!3〜15歳 !6〜18歳 半19歳以上
25. 4 46. 6
2 !. 5
!1. 3
29. 1 38. 3 43. 6
3 6, 9
4 1. 7
29. 9 56. 7 58. 5 61. 2 50. 2
72. 2 53. 4 77. 6 87. 8 69. 4
6L 2
56. 4
6 2. 9
57. 8 69. 3 43. 0 41. 5 38. 8 49. 8
28e O
20. 8 42. 2 49. 9 42. 0 33. 0 28. 6 20. 2 30. 9 38. 3 25. 1 19. 5 12. 2 23. 0
(『労働力調査特別調査』(1991)より作成)
末子の年齢が母親の就業に与える影響については同じ調査で数 量化H類により「女子の就業」の要因を分析しているが,それに よっても末子年齢が0〜3歳というのは就業に対して大きな負の 一30一
要因となっていることが指摘されている。
このことについては, 「労働白書」(1991)における次のような 統計からも推測できる。図2は女子労働力率の国際比較にわが国 の「潜在的女子労働力率」 (労働力人口と就業希望者数を加えて 該当年齢の人口で割ったもの)を加えて図にしたものである。こ こではアメリカとスウェーデンのみを図にしたが,いわゆる先進 国と呼ばれる欧米諸国ではほぼ同様な曲線を描く。際立って目立 つのは,日本の女子のrM字型就労」と呼ばれる現象である。先 にふれた「労働力調査特別調査jに見られるように,結婚・出産
・育児に伴って職場を離れ,育児が一段落した頃からまた仕事に つくという労働形態である*1。
しかし,実際に就労している人口に就労希望者数を加えた「潜 在的労働力率」を見てみると,欧米諸国と同様な曲線を描いてい
ることがわかる。この20歳代後半から30歳代にかけての就労
者数の落ち込みは「子育ては母親自身の手で」という一般的観念 の所在を顕していると推測される。また, 「子ども白書」(1992)で紹介している女性誌「わいふ」
1991年7月号の特集記事「核家族の子育てとしつけの盲点」
によると,保育園児の母親と家庭育児の母親では,子どもに対す る姿勢が異なり,表10に見られるように,前者は後者より「甘 い」という結果が出ているということである。この結果について
「子ども白書」(1992)は「母親が『働く』ということが人間とし て当然であり,誇るに足ることであるという自覚がない場合,働
く母の子育ては,子どもを甘やかす結果になりがちです。日本の 働く母親はまだまだ『母性神話』に呪縛されている,といってま ちがいではありません」 (pp.112)と論評している。表10にお いて,選択肢2を選んだ母親を子どもを甘やかしていると,簡単 に解釈する見解を筆者は肯んずることは早計と考えるが,選択肢 2を選ぶ背景に働く母親自身の子どもに対する後ろめたさを見る ことはできるだろう。
一31一
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日 本(潜在的労働力率) ○__一一__O
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(年齢)
/5 eo 25 so 35 40 45 so 5 5 61C) 65
乙 ζ 乙 ζ 乙 乙 ζ 4 3 ζ 9
/9 24 29 34 39 44 49 54 EE) 64 図2,年齢別女子労働力率
(『労働白書』(1991)より作成)
一32一
表10.保育園児の母親と家庭育児の母親のしつけ観の違い 選択肢:1. 親は自分の人生観に旛じて確固とした方針を持ち,
やさしいなかにも権威ある親であるべきだ。また子 どもが親のいうことをきくのは当然である。
2. 幼児期の子どもは,まだ聞き分けがないのだから,
自由にのびのびと育てるべきだ。それは最終的には 子どもの自主性を育て,個性豊かな人間にすると思 う。
3.子どもに欲求不満を感じさせないように,物心両 面豊かに,十分な満足を与えて育てたい。子どもの 安定した情緒を育て,充実した親子関係を作るため にもそのことは重要だと思う。
保育園児の母親 家庭育児の母親
1を選択 3 3. 1 0/o 51. 10/o
2を選択 48. 40/o 30. 20/.
3を選択 18. 50/o 18. 60/o
計 100. oo/. !00. oo/.
(『わいふ』(1991/7):「子ども白書」(1992)より引用)
一33一
子育てに関するわれわれの意識について更にふれると,総理府
青少年対策本部による図3−1,図3−2のような国際比較があ
る。 「子どもを育てる意味」について意識調査をしたものだが,
図3−1に見られるようにわが国では「家の存続のため」という 意識は低くなっている。また図3−2に見られるように「出産・
育児によって自分が成長する」という意識については高い割合;を 示し,この二点から見ると欧米諸国と似ている。
しかし,わが国においては「子どもを育てることは楽しい」と いう意識は低く(図3−2), 「夫婦は子どもをもってはじめて 社会的に認められる」という意識が韓国と並んで他の諸国に比べ て高い(図3−!)*2。
戦後, 「イエ意識」は低下してきていることが窺えるが,反面,
「夫婦は子どもをもってはじめて社会的に認められる」といった,
子どもをもたない女性への有形無形の圧力となるような,本節で 問題としてきたいわゆる「母性神話」という固定観念の呪縛を思 わせる結果ともなっている。
その結果「子どもを育てるのは楽しい」という子育ての意識は 低くなるのは当然といえよう。母親自身の意識の申にも子どもへ の献身や,母親は子どもに絶対的な愛情を注ぐもので子育てに専 念しない母親は異常だといったような「母性神話」を形作る観念 があり,このような調査にもその葛藤が現れているといえる。
一34一
(e/,)
100
90 80 70 60 50 40 30 20
/0
0
(家の存続の ため)
4S.3