 す 、 と 主 張 す る 。 つ ま り 、 こ れ ら の グ ル ー プ 聞 に 差 異 が 見 ら れ た の は 、 認 知 的 境 界 の 浸 透 性 が 異 な る か ら で あ る 、 と さ れ た の で あ る。
こ の よ う な 研 究 動 向 を 受 け て 、 Stevenson and Zigler(1957)は、 硬 さ に 関 す る Lewinと Kouninの 説 述 を 検 証 し よ う と 試 み て い る 。 そ こ で は 、 知 的 障 害 児 と 非 知 的 障 害 児 が 、 あ る 反 応 を 獲 得 し た 後 、 弁 別 を 必 要 と す る 場 面 で 、 新 し い 反 応 に 「 切 り 替 え る 能 力 Jが 調 べ ら れ て い る 。 こ の 逆 転 課 題 が で き る た め に は 、 新 し い 部 分 領 域 へ の 移 動 が 必 要 で あ り 、 知 的 障 害 者 群 で は 、 認 知 的 境 界 が よ り 堅 い た め 、 よ り 困 難 で あ ろ う と 予 想 さ れ る 。 Kounin (1941) の 実 験 と 同 様 に 、 MAを マ ッ チ ン グ し た 非 知 的 障 害 児 群 、 高 年 齢 知 的 障 害 児 群 、 低 年 齢 知 的 障 害 児 群 が 被 験 者 で あ る 。 驚 い た こ と に 、 実 験 結 果 は 、 グ ル ー プ 間 で 極 め て よ く 類 似 し て い た 。 最 初 の 学 習 に 要 し た 時 間 、 逆 転 課 題 を 学 習 し た 者 の 数 、 硬 さ の 測 度 ( 最 初 の 弁 別 学 習 で の 正 反 応 が 逆 転 課 題 で 現 れ た 度 数 ) で 、 グ ル ー プ 問 に 有 意 差 が み ら れ な か っ た の で あ る 。 こ の こ と を 扱 っ た そ の 他 の 研 究 (Stevenson, H. M. and Zigler, E., 1958) で も 「 精 神 遅 滞 者 ( 知 的 障 害 者 ) は 認 知 的 硬 さ を 有 す る J と い う 仮 説 は 支 持 さ れ て い な い の で あ る 。
Lewinや Kouninの 結 果 と Stevensonら の 結 果 と が 異 な っ た こ と
が 引 き 金 と な っ て 、 研 究 が 新 し い 方 向 に 動 き 出 し た の で あ る 。 ジ グ ラ ー 学 派 の 研 究 者 た ち は 、 硬 さ 課 題 で の パ フ ォ ー マ ン ス は 施 設 収 容 の 知 的 障 害 者 が 経 験 し て い る 社 会 的 デ プ リ ヴ ェ ー シ ョ ン に 依 る と こ ろ が 一 部 あ る の で は な い か 、 と 言 い 始 め る 。 つ ま り 、 最 初 に 教 示 を 行 う 課 題 で 、 非 知 的 障 害 児 群 と 知 的 障 害 児 群 の 聞 に み ら れ る 硬 さ 行 動 の 差 異 は 、 認 知 的 硬 さ よ り 、 む し ろ 教 示 に 応 じ よ う と す る モ テ イ ベ ー シ ョ ン の 差 異 に 関 係 し て い る か も し れ な い 、 と い う こ と で あ る。
Zigler
の 実 験(Zigler
,E
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1958
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)
