vCenter Server へのアップグレードを開始する前に、vCenter Server システムとデータベースが適切に準備
されていることを確認します。
アップグレード プロセスを理解し準備するための前提条件
n vCenter Server 5.5 には、vCenter Single Sign-On と Inventory Service が必要です。これらのコンポー ネントを、vCenter Single Sign-On、vSphere Web Client、Inventory Service、vCenter Server の順にイ ンストールして更新します。vCenter Single Sign-On が vCenter Server アップグレードに与える影
響 (P. 38)セクション内のトピックを確認してください。
n 既知の問題や特別なインストールの注記に関して、リリースノートの内容を確認してください。
n インストールウィザードを完了するために必要な情報を集めます。vCenter Single Sign-On、 Inventory Service、vCenter Server、vSphere Web Client のインストールまたはアップグレードに必要 な情報 (P. 48)を参照してください。
n VMware Web サイトから vCenter Server インストーラをダウンロードします。
システムの前提条件
n 使用するシステムが vCenter Server、vSphere Web Client、vCenter Inventory Service、および vCenter Single Sign-On のハードウェア要件 (P. 21) および vCenter Server のソフトウェア要件 (P. 27) に一覧表 示されている要件を満たしていることを確認し、vCenter Server に必要なポート (P. 29) の説明のよう に、必要なポートが開いていることを確認します。
n vSphere システムに VMware のソリューションまたはプラグインが含まれている場合は、それらのソ
リューションまたはプラグインに、アップグレード後の vCenter Server のバージョンとの互換性があ ることを確認します。VMware 製品の相互運用性マトリックスを参照してください。
http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php
n リンクモードグループに属する vCenter Server をアップグレードするには、リンクモードグループ から削除します。リンクモードグループのメンバーである vCenter Server をアップグレードすると、
アップグレードに失敗し、vCenter Server が使用不可状態に置かれることがあります。リンクモード グループのすべてのメンバーをバージョン 5.5 にアップグレードすると再び参加できます。
n 評価モードを使用しない場合は、購入したすべての機能に有効なライセンスキーがあることを確認し ます。バージョン 5.0 よりも前の vSphere バージョンのライセンスキーは vCenter Server 5.x でサポー トされていません。ライセンスキーがない場合は、評価モードでインストールし、
vSphere Web Client を使用して後からライセンスキーを入力できます。
n vSphere Web Client のすべてのインスタンスを閉じます。
n vCenter Server をアップグレードするシステムが Active Directory ドメインコントローラ(プライマ リまたはバックアップ)ではないことを確認します。
n vCenter Server インベントリから ESX Server 2.x または 3.x ホストのどちらかを削除するか、これらの ホストをバージョン 4.0 またはそれ以降にアップグレードします。
n すべての ESX/ESXi 4.1 ホストを、バージョン 4.1 Update 1 以降に更新します。ナレッジベースの記事
KB2009586 を参照してください。
n vSphere 製品をインストールまたはアップグレードする前に、vSphere ネットワークのすべてのマシン
の時刻を同期します。vSphere ネットワーク上の時刻の同期 (P. 60)を参照してください。
n vCenter Server をアップグレードするシステムの完全修飾ドメイン名 (FQDN) が解決可能かどうか検証
します。FQDN が解決可能であることを確認するには、コマンドラインのプロンプトで
nslookup your_vCenter_Server_fqdnと入力します。FQDN が解決可能な場合は、nslookupコマンドに よって、ドメインコントローラーのマシンの IP と名前が返されます。
n vCenter Host Agent Pre-Upgrade Checker を実行します。
n 旧バージョンの vCenter Server のインストールパスは、ADAM/AD LDS (Microsoft Active Directory
Application Mode)のインストール要件と互換性が必ずあること。インストールパスには、ASCII 以
外の文字、コンマ(,)、ピリオド(.)、感嘆符(!)、ナンバー記号(#)、アット記号(@)、
パーセント記号(%)のいずれの文字も含むことはできません。旧バージョンの vCenter Server がこ の要件を満たしていない場合は、vCenter Server を新規インストールする必要があります。
n vCenter Server システムの SSL 証明書をバックアップしてから、vCenter Server 5.5 にアップグレード します。SSL 証明書のデフォルトの場所は、%allusersprofile%\VMware\VMware VirtualCenterで す。。
n すべての vSphere HA クラスタで SSL 証明書のチェックが有効であること。アップグレード時に証明
