BKS
柱i
F 闇 一 } ■ 冒 一 , 一 一 一 凹 一 一 .一 一 一 一 一 一
P電柱問題l lひもl l l 7 , 一 幽 一 ■ ■ ■ 冒 一 一 一 一 一・ 「 闇 一
P電柱・ひもl lI I l 階段l I
→1のPSIl→1問題1 →1のPSIl→1問題1
(注)図中にある記号(A、B、D、K、 H、 S、G)は、次のような意味である。
「A」一A群、 「B」一B群、 「D」一電柱問題、 「K]一階段問題、
「H」一ひも問題、 「S」一得点、 「Gl−2つの問題間の得点の伸び
例えば、 「ADS」は、A群の電柱問題の得点を表し、 「BDKG」は、B群の 電柱問題から階段問題への得点の伸びを表す(図14、図18、図19も同様)。
図13 実験1の流れとPSIの効果
一 45 一
群 問題1 1→2の伸び 問題2 1→3の伸び 問題3
ロ A群 ADS 一一一一………一一一…一一…一…一一IADHGr−lAHS
コロコロロロロリ ココ コ ノ
N=15 N=15 ;ADKGI・AKS IN=15 1 N=15
コココ トロ ロ
M=99.96 M=1.27 1M=1.93 1 M=3.20 1 M=0.80 1 M=2.07
コ ロ ロ コ
SD=20.14 SD=0.68 1 SD=1.ユ2 } SD=1.33 1 SD=1.11 1 SD=1.24 ドロ リココココ B群 BDS 一一一…一一一…一一一一一一一一一・一一…一一一一IBDKG:一♪BKS
N=14 N=14 1BDHGI、 BHS IN=14 1 N=14
ココ コ コ
M=100。O M=1.00 1 M=1.43 1 M=2.43 1 M=1.71 1 M=2.71
ロ コ ロ
SD=18.41 SD=O l SD=1.29 1 SD=1.29 1 SD=1.44 1 SD=1.44 コロ コ ロコロ コロ へ
全体 全体DS一一一…一一一一………一一一一一一一一…1全体13Gt一.)全体3S
ココ コ コ ロ コ ロ ロ
N=29 N=29 1全体12G:・、全体2SIN=29 1 N=29
コ ユ
コ
M=100.O M=1.14 1 M=1.69 ,ノ M=2.83 1 M=1.24 1 M=2.38
コ ユ ぼ コ
ユ ヨ
SD=19.32 SD=0.51 1 SD=1,23 1 SD=1.37 ・SD=1.36 ・ SD=1,37
L____一__一一一一1 L______一_一一一1
(注) 「N」は被験者数、 「M」は各得点の平均点、 「SD」は各得点の標準偏差を表す。
ただし、A群、B群、全体の「M」 「SD」は2つの1学期定期テストにおける得点を 偏差値で表したものの合計の平均と標準偏差である(図19も同じ)。
図14 実験1の群ごとの成績と全体の成績
(2)問題1の成績の比較
A群、B群の問題1の平均の差に有意差があるかどうかを調べた。分 散の大きさが等質とみなせなかったので、ウェルチの法によるt検定を 行った。その結果、両群の平均の差は有意ではなかった(両側検定 :
t(14)=・ 1.468,p>.10)。したがって、両群の問題ユの平均に差がないこ
とが示された。よって、問題2の得点をそのまま「単独問題からのPS Iの効果」とし、問題3の得点をそのまま「2つの類似問題からのPS Iの効果」として分析を進めていくことにした。
(3)「単独問題からの効果」と「2つの類似問題からの効果」の比較 次に、 「単独問題からの効果」と「2っの類似問題からの効果」を比 較するために、2×2の混合計画(第1要因は問題順要因による被験者 間配置、第2要因は問題数要因(「単独問題からのPSIの効果」と
「2っの類似問題からのPSIの効果」)による被験者内配置)で分散
一46一
分析を行った。図15は、各条件の平均を図示したものである。
5 4 3
髪
2 1 0
))] ==一一=G
問題2 問題3
冊A群(階段問題→ひも問題) ◎・B群(ひも問題→階段問題)
図15 問題2から問題3への平均得点の変移(満点は5点)
分散分析の結果、主効果に有意差はなく、交互作用のみが有意であった
(F(1,27)=6.50,p〈.05)。そこで、各要因の単純主効果を分析した結果、
A群において、問題2(弘毅問題)の得点が問題3(ひも問題)よりも 有意に高かった(F(1,27)=8.29,p〈.01)。これにより、実験1では「単
独問題からのPSIの効果」と「2っの類似問題からのPSIの効果」
に差がないことが示された。
(4)実験1の考察
「単独問題からの効果」より「2っの類似問題からの効果」の方が大 きいという考えはPSIには逼用しなかった。では、なぜ、通用しなか ったのであろうか。ここでは、各問題の解法(「巻末資料一資料2一① 問題用紙」を参照)に注目しながら、その原因を探る。
