第 3 章 高機能湿式エッチング技術の開発
3.2 枚葉回転湿式前処理による CMP 工程における膜の平坦性の改善
3.2.3 実験結果
3.2.3.2 STI 素子ウェハの膜厚補正による平坦性への効果
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図 3.2-9. 凹凸複合型HDP CVD酸化膜の補正前後の膜厚分布。白丸:堆積後、黒四角:補正
後。
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図 3.2-10. STI素子に埋め込まれたHDP CVD酸化膜の補正前後の膜厚分布。白丸:堆積後、
黒四角:補正後。
更に、窒化膜を CMPで研磨した結果を図 3.2-11および、図 3.2-12に示す。図 3.2-11は STI 素子におけるアクティブ上の窒化膜の膜厚分布を示している。ここで、膜厚補正前の 窒化膜厚分布は凹型であった。
膜厚補正を行わずに CMP研磨を行った場合、CMP前の窒化膜厚分布に反映して膜が除 去されるため、ウェハ中心部の窒化膜厚は外周部よりも薄い。しかし、膜厚分布が補正さ れた後に CMP 研磨を行った試料では、研磨後の窒化膜厚はウェハ径方向でほぼ一定にな った。CMP後の膜厚均一性は補正無の6.4%と比較し2.8%と半分以下に大きく改善された。
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図 3.2-11. CMPにて平坦化された後のSTI素子アクティブ上の窒化膜の膜厚分布の比較。
白丸:補正有、黒四角:補正無。
図3.2-12にCMP研磨後のSTI素子におけるトレンチ上のHDP酸化膜の膜厚分布の膜厚
補正による効果を示している。ここで、膜厚補正前の HDP 酸化膜厚分布は凹型であった。
その結果、膜厚補正を行わずに CMP研磨を行った試料では、均一性は9.1%であったの に対し、膜厚分布が補正された後に CMP 研磨を行った試料では、酸化膜厚はウェハ径方 向でほぼ一定になり、均一性は 6.8%とアクティブ上の窒化膜厚の均一性の結果と同様、
ウェハ中心部と外周部の膜厚差が大きく改善されている。表3.2-1にCMP研磨後の補正有 無での均一性比較をまとめる。実際のSTI素子上の窒化膜、HDP酸化膜の均一性は、膜厚 補正を行うことにより劇的に改善されている。これらの結果は、本技術を CMP による平 坦化工程の前工程として適用することにより、ディッシングやエロージョンを確実に抑制 できることを示唆している。
また、ここでは CMP研磨前の HDP酸化膜厚分布を均一化し、CMP研磨後の膜厚分布 を向上できる例を示したが、CMP による研磨分布も考慮に入れ、研磨分布を相殺するよ うにHDP酸化膜分布を補正することにより、更なるCMPによる平坦化を向上させること ができる。
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図 3.2-12. CMPにて平坦化された後のSTI素子トレンチ上のHDP CVD酸化膜の膜厚分布の 比較。白丸:補正有、黒四角:補正無。
表 3.2-1. HDP CVD酸化膜と窒化膜のCMP平坦化後の膜厚均一性の比較