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Brown-Henneaux 共形対称性

ドキュメント内 1 Introduction (ページ 45-48)

第 3 章 反ド · ジッター空間とその性質 36

3.2.3 Brown-Henneaux 共形対称性

この理論のpoisson 括弧は作用の変分から読み取ることができ、

{Aγ, Aγ}= 2π

k Dγ (3.61)

となる。

Aγ = 2 k

n

Jneinγ (3.62)

とmode展開して、この逆

Jna=−2Tr(JnTa) = k

∂Σ

(AγeinγTa) (3.63) に対するpoisson 括弧を計算すると、式(3.61)を利用することで、

{Jna, Jmb}=−ϵabcJn+mc +ink

2 δabδn+m,0 (3.64)

となる。poisson 括弧を交換子にかえて、−i倍すると、

[Jna, Jmb] =abcJn+mc +nk

2 δabδn+m,0 (3.65)

となり、levelksu(2) affine Kac-Moody代数の生成子となっていることが読み取れる。

また、torsion freeの条件から、Ta=dea+ϵabcωbωc = 0 となり、スピン接続ωa を多脚場ea を 用いて求めることができる。

ω1 = 1leρdy ω2 = 1leρdx ω3 = 0

(3.69)

Chern-Simons 理論を用いて考察したいので、多脚場とスピン接続をゲージ場に書き直す。 w =

x+iyw¯=x−iy と書き直し、式(3.47)Aa=ωa+ ileaA¯a=ωa ilea を用いる。そして、

Aa = Aawdw+Aaw¯dw¯+Aaρ

A¯a = A¯awdw+ ¯Aaw¯dw¯+ ¯Aaρ (3.70) と定義しなおすと、空間がAdS3 空間のときのゲージ場の値を求めることができる。

(A1w, A2w, A3w) = (i leρ,1

leρ,0) (3.71)

(A1w¯, A2w¯, A3w¯) = (0,0,0) (3.72) (A1ρ, A2ρ, A3ρ) = (0,0, i) (3.73) ( ¯A1w,A¯2w,A¯3w) = (0,0,0) (3.74) ( ¯A1w¯,A¯2w¯,A¯3w¯) = (−i

leρ,1

leρ,0) (3.75)

( ¯A1ρ,A¯2ρ,A¯3ρ) = (0,0,−i) (3.76) 次に 境界でこれらの値をとるようなゲージ場を探す。今、ゲージ場はF = 0 を満たしている。

式(3.73)はradial方向の座標の定義にあたっているので、この条件はいつも成り立っているとす

る。式(3.72)が境界で成り立っているとしてF = 0を解くと、境界以外でもAw¯ = 0 が成り立っ ていて、自由度は、

Aw=b1A(w)b,ˆ b=

( eρ2 0 0 eρ2

)

(3.77) のみとなる。A(w)ˆ はw の関数になっていて、無限次元の自由度がまだ残っていることが分かる。

このゲージ固定を変えないようなゲージ変換は次のようなものである。

δAµ=Dµη, η=b1η(w)bˆ (3.78) このとき、A(w)ˆ は次のような変換をする。

δA(w) = ˆˆ Dwη(w)ˆ (3.79)

式(3.60)に今求めた A を代入することで、Aγ= ˆA(w) となっていることが分かる。したがって、

A(w)ˆ はlevel ksu(2) affine Kac-Moody 代数の生成子となっている。この解は affine 解を呼 ばれる。

さらに、境界でAdS3 空間になっているためには、式(3.71)も満たしている必要がある。Aˆ± = Aˆ1±iAˆ2を導入することで、

Aw = i 2b1

( Aˆ3 Aˆ+ Aˆ −Aˆ3

) b

= i 2

( Aˆ3 eρAˆ+ eρAˆ −Aˆ3

)

(3.80) と書き直すことができる。境界はρ→ ∞に対応しているので、ρ → ∞の極限をとることで、Aˆ が自由度として残り、

Aˆ3 = 0, Aˆ+=2 (3.81)

とすればよいことが分かる。ここで、Virasoro代数と規格化を合わせるために、L(w) = (k/2) ˆA とおく。このとき、条件(3.81)を用いて、式(3.80)を書き直すことで、

Aw =ib

( 0 1

1

kL(w) 0 )

b (3.82)

となる。式(3.81)の条件の元でも、まだ無限次元の自由度が残っていることが分かる。このゲー ジ固定を変えないようなゲージ変換は次のようなものである。

η =−b1

( i

2∂ε ε

1

kεL(w) + 122ε 2i∂ε )

b (3.83)

このとき、ゲージ変換は式(3.78)で表され、L(w) は次のような変換性を示す。

δL=iε∂L+ 2∂εL+k

23ε (3.84)

次に L(w) のmode展開

L(w) =

n

Lneinw (3.85)

が実際にVirasoro 代数をなしていることを示す。式(3.62)から Jn=Lnとなり、式(3.81)は

Jn+=−kδn,0, Tn3= 0 (3.86)

となる。制限が加わった場合の量子化は poisson 括弧を Dirac括弧に置き換えることで行うこと ができる。式(3.86)はそれぞれの交換関係がnon-zeroの値をもつので、second constraintとなっ ている。ここで Jn±=Jn1±iJn2 として行列

C=

( [Jn+, Jm+] [Jn+, Jm3] [Jn3, Jm+] [Jn3, Jm3]

)

=

( 0 n+m,0

−kδn+m,0 kn 2 δn+m,0

)

(3.87)

を定義する。この行列には逆が存在するので、Dirac 括弧を定義することができる。ここで、式 (3.65)をJn± を用いて書き直すと

[Jm+, Jn] = kmδm+n,0+ 2Jm+n3

[Jm3, Jn±] = ±Jm+n± (3.88)

[Jm3, Jn3] = k

2m,n

となることを用いた。行列C1 を用いることで普通の交換子とDirac括弧に対応する交換子は次 のような関係をもつ。

[a, b]= [a, b] + n

2k[a, Jn+][J+n, b] + 1

k[a, Jn+][J3n, b]− 1

k[a, Jn3][J+n, b] (3.89)

この Dirac括弧に対応する交換子を用いることで、Virasoro代数の交換関係

[Ln, Lm] = (n−m)Ln+m k

2n3δn+m (3.90)

を再現することができる。central chargeは

c=6k (3.91)

となっている。式(3.53)からk=−l/(4G)という関係がついているため、ニュートン定数を用い てcentral charge を書き表すと、

c= 3l

2G (3.92)

となる。この解はVirasoro 解と呼ばれる。Brownと Henneaux [17]は計量の形式を用いて境界 でAdS3 空間となるような条件の元で、境界に存在する共形場理論のVirasoro代数の生成子を求 めた。計量を用いる方法と Chern-Simons 理論を用いる方法とは互いに入れ換えることができる ため、本質的にこの節で行ったことと同じことをしている。

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