ジョブ媒体ライブラリー属性検索 (QTARJMA) およびジョブ媒体ライブラリー属性変更 (QTACJMA) API を使用すると、テープ・ライブラリー属性をプログラマチックに制御できます。詳しい説明と例は、『API でテープ・ライブラリー属性を制御する』を参照してください。
関連情報
制御言語プログラム (CL)
API でテープ・ライブラリー資源を制御する:
特定のジョブのテープ・ライブラリー属性の検索および変更を行う場合は、QTARJMA および QTACJMA API を使用できます。
API のフィールドについて詳しくは、以下を参照してください。
v ジョブ媒体ライブラリー属性検索 (QTARJMA) API v ジョブ媒体ライブラリー属性変更 (QTACJMA) API
資源割り振り属性の検索および変更時には、権限資格に対する特殊な注意が必要です。以下に、両方の API を使用する例を示します。
1. QTARJMA API を使用するアプリケーションは、ジョブを実行するユーザーが *JOBCTL 特殊権限を持 たない場合の、現行ジョブのテープ・ライブラリー属性に関する情報を検索します。
現行ライブラリー属性
MLB 名 RSCALCPTY INLMNTWAIT EOVMNTWAIT
*DEFAULT *DEV *DEV *DEV
2. 次にアプリケーションは、QTACJMA API を使用して、初期マウント待機時間 (INLMNTWAIT) および ボリューム・マウント終了待機時間 (EOVMNTWAIT) を変更します。
アプリケーションがライブラリー属性を変更
MLB 名 RSCALCPTY INLMNTWAIT EOVMNTWAIT
*DEFAULT *DEV *IMMED *NOMAX
3. *JOBCTL 特殊権限を持つシステム管理者は、CHGJOBMLBA コマンドを使用して、資源割り振り優先
順位 (RSCALCPTY)、初期マウント待機時間、およびボリューム・マウント終了待機時間を変更しま
す。
システム管理者が属性を変更
MLB 名 RSCALCPTY INLMNTWAIT EOVMNTWAIT
*DEFAULT 50 *IMMED 500
4. アプリケーションは、QTACJMA API を使用して、以前 QTACJMA API *REPLACE オプションを使 用して検索したテープ・ライブラリー属性の復元を試みます。しかし、この機能は、ユーザーが
*JOBCTL 特殊権限を持たないため、エラー・メッセージ CPF67B4 と共に失敗します。属性は変更さ
れません。
オリジナル・アプリケーションが属性の復元に失敗
MLB 名 RSCALCPTY INLMNTWAIT EOVMNTWAIT
*DEFAULT 50 *IMMED 500
関連資料
ジョブ媒体ライブラリー属性の検索 (QTARJMA) ジョブ媒体ライブラリー属性の変更 (QTACJMA)
カートリッジをテープ・ライブラリー・インベントリーに使用できるようにする:
テープ・ライブラリーを使用する前に、媒体をロードし、使用可能にしておく必要があります。
テープ・ライブラリーが空の場合は、ドアを開いて、使用可能なすべての媒体を空のスロットに挿入しま す。こうすれば、コンビニエンス入出力 (I/O) ステーションを使用した一度に少量のみの挿入よりも、時間 の節約になります。ドアが閉じると、テープ・ライブラリーは内容の目録を作成します。オペレーティン グ・システムおよびライブラリー・マネージャー (存在する場合) には、各カートリッジ ID が記入され、
記録されています。
ほとんどのテープ・ライブラリーは、自動操作を中断することなくカートリッジを追加するための (I/O) ス テーションを備えています。入出力装置は、スロットを複数持つことも、1 つだけ持つこともできます。テ ープ・ライブラリーによっては、入出力装置を持たないものもあります。このようなテープ・ライブラリー の場合は、自動化機能を停止し、格納スロットにアクセスするためにドアを開けてカートリッジを追加しま す。
3494 入出力装置内にあるテープ・カートリッジは、3494 ライブラリー・マネージャー・ソフトウェアによ って格納スロットに移動されます。その他のテープ・ライブラリーの場合、テープ・カートリッジは、
iSeries ナビゲーターを使用して使用可能にするまでは、入出力装置内に残ります。カートリッジを使用可 能にするときは、媒体のカテゴリーを指定する必要があります。さらに、カートリッジを使用可能にする と、カートリッジの状況も変わります。
カートリッジを使用可能にするには、次の手順を行います。
1. iSeries ナビゲーターで、「ユーザー接続」 → 「ご使用の iSeries サーバー」 → 「構成およびサービ ス」 → 「ハードウェア」 → 「磁気テープ装置」 → 「テープ・ライブラリー」 → 「ご使用のテープ・
ライブラリー」と展開します。
2. 「カートリッジ」を選択します。
3. 使用可能にする「挿入」の状況のカートリッジを右マウス・ボタン・クリックして、「使用可能にす る」を選択します。カテゴリーに追加するカートリッジは、複数選択できます。
テープ・カートリッジの追加 (ADDTAPCTG) コマンドを使用して、カートリッジを使用可能にすることも できます。
関連概念
11ページの『カートリッジ・カテゴリー』
カテゴリーは、カートリッジの論理グループです。カテゴリーを使用すると、個々のカテゴリー ID で はなくカテゴリー名によって、カートリッジのグループを参照することができます。
11ページの『カートリッジの状況』
テープ・ライブラリーとの関係でのカートリッジの状況は、いくつかのタイプが考えられます。
関連タスク
28ページの『テープ・ライブラリーを構成する』
テープ・ライブラリーをセットアップし、システムに接続すると、iSeries サーバーが自動的に構成しま す。
関連資料
テープ・カートリッジの追加 (ADDTAPCTG)
