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63 61126 9

     8 2 10 0 134*+ 6*一

    〇

16 3317 18

    1

06 15・ 3 19

    :

05 14・ 4 18

1315i515

    1

 この結果について、群ごとに4群(実囎1〜実囎4)×4問題(同等〜同類問題)×2 水準(正答・誤答)の対数一線形モデル分析を行った。その結果、交互作用では、

上位群の全被験者において、実験論3 (教訓帰納)で正答者が他の群よ り有意に少なかった。また、中位群の練習問題誤答者において、実験群 1 (解答例理解)で正答者が有意に少なく、逆に、実験群4(PSI)

で正答者が有意に多かった。

(3)学業成績別の学習効果の考察

 表12を基に学業成績の3群における各スキーマ学習の効果を考察する。

 まず、上位群の生徒は、詳細な解答例の提示のみで自ら有効なス」e 一一 マ学習を行う能力があると思われる。これらの生徒に対して、教師が他 のスi¥ 一一マ学習を強要することは、スキーマ構成という観点からは逆効 果であると思われる。教訓帰納の効果が他の学習に対して劣っているの は、 「この問題を解いて学んだこと」を上位群の生徒は、問題解決スキ

ー 36 一

一マから離れた高次の教訓を考えたためと思われる。つまり、スキーマ 構成を妨げる教示を行ったと考えられるのである。しかし、問題の難易 度によっては、すべての生徒が自らのカでスキーマ構成が行えない場合 も考えられる。ここでは、スキーマ構成という観点から、 「上位群には、

教訓帰納は不必要であり、他の3つのスキーマ学習も効果は小さい。」

と結論づけることができる。

 中位群において、解答例理解は低成績、PSIは高成績を示している。

なんらかの教示を必要とする中位群の生徒に対して、解答例理解は何ら 有効な教示を与えず、PSIは適切な教示を与えたためと思われる。解 答例理解以外の3つのスキーマ学習は、この中位群に対して、大変効果 的であったと考えられる。特に、PSIの効果は最も顕著であった。

 下位群においては、どの学習も効果を上げていない。強いて挙げるな らば、解答例理解の同型・同類問題での高成績が見られるが、2問とも 数値や解法がやさしいため道具的理解でも解けるためと思われる。下位 群には、4っのスキーマ学習ともに効果がなかったと結論づけざるをえ ない。これらの生徒に対しては、有効なスキーマ学習を行えるだけの能 力を向上させるような他の学習を行う必要があると考えられる。

4.研究1のまとめ

 研究1の結果より、統制群と較べ、4つのスキーマ学習は単独問題か らでも類推転移を促進することが明らかとなった。その中で筆者の開発 したスキーマ学習「PSI」は、最も効果的にスキーマ構成に寄与する ことも示された。そして、各スキーマ学習を適用するのに効果的な類似 問題も明らかとなった。さらに、学業成績と各スキーマ学習の関係にも 触れることができた。これらの結果を表13にまとめた。

一37一

表13 各スキーマ学習の効果的対象者と適用問題

効果的対象者 適用問題

スキーマ学習 上位  中位  下位 同等 同型 同相 同類 解答例理解 △    △    △ ○   ○  ⑥  △ スキーマ帰納 △   ○   △ ○   ◎   ○   一

教訓帰納 一   〇   △ ○   ○   ○   ○

PS I △   ◎   △ ◎   ○   ◎   ◎

(注)表中の記号は、 「スキーマ構成の観点」から、それぞれの学習効果を次のように、

表したものである。

 ◎は、効果が非常にあったもの  △は、効果があったもの

○は、効果がかなりあったもの 一は、効果が認められなかったもの

 さて、研究1の実験では、PSIによってもスキーマ構成に成功でき ず、類推転移が促進できなかった生徒も存在した。これらの生徒に対し て、何らかの教授方略を施し、スキーマ構成を補助したいと考える。そ こで、考えられるのは、練習問題の数を増やしスキーマ構成しやすくす る方略とPSIにおけるスキーマ学習の能力を高める別の教授方略であ る。しかし、研究1では、PSIにおいて、 「単独問題からの効果」と 練習問題を増やした・「2っの類似問題からの効果」には、どのような違 いがあるか、を明らかにできなかった。また、PSIによるスキーマ学 習に失敗した生徒に対して、PSIを有効に行えるだけの能力を向上さ せるような学習はどのようなものであるか、も明らかにできなかった。

そこで、前者の問題を研究2で検討し、後者の問題を研究3で検討する。

一 38 一

      【 研究2 】        〔 目 的 〕

 スキーマ帰納、教訓帰納、PSIによるスキーマ学習は、単独問題か らでも類推転移に寄与することが研究1から示された。しかし、最も効 果的であったPSIでさえ、すべての生徒が類推転移に成功したわけで はない。これに対して、生徒が問題解決スキーマを抽出しやすくするた めに練習問題の数を増やすという方略は有効であると考えられる。研究 1では、単独問題からの効果のみを検討したために、上記の方略がPS Iに通用するか否か、を検討できなかった。そこで、ここでは、PSI によるスキーマ学習において、 「単独問題からの効果」と練習問題の数 を増やした「2つの類似問題からの効果」にどのような違いがあるのか を明らかにする。

