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RCC-ERI

ドキュメント内 質の高い大学教育推進プログラム (ページ 129-150)

日本感染症共同研究センター(RCC-ERI)でHIVを含むウイルスや細菌によ

Subtypeの豊富さ④耐性菌出現率の高さに関する講義を受け、HIV治療薬、

ワクチン開発の現状と展望を学んだ。

PReMA

タイにおける医療事情

■国内の医療機関へのアクセスについて

①公的な機関(CSMBS)

②私的な機関(SSS)

③一般の機関(UCS)

利用者

①個人営業、働いていない人:NHSS→4千7百万人、0-65歳

②企業:SSS→9百万人、15-60歳

③公的機関、国家公務員:CSMBB→7百万人、0-65歳

■医療機関の設置状況

①公的部門:75%(内訳:PCU、公的病院)→公的病院は頭割料金

②私的部門:25%(内訳:私的病院20%、一般診療所5%)→無料で受診

■医師の内訳 Total:39,300

公的機関:23,500人(内訳:医師:12,500、軍医:2,000、教育職:4,000、研修医:

4,000、その他1,000)

私的機関:5,000

職に就いていない:4,200 海外赴任、転職:5,000 病気:1,600

■医薬品の供給状況

製造業:5% :政府→調剤、製薬会社、

95%:私的→地域のドラッグストア、国営のマルチドラックストア

■医療産業の概要

医薬品の供給:直接分配、代理分配

流通経路 →顧客サービス、販売・市場、供給連鎖 ↓ ↓ ↓

医院/PCU 薬局、卸売 病院 5% 20% 75%

【質疑応答】

Q1:OTCについて:

Dangerous Durg : 抗生剤など薬剤師が販売指導。一般販売できるOTCもあ る。

Q2:市場の上位を占める薬品:

感染症治療薬(HIVなど)が一番市場にあり、続いてタイでも生活習慣病が増 加傾向にある。

以上、タイの医療事情について学んだが、経済面も含め数字を多分に提示して

ることができた。

マヒドン大学(薬学部、付属薬局、付属病院)

マヒドン大学の病院、薬局などを訪問・見学し、タイでの医療の実際、日本との 違いなどについて調査した。

マヒドン大学付属病院ではMr. Wasun Chantratita,ph,Dによる講義を受けた。病 原体と宿主の相互作用およびAIDS治療にかかる医療費に関連して、First-line ARV 治 療 (NVP200mg+d4T30mg+3TC150mg) か ら 耐 性 ウ イ ル ス の 出 現 で Second-line ARV治療に移行することによる、2~9倍の医療費増加からも First-line ARV治療の重要性を述べていた。またSNPをマーカーで検出すること によりオーダーメイド治療の導入を進めている研究の紹介およびHIV患者を治 療することで患者のQOLの改善および余命が延長した例の説明を受けた。自己 紹介と簡単な質疑応答の後、病院内におけるCOBAS TaqManを用いた血中の HIV量の測定、TRUGENE HIV-1を用いた耐性ウイルス検出など実際に臨床で 用 い ら れ て い る 最 新 の 機 器 類 の 見 学 と 説 明 を 受 け た 。 High throughput, automated DNA sequencerを使用するなど用いられている技術の高さを知るこ とができた。HIV患者は定期的に血液検査を行い、耐性ウイルスが検出されると それをもとに用いるARVを変え、治療効率を高める取り組みがなされていた。日 本のHIV検査技術と同等かそれ以上であるような印象を受けた。

最終日のディスカッションでは、タイと日本それぞれのAIDS予防のために行っ ている政策の長所を確かめ合って、互いの国がこれから先、どのようなAIDS対 策を行っていくべきかについて話し合った。

タイでは、薬物使用者が日本に比べてとても多く、薬物を摂取する際に使用 する注射器の使い回しが原因で、AIDSに感染する人がたくさんいる。このような 感染を防ぐためには、日本のように、警察が薬物摂取者を厳しく取り締まる必要 があるという結論になった。

一方、日本は先進国の中で唯一、AIDSの患者数が増えている国だ。なぜ、

日本では患者数が増えるのか話し合った結果、タイのように国をあげて、AIDS の予防活動・教育を行っていないからではないかという考えに至った。日本で は、小中高においてAIDSに関する教育を行っている学校とそうでない学校があ り、また、予防活動も行われてはいるものの、活動の情報がほとんど入ってこな いのが現状だ。一方、タイでは学校の教育課程において必ずAIDSに関する授 業があり、また、コンドームの無料配布といった国による政策が行われており、

そのため、国民のAIDSに対する関心は高く、予防につながっているといえる。

AIDS患者が増えている日本においてもこのような教育・活動を、同様に行う事 が、新規のAIDS患者を増やさない手段になるという結論に至った。

このように、互いの国の良い所を見習い、自国に活かす事が大切であるとい う事をこのディスカッションを通じて学ぶ事ができた。

ディスカッションの後マヒドン大学内にある薬局を見学した。調剤薬局

で薬剤師がおり一般医薬品の他にOTC医薬品の販売も行なっていた。

海外研修エッセイ

(この研修で学んだ こと、感じたこと等を 自由に記入してくだ さい。写真などを盛 り込んでも構いませ ん)

大阪大学バンコク教育研究センターを訪問後、Japan Foundation Bangkok Centerで開催されたGLOCOLバンコクセミナーに参加し、タイにおける感染症・

