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AA の SFC 分離のための最適なカラムのスクリーニング

ドキュメント内 吉岡, 俊暁 (ページ 37-40)

第二章 SFC/MS/MS を用いた AA の高感度迅速定量法の開発

2.3. 結果と考察

2.3.1. AA の SFC 分離のための最適なカラムのスクリーニング

SFC/MS/MSを用いてAA分析を行うために,まず2.5 ng mL‒1のAAアセトニトリ ル溶液を用いて,6種の異なるカラム (図2-1) の中からAA分析に最適なカラムの選 択を行った.また,カラム比較において,SFC/MS/MS 分析は同一条件で実施した.

各カラムでのSFC/MS/MS測定結果から得られたAAの保持時間,FWHM,ピークエ リア値,およびピークエリア値の再現性を表 2-2にまとめた.その結果,DIOLと 1-AAカラムでのFWHMは0.03分であり,他4種のカラムと比較してピーク幅の狭い シャープなピーク形状で AA が検出できることを確認した.ピークエリア値は DIOL

< 1-AAの順となっており,1-AAカラムを用いた時のピークエリア値が最も大きかっ

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た.さらに,この二つのカラムで分析した際のピークエリア値の再現性は,4%RSD 以下であり両者とも良好であった.DIOL と 1-AA カラムでの保持時間は,それぞれ 3.58 と 3.45 分であり,他のカラムに比べて保持時間が長いためAA がよく保持され ていることが推察された.この理由としては,DIOL カラムが高極性基であるジオー ルを固定相に持つため,極性化合物であるAA (logPow of –0.67) を強く保持している と考えられ,また1-AA カラムは固定相に低極性のアントラセン基が結合しているた め,アントラセンとAAのπ–π相互作用のために強く保持していると考えられた.

2-1. AA分析の評価に用いたSFCカラムの6種の固定相

BEH HSS C

18

SB

Torus 1-AA CSH Fluoro-Phenyl

Torus DIOL Torus 2-PIC

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2-2. SFC/MS/MSによるAA分析のための6種のSFCカラムの性能評価

Column RT FWHM Relative

peak area

Repeatabilty of peak area

Spike-and-recovery test (min, n = 6)a (min, n = 6)a (n = 6)a,b (%RSD, n = 6)a (%, n = 6)a

BEH 3.12 ± 0.01 0.05 ± 0.00 1.0 ± 0.0 3.0

DIOL 3.58 ± 0.00 0.03 ± 0.00 1.9 ± 0.1 3.6 12.7 ± 0.5

2-PIC 3.20 ± 0.01 0.05 ± 0.00 0.6 ± 0.1 7.7

CSH Fluoro-Phenyl 2.28 ± 0.01 0.06 ± 0.00 0.1 ± 0.0 15.7

1-AA 3.45 ± 0.00 0.03 ± 0.00 2.1 ± 0.1 3.5 78.3 ± 4.2

HSS C18 SB 3.14 ± 0.01 0.05 ± 0.00 1.4 ± 0.1 3.0

aAmounts per injection used to validate quantitative repeatability were 7.5 pg.

bRelative peak area was calculated based on BEH.

DIOLと1-AAカラムのどちらがAA分析に最適であるかを決定するために,コーヒ ー豆抽出液に AA 標準液を添加したマトリックス標準液を用いる spike-and-recovery test によってマトリックス効果の影響を評価した (表2-2).マトリックス成分の多い コーヒー豆を 2.2.6.に記載した方法に従って,抽出液を調製した.その抽出液を用い て1000 μg mL‒1 AA標準液を希釈し,2.5 ng mL‒1 AA含有コーヒー豆マトリックス標 準液を作製した.そのマトリックス標準液と同濃度のAAアセトニトリル標準溶液を それぞれ 6回ずつ分析し,AA アセトニトリル標準液のエリアに対するマトリックス 標準液のエリア比から spike-and-recovery testを行った (評価結果が100%に近いほ どマトリックスの影響が小さい).その結果,評価結果はDIOLカラムでは12.7%であ り,1-AA カラムでは 78.3%であった.コーヒー豆にはカフェイン,トリゴネリン,

コーヒー酸といった高極性夾雑成分が多く含まれている.高極性官能基を固定相に持 つDIOL カラムでは,高極性のAAと高極性夾雑成分が両方保持され共溶出するため にマトリックス効果を受けている可能性が考えられる.一方,低極性官能基を固定相 に持つ 1-AA カラムではコーヒー豆由来の高極性物質は保持されず,AA との溶出タ イミングがずれるためにマトリックス効果を低減できていると考えられる.以上の結 果から,1-AA カラムを用いた SFC/MS/MS 分析法は,実試料においてもより高感度 のAA測定が可能であることが示唆された.また,1検体あたりのSFC/MS/MS分析

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時間は 6.8 分であり,既存の手法である LC/MS/MS (UHPLC/MS/MS) あるいは

GC/MSと比べて分析時間の観点において優れていた.

2.3.2. AA標準溶液を用いたSFC/MS/MSおよびUHPLC/MS/MSでの感度の比較

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