で 、 社 会 的 デ プ リ ヴ ェ ー シ ョ ン を い た く ( 多 大 に ) 被 っ て い る 知 的 障 害 児 は そ れ だ け 「 硬 さ が 強 いj か ど う か 、 が 検 討 さ れ る 。 こ こ で の 仮 説 は 、 知 的 障 害 児 が 施 設 に 収 容 さ れ る 以 前 に 社 会 的 デ プ リ ヴ ェ ー シ ョ ン を 受 け た 量 が 大 き い ほ ど 、 お と な と 相 互 作 用 を し よ う と す る モ テ ィ ベ ー シ ョ ン が 強 く 、 お と な と の 相 互 作 用 ( ま た 、 そ れ に 付 随 し た お と な の 是 認 や 指 示 ) が 強 化 子 と し て 機 能 す る よ う に な る 、 と い う こ と で あ る 。 こ の 研 究 で は 、 何 人 も の 評 定 者 を 用 い て 、 児 童 の 施 設 入 所 前 の 生 育 史 を 見 せ て 、 社 会 的 デ プ リ ヴ ェ ー シ ョ ン が ど の 程 度 の も の で あ る か に つ い て 評 定 さ せ る 。 こ の 評 定 に 基 づ い て 、 高 得 点 群 と 低 得 点 群 と に 分 類 さ れ 、 こ れ ら の 2つの群は, MA, CA, 施 設 で の 生 活 年 数 が 等 し く な る よ う に 構 成 さ れ る 。 実 験 は 、 2つ の 部 分 課 題 か ら な る 飽 和 ゲ ー ム で あ り 、 社 会 的 強 化 を 与 え 、 最 初 に 教 示 が 行 わ れ る 。 実 験 結 果 で は 、 社 会 的 デ プ リ ヴ ェ ー シ ョ ン を 多 く 受 け た 子 ど も ほ ど 、 ゲ ー ム に 長 時 間 費 や し 、 し か も 第 一 課 題 よ り も 第 二 課 題 で 長 時 間 遊 ぶ こ と が 示 さ れ た の で あ る 。 こ う し た 知 見 か ら 、 知 的 障 害 児 に み ら れ た 硬 さ は 、 お と な と の 相 互 作 用 を 維 持 し 続 け 、 指 示 に し た が っ た 、 根 強 い こ と で 是 認 を 得 よ う と す る 強 い デ プ リ ヴ ェ ー シ ョ ン を 受 け た 程 度 に 対 応 し て 強 く な る こ と も 示 さ れ る 。 こ う し て 、 以 前 に は 「 硬 さ j と し て 分 析 さ れ て い た 行 動 が 、 社 会 的 デ プ リ ヴ ェ ー シ ョ ン を 受 け た 要 因 に 関 連 づ け ら れ た の で あ る 。12
Ziglerたちの知見は、 Kouninの 実 験 結 果 を 思 い 起 こ さ せ る も の も あ っ た こ と か ら 、 Lewin と Kounin に よ る 硬 さ の 説 述 に 致 命 的 な 打 撃 を 与 え る こ と に は な ら な か っ た の で あ る 。 Ziglerたちは、硬さ 行 動 を 惹 起 さ せ る の に モ テ ィ ベ ー シ ョ ン も 影 響 す る 、 と い う こ と を 指 摘 し た に 留 ま っ た の で あ る 。 し か し 、 こ の よ う な 硬 さ 研 究 の 経 過 を 経 て 、 「 精 神 遅 滞 ( 知 的 障 害 ) の 研 究 は 、 モ テ ィ ベ ー シ ョ ン と パ ー ソ ナ リ テ ィ に 向 け ら れ た 新 た な 方 法 を 手 に 入 れ たJ(Zigler and Hodapp, 1986) のである。 4.