       〔 方 法 〕 1.被験者

 島根県内の1つの公立中学校の2年生30名を被験者とした。被験者は、

1学期中の定期テストの数学の成績を基にして、等質になるようにA・

Bの2群(各15名)に分割した。

2.実験期日

 1回目の実験「実験1」を平成8年7月11日に実施し、2回目の実験

「実験2」を平成8年9.月12日に実施した。

3.材 料

 実験1では、植木算を含んだ「到達に必要な量の問題」を使用した。

練習問題は「電柱問題」、目標問題は練習問題の同類問題である「階段 問題」と「ひも問題」の2つを使用した。2つの目標問題の難易度の違 いにより、 「単独問題からのPSIの効果」と「2っの類似問題からの        一39一

PSIの効果」に差が生じないように、A群は電柱→階段→ひも問題の 順で、B群は電柱→ひも→階段問題の順で解決を求めた。実験1で使用

した3つの問題を図8に示した。

練習問題    電柱問題

 くにお   かんかく

国生くんが、くにお

いました。

       でんちゅう

 国生くんの家の前には、電 柱が1本立っています。家から学校までの道には、

       なら

同じ間隔で電柱が30本並んでいて、30本目の電柱は学校の前にあります。ある朝        はか

      1本目の電柱から5本目まで、歩く時間を計ってみると80秒目かって      この調子で学校まで歩くとすると、家の前の1本目の電柱から学校の前に       くにおある30本目の電柱まで何秒かかるでしょう。また、国生くんが8時に家を出たとす

       しぎょうじかん   ま   あ

ると8時10分の始業時間に間に合いますか。    (問題につけた図は略す。)

目標問題

         だ       ゆうじ

      30階建てのビルがある。勇次くんは、このビルの階段を1階から30        ゆうじ

階までかけ上がることにした。勇次くんが、1階から4階までかけ上がるのに12秒       ちょうし

かかった。この調子でかけ上がり続けると100秒後には、三階にいるだろうか。

      (問題につけた図は略す。)

 階段間題

A町には、

      合中学校で学習委員をしている。ある日、学習委員会で図書室の本を       みのる

整理することになった。いらなくなった本をひもでしばって片づける仕事を稔くん がすることになった。同じ大きさの本が25冊ある。下の図のように、2冊をしばる のに、ひもが48cm必要である。同じ本を5回しばるのには、60cm必要である。

同じ本を25高しばるには何cmのひもが必要でしょうか。

      (問題につけた図は略す。)

 ひも問題

みのる稔くんは、

図8 実験1で使用した問題

実験2では、寺尾・楠見・市川(1996)37)で使われた「追いつき問題」

を基にした3つの問題を使用した。練習問題では「池問題」、目標問題 では練習問題の解法に修正が必要な問題である「時計問題」と「陸上間 題」を使用した。実験1と同様の理由により、A群は、池→陸上→時計 問題の順で、B群は、池→時計→陸上問題の順で解決を求めた。実験2 で使用した3つの問題を図9に示した。

一40一

練習問題    池問題

 ある池のまわりをA、B、 Cの3人が、同じ地点から同時に同じ方向に、 Aは歩い て、Bは走って、 Cは自転車に乗ってまわりはじめた。 Cは5分後にまず、 Aに追い つき、次にそれから4分後にBに追いついた。Aの速さは毎分70m、 Bの速さは、

毎分150mであった。 Cの速さを求めなさい。   (問題につけた図は略す。)

目標問題 陸上問題

 D地区の陸上大会で、A中学校のMくんは、3000mの優勝候補だった。ところ が、スタート直後にMくんは転倒し、スパイクがぬげてしまった。Mくんは、泣きな がらスパイクをはき直し、走り出したが、すでにトヅプの選手には、1周(200m)

の差がついていた。さて、Mくんは、ここから逆転し、!位になれるだろうか。

トップの選手は毎分300m、 Mくんは毎分325mの速さでゴールまで走り続ける ものとする。Mくんがトップの選手に追いつくのは、何分後かを求めなさい。また、

追いつくのは、再スタートしてから何m先かを求めなさい。 (問題につけた図は略す)

時計問題

 まる      はり

 丸いかけ時計があります。いま、時刻はちょうど12時で、時計の長い針と短い

はり かさ      はり    はり かさ

針が重なっている。時間がたって、次に長い針と短い針が重なるのは、何分後で

すか。

   ヒント:長い針、短い針ともに1周すると3600進む。

      :長い針は1分間に6。、短い針は1分間に0.5。進む。

      (問題につけた図は略す。)

図9 実験2で使用した問題

 各実験とも以上の問題を用い、研究1と同様の質問紙(問題用紙、解 答用紙)B4版の冊子2冊を作成した。

4.手続き

実験は、調査用紙(問題用紙、解答用紙)により、全被験者一斉に実 施した。実施に先だって、成績には何ら関係しない旨を説明した。実験 1、実験2ともに、以下の手続きにしたがい実施した。なお、解答に要 した時間は、途中5分の休憩も含めて、実験1は約100分、実験2は 約90分であった。

(1)実験1、実験2の実施手続き

一4ユー

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