HIVの現状、HIV研究の現状、NGOによるHIV撲滅のための活動などに関する講 義を受けた。現地でお話を伺うことで最新の情報を詳しく得ることができた。

NGOのSWING方がキャンペーンで実際に使用されたコスチュームを見せてくだ さり、積極性が伺えた。

カウンターパートであるマヒドン大学薬学部にて、マヒドン大学薬学部の学生 及び教員と本プログラム日程を確認し、自己紹介を行った。コミュニケーション は基本的に英語で行いお互いに苦労したものの学生同士ということもありすぐ に友好関係を築くことができた。

AIDS重症患者のケアを行っているWat Prabat Nampuを訪問し、寺院が AIDSのホスピスを立ち上げた経緯や、AIDS患者に対するケアの仕方などを調 査し、施設内の見学を行った。タイにおけるHIV治療の現状や医療制度などに ついても説明いただき、日本との違いについて議論した。お寺といってもほぼ日 本のホスピスのようで治療も医師の処方箋のもとで処方された薬による治療を 行なっていた。入所希望者が後を絶たないらしく入所者の方もとてもリラックスし て過ごされた。中にはAIDS患者というのにもかかわらず飼い犬を連れてきてい る方もおり、本人の精神状態を考慮してあえて認めているといった話が印象的 だった。議論にもなっていた患者さんの献体が展示されており、衝撃的だったが AIDS患者数の増加を食い止めたいという強い思いが伝わってきた。

《単身入居施設》

RCC-ERIを訪問し、研究所の概要を講義していただくとともに、P2、P3の実験 施設を見学した。実験設備は最新で阪大とほぼ同じレベルだった。見慣れた機 器類も多く快適に研究活動がなされている印象だった。また、AIDS患者の世 界・タイ・日本での推移や年齢層などHIV/AIDSの概要、さらには、ウイルス感染 のメカニズムやAIDS治療のための抗ウイルス薬の作用機構・問題点などに関し ても講義いただいた。その後、マヒドン大学薬学部の学生と大阪大学の学生で グループを作り、HIV・AIDSに関する意見交換を行い、HIV感染予防に対する両 国の違い、医療制度の違いなどに関してディスカッションした。

タイにおける医薬品流通を行っている企業PReMAでは、タイの医療制度や医

療費、薬品のシェア、薬品の販売に関して調査した。実際に業務に携わってお

られる方の話をお聞きすることができ、わかり易く説明していただけた。

《PreMAにて》

マヒドン大学の病院、薬局などを訪問・見学し、タイでの医療の実際、日本と の違いなどについて調査した。臨床現場で使われているHIVの検査機器類のレ ベルの高さに驚いた。AIDS治療に関しては日本以上の技術があるように思え た。

その後、今回の研修のまとめとして、両国の学生でHIV/AIDSや感染症、医療 制度、HIV感染を防ぐための教育などに関して、情報交換・機論を行い、今後、

これらの問題に我々がどのように関わっていくべきかを討論した。

薬局

アンケート

本グラムに参加して、特に良かった点は何ですか。

実際に現地に行き調査を行なうことで、現地の施設や設備を視察し最新の情報を得ることがで きた。

研修中に何か困ったことがありましたか。

特になし。

訪問国の治安などはどうでしたか。また、留意すべきと思う点がありますか。

日本語で気軽に声をかけてくる人には注意が必要。

本プログラムに参加して、「健康環境」とはどういうことだと考えましたか。

私たち一人ひとりが意識していく中で達成されるもの。

本プログラムに対する意見・要望などがあれば記述してください。

とても充実した研修だった。

組織的な大学院教育改革推進プログラム「健康環境リスクマネージメント専門家育成」

応用環境生物学特別講義 海外研修プログラム

海外研修報告書

学籍番号

27D10014

(平成22年10月14日作成)

(ふりがな) 氏 名

かねだ ひろかず

金田 洋和

生年月日(西暦) 1987年 3月 25日生

性 別

所属

薬学 研究科・学部 応用医療薬科学 専攻

応用環境生物学 研究室 博士前期課程1年次

研修先

国・都市 タイ

主な訪問機関

①The Japan Foundation Bangkok Center

②Wat Prabat Nampu

③Research Collaboration Center Emerging and Re-emerging Infections(RCC-ERI)

④PReMA

⑤マヒドン大学附属病院

研修期間 2010年 9月 19日 ~ 2010年 9月 25日 ( 7日間)

研修内容 及び その他活動内容

①The Japan Foundation Bangkok Center

大阪大学バンコク教育研究センターを訪問後、Japan Foundation Bangkok Center にてGlocol Bangkok Office Seminar Series 2010に参加。Dr. Prasert ThingcharoenのタイにおけるHIVおよびの歴史と現状に関する講演、武田 直和RCC-ERI特任教授による「パンデミック・インフルエンザ」の講 演、そして現地のNGOである「SWING」によるセックスワーカーに対 する民間レベルでの取り組みに関する講演を聴いた。この研修シリーズの初 日でタイにおけるHIVやその他感染症に関する知識の再確認とその現実 を目の当たりにすることができ、非常に有益な時間であったといえよう。

②Wat Prabat Nampu

ドキュメント内 質の高い大学教育推進プログラム (ページ 129-150)

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