主一亙由~竺空空!竺戸女性へのヶア l
座長 跡上 富美 (東北大学大学院医学系研究科保健学専攻) P-6
「出産・育児準備行動尺度Jの妥当性 ・信頼性
0
萩 原 結 花 石 田 貞 代 山 梨 県 立 大 学 看 護 学 部{緒言]
妊娠期に出産や育児の準備を行うことは満足なお産や育児不安の軽減につながる。 出産や育児準備への支 援は母親の身体 ・心理 ・社会的支援に重要な役割を果たすものであるが、妊婦の実際の出産・育児の準備状 況や、準備に対する主体性を明確にした研究は少ない。本研究では、妊婦の出産 ・育児に向けての準備行動 を測定するための尺度を作成し、妥当性・信頼性を検証することを目的とした。
[方法]
調査期間中に了解の得られた東京近県の4 つの市町村乳児健診(生後 3~4 ヶ月)を受診する乳児の母親 678 名に、 2007 年 7 月 ~9 月まで調査した。 調査用紙には、対象の年齢、分娩週数、児の出生体重等の特性のほ
か、先行研究を参考に研究者が作成した出産・育児準備行動項目 (36項目)が含まれる。実施前に大学の 研究倫理審査委員会の承認を得て倫理的配慮を行った。研究の目的、方法、倫理的配慮等を文書や口頭で説
明し、同意が得られた者から郵送で調査用紙を回収した。分析には統計ソフトSPSS16.0を用いた。
[結果
1
305名から回答が得られ、回収率は45.0%であった。最終的な有効回答者数は272名、有効回答率は40.1
%であった。母親の年齢は3l.3:!:4.3歳、分娩週数は39.2:!:l.3週、児の出生体重は3069.4:!:372.5g。尺度 作成手順は構成概念妥当性をみるために、出産・育児準備行動項目を重みなし最小二乗法を用いてプロマッ
クス回転で因子分析を行った。0.15未満の共通性の低い1項目と、因子負荷量が3.0未満及びパターン行列が 2項目以下の項目、 9項目を削除し再度因子分析を行った結果、 26項目で5因子の尺度が作成された。第1因 子は 「お産の経過中の異常について知識を得た
r
妊娠経過の異常徴候について知識を得た」等の8項目で「妊娠・出産経過因子」と命名。第2因子は 「赤ちゃんの成長 ・発 達 に つ い て 知 識 を 得 た 産 後 の 休 息 の 必要性について知識を得た」等の6項目で 「児の状態 ・産後の身体状況因子」と命名。第3因子は 「育児技 術についての知識を得たJ
r
授乳についての知識を得たJ等の5項目で「育児・授乳因子Jと命名。第4因 子は 「家族に出産に対する要望を伝え、お産中の過ごし方について話し合った 育 児 の 役 割 に つ い て 家 族と話し合ったJ等の4項目で「出産 ・育児の調整・イメージ因子」と命名。第5因子は、 「妊娠中の体調管 理に注意した」等の3項目からなり、 「妊娠中の体調管理因子」と命名。
r
出産・育児準備行動尺度」の累 積寄与率は54.8%、因子の信頼性係数は順に、 0.90、0.88、0.82、0.75、0.75であった。[考察]
「出産・育児準備行動尺度Jの構成概念妥当性は因子分析を行い5因子は3項目以上からなり妥当性が認 められた。また、累積寄与率から、出産・育児準備行動という概念の5から6害IJ程度が説明されていた。各 因子の信頼性係数 (α係数)を求めて0.70以上で内的整合性が確認できた。
[結論]
「出産 ・育児準備行動尺度」の妥当性と信頼性は検証された。
394日本助産 学 会誌 23巷3弓(2010)
P-7
般演題
3月21日(日)第2日目 10: 30-11: 18 1階 ポ ス タ ー 会 場101
| ー 鵬 題 ( 第 掛 ) マタニティサイクルにある女性へのケアE |目 座 長 ー 谷 口 千 絵
m
本亦 卜字看護大学)「身体感覚活性化マザークラス」に参加した妊婦の気づき~アロマセラピーを通 し て ~
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佐 藤 繭 子 佐 藤 香 代 福 岡 県 立 大 学 看 護 学 部 女 性 看 護 学 / 助 産 学[緒言]
「身体感覚活性化マザークラス」は 1996年から実施され、身体感覚(視党 ・聴覚 ・嘆党 ・味覚 ・皮膚感 覚等)を刺激するljJで妊婦が身体で感じ、気づきを促す働きかけをしている。クラスは全 6回開催され、 3 回目に嘆党や皮l樽感覚を刺激するアロママッサージを行っている。今回は、アロママッサージにより妊婦が
どのような気づきを得たのかを明らかにする目的で研究を行った。
•
[方法
1
2008年2月のクラスに参加した妊婦}9:1",がぺアになり、照明を落し癒しの音楽をかけ、好みのアロマオ イルを用い、相手の希望する身体個所へ交互にマッサージを行った。その後30分間感じた事を自由に話り あった。内容は了解を得て録音し、逐語録を作成した。得られたデータは質的帰納的に分析しカテゴリー化
