m = 2、v = 12m/s、常温でのデータです。使用条件が
これと類似か、又はこれよりも安全側の条件のときに、
図 11.7 を使用できます。
(3)かさ歯車の曲げ強さ MC ナイロン
かさ歯車のピッチ円上の許容円周力 F(kgf)は、次 の式にて計算されます。
F = m ybσ
bf (11.5)
ここに y :ピッチ点付近の歯形係数
相当平歯車歯数 z
vに基づき、表 11.5 から求めます。
z
v= (11.6)
R
a:外端円すい距離(mm)
δ
0:ピッチ円すい角(度)
その他は、ナイロン平歯車の曲げ強さと同じように 計算します。
ジュラコン
かさ歯車のピッチ円上の許容円周力 F(kgf)は、次 の式にて計算します。
F = m ybσ
b(11.7)
ここで
σ
b= σ
b'
y :ピッチ点付近の歯形係数
式(11.6)により求めた相当平歯 車歯数に基づき、表 11.5 から求 めます。
その他は、ジュラコン平歯車の曲げ強さと同じよう に計算します。
(2)平歯車の歯面強さ ジュラコン
油潤滑されているジュラコンギヤの場合、摩耗はあ まり問題になりませんが、無潤滑の場合は、歯面強さ を検討する必要があります。
歯面強さは、ヘルツの面圧 S
C(kgf/mm
2)によって 計算します。
(11.4)
ここに、 F :歯にかかる円周力(kgf)
b :歯幅(mm)
d
01:小歯車のピッチ円直径(mm)
i :歯数比 = z
2/z
1E :歯車材料の弾性係数(kgf /mm
2)、
ジュラコンの曲げ弾性係数は図 11.6 から求めます。
α :圧力角(度)
図 11.6 ジュラコンの曲げ弾性係数
図 11.7 平歯車の最大許容面圧
C
SK
VK
TK
LK
MR
aR
a− b R
aR
a− b
cos δ
0z bd
01√ F i + 1 i
(1/E
1+ 1/E 1.4
2) sin 2α
√
500
400
300
200
100
0
鋼の曲げ弾性係数 2.1 × 104 kgf/mm2
(− 40 ~ 120℃)
− 60 − 40 − 20 0 20 40 60 80 100 120 140 160
温 度 (℃)
「ジュラコン」の曲げ弾性係数( )
kgf/ mm2
1 2 3 4 5
104 105 106 107 108
繰返し回数(回)
最大許容面圧力( )
kgf/ mm2
S
C=
すべり速度
(4)ウォームホイールの曲げ強さ MC ナイロン
ウォーム及びウォームホイールの組合せでは、一般 にウォームの方が安全ですから、ウォームホイールの 歯について、曲げ強さの計算をします。
ウォームホイールのピッチ円上の許容円周力 F(kgf)
は次の式にて計算します。
F = m
nybσ
bf(kgf) (11.8)
ここに m
n:歯直角モジュール(mm)
y :ピッチ点付近における歯形係数 相当平歯車歯数 z
vに基づき、表 11.5 から求めます。
z
v= (11.9)
ウォームギヤは、相対すべり運動が大きいため発熱し やすく、強度の低下や異常摩耗を起こしやすいので、す べり速度は表 11.10 以下におさえなければなりません。
(5)プラスチック歯車のキー溝強さ
歯車を軸に取付ける方法としては、キーを用いるの が最も一般的な方法です。
プラスチックキー溝の強度はキー溝にかかる面圧 σ
(kgf/cm
2)の大きさによって判断します。
σ = (kgf/cm
2) (11.11)
T :伝達トルク(kgf・cm)
d :軸径(cm)
l :有効キー溝長さ(cm)
h :キー溝深さ(cm)
ナイロン MC901 の最大許容面圧は 200kgf/cm
2ですか ら、キー溝にかかる面圧 σ はこれ以下でなければなり ません。また、キー溝のコーナーにはアールをつける のが理想です。
プラスチック歯車の場合、キー溝の強度のほかに、
歯底からキー溝の頂部までの距離を充分大きくとるよ うに注意する必要があります。これは歯たけの 2 倍以 上というのが原則です。
ここで次のような場合には、プラスチック歯車に直 接キー溝を切る方法は、さけなければなりません。
◦ キー溝の強度が不足している場合 ◦ 周囲の温度が高い場合
◦ 歯車の直径が大きい場合 ◦ 大きな衝撃がかかる場合
このような場合は、プラスチック歯車に金属製ハブ
(ボス)を取付けて、その金属製ハブ(ボス)にキー溝 を切る方法が用いられます。
プラスチック歯車に金属製ハブ(ボス)を取付ける には、次のような方法があります。
◦金属製ハブ(ボス)にプラスチック歯車をはめこみ、
ボルトで固定する方法
◦金属製リングでプラスチック歯車をはさみ、ボル トで固定する方法
◦金属製ハブにプラスチック歯車を融着する方法
表 11.10 材料の組合せとすべり速度限界ウォームの材質
“MC”
鋼 鋼 鋼
ウォームホイール の材質
“MC”
“MC”
“MC”
“MC”
潤滑条件 無 潤 滑 無 潤 滑 初期潤滑 連続潤滑
0.125m/s 以下 125m/s 以下 1.500m/s 以下 2.500m/s 以下