書のチェックが有効になっていないと、HA はホストでの構成に失敗します。インベントリパネルで vCenter Server を選択します。管理タブと一般サブタブを選択し、SSL 設定フィールドが vCenter には検証済みの SSL 証明書が必要ですに設定されていることを確認します。
n アップグレードする vCenter Server 4.x 環境に Guided Consolidation 4.x がある場合は、Guided Consolidation をアンインストールしてから vCenter Server 5.5 にアップグレードしてください。
n vCenter Server のインストールの前に、VMware 証明書サービス、VMware ディレクトリサービス、
VMware ID 管理サービス、VMware KDC サービス、および tcruntime-C-ProgramData-VMware-cis-runtime-VMwareSTSService といった vCenter Single Sign-On のサービスが開始していることを確認し ます。
n Windows でシンプルインストールを実行した場合、またはカスタムインストールに含まれる個
別の Windows システムに vCenter Single Sign-On サーバをインストールした場合は、開始 > コン
トロールパネル > 管理ツールの順に選択します。サービスをクリックし、実行中のサービスを確
認します。
n vCenter Single Sign-On が vCenter Server Appliance で実行されている場合は、アプライアンス管 理インターフェイスを使用します。VMware ナレッジベースの記事 KB2054085 を参照してくださ い。
n ACSII 以外の文字を含んでいないユーザー名を使用して、ホストマシンに管理者グループのメンバー
としてログインする必要があります。
ネットワークの前提条件
n vCenter Server の IP アドレスで照会されたときに、DNS の逆引き参照で完全修飾ドメイン名が返され
ることを確認します。vCenter Server をアップグレードすると、インストーラが vCenter Server の完全 修飾ドメイン名を IP アドレスから検索できなかった場合、vSphere Web Client をサポートしている Web サーバコンポーネントのインストールが失敗します。リバースルックアップは PTR レコードを 使用して実装されます。PTR レコードを作成するには、vCenter Server ホストのオペレーティングシ ステムのドキュメントを参照してください。
n vCenter Server に、手動設定した(固定) IP アドレスではなく DHCP を使用する場合は、vCenter
Server のコンピュータ名がドメイン名システム(DNS)内で更新されていることを確認します。これ
をテストするため、コンピュータ名に対する ping を送信します。たとえば、コンピュータ名が host-1.company.comの場合、Windows コマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。
ping host-1.company.com
コンピュータ名を ping 送信すると、その名前が DNS でアップデートされます。
n ESXi ホスト管理インターフェイスが、vCenter Server とすべての vSphere Web Client から有効に DNS 解決されていることを確認してください。vCenter Server が、すべての ESXi ホストとすべての vSphere Web Client から有効に DNS 解決されていることを確認してください。
n Active Directory を ID ソースとして使用している場合は、正しくセットアップされていることを確認
します。vCenter Single Sign-On サーバホストマシンの DNS には、Active Directory のドメインコン トローラのルックアップエントリとリバースルックアップエントリの両方が含まれている必要があり ます。たとえば、mycompany.com に対する ping 送信では、mycompany のドメインコントローラの IP アドレスが返されます。同様に、その IP アドレスに対するping -aコマンドは、ドメインコントロー ラのホスト名を返します。名前解決の問題をホストファイルを編集することによって訂正しようとし ないでください。代わりに、DNS サーバが正しくセットアップされていることを確認してください。
Active Directory の構成の詳細については、Microsoft の Web サイトを参照してください。また、
vCenter Single Sign-On サーバホストマシンのシステムクロックは、ドメインコントローラのクロッ
クと同期する必要があります。
すべての vCenter Server データベースの前提条件
n データベースサーバが vCenter Server でサポートされていない場合、サポート対象バージョンにデー タベースをアップグレードするか、サポート対象バージョンにデータベースをインポートします。サ ポートされるデータベースアップグレード (P. 59)を参照してください。
n アップグレードを開始する前に、vCenter Server データベースの完全バックアップを実行します。
DBO ロールの削除を選択する場合は、DBO スキーマにあるすべてのオブジェクトをカスタムスキー マに移行できます。詳細については、VMware のナレッジベースの記事
(http://kb.vmware.com/kb/1036331)を参照してください。
n vCenter Server データベースで使用するログイン証明書、データベース名、およびデータベースサー バ名が必要です。データベースサーバ名は、通常は vCenter Server データベースの ODBC システム DSN (データベースソース名)の接続名です。
n サポートされるデータベースアップグレード (P. 59) を確認します。