した。倫理的配慮として、口頭及び文書にて研究目的・方法、匿名性、途中辞退が可能である等を説明し同 意の罪名を得た。
[結果
l
アロママッサージ後の身体感覚について、受け手から [潟かい
J
[からだがほぐれ、すっきりする]、施術 者から [解放される]、両者から [手から気持ちが伝わるJ
[気持ちがいいJ
[癒される1
[胎児がリラックスし、喜ぶ
J
[癒される場]というカテゴリーが摘出された。[考察]
受け手からの [温かい
J
[からだがほぐれ、すっきりする]は共に身体感覚の気づきであり、マッサージ による皮府刺激が、身体商の「快」への気づきを促したと考えられる。共通のカテゴリーは5つで、 [手から気持ちが伝わる]ではマッサージは一方的なものではなく、相互の エネルギーの交流による効果が認められた。 [気持ちがいい]は、マッサージにより皮府感覚として感じた 気持ちよさは、身体面だけでなく精神面にも影響が認められた。 [癒される]は、施術者から『相手から感 じるものによって自分も癒される』、受け手から『マッサージを受けて深く癒される』等と述べ、両者に癒 しの効果が認められた。 [胎児がリラックスし、喜ぶ]は、このクラスでは毎回胎児との対話の時間を持つ が、アロママッサージは胎児とのコミュニケーションを容易にすると考えられる。 {癒される場]では香り と温かさ、 H音さと音に身体が包みこまれる異次元の空間を自JIることが、身体感覚を活性化し感性が研ぎ澄ま されると考えられた(佐藤.2005)。
施術者の [解放される]は、マッサージにより受け手に触れることによって受け手の気持ちが手から伝わ り、その気持ちによって自らも癒され、施術者の気持ちが解欣されたといえよう(佐藤.2005)。
[結論]
「身体感覚活性化マザークラス」におけるアロママッサージは、手から伝わるエネルギーの交流、果次元 の空間の形成、身体・精神面へのリラックス ・癒しの効呆により身体感覚が活性化し、胎児とのコミュニケ ーションなど妊財の気づきを促進する。
j.jpn.A田d.Midwi.fVo.l23. No.3,March 2010 395
I
3月21日(日)第2日目 10:30-11 :18 1階 ポ ス タ ー 会 場101
| ー 鵬 題 ( 第2群) マタニテイサイクルにある女性へのケアE 座 長 谷 口 千 絵 (日本赤十字看護大学)
P-8
f身体感覚活性化マザークラス」体験が女性の生き方に与える影響
O
佐藤香代II 森純子 II 山本有紀子2)1)福岡県立大学看護学部女性看議学/助産学
2 )
福岡県立大学ヘルスプロモーション実践研究センター[緒言
1
l'者らは、「身体感覚活性化」に焦点を当て五!惑を刺激することで妊婦が自らの身体を感じとることをめ ざした「身体感覚活性化マザークラスJを実践し 14年が経過した。 200名以上の女性がこのクラスから巣 立ち、母親となり育児を経験している。参加者の満足度は高く、その後の妊娠時にも再度参加する等、リピ ーターも多い。よってこのクラスは、出産 ・育児、さらにその後の妊娠や生き方にも、何らかの影響を与え ていると考えられた。そこで本研究は、「身体感覚活性化マザークラスJ参加体験が、その後の女性の生き 方に与えた影響を明らかにすることを目的とした。
[方法
1
2008 年、マザークラス卒業後 1~5 年日の友性 30 名に半織成的インタビューを行い、母子の健康を調
査した。内容は1)母子の現在の健康 2)出産 ・保育の状況 3)参加動機4)最も印象的であったメニュー5)メ ニューの巾で感じたこと 6)感情 ・行動の変化7)マザークラスが出産 ・育児、その後の生活に与えた影響で ある。インタビューの内容は逐語録を作成し、質的に分析した。分析は3名の研究背で行い、他大学の質的 研究脅にスーパーバイスを得た。なお参加者には、研究の趣旨と任意性、個人情報の保護、匿名性の保持と データの保管について口頭と文書で説明し、同意のお名を得た。
[結果]
研究参加背は全員母子ともに健康であった。出産形態は28名が自然出産、 2名が帝王切開分娩であった。
全員が児を母乳で保育しており、その期間は 1~2 年であった。マザークラスがその後の人生に与えた影響 には 5つのカテゴリー [身体の声を聴く 1 [感謝する1 [受け入れる1 [あるがままに生きる1 [社会に伝え る]が抗Ii出された。
[考察
l
