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O O 八)年に行った﹁ホスピス・

ドキュメント内 総研叢書 第07集 共に生き、共に往くために (ページ 117-126)

緩和ケアに関する意識調査﹂での︑﹁余命が一

i

二か月に限られていた場合の最期の過ご

し方の希望﹂(図

4 )

では︑自宅で過ごしたいという人が八

0

・一%にのぼるのに対し︑

そのうちの六一・五%は﹁実現は難しいと思う﹂と答えている︒﹁難しい﹂と判断させる

要因は︑医療的問題と介護の問題が大部分であろうが︑一般の方々の希望は在宅での看取

りにあることがうかがえる︒同様のことは﹁末期ガンで余命が余命が限られている場合に

送りたい療養生活﹂(図

5 )

からも見てとれる︒

一 一 ・ 四

仏教ホスピス選動

115一一一一一第四章

自宅で過ごしたいか (性別、年齢層別)

80%  100% 

余命が限られている場合、

図 4

0.2  0.2  0.2 

0.5 

0.5  40 60% 

20%  0

9.1  全体

10.3  男性

女性

20ft  30 40 50 60

‑自宅で過ごしたいし、実現可能だと思う

・自宅で過ごしたいが、実現はむずかしいと思う 口自宅では過ごしたくない

ロ分からない

無回答 70代以上

特定非営利活動法人日本ホスピス緩和ケア協会 HPより (http://www.hospat.orglresearch‑202.html) 

また︑多くの人が自分の最

後を自宅で過ごしたいと考え

ている理由については︑﹁残

された時間をどう過ごしたい

の回答にみるこ

か﹂

(図

6 )

とができる︒この中で一番高

い率(六

‑ 五

%)を示

した

のは﹁家族と過ごす時間を増

やしたい﹂という願いである︒

41

6

からわかること

は︑願いと現実には栽離があ

る︑ということである︒自宅

で過ごしたいが過ごせないと

いうのが現実であり︑その理

由は﹁(物心両面において)

末期がんで余命が限られている場合に送りたい療養生活 (性別、年齢層別)

80%  1

∞ %  

図5

60% 

A

最期まで自宅で療養したい

・自宅で療養し、必要になれば、これまで通っていた病院に入院したい 口自宅で療養し、必要になれば、 ホスピス病棟」ゃ緩和ケア病棟jに入院したい 園早い段階から、これまで通っていた病院に入院したい

図早い段階から ホスピス病棟」や「緩和ケア病棟」に入院したい 口分からない

無回答

37.6  40.2 

42.3  34.8 

32.2  52.2  47.1  40 20

"

"

  lIIIII  !!!!l 

I11III

111M  I&I!I 

'

lBl  lUI  aJ  5U  1m 

~I

0

特定非営利活動法人日本ホスピス緩和ケア協会 HPより (http://www . hospat. org/research‑207. html) 

家 族 に 迷 惑 が か か る

﹂ ( 図

7)

というものであろう︒病

院に入院すれば家族と過ごす

時間が減り︑また大部屋へ入

院した場合には家族に伝えて

おきたいことをゆっくりと伝

えることができない︑という

仏教ホスピス運動

ように図

6

の調査結果に挙げ

られた願いも叶えることが難

しくなっていく︒

医療者も医療的な施術とア

ド バ イ ス の 専 門 家 で は あ る

が︑﹁家族に迷惑をかけたく

ない﹂という問題は解決が難

しい側面があり︑心理的・精

117一一一一一第四章

80 

残された時間をどう過ごしたいか(複数回答) 20  40 

61.

ω 

54.9 

52.2  42.9  24.8  家放と過ごす時簡を増やしたい

家族や周りの人に大切なことを伝え ておきたい

趣味や好きなことをして過ごしたい これまでと変わらない生活スタイルで

過ごしたい

仕事やこれまで取り組んできたことを 片付けたい

気が動転して、わからなくなると思う これまでできなかったことに挑戦

したい

生きる気力をなくすと思う 宗教について勉強したり、信仰を深め

たりしたい

図6

分からない その他

0.8 

特定非営利活動法人日本ホスピス緩和ケア協会 HPより (http://www.hospat.org/research‑209.html) 

無回答

神的な支援を行︑つ専門的な立

場の人と協働しない限りは解

決できないと思われる︒この

ような場面において僧侶の役

割が求められているのではな

いだろうか(この点について

は後述する)︒

では余命がわずかになった

とき︑宗教者には何が求めら

れているのであろうか︒

これ

については﹁死に直面した場

合に心の支えになる人﹂(図

8 )

と﹁死に直面したとき︑

宗教は支えになるか﹂(図

の回答が参考となる︒

またはゆっくり死が理想と思う理由

20  80  100  一一‑‑‑,%

79.3  68.9  60 

46.