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硬 さ j 問 題 へ の 機 能 的 ア プ ロ } チ 状 況 的 な 諸 事 象 に 対 す る 反 応 と し て の 硬 さ (rigidity) に 関 す る 結 論 の 多 く は 、 rigidity の 研 究 に 対 し て 機 能 的 ア プ ロ ー チ を 奨 励 し て い る の か も し れ な い 。 実 際 、 状 況 的 刺 激 へ の rigidity効 果 に 関 連 し て 「 行 動 目 的 J を 強 調 す る 、 と い う 仕 方 で rigidity を 定 義 す る 研 究 者 た ち に 影 響 を 及 ぼ し た の は 、 ま さ に そ の よ う な ア プ ロ ー チ で あ る ( 例 え ば 、 Fiske and Rice, 1955 ; Levine, 1955 ; 01iver and Ferguson,1951 ; Scott, 1966 ; Werner, 1946)。 こ の 意 味 で 、 rigidityは 、 ゴ ー ル ( 目 標 ) 獲 得 へ の rigidity効 果 と し て 発 せ ら れ た 一 つ の 反 応 と し て 解 釈 さ れ る か も し れ な い 。 こ う し て 、 rigidity に 対 す る 機 能 的 ア プ ロ ー チ を 採 用 し て い る 定 義 は 、 状 況 へ の 反 応 を 意 味 し て い る 。 こ の 状 況 へ の 反 応 は 、 対 立 す る 反 応 よ り も 通 常 は 適 応 性 の 劣 る も の で あ り 、 ま た 、 有 効 性 の 少 な い も の で あ る 。 こ れ ら の 大 部 分 で 、 rigidityは 、 行 動 的 固 執 性 と い う か た ち を 仮 定 し て き た 。 こ の よ う な し か た で 、 構 え ス ト ラ テ ジ ー や 習 慣 は 、 硬 い 行 動 を す る 人 (rigidな 人 ) に よ っ て 、 主 と し て 、 同 じ よ う な 状 況 で の 以 前 に 学 習 さ れ た 有 効 性 お よ び 適 応 可 能 性 の た め に 、 繰 り 返 さ れ て き た の で あ る 。 し か し 、 記 述 さ れ た こ の 反 復 が 、 よ り 適 応 的 な 反 応 を 妨 げ て き た の で あ る 。 rigidity 概 念 に 対 す る 学 習 さ れ た 有 効 性 の 意 味 は 、 密 接 に 関 連 し た い く つ か の 概 念 に も ま た 見 ら れ る の で あ る 。 例 え ば 、 「 機 能 的13
固 定 性 (functional fixity)J (Adamson,1952 ; Duncker,1945 Krechevsky,1937)は 、 対 象 の 以 前 の 使 用 が 行 動 的 反 復 を 惹 起 こ し 、 そ し て 、 こ の こ と は 、 現 在 、 今 、 自 の 前 の 問 題 解 決 に 対 す る 適 切 な 反 応 を 妨 害 す る 、 そ う い う 状 況 ( 事 態 ) に 言 及 す る た め に 使 用 さ れ てきた。同様に、「硬さ傾向 J(disposition rigidity, Cattel,1946) は 、 基 本 的 に は 構 造 的 概 念 、 で あ る が 、 行 動 的 反 復 を 惹 起 こ す の は 、 あ る 特 定 の 刺 激 に 対 し て 反 応 す る こ と を 以 前 に 練 習 し た こ と で あ る と い う 点 で 、 ま た 学 習 を 強 調 し た の で あ る 。
行 動 的 固 執 性 は 、 rigidity に 対 す る 反 応 中 心 的 ア プ ロ ー チ の 中 で も 強 調 さ れ て い る ( 例 え ば 、 Braen,1950 ; Breskin,1968 Luchins and Luchins ,1950 ; Oliver and Ferguson, 1951 Schaie, 1955)。 反 応 を 中 心 と し た ア プ ロ ー チ を 採 っ て い た 研 究 者 た