①階段問題とひも問題の難易度の差
当初、階段問題の方が解法の修正の幅が大きく、ひも問題の方が修正 が小さいので、階段問題の方が難しいと考えていた。しかし、実際は、
A群においての交互作用が示すように、階段問題の方が高得点を上げて 一47一
いる。これは、解法のポイントが「1つの区間に必要な量」を求めるこ とであり、そこまでの難しさが問題の難易度を左右していることを示す。
それ以後の難しさは、得点にあまり影響していない。再度、これらの問 題を分析してみると、比例と異なる一次関数の概念(定数+変化量)が形 成されなければ解けないことが分かる。それが、階段問題の方がひも問 題より簡単であった原因と思われる。解答例は、この点を考慮すべきで
あった。
②電柱問題の解法と解答例
電柱問題の正式な解法の式は「0+20×29=580」であり、間
違いなく、一次関数の式である。ところが、解答例では「20×29=
580」の式を使ったために、一部の生徒には、比例の概念で解けるよ うに思わせてしまった。それが、ひも問題の低得点につながったものと 考えられる。しかも、他に獲得困難な概念(植木算、1区間に必要な量 など)が多数あったのだから、もっと1っ1つの概念をしっかりとおさ えるような解答例にすべきであった。せめて、下記のような表現(図16)
をつけるべきであった。
+20秒 +20秒 +20秒 +20秒 +20秒 +20秒 +20秒
1本目 → 2本目 → 3本目 → 4本目 → 5本目 →… → 29本目 → 30本目 0秒 20秒 40秒置 60秒 80秒 560秒 580秒
図16 一次関数の概念を示す表現
③A群や階段問題において、問題2の時より問題3の時の方が得点が低
いこと
電柱問題、階段問題は「比例の概念」を使用しても解け、ひも問題は
「一次関数の概念」を使用しなければ解けない問題であった。A群では 一48一
問題1、問題2の学習までで「比例の概念」を強く形成したにもかかわ らず、問題3のひも問題で「一次関数の概念」が要求され、得点を低下 させた。また、B群では、問題1で「比例の概念」が形成され、問題2 のひも問題で「一次関数の概念」が要求されたため困惑し、問題3の階 段問題でどちらの概念を使用できるのかわからなくなり、A群の問題2
の階段問題より得点が低下したと思われる。生徒にとって、これら3っ の問題は「一次関数の概念」の基で初めて類似問題と捉えることのでき る問題であった。問題1、問題2の解答例を一次関数の概念形成のしゃ すいものにすべきであった。
④PSIによるスキーマ構成と類推転移
上記のような不適切な解答例により、 「2つの類似問題からの効果」
を上げることができなかった。しかし、これらの失敗を含んだ今回の実 験1で、PSIの限界を知らされたように思う。解答例とPSIで、簡 単にスキーマが構成されるわけでない。まず、生徒に提示する解答例は 道具的理解くらいは可能なものが必要である。さらに、解答例に示す解 法計画には、新しい概念は1つしか入れることができない。そのような 状態になって初めて、解答例に示された概念を獲得し、使用可能にする
ことをPSIは補助すると考えられる。
2.実験2について
(1)結果
A群15名とB群15名の計30名全員が分析対象者であった。そして、3 っの問題の解決結果は、事前に設定した採点基準(図17)を基に5点満 点で得点化した。
一49一
5 ほぼ解答例、別解通りの解き方をしていて、答えもあっている。
4解き方は、ほぼ解答例、別解通りで正しいが、途中に計算間違い
があって、答えが違っている。 「5X−350−9X−1350」
の方程式ができている。または、変形すればその式になるもの。
3距離の差(池の周囲の長さ)に目をつけているが、上手く立式でき なく、答えが間違えたもの。変形しても正しい式にならないもの。
2立式の材料(5X、9X、350、1350)はそろっているが、立式の段階まで いかなかったもの。あるいは、距離の差(池の周囲の長さ)に着目 できなかったもの。
1それらしき解き方はしているが、解き方に誤りがあり、そのまま やっても、正解にはならないもの。
0 白紙、あるいは、ほぼ白紙のもの。
※別解
5分後にAがいる地点は、70×5=350m。
9分後にBがいる地点は、150×9=1350m。
その差1000mをCは、4分で走ったことになる。
よって、Cの速さは、1000÷4=250
これより、Cの速さは毎分250mとなる。
図17 問題1(池問題)の採点基準
図18には、実験2の流れとPSIの効果の関係を示す。図19には、実 験2の流れに沿って、各問題解決結果の成績を示す。
A
群
問題1
i
→1問題