VF-S11 には、次の4つの表示モードがあります。
標準モニタモード :インバータの通常のモードです。インバータの電源を投入す ると、このモードに入ります。
設定モニタモード :インバータのパラメータを設定するモードです。
パラメータ設定方法 ⇒ 4.2 項 参照
状態モニタモード :インバータの各種の状態をモニタするモードです。
設定周波数、出力電流/電圧、端子情報をモニタできます。
モニタの使い方 ⇒ 8.1項 参照
各モードへは、
MODE
キーを押すことで移行できます。標準モニタモード
状態モニタモード 設定モニタモード
MODE MODE
MODE
パネルジョギングモード :パネル操作にてジョギング運転ができるモードです。
出荷時設定では、現れてきません。
= にすることにより、パネルジョギングモードが使用できます。
ジョギング運転 ⇒ 6.9項 参照
このモードでは、出力周波数のモニタ、周波数指令値の設定を行います。また運転中の状態アラー ムやトリップしたときの情報などを表示します。
・周波数指令値の設定 ⇒ 3.1.2 項
・状態アラーム
インバータに異常があったときには、LED ディスプレイにアラーム記号と周波数が交互に 点滅します。
:過電流ストールレベル以上の電流が流れたとき
:過電圧ストールレベル以上の電圧が発生したとき
:過負荷積算量トリップ値の 50%以上に達したとき
:過熱保護アラームレベルに達したとき
4
4.1 状態モニタモードのイメージ
VF-S11 のモニタの流れは下図の通りです。
状態モニタモード
auh
fr-f f60.0
t0.10
P
oc1 4
op3 3
oh 2
oc3 1
a16.5 60.0
n 2
t8.56
o}>
D-3
4
4.2 パラメータの設定方法
出荷時に工場出荷パラメータとして設定されています。パラメータは大きく 4 つのグループに分かれています。変 更もしくは検索したいパラメータを選択してください。
基本パラメータ :インバータご購入後まず設定が必要となる基本的なパラメー タです。 (→ 4.2.1 項)
拡張パラメータ :細かい設定や、特殊な設定をするためのパラメータです。
(→ 4.2.2 項)
ユーザパラメータ :標準出荷設定値と異なるパラメータを表示します。設定後の 確認設定変更等に使用してください(パラメータ名: )。
(→ 4.2.3 項)
ヒストリパラメータ :設定変更を行なったパラメータを新しい順に 5 つ表示します。
繰り返して、同じパラメータを使用してインバータを調整す る際に便利な機能です(パラメータ名:)。
(→ 4.2.4 項)
設定モニタモード
(変更設定検索)
★パラメータ値の設定範囲について
: 設定範囲の上限値を超えて値を設定しようとしました。または、他のパラメータが変更された結果、現在選
択しているパラメータの設定値が上限値を超えてしまいました。: 設定範囲の下限値を超えて値を設定しようとしました。または、他のパラメータが変更された結果、現在選
択しているパラメータの設定値が下限値を超えてしまいました。上記アラームが点滅した場合、以上、以下の設定はできません。
4
4.2.1 基本パラメータの設定方法
全ての基本パラメータは、同じ手順で設定することができます。
[基本パラメータのキー操作手順]
設定手順は以下のようになります。(最高周波数を80Hz から60Hz に変更する場合の設定例)
キー操作 LED表示 動 作
運転周波数を表示(停止中)。(標準モニタ表示選択=[運転周波数]設定の場合)
基本パラメータの先頭の“ヒストリ機能()”を表示します。
△ または ▽ キーにより“”を選択します。
ENTER キーを押すことにより、最高周波数を読み出すことができ ます。
▽ キーにより、最高周波数を60Hz へ変更します。⇔
最高周波数を決定します。と周波数を交互に表示します。このあと、
基本パラメータ
★出荷時には標準出荷設定値にパ ラメータが設定されています。
★変更したいパラメータを「パラ メータ一覧表」より選んでくだ さい。
★操作中、分からなくなった時は、
MODE キーを押すことで
表 示に 戻す こと がで きま す。★基本パラメータの一覧は、11.2 項を参照ください。
:変更するパラメータを選びます。
:パラメータ設定値を読み出します。
:設定モニタモードに移ります。
:パラメータ設定値を変更します。
:パラメータ設定値を書き込みます。
→同じパラメータ設定 値を表示します。
→状態モニタモード の表示に移行します。
→他のパラメータ 名を表示します。
▲ ▼
MODE
▲ ▼
ENT ENT
ENT MODE
▲ ▼
MODE
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
D-5
4
4.2.2 拡張パラメータの設定方法
本インバータの機能をさらに引き出すために、拡張パラメータが用意されています。
拡張パラメータは全て、と3桁の数字で表されます。
基本パラメータ内
~
ENT
MODE キーを一回押し、▲▼キーにより、基 本パラメータ内のを選択します
▲▼キーにより、変更したいパラメー タを選択します。さらに、ENTER キーを押すことでパラメータ値を読み 出すことができます。
MODE
[拡張パラメータのキー操作手順]
:パラメータ設定モードに移ります。(表示)
:基本パラメータの“ ”を選びます。
:拡張パラメータの先頭の“ 低速度信号出力周波数(f100)”を表示します。
:変更したい拡張パラメータを選択します。
:設定変更したい拡張パラメータの設定値を読み出します。
MODE
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
▲ ▼
ENT
:拡張パラメータの設定値を変更します。
:拡張パラメータの設定値を書き込みます。
ENTキーの代わりに MODEキーを押すことでひとつ上位の操作レベルに戻ります。
★拡張パラメータの一覧は、11.3 項を参照ください。
4
■パラメータ設定例
設定手順は以下のようになります。
(発電制動選択を0から1に変更する場合の設定例)
キー操作 LED表示 動 作
運転周波数を表示(停止中)。(標準モニタ表示選択=[運転周波数]設定の場合)
基本パラメータの先頭の“ヒストリ機能()”を表示します。
△ または ▽キーにより、パラメータ群へ変更します。
ENTER キーを押すことにより、パラメータの頭出しができま す。
△ キーにより、発電制動選択へ変更します。
ENTER キーを押すことにより、パラメータ値を読み出すことができま す。
△キーにより、発電制動選択をへ変更します。⇔
ENTER キーを押すことにより、パラメータと設定値が交互に点滅して、書き込むことができます。
4.2.3 変更したパラメータの検索・再設定()
標準出荷設定値と異なる値が設定されているパラメータのみを自動的に検索して、ユーザパラメータグループ
内に表示します。このグループ内でパラメータの設定を変更することもできます。
操作の途中で分からなくなった場合は、MODE キーを何度か押して表示からやり直してください。
操作上の注意
・標準出荷設定値と同一の値に再設定した場合には、内には表示されなくなります。
・なお、f、f470~f473は、変更しても内には表示されません。
MODE
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
D-7
4
■