ち は 、 認 知 的 構 え (cognitive set あ る い は Einstellung) の 測 度 と し て 、 水 か め 問 題 (water-jar test, Luchins and Luchins ,1950; 1959) を 用 い て い る 。 前 述 し た こ と で は あ る が 、 型 ど お り に 述 べ れ ば 、 構 え を 形 成 す る 方 法 は た っ た 一 つ の し か た で 解 決 さ れ る 問 題 を 被 験 者 に 与 え る こ と で あ る 。 そ の 後 、 構 え に 対 す る 被 験 者 の 感 受 性 の 強 さ を 測 定 す る た め に 、 そ れ ま で の 古 い 構 え の や り 方 で 解 決 さ れ る の か 、 あ る い は 他 の よ り 新 し い 、 よ り 有 効 な や り 方 で 解 決 さ れ る の か 、 い ず れ の 方 法 で も 解 決 で き る 問 題 が 与 え ら れ る 。 よ り 簡 単 な 、 よ り 有 効 な 方 法 が 利 用 で き る と き に 、 も し も 被 験 者 が そ れ ま で の 古 い 方 法 に 固 執 し て い た と す れ ば 、 そ の 被 験 者 は 「 硬 い (rigid) の で あ る J と 仮 定 さ れ る こ と に な る 。 し か し な が ら 、 機 能 的 選 択 と し て 、 二 つ の 方 法 が 一 緒 に 配 備 さ れ て い た の で あ る か ら 、 こ う い っ た 推 断 に は 問 題 が あ る か も し れ な い 。 そ れ ま で の 古 い や り 方 を 使 用 す る た め の 機 能 的 有 効 性 ( 実 際 に は 、 古 い や り 方 を よ り 有 効 的 な 方 法 な ら し め て い る 有 用 性 ) が 存 在 す る か も し れ な い 。 こ の 場 合 、 目 指 し た 目 的 を 実 際 に は 成 し 遂 げ た の で あ る か ら 、 測 定 さ れ た 特 定 の rigidityが 適 用 性 の 悪 い も の で あ る か は 、 不 明 な の で あ る 。 確 か に 、 あ る ス ト ラ テ ジ ー が す で に よ く 機
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能 し て い る と き に 、 他 の 対 立 す る ス ト ラ テ ジ ー を 使 用 す る 傾 向 は 大 い に 低 め ら れ る か も し れ な い 。 目 的 で あ る ゴ ー ル に 対 し て 、 よ り 簡 単 な 、 し か し 試 み ら れ な か っ た 行 動 的 ア プ ロ ー チ は 、 複 雑 で あ る が 、 し か し 、 よ く 学 習 し た 方 法 よ り も 有 効 で あ る と い う こ と は 、 断 言 で き る こ と で も な い の で あ る 。 と い う の は 、 よ く 学 習 さ れ た 行 動 は 「 時 間J を 節 約 す る こ と に な る か ら で あ る 。 そ れ は 、 対 照 的 に 、 対 立 す る 方 法 は 、 た と え そ れ が よ り 簡 単 な ル ー ト を 辿 る と し て も 、 新 し い 反 応 を 試 み る た め に 組 織 化 し 直 す の で 、 実 際 に は よ り 多 く の 「 時 間 」 を 必 要 と す る か も し れ な い の で あ る 。 こ の こ と に 関 連 し て 、 次 の よ う な 指 摘 は 、 注 目 に 値 す る で あ ろ う 。
Sweller and Gee (1978) は 、 水 か め 問 題 を 検 討 す る な か で 、 問 題 そ の も の に つ い て 吟 味 し て い る 。 問 題 7で 一 つ の jar が 求 め る 量 を 満 た す と し た ら ど う で あ ろ う か 。 例 え ば 、 A,s, C, が そ れ ぞ れ 37,80, 3, で 、 求 め る 量 が 37ク オ ー ト で あ る 、 と い う 問 題 を 与 え て い る 。 そ れ で も 大 部 分 の 人 が 、
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と い う 解 決 法 を 使 う と い え る の で あ ろ う か 。 rigidityは 「 適 応 性 が 悪 い の で あ る jと い う 頻 繁 に 使 用 さ れ る 意 味 が 、 仮 に 受 け 入 れ ら れ る と す れ ば 、 一 つ の 基 準 と し て 行 動 的 固 執 性 を 採 用 す る rigidityの 定 義 は 、 対 立 す る も の に 対 す る 単 な る 選 択 よ り も む し ろ 、 必 要 性 を 含 ん で い る 状 況 的 諸 変 数 を う ま く 合 体 さ せ よ う と し て い な い か も し れ な い 。 