女性が自分の人生に与えた影響として語ったカテゴリーは5つである。参加者はクラスのメニューを通じ て身体感覚が敏感になり、それに合わせて身体を調整することを日常の中に取り入れていた [身体の声を聴 く]。また身体の巧妙さに感動し、すべてのことに感測する気持ちが持てるようになった [感 謝 す る し 身 体 の声を聴くようになると、自分の身体に起こる現象には必ず意味があるとして、今まで否定的にとらえてい たものもそのまま受け入れられるようになった [受け入れる]。さらに自分でコントロールできないものが あることを認め [あるがままに生きる]という人生留学を狼得していた。また自分が身体で得た快の経験を ひとりでも多くの人に伝えたい欲求があり、地域で活動する [社会に伝える]があげられた。よって妊娠期 に培った身体感覚とその認識は、時を経ても定着していることが明らかになった。
[結論]
「身体感覚活性化マザークラスJで体験し獲得した身体感覚は、 その後の分娩、育児さらには生きる信念 として定着し、女性とその家族の生き方に影響を及』ぎしている。
*本研究は文部科学省科学研究費補助金(基盤研究 CC)課題番号19592527)を受けて実施した研究の 一部である。
396日 本 助 産 学 会 鉱 23巻3号(2010)
P - 9
3月21日(日)第2日目 10: 30-11 : 18 1階 ポ ス タ ー 会 場101
| 一 時 題 ( 第 掛 ) マタニテイサイクルにある女性へのケアE
目
座長谷口千絵(日本赤十字看護大学)
妊娠中の運動がマイナートラブルに及ぼす影響
青1) 吉川和恵1) 長島玲子 安食星子1) 吾郷美H
問奈々美1) 1
)
O
細木咲希 2)1 ) 島 根 県 立 中 央 病 院 看 護 局 産 婦 人 科 病 棟
2 )
島 根 県 立 大 学 短 期 大 学 部 看 護 学 科[緒言]
妊婦はマタニティライフを楽しく過ごしたいというこーズを持っている。妊娠中のマイナートラブル
( m a i n o r symptoms
,以下MS
とする)の要因に、慢性的な運動不足があり妊娠中の運動の重要性が指摘されている。し か し 、 妊 娠 中 に 運 動 を 継 続 す れ ば 困 難 な 現 抑 制 、 簡 便 で 有 効 な 運 動 の開発が必要である。その基 . 礎資料とするため、本研究では、運動群と非運動群における妊娠中の
MS
について比較検討することを目的とした。
般
[方法]
演
調査期間は 2008 年 9 月 ~2009 年 8 月である。調査対象は異常や合併症のない初産婦とし 、 妊娠 12 週 題
~ 15遡の期間に研究の同意が得られた 23名で、運動群5名と非運動群18名の 2群に無作為に分けた。運 動群の運動フ。ログラムは、歩数測定、スクワット、骨按底筋訓練、腰回し体操の4種に設定し、非運動群は 歩数のみを測定した。また
MS
18項目(腰痛、背部痛など)について、両群とも「まれにJr
時々Jr
しば しばJ rいつも」の 4 段階の尺度で 1 週間毎に評価し妊娠時期別に集計した。さらに両群とも毎月 1~2 団 体組成計にて筋肉量と脚点を測定した。分析方法は
S P S S 1 6 . 0 f o r Windows
を使用し、体組成にはt
検定を歩数には一元配笛分散分析を用い た。MS
については、 18項目と 4尺度の集計表を作成し対応分析を行った。倫理的配慮として研究の趣旨 と個人情報の保護について、依頼書を用い口頭説明し同意を得た。本研究は島根県立中央病院看護研究倫理 審査委員会において承認を得た。[結果]
平均年齢は運動群25.8:t2.0歳、非運動群27.5:t4.3歳であった。歩数は、運動群では妊娠経過に順次 有意に増加し (P
<
0.05)、非運動群では妊娠後期に有意に減少した (P<
0.01)。筋肉量は、運動群では妊 娠中期以降に非運動群に比べ有意に増加した (P<
0.001)。脚点は、運動群では妊娠後期に非運動群に比べ 有意に埼加した (P<
0.01)。非運動群では、妊娠経過に順次減少した (P<
0.05)。MS
の2次元グラフでは、妊娠中期の背部痛は、運動群では「時々」に相当し、非運動群では「しばし ば」の近傍にあった。妊娠後期の背部痛は、運動群では妊娠中期と同様で、非運動群では「いつもJの近傍にあった。腰痛は運動群では「まれに」に相当し、非運動群では「しばしば」の近傍にあった。
[考察
l
MS
の背部痛と腰痛は、運動群が非運動群に比べ軽度であった。これは運動フ。ログラムにより、腰背筋や 下肢の筋肉が強化され、正しい姿勢の保持が可能となり腹背筋の疲労が軽減されたと考えられる。また、運 動群では筋肉量の増加と閥l点が維持されたことにより、運動の継続が可能であったと考えられる。さらに、妊娠後期まで運動を継続するには、妊娠前中期よりも筋力が必要であることが示唆された。
[結論
l
本研究による運動プログラムは、妊娠中期から後期に出現する
MS
の背音¥ I
Ji百と腹痛を軽減させることが示 唆された。j.)pn.Acad. Midwif.Vo.l23,No.3,March 2010397