ゴ
となるR−1(κ)の成分E1,_,Elqの最小個数のものを考える。この時, E1,_,Eq
はR『1(κ)のすべての成分であると主張できる。このことを示すために,Qは
R}1(κ)の別の成分であると仮定し,.E=.EI U…U−Egとする。この時, Eと QはR−1(κ)の互いに素なコンノぐ外部分集合である。Ne㎜an[11,定理5.6, p.82]より,R−1(κ)のコンパクト部分集合AとBが存在し,
ノ4UB=R−1(K), ノ4∩B=の, Q⊂/1, E⊂B (2.11)
となる。Oo∈R−1(D)と仮定してよい。この時,みとβは0の互いに素なコンパ
クト部分集合である。従って,それぞれが有限個のジョルダン(Jordan)曲線で境界をつけられている有限個の成分Ωゴをもつ有界な開集合Ωを見つけることができ,Ω は
.4⊂Ω, β∩Ω=の, ∂Ω∩(、4UB) (2.12)
を満たす。(2.11)より,
∂Ω⊂R−1(P) (2.13)
が従う。
今,ΩQを連結集合Qを含むΩの成分とする。(2.10)と(2.11)を用いると,各r に対して,
∂鱈⊂E⊂B
が従う。よって,(2.12)より,ΩQと∂鱈は互いに素であることがわかる。ΩQは弧
状連結であるので,ΩQ⊂鵬か,または,ΩQ∩鱈=ののうちのどちらかが成り立
つ。ΩQ⊂妬が成り立つならば,G⊂ΩQ⊂露⊂況一1(o)
となり,Q⊂芹1(κ)に矛盾する。従って,ΩQは各砥と互いに素である。各面 は開集合なので,ΩQの閉包はU蕗と互いに素であると結論できる。
ア
このことの結果として,ΩQの各有界成分(ジョルダン(Jordan)曲線)物は,ある 単連結な領域5mに含まれる。というのは,(2.13)より,ッゴはR−1(D)に含まれる
からである。よって,物の一方は3mに含まれるが,もう一方はπ1(κ)と各砿 に含まれる。従って,払の中の任意の之1とQの中の任意の之2に対して,
η(%9,21)=η(%,22)
が成り立ち,そして,ゆえに,
η(∂ΩQ,z1)=η(∂ΩQ, z2) (2.14)
が成り立つ。ここで,一般に,η(7,2)はzのまわりのッの回転数を表す。今,
ΩQ={z∈σ:z¢∂ΩQ,η(∂ΩQ,z)≠0}
であるので,(2.14)より,z1∈ΩQ。しかしながら,このことは,ΩQと払は互いに 素であるという事実に矛盾する。従って,そのような成分Qは存在しない。よって,
R 1(κ)一E、U…UE,
であることを証明した。
R−1(κ)はコンパクトなので,各Eゴもコンパクトであり,ゆえに,E(動)もコ ンパクトである。従って,R(Eゴ)はんの閉部分集合である。各R(Eゴ)が1(にお いて相対的に開集合であることを示そう。というのは,各R(Eゴ)がんにおいて相 対的に開集合であることが示されたならば,κは連結なので,R(.Eゴ)=んである
ことがわかり,よって,q≦dが従い,一R−1(κ)は高々4個の成分をもつことが示 されるからである。
R(Eゴ)がんにおいて相対的に開集合であることを示すために,R(Eゴ)の中の任 意のくをとり,ζ=E(ω),ω∈.Eゴとする。 E−1(κ)は有限個の成分しかもたない ので,別のどの瓦とも共通点をもたないωの近傍ノVを見つけることができる。こ
の時,
κ∩R(A/)=R(Eゴ∩ノv)⊂R(Eゴ)
なので,R(Eゴ)はんにおいて相対的に開集合であることが従う。 □
3.1 周期点の分類
本節では,有理写像Rの周期点の体系的でかつ詳細な吟味を行う。Rの不動点ζ
は,ζにおけるEの乗数m(R,ζ)により分類される(1.6節参照)。ζにおけるR の乗数m(R,ζ)は共役不変量であるので,ζはσに含まれると仮定してよい。従っ て,m(R,ζ)=R,(ζ)。不動点の分類は純粋に局所的な問題であるので,不動点の分 類を任意の解析関数に適用する。そして,特に,有理写像の局所的な逆写像が存在 するときは,不動点の分類を有理写像の局所的な逆写像に適用する。定義3.1.1 σの中のζは解析関数!の不動点であるとする。この時,ζは,
(1)! (ζ)=0のとき,超吸引的である,
(2)0<i! (ζ)1〈1のとき,吸弓1的である,
(3)1! (ζ)1>1のとき,反発的である,
(4)∫ (ζ)が1のべキ根であるとき,有理的に中立的である,