こ う い う 示 唆 に 沿 う か た ち で 、 多 く の 研 究 者 た ち は 、 硬 い (rigid) 反 応 を 不 適 切 な 、 不 適 当 な 反 復 と し て 、 明 記 す る と い う 言 葉 の 合 意 で 、 rigidityの 定 義 を 限 定 し て き た の で あ る (Goldtein,1943 ; Lesser and Steinger, 1975 Levine, 1955)。 状 況 的 変 化 が 目 標 ( ゴ ー ル ) へ の 、 よ り 簡 単 な 行 動 的 ル ー ト ( も し 、 そ の ル ー ト が 利 用 で き る と し た ら ) を 要 求 し て い る と き に 、 こ れ ま で の 古 い 習 慣 を 変 え る こ と の 困 難 さ と し て 、rigidityを 定 義 す る こ と に よ っ て 、 rigidityの 出 現 を よ り 特 定 化 し 、 制 限 化 し て き た 研 究 者 た ち も い る (Cattelland Tiner, 1949 ; Cattel1 and Winder, 1952)。
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状 況 的 変 化 と 認 知 的 硬 さ硬 い (rigid) 行 動 反 応 を 示 す 際 に 、 状 況 的 変 化 の 重 要 性 を ほ の め か し た 研 究 者 た ち も い る ( 例 え ば 、 DeBono,1970 ; Gardner, Holzman, Klein, Linton and Spence,1959 ; Guilford, 1979 Harvey, 1966)。 こ の こ と に つ い て 、 あ る 研 究 者 は 、 rigidityを 単 に 「行動的反復Jに 照 ら し て だ け で な く 、 変 化 に 対 す る 状 況 的 圧 力 を 正 当 な も の と し て 受 け 入 れ る こ と に 能 動 的 に 抵 抗 し て い る 「 行 動 的 固 執 性 J と い う 強 い ス タ ン ス か ら も 吟 味 す る こ と の 重 要 性 を 、 強 調 し て い る (Scott,1966)。 こ の 見 解 か ら す れ ば 、 硬 い 行 動 を と る 被 験 者 た ち は 、 新 し い あ る い は 予 想 さ れ な か っ た 情 報 、 お よ び 、 こ の 新 し い 情 報 が 現 存 す る 認 知 体 系 に 対 す る 変 化 を 要 求 す る た め に 起 こ る 現 在 も っ て い る 概 念 、 と 、 新 し い 情 報 と の 事 離 を 受 け 入 れ る の に 、 「 気 が 進 ま な いJ ( お そ ら く 、 そ れ が で き な し 、 ) 者 と し て 記 述 さ れ て い る (Jacobsenand Asher, 1963 ; Steiner and Johnson, 1963)。 予 想 可 能 な 事 象 に 対 し て 硬 い 行 動 を と る 人 の 構 造 的 要 求 や 欲 求 が 仮 定 さ れ る と 、 事 象 を 変 え る と い う こ と が 、 現 存 す る 欲 求 体 系 に 脅 威 の 態 度 を と ら す こ と に な る の で あ ろ う 、 と い う こ と は 容 易 に 想 像 で き る 。 こ の 場 合 、 古 い 概 念 や 行 動 に 対 す る 新 た な 執 着 が 、 硬 い 行 動 を と る 人 に 、 確 か に 、 機 能 し て い る か も し れ な い 。 こ う し て 、 行 動 的 お よ び 態 度 的 「 固 執 性 」 が 、 他 の 人 々 に は も は や 機 能 し て い な い 場 合 に お い て も 、 硬 い 行 動 を と る 人 々 に と っ て は 、 現 存 す る 認 知 体 系 を そ の ま ま 保 つ こ と よ り ほ か の 目 的 も な い と す れ ば 、 そ の 固 執 性 は 、 お そ ら く 、 機 能 し 続 け る か も し れ な い 。 さ ら に そ の 上 、 お そ ら く 、 硬 い 行 動 を と る 人 々 は 、 変 化 に 対 す る 反 応 を 必 要 と す る 概 念 が よ り 主 要 な も の に な る に つ れ て 、 す な わ ち 、 堅 固 に 確 立 さ れ 、 自 己 定 義 (self-definition) に よ り 本 質 的 な も の に な る に つ れ て 、 変 化 す る こ と へ の 抵 抗 は 次 第 に 増 大 す る よ う に な る 。 特 に 「 自 己 価 値 (self-esteem)J に 直 接 影 響 を 及 ぼ す 概 念 を 変 え る こ と に 対 す る 潜 在 的 脅 威 の た め 、 状 況 が 唆 昧 な 、 あ る い は 予 想