すべり速度 v
sの求め方
v
s= (m/s) (11.10)
特にプラスチック製のウォームギヤにおいては、油 潤滑が重要です。無潤滑での高負荷又は連続運転はさ けなければなりません。
cos
3γ
0z
60000 cos γ
0πd
1n
1dlh 2T
11.3 融着品の融着強度(接着強度)
KHK 標準歯車の NSU 融着平歯車及び PU 融着平歯 車は金属ボス部に MC ナイロン製の歯車が特殊な製法 で融着固定されています。
ここに融着固定法の技術情報を紹介します。
(1)融着固定法の概要
芯 金 の 表 面 に ピ ッ チ 2mm 程 度 の あ や め の ロ ー レットと幅 1 ~ 2mm、深さ 1mm の溝を芯金幅に 応じて 1 ~数本切ります。(図 11.8)
芯金のローレット面に特殊処理を施し、“MC”を焼 ばめた後、融着装置に入れて融着固定します。
(2)融着固定法の特長
① 広い温度範囲で使用することができます。
130 ~ 140℃の炉内で使用している車輪の例も あります。
② 寸法安定性がよい。
ボルトによる固定と異なり、金属ハブの外周全 面で強固に固定されているため、温度変化が あっても寸法変化が非常に少ない締結方法で す。
③ 外観がよい。
ボルトやナットを使用しないため、外観のよい 製品となります。
(3)融着強度及び安全率
① 融着品の融着強度(接着強度)は融着面積に よって変わります。
融着径に対するラジアル強度(トルク)及びス ラスト強度を図 11.9、図 11.10 に示します。
2 3 4 5 7 10 20 30 4050 20
30 40 50 70 100 200 300 400 500 700
ラジアル強度( 1000
kgf・m/融着幅1
cm)
融着径(cm)
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4
T
ここに T
al:許容融着強度
T
max:最大融着強度(図 11.9、図 11.10 より)
T :周囲温度修正係数 1
1〜2 90
あやめピッチ 2mm
図 11.8 融着固定法
図 11.9 融着径とラジアル強度の関係
図 11.10 融着径とスラスト強度の関係
2 3 4 5 7 10 20 30 40 50
7000 5000 4000 3000
2000
1000
スラスト強度(
kgf/融着幅1
cm)
融着径(cm)
② 周囲温度が上昇する場合図 11.11 の周囲温度 修正係数 T を掛けて許容強度を求めます。な お、安全率は 4 ~ 5 とるようにしてください。
図 11.11 周囲温度修正係数 T
安全率
1
T
al= T
max× × T (11.12)
歯車対が動力を伝えるとき、歯車には力が働きます。
図 12.1 の様に直交3軸のZ軸を歯車軸とした場合、X 軸方向に働く力を接線力 F
t(N)、Y 軸方向に働く力を半 径方向力 F
r(N)、Z 軸方向に働く力を軸方向力 F
x(N) 又 はスラスト (N) と言います。これらの力は、軸、軸受、
歯車の形状などの寸法を決めるために必要です。
8 歯車に働く力 12
表 12.1 には、各種歯車の歯に働く力 (N) の計算式を示 します。トルク T 及び T
1の単位は N・m です。
Y
Z
X Fx
Ft
Fr
図 12.1 歯車の歯に働く力
表 12.1 歯車に働く力計算式一覧表
歯車の種類
F
t:接線力F
x:軸方向力F
r:半径方向力平 歯 車
F
t= 2000T d
──────F
ttan α
は す ば 歯 車
F
ttan
βtan α
ncos β F
tす ぐ ば か さ 歯 車
(ゼロールかさ歯車)
F
t= d
m2000T
ここに
d
mは 中央基準円直径d
m= d
− b sin
δF
ttan α sin δ F
ttan α cos δ
ま が り ば か さ 歯 車
凸歯面が働くとき
(tan α
nsin δ − sin β
mcos δ)
cos β
mF
tcos β
m(tan α
ncos δ + sin β
msin δ)
F
t凹歯面が働くとき
cos β
m(tan α
nsin δ + sin β
mcos δ)
F
t
cos β
m(tan α
ncos δ − sin β
msin δ)
F
tウォーム ギ ヤ
ウォーム
(駆)
F
t1= d
12000T
1F
t1cos α cos α
nnsin γ cos γ + − μ cos γ μ sin γ
ウォーム ホイール
(被)
F
t2= F
t1cos α cos α
nnsin γ + cos γ − μ cos γ μ sin γ F
t1ねじ歯車 Σ= 90°
β= 45°
駆動歯車
F
t1= 2000 T
1d
1F
t1cos α
ncos β + μ sin β cos α
nsin β − μ cos β
F
t1cos α
ncos β sin α +
nμ sin β
被動歯車