委託している医療機関からの相談です。
生後2か月から7か月までに小児用肺炎球菌ワクチンを開始したお子さんの場合、
「初回免疫の3回目は、生後12か月までに完了する」とあるが、2回目から3回目の間 隔があいて1歳を過ぎてしまった場合、どのように接種すればよいのか。
方法1 できるだけ早く3回目を接種し、60日以上あけて追加を接種する。
方法2 初回免疫は2回で終了したと考え、追加接種として1回接種する。
小児用肺炎球菌ワクチンの接種スケジュールを見ても、接種間隔があきすぎた場合 のことはなく、平成22年度版Q&A P.89 にも「それぞれの間隔はあまり神経質に なる必要はなく、要するに1歳になるまでに3回接種することが重要」とあって、この場 合どうすればよいのかよく分かりません。
当町の接種費助成は、「4回まで」となっておりますので、方法1でも2でも(あるいは 他の方法でも)自己負担が発生することはありません。
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次頁の「小児細菌性髄膜炎:原因菌別の年齢分布」をご覧ください。どの原因菌で もほぼ同じですが、肺炎球菌による髄膜炎(+その他の侵襲性肺炎球菌感染症)は 2 歳までが大半で、とくに 3 か月~12 か月のあたりが最も多いことがわかります。ですか ら標準的スケジュールでは2~6か月で開始し、1歳までに3回接種することが推奨さ れているのです。しかし、1歳以降は徐々に発生率が低くなりますが、およそ10歳以下 では散発的に発生しますので、標準接種スケジュールで接種できていなくても、接種 もれの者に対する接種方法も示されているわけです。
ここで、接種もれの者に対する接種(=キャッチアップ接種)についての効果が「キャ ッチアップ接種後の抗体濃度(米国)」に示してありますが、いずれの開始時期でも十 分な抗体上昇が得られることがわかります。すなわち、開始年齢に関係なく、すべて初 回3 回+1 回追加をする必要はないことがわかります。ご質問の主旨もそのあたりのこ とが関連していると思われましたので参考までにデータをお示ししました。
さて、お尋ねのケースでは、明確な答えは難しいのですが、2 回接種完了しておら れるようですが、次のように考えれば納得しやすいと思われます。すでに1歳を超えて いるのですから、今まで接種していない場合と同様に考え、できる限り早く 1 回接種し、
その60日以上あとにもう1回接種されればよいと思います。
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厳密に言えば、本当にあと 2 回必要か否かのデータはなく、明確なことは誰にもわ かりません。また現時点でどの程度抗体価が保たれているか見て判断することも考え られますが、現実的には抗体測定は無理ですし、たとえ現在の抗体価がわかってもそ の値でもう1回か2回か決めていくことは難しいと思います。ましてや、貴自治体では、
2歳までに4回の接種は公費負担を行うということに決めておられるのでしたら、ご提案 の方法1で接種するのが妥当と思います。今まで2回で副反応が出ていなければ、追 加の回数が複数でも問題ないと思います。昨今接種後の死亡例 4 例により、みなさん 不安に思われているでしょうが、国外の 2 億人以上の接種実績から副反応としての死 亡例の報告はなく、厚生労働省の速やかな接種再開対応を期待したいところです。
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