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で き な い 、 あ る い は 不 安 定 を 生 み 出 す よ う に な る と き 、 rigidityは、 そ の 個 人 の 基 本 的 な 認 知 構 造 の 側 面 と 、 動 機 づ け ら れ た 反 応 の 側 面 と が あ る よ う に 思 わ れ る 。 行 動 的 固 執 性 に よ っ て は た ら い て い る 一 つ の 機 能 は 、 硬 い 行 動 を と る 人 に 変 化 す る 事 象 と い う 文 脈 の な か で 、 そ の 後 の 反 応 に 対 す る 枠 組 み を 与 え る こ と に な る か も し れ な い 。 そ う す る 際 に 、 硬 い 行 動 を と る 人 は 、 予 想 し た 期 待 に 適 合 す る 仕 方 で 、 事 象 に 、 あ る 構 造 を 準 備 す る か も し れ な い 。 そ し て 、 そ れ に よ っ て 何 を 期 待 す る の か と か 、 い か に 行 動 す る の か と か 、 と い う こ と を 捉 え な い ( 知 ら な い ) こ と に よ っ て 、 不 安 を 軽 減 す る こ と に 役 立 っ て い る の で あ る 。 6. 構 え の 「 硬 さ J 概 念
構 え の 「 硬 さ J の 定 義 は Schroeder and Rotter に よ っ て 使 用 さ れ た rigidityの 概 念 と Harlowに よ っ て 定 式 化 さ れ た learningset の 展 開 と を 結 び つ け る こ と に な る 。 Schroeder and Rot terの 定 義 に よ れ ば 、 前 述 し た よ う に 、 柔 軟 性 は 目 標 ( ゴ ー ル ) へ の 二 つ 以 上 の ル ー ト が 強 化 に な る で あ ろ う と い う 期 待 ( 予 想 ) で あ る 。 rigidity は 、 こ の こ と を 学 習 す る こ と が で き な い こ と に よ っ て 起 こ る の で あ る。すなわち、 rigidityと は 、 強 化 に な る の は た だ 一 つ の 方 法 ( ル ー ト ) で あ る 、 と い う 期 待 を も っ て 事 態 に 接 近 す る こ と で あ る 。 そ れ で 、 変 化 す る こ と が で き な い 。 あ る 手 が か り に 注 意 が 制 限 さ れ て しまうのである。 Harlowの 学 習 セ ッ ト 概 念 は 、 あ る 問 題 群 か ら 別 の 問 題 群 に 、 学 習 の 原 理 を 転 移 す る こ と か ら な る 。 言 い 換 え れ ば 、 学 習 の 原 理 を 別 の タ イ プ の 問 題 に 適 用 す る こ と で あ る 。 こ う し て 結 び つ け ら れ て 、 構 え の 硬 さ と い う 概 念 、 は 次 の よ う に な る : ① 二 つ 以 上 の 方 法 が 解 決 に な る ( こ れ が flexibility) あ る い は ② た だ 一 つ の 方 法 の み が 解 決 に な る ( こ れ が rigidity) と い う 予 想 ( 期 待 ) に 関 す る 問 題 解 決 の 構 え が 確 立 さ れ る 。 もちろん、 flexibility と rigidityと い う 両 極 の 聞 は 、 一 つ の 連
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続 体 で あ る 。 実 際 に 、 こ の こ と は 次 の よ う な こ と を 意 味 す る 。 よ り 柔 軟 な 行 動 を と る 人 は 、 今 、 現 在 行 っ て い る 方 法 が う ま く い か な い と き 、 ア タ ッ ク の 方 法 を 移 行 す る こ と が 安 易 に で き る こ と で あ ろ う し 、 一 方 、 よ り 硬 い 行 動 を と る (rigidity) 人 は 、 今 、 行 っ て い る 方 法 が う ま く い か な く て も 、 こ の 同 じ 方 法 で 続 け る 傾 向 が あ る と い う こ と を 意 味 し て い る 。 こ れ ら の 研 究 者 た ち の 仮 説 で は 、 こ う い う 構 え の 硬 さ は 学 習 さ れ る こ と に な る 。 