(5)1∫ (ζ)1=1だが,! (ζ)は1のべキ根ではないとき,無理的に中立的である という。
【注意】 (1)と(2)の区別は,超吸引的不動点は!の臨界点であるのに,吸引的不 動点は臨界点ではないことである。従って,ζが吸引的であるときは,!はζの近
くで局所的な逆写像をもつが,ζが超吸引的であるときは,!はζの近くで局所的 な逆写像をもたない。ところで,(1)と(2)の場合を結合したときは,ζは(超)吸引 56
的であるということにする。同様に,(4)と(5)の場合を結合したときは,ζは中立 的であるということにする。中立的不動点ζに対して,ζの近くでの∫の最良の線 形近似は,ζのまわりの回転であり,(4)と(5)の区別は,この回転が,有限位数をも つか,無限位数をもっかのどちらかを単にいう。
点ζが有理関数Rのある反復Rmの不動点であるとき,ζはRの周期点であ
るという。そのような点ζに対して,ある正の整数πが存在し,
ζ,1宅(ζ),R2(ζ),...,Rπ一1(ζ) (3.1)
は相異なるが,餅(ζ)=ζとなる。(3.1)における点の有限集合をζのサイクルと
いい,整数πをζの周期という。もちろん,Rの不動点は周期1の点である。もっ
と一般的にいうと,くが周期ηをもっための必要十分条件は,ζは,Rηの不動点で あるが,Rπより低位数の反復の不動点ではないことである。周期ηの周期点ζは,郡の不動点として分類されるが,このことよりもう少し
多くのことが成り立つ。共役化により,サイクルはOoを含まないと仮定してよい。そして,
ζ7π=1〜m(ζ), η⑦=0,1,2ラ._,
とする。よって,蘇+η=ζ㎜。連鎖比のη回の適用により,
れ ユ
圃 (くm)一R (Rη一1(ζ祝))・R (Rπ一2(ζm))…R (ζm)¶R (Rた(ζ鵬))
た;0 となる。更に,ζ鵠=Rm(ζ),ζm糎=ζm,ζπ=ζより
れ ユ
HR (R鳶(ζm))一R (ζm)・R (ζm+・)…R (ζ魁耐)
た=0
=R (ζ0)・R (ζ1)…R (ζη_1)
れ ユ
=rlR (ω
ゐ=0となる。このことから,導関数(Bπ) はサイクルの各県において同じ値をもつこと が従い,よって,各点くゴは,サイクルの中の他の任意のζ鳶とちょうど同じように 分類される。このことの結果として,定義3.1.1の分類をサイクルへ拡張すること
ができる。
点くは周期的ではないが,ある像R㎜(ζ)が周期的であるとき,ζはRのもとで
前周期的であるという。この場合,ある正の整数mとηが存在し,
ζ,R(ζ),R2(ζ),...りRm(ζ),...,R卿一1(ζ)
は相異なるが,Rm+π(ζ)=R㎜(ζ)となる。ほとんどの周期点は前周期的な点と付随 していた。
例3.1.2 Rが多項式22−2のとき,
0,R(0)=一2, R2(0)=2,1宅3(0)=2, R4(0)=2,…
となり,原点は多項式z2−2の前周期的な点である。
3.2 周期点の存在
有理写像Rの周期πの周期点を見つけようとするとき,自然に
Rπ(z)=z (3・2)
の解を計算する。方程式(3.2)のどの解も周期的であるはずだが,必ずしも周期ηの 周期点であるとは限らないかもしれない。というのは,方程式(3.2)の解はすでにもっ
と早いある反復Rm, mくπによって固定されているかもしれないからである。
例3.2.1 R(2)=22−zのとき,
R2(之)一2=之4−223=z3(z−2)
となり,一方,
R(2)一2=之2−2之=2(2−2)
となるので,R2(の=2のすべての解は, R(2)=2の解でもある。従って,このR に対して,周期2の周期点は存在しない。
例3.2ユより,存在の問題が提起される。すなわち,例えば,有限個の周期点のみ をもつ有理関数は存在しうるのか。その答えはいいえである。実際に,大多数の場 合,与えられた周期の周期点は存在し,多項式に対して,その状況は特に著しい。
定理3.2.2 −Pを次数が少なくとも2の多項式とし,一Pは周期ηの周期点を
もたないと仮定する。この時,η=2でかつPは2ト→22−2と共役である。
この証明は3.8節で述べる。要するに,例3.2.1において与えられた例は,共役性 を度外視して,この型の唯一の例である。有理関数に対する対応する結果もまた存
在する。
定理3.2.3 Rを次数d≧2の有理関数とし,Rは周期ηの周期点をもたな