カートリッジをテープ・ライブラリー・インベントリーから排出する:
カートリッジを排出するときは、それをテープ・ライブラリー・インベントリーから除去します。
すべてのテープ・ライブラリー装置は、iSeries ナビゲーターを使用して、カートリッジを排出します。媒
体を *EJECT カテゴリーに変更する場合は、テープ・カートリッジの除去 (RMVTAPCTG) を使用するこ
ともできます。
カートリッジを排出するときは、次の 3 つの場所のいずれかに排出できます。
v テープ・ライブラリー・デフォルト v コンビニエンス・ステーション v 大容量出力ステーション
これらの場所に関する詳細については、iSeries ナビゲーターのヘルプを参照してください。
テープをテープ・ライブラリーから排出する場合は、以下のいずれかの手順を使用してください。
排出するテープを、カテゴリーまたはカートリッジ ID によって指定する
1. iSeries ナビゲーターで、「ユーザー接続」 → 「ご使用の iSeries サーバー」 → 「構成およびサービ ス」 → 「ハードウェア」 → 「磁気テープ装置」 → 「テープ・ライブラリー」と展開します。
2. ご使用のテープ・ライブラリーを右マウス・ボタン・クリックして、「カートリッジの排出」を選択し ます。
関連資料
テープ・カートリッジの除去 (RMVTAPCTG) 排出するテープを選択する:
「カートリッジ」フォルダーから、排出するテープを選択します。
1. iSeries ナビゲーターで、「ユーザー接続」 → 「ご使用の iSeries サーバー」 → 「構成およびサービ ス」 → 「ハードウェア」 → 「磁気テープ装置」 → 「テープ・ライブラリー」 → 「ご使用のテープ・
ライブラリー」と展開します。
2. 「カートリッジ」を選択します。
3. 排出するカートリッジを右マウス・ボタン・クリックして、「カートリッジの排出」を選択します。排 出するカートリッジを複数選択できます。
注: 文字ベースのインターフェースを使用している場合、コンビニエンス (*CNV) カテゴリー内にあるカ ートリッジは、ENDOPT(*UNLOAD) を使用するテープ・コマンドのテープ資源からアンロードされる ときにエクスポートされます。別のカートリッジをロードするために、*CNV カテゴリー内のカートリ ッジがシステムによってテープ資源からアンロードされても、テープ資源内にあったカートリッジはテ ープ・ライブラリーから排出されません。
マウント・カテゴリーを使用してテープのグループを磁気テープ装置にロードする:
マウント・カテゴリーを使用すると、テープのグループを自動的に磁気テープ装置にロードできます。
媒体は、カテゴリーに置かれた順序でマウントされます。機能では、スタンドアロン 3490 装置のカートリ ッジ自動挿入機構 (ACL) に類似しています。この機能は、テープ・カテゴリーを設定する (SETTAPCGY) コマンドで使用可能です。マウント・カテゴリーは、すべてのテープ・ライブラリー装置にあります。
テープのグループを 3494 装置の磁気テープ装置にロードするには、ライブラリー・マネージャー・ソフト ウェアを使用してください。テープのグループを 3494 以外のライブラリーの磁気テープ装置にロードする には、i5/OS (SETTAPCGY コマンド) を使用してください。この相違点のため、3494 ライブラリー・マネ ージャー・ソフトウェアは、前のテープがアンロードされると、ただちに次のテープをロードします。ほか のライブラリーの場合はすべて、媒体を要求するテープ・コマンドがテープ・ライブラリー装置に対して出 されるまで、テープ資源はロードされません。
マウント・カテゴリーの場合、テープ資源は、SETTAPCGY (*DEMOUNTED) コマンドが出されるまでカ テゴリー・マウント操作専用になります。 SETTAPCGY が出されると、VOL(*MOUNTED) のテープ・ラ イブラリー装置に対する任意の i5/OS コマンドが、マウント・カテゴリー用にセットアップされたテープ 資源に対して出されます。
使用可能なテープ資源ごとに、マウントできるカートリッジのカテゴリーは 1 つです。テープ・ライブラ リーに複数のカテゴリーをマウントするには、SETTAPCGY コマンドによって MNTID パラメーターを使 用して、マウント・カテゴリー操作を識別する必要があります。ジョブが一度に活動状態にできるマウン ト・カテゴリー・セッションは 1 つのみです。マウント・カテゴリー・セッションは、そのカートリッジ のカテゴリーをマウントしたジョブから解放し、SETTAPCGY コマンドの *RELEASE および *ASSIGN オプションを使用して別のジョブに割り当てることができます。
注:
1. カートリッジのカテゴリーがマウントおよびデマウントされると、テープ管理システムに通知され ます。コマンドがユーザーから VOL(*MOUNTED) に出されたとき、テープ管理システムはその操 作を受け入れることも、拒否することもできます。
2. BRMS は、その処理を行うのに、マウントされたカテゴリーを使用しません。マウント・カテゴリ
ーを BRMS 機能と組み合わせて使用することは、推奨されません。カートリッジのカテゴリーの マウントと並行して、BRMS を使用してテープ操作を行うと、予測不能な結果を招くおそれがあり ます。
関連資料
テープ・カテゴリーの設定 (SETTAPCGY) カートリッジを共用する:
テープ・ライブラリー内のカートリッジは、複数のプラットフォームおよび iSeries サーバー間で共用でき ます。
iSeries サーバーが 3494 テープ・ライブラリー内のカートリッジを使用中のとき、そのカートリッジは、
iSeries サーバーがアクセスできるカテゴリー内になければなりません。これは、*SHARE400 カテゴリーで
あっても、ユーザー定義のカテゴリーであってもかまいません。