前 述 し た こ と で は あ る が 、 こ の こ と を 確 か め よ う と し て 、 短 期 的 学 習 を 使 用 し た 研 究 に は 、 rigidity に 関 す る Jersild の研究や、 Schroeder and Rotter の 研 究 が あ る し 、 ま た 学 習 セ ッ ト に 関 す る Harlowの 研 究 や Rees and Israelの 研 究 が あ る 。 自 然 的 状 態 を 活 か し て 、 長 い 時 間 に わ た っ て コ ン ト ロ ー ル さ れ た 実 験 研 究 は 、 人 間 で は 、 そ う す る こ と が 大 変 困 難 で あ る 。 McClelland(1951)は 、 特 性 ( パ ー ソ ナ リ テ ィ 特 性 の こ と 、 traits) を 学 習 さ れ た も の と し て 、 次 の よ う に 定 義 し て い る : 特 性 と は 、 同 じ よ う に 動 機 づ け ら れ る と き 、 過 去 に お い て 同 じ よ う な 事 態 で 多 少 な り と も 成 功 的 に 反 応 し た よ う に 反 応 す る 個 人 の 学 習 さ れ た 傾 向 で あ る (A trait is the learned tendency of an individual to react as he has reacted more or less successful1y in the past in similar situations when similarly motivated)、と。
こ の 学 習 さ れ る と い う 可 能 性 に と っ て 強 い 援 軍 と な る の が 、 こ の 行 動 に 対 す る 強 化 ス ケ ジ ュ ー ル の 適 応 可 能 性 が 明 白 な こ と で あ る 。 硬 い と か 柔 軟 と い う そ の よ う な 行 動 は 、 す べ て の 状 況 ( 事 態 ) を 考 慮 に 入 れ れ ば 、 部 分 的 に 強 化 さ れ る で あ ろ う と い う こ と が 予 想 さ れ る か も し れ な い 。 Jenkins and Stanleyは 、 部 分 的 強 化 に 関 す る 研 究 を 総 括 し て 、 次 の こ と を 明 ら か に し て い る 。 部 分 的 強 化 で の 反 応 習慣は、 100%強 化 ( 連 続 強 化 ) 後 の 反 応 習 慣 と 比 較 し て 、 (1)急 速 に は 強 化 さ れ な い 、 (2)獲 得 後 は よ り 安 定 し て い る 、 (3) 消 去 に 対 す る 抵 抗 が よ り 大 き い 。 こ の こ と か ら 、 次 の よ う に 仮 定 す る こ と が で き る : 構 え の 硬 さ は 学 習 さ れ た 行 動 で あ る 。 す な わ ち 、 行 動 の 確
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立 は 比 較 的 遅 い が 、 安 定 し て お り 、 消 去 に 対 し て 抵 抗 す る 、 こ の よ う な 学 習 さ れ た 行 動 で あ る 。 硬 さ の 特 性 は 「 特 殊 性J対 「 一 般 性 」 の 問 題 で も あ る 。 rigidity は 内 容 に 特 殊 な も の で あ る と 結 論 づ け ら れ て い る 研 究 も あ れ ば 、 そ れ は 一 般 的 特 性 と 結 論 づ け ら れ て い る も の も あ る 。 こ れ ら の 研 究 の ど れ も 、 明 白 な 結 論 を 示 し て い な い よ う で あ る 。 し か し な が ら 、 上 述 し た 構 え の 硬 さ の 定 義 か ら す れ ば 、 こ の よ う な タ イ プ の 行 動 は 、 問 題 解 決 事 態 で は 一 般 的 で あ る が 、 問 題 解 決 と パ ー ソ ナ リ テ ィ 変 数 に 関 連 づ け る と き 特 殊 的 で あ る こ と が 予 想 さ れ る 。 し た が っ て 、 い ろ い ろ な レ ベ ル の rigidity を 仮 定 す る こ と も で き る 。 問 題 解 決 で の あ る レ ベ ル の rigidity、 パ ー ソ ナ リ テ ィ 変 数 で の 別 の レ ベ ル の rigidity (ethnocentrismとか、 toleranceof ambiguityな ど ) の ように。 rigidity行 動 の 学 習 は 、 ど の レ ベ ル で も 一 般 的 で あ る か も し れ な い が 、 レ ベ ル 聞 で は 特 殊 的 で あ る か も し れ な い 。 