いと仮定する。この時,対(d,η)は,対
(2,2), (2,3), (3,2), (4,2)
のうちのどれか1つである。更に,そのような各対に対して,周期をもたないよ うな有理関数が存在する。
【証明】
Baker[18,定理3]参照。
例3.2.4 (Baker[18]参照)
(・)恥)一・+@一1
P望一1),ω一・xp(聖)のとき・Rは周期3の周期点
をもたない,
之3一ト2
のとき,Eは周期2の周期点をもたない,
(2) 1宅(2)=
322
(3圃・)晃撃3)のとき,Rは周期2の漏壷もた帆
定理3.2.3により,例えば,すべての有理関数は周期4,5,6,...,の周期点をもつ こと,そして,次数が5以上のすべての有理関数はすべての位数の周期点をもつこと が従う。大ざっぱに言って,ある有理写像が周期πの周期点をもつことができない ならば,Rη(の=zのすべての解は, nより小さくかつηを割り切るある鵬に対す る方程式Rm(z)=之の解でもなければならない。このことは,上の2つの結果によ
りめったに満足されないRの係数に,強い代数的な制約をおいている。
定理3.2.3は,いくつかの例外的な対(d,η)が生じるという点で,定理3.2.2よ り弱いということばかりでなく,例外的な対(d,η)によって必ずしも例外的な写像 一Rの唯一の共役類が決定されないという点で,定理3.2.2より弱いということもま たいえる。
反復RPが恒等写像とならない,すなわち,有理回転でないメービウス(M6bius)
変換のときは,例1.4.1より,周;期点の集合は有限集合である。今,次数:4≧2の各 有理写像に対する周期点全体の集合は無限集合であることが,次の推論からわかる。
Rは次数d≧2の有理関数で,周期p,pは素数,の周期点をもたないと仮定する。
この時,躍(勾=zのすべての解ζは,ある周期ん,南くpかつ鳶はpを割り切る,
の周期点である。従って,た=1であり,ζはそれ自身Rの不動点である。RとRP はそれぞれd+1個と潔+1個の不動点をもつので,Rがくにおいてもつ不動点よ
りも多くの不動点をRPがζにおいてもつようなRのある不動点ζが存在しなけれ
ばならない。そして,系1.6.9より,この時,R (ζ)≠1であるが,(Rノ(ζ))P=1で
ある。最後に,擢㈲=2の解ζがRの高々d+1個の不動点と一致するようなp を除くすべての素数pに対して,有理関数Rは素数の周期pの不動点をもつ。素
数全体は無限集合なので,よって,周期点は無数にある。Rが周期2の周期点をもたない2次の多項式のとき,上の推論より,共役性を度
外視して,R(0)=0, Rノ(0)≠!,(Rノ(0))2=1なので, R,(0)=一1とわかる。従っ て,R(2)=αノーzとなり,うまくスケールを変換することにより, R(の=α22−2 は例3.2.1における多項式之2−2と共役であることがわかる。
3.3 (超)吸引的サイクル
ζは有理写像Rの(超)吸引的不動点であると仮定する。この時,lRノ(ζ)1<1な ので,ある正数α,lRノ(ζ)1〈α〈1が存在し,そして,αを中心とするある円板D が存在し,Dにおいて,
lR(2)一ζ1=IR(z)一R(ζ)i〈ψ一ζ1
となる。このことより,盲射はDをそれ自身の中へ写すことがわかる。従って,
Dはファトゥ集合F(R)に含まれ,D上で一様にRη→ζ。ピタリ(Vit翫li)の定理
(定理2.3.1)より,ζを含むF(E)の成分上で局所的に一様にRπ→ζとなり,定
理2.1.7より,任意の反復Rqに対してF(Rり=F(R)であるので,次の定理を
得る。
定理3.3.1 {ζ1,...,ζq}をRの(超)吸引的サイクルとする。この時,各も はファトゥ集合F(R)のある成分Fゴに含まれ,η→Ooのとき,.Fゴ上で局所 的に一様にRηq→窃。
定理3.3.1を考慮して,ある用語を導入する。Rの(超)吸引的不動点ζが与えら
れたとき,ζを含むF(R)の成分を局所鉢または直接鉢という。従って,2が局 所鉢Bのある肖像R−m(B),m≧0,に含まれるとき,正確にRη→ζとなり,そ
のようなzの集合をζに対する鉢または安定集合という。もっと一般的に言うと,(超)吸引的サイクル{ζ1,_,ζg}の局所鉢は,定理3.3.1におけるように,F(R)の