80.9 

ぽっくり死、

図7

40  家族に迷惑をかけたくないから

苦しみたくないから 寝たきりなら生きていても仕方ないから 痛みを感じたくないから 死期を知りたくないから きれいに死にたいから

dU100 

F

﹂日

1U J V

特定非営利活動法人日本ホスピス緩和ケア協会 HPより (http://www . hospat. org/research‑211. html) 

*図の題名は筆者による

まず︑図

8

の結果からは

﹁死に直面した場合に心の支

えになる人﹂として宗教者は

それほど高い位置を占めてい

ないことがわかる︒複数回答

でさえこのような現状である

ある日、心臓病などで突然死ぬ(N=726)

(寝込んでもいいので)病気などで徐々に弱って死ぬ(N=243)

ことは︑後に図叩で示す一般

の方々との葬儀の意義の感覚

のずれとともに︑僧侶として

充分に認識しておく必要があ

しかしながら︑ る

﹁信仰する宗教があるという

ことは︑死に直面したときに 図

9

では

心 の 支 え に な る と 思 い ま す

仏教ホスピス運動

119一一一一一第四章

死に直面した場合に心の支えになる人(複数回答)

20  40  60  80  1

∞ 

77.4  配偶者

子ども 友人

図8

i ・

2

5年調査

旦全堕到

ソーシャルワーカー

支えになる人はいない

特定非営利活動法人日本ホスピス緩和ケア協会 HPより (http://www . hospat. org/research‑212. html) 

か﹂という質問に対しては﹁わ

からない﹂と回答した人が四

三・四%いた一方で︑﹁なると

思う﹂と回答した人(三九・八

%)が﹁ならないと思う﹂と否

定した人三六・O%)を上回

って

いる

︒信仰する宗教が心の

支えになると考えている人は女

性に多く︑また年齢層が高いほ

ど多くなる傾向がみてとれる︒

すなわち︑﹁現状の宗教者には

期待はできない﹂が︑実は﹁自

分たちが死を間近にしたときに

心の支えとなって欲しい﹂とい

う潜在的な宗教に対する期待も

100% 

・なると思う・ならないと思う口分からない 無回答│

特定非営利活動法人日本ホスピス緩和ケア協会 HP (http://www . hospat. org!research‑213. html) 

死に直面したとき、宗教は心の支えになるか

20 40 60%  80% 

図9

0 全体

男性 女性 20 30

40

50

60 70代以上

感じられるのである︒

仏教ホスピス運動

121  第四章

一 一

・五﹁仏教ホスピス運動﹂H﹁ビハlラ﹂の登場

ピハ

lラ(︿医削片山)とはサンスクリット語で︑仏教またはジャイナ教の僧侶の宿舎や

道場を意味する︒一九八五年︑田宮仁氏叫によって︑西洋的な語との複合語であった﹁仏

教ホスピス﹂に代わることばとして提唱された︒田宮氏によれば︑ピハ

l

ラとは仏教を背

景としたターミナルケア施設の呼称でありで﹁ターミナルケアの問題に対し︑仏教の立

場から日本的な﹁看取り﹂のあり方を提示し︑実証していくこと﹂刊の必要性を強く感じ

てこの語を提唱したという︒

その後仏教界でも﹁ピハ

l

ラ﹂は広がりをみせ︑それにまつわる活動や研修も種々行わ

れてきた︒谷山洋三氏によればそれらの活動は︑狭義(提唱時の原義)・広義・最広義の

三つに定義することができる刊(例は筆者によ

る)

{狭義︼﹁仏教を基礎としたターミナルケア活動及びその施設﹂

例一長岡西病院ピハ1ラ病棟︑佼成病院緩和ケア内科︑あそかピハ

l

ラク

リニ

ック

︻広義}﹁老病死を対象とした︑医療及び社会福祉領域での︑仏教者による活動及びその施

例一浄土真宗本願寺派のピハ

l

ラ活動︑日蓮宗のピハ

l

ラ・ネットワーク

NPO

法人ピハlラ幻︑社会慈業委員会(ひとさじの会)︑等

{最

広義

}﹁

害援助︑青少年育成︑文化事業など﹃いのち﹄を支える︑または

についての思索の機会を提供する︑仏教者を主体とした社会活動﹂

例一浄土宗平和協会︑財団法人報思明照会による﹁いのちの電話﹂の活動︑全国青少年

教化協議会︑浄土宗膳典院︑アlユス仏教国際協力ネットワーク等

( N V N

)

﹃い

のち

﹁ピハlラ﹂が﹁仏教ホスピス﹂に代わることばとして提唱された当初の意図を具現化

した施設︑つまり狭義の意味の実践を行っている施設は三

か所ある旬以下︑その

三施設

について考察していく匂

一 一 一 . 

実践施設の概観

本論で概観する施設は︑①

医 療 法 人 崇 徳 会 長 岡 西 病 院 五 階 東

(ピ

l

ラ)病棟(以

下︑

長岡

西病

院)

財団法人大日本仏教慈善会財団あそか第

二診

療 所 あ そ か ピ ハ

l

1 2 3  

第四章仏教ホスピス遼動

ラクリニック(以下︑あそかピハl

ラク

リニ

ック

)︑

③立正佼成会付属佼成病院緩和ケア

内科ピハ

l

ラ病棟(以下︑佼成病院)の三施設である︒これらの施設に関して︑(こ概

要︑(

ドキュメント内 総研叢書 第07集 共に生き、共に往くために (ページ 117-126)