内 容 を 関 連 さ せ る 研 究 の 可 能 性 が 、 Basescu (1954) に よ っ て 示 唆 さ れ る 。 そ こ で は 、 課 題 は 精 神 機 能 を 「 統 合 す る こ と j あ る い は 「 分 化 す る こ と 」 か ら 成 り 立 っ て い る も の と し て 分 類 さ れ る 。 rigidityに 関 す る の は 分 化 機 能 で あ る 。 課 題 ( 材 料 ) の 内 容 に 関 連 す る 分 類 が 、 も し 妥 当 で あ れ ば 、 レ ベ ル 内 で の 特 殊 性 を 明 確 に 説 明 で き る こ と に な る かもしれない。 で は 、 次 の 第 2節 で は 、 活 動 ・ 行 動 の 固 定 性 を 発 生 さ せ る 問 題 と し て 、 そ の 発 生 の 準 備 性 ( 構 え ) の 研 究 動 向 に つ い て 述 べ る こ と に する。
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第 2節 活 動 ・ 行 動 発 生 の 準 備 性 一 構 え の 研 究 動 向 一 活 動 お よ び 行 動 は ど の よ う に 発 生 す る の で あ ろ う か 。 ま た 、 そ の 発 生 の 準 備 状 態 は ど の よ う な 過 程 を 辿 る の で あ ろ う か 。 構 え 問 題 は 、 今 日 ま で 、 長 い 間 研 究 さ れ て き て い る が 、 そ の 解 明 に お い て 残 念 な が ら 明 白 に な っ て き て い る と は 言 い が た い 状 況 で あ る 。 構 え 概 念 と そ の 研 究 展 開 に つ い て 述 べ る こ と か ら 始 め る 。 活 動 お よ び 行 動 の 準 備 性 と し て の 「 構 え j は 、 あ る 所 与 の 刺 激 に 対 し て 特 定 の 方 法 で 活 動 ・ 行 動 す る た め の 感 覚 ・ 運 動 的 な 準 備 と し て 、 一 般 心 理 学 の 領 域 に お い て ( 主 と し て 、 狭 義 の セ ッ ト (s et)の そ れ に あ た る が ) 、 ま た 、 認 知 的 ・ 情 緒 的 な 準 備 と し て は 社 会 心 理 学 の 領 域 な ど に お い て ( 主 と し て 、 態 度 (attitude)の 特 性 で ) 、 欠 く こ と の で き な い も の ( 概 念 ) と な っ て い る 。 こ の 「 構 え J概 念 は 、 き わ め て 多 義 的 に 理 解 さ れ て お り 、 そ の 科 学 的 な 研 究 の 現 状 か ら み れ ば 、 未 だ 一 義 的 明 断 さ か ら は る か に 遠 い と い え る で あ ろ う (Graumann,1967)0 20世 紀 に 入 る ま で に 、 す で に 構 え 現 象 に つ い て の 概 念 把 握 は ほ ぼ 確 立 し て い る 。 構 え は 、 注 意 の 方 向 、 知 覚 や 思 考 の 制 御 と い っ た よ う な 期 待 で あ る と 同 時 に 特 定 の 行 動 へ の 傾 向 と し て 定 義 づ け ら れ よ う と し た の で あ る 。 そ の 後 、 ド イ ツ ・ ヴ ュ ル ツ ブ ル ク 学 派 の 精 力 的 な 構 え 研 究 に 端 を 発 し て い る 。 そ の 一 つ 、 Achの 「 決 定 傾 向j が 構 え に あ た る も の で あ る 。 あ る 課 題 が 与 え ら れ た と き の 課 題 指 向 や 目 的 表 象 が 意 識 内 容 と し て 生 ず る と と も に 、 そ れ に 伴 う 関 係 表 象 を 促 す よ う な 「 決 定 傾 向 Jが 構 え と し て 個 体 内 に 無 意 識 的 に は た ら く と す る 。 ま た 、 Marbe の 場 合 は 、 構 え を 、 生 得 的 な 人 格 な ら び に そ の 後 の 生 活 経 験 に お け る 危 機 的 経 験 の ー っ と し て 捉 え 、 所 与 の 構 え の 全 体 を 、 そ の 個 人 の 瞬 間 的 人 格 と し て 特 徴 づ け よ う と す る 。 い ず れ の 場 合 に お い て も 、 構 え 現 象 は そ の 個 体 に 特 定 の 行 動 を 起 こ さ せ 、 そ の 注 意 や 意 志 や 知 覚 あ る い は 思 考 な ど を 方 向 づ け る よ う な 無 意 識 的 な 準 備 傾 向 と し て 捉 え ら れ て い る 。 し か し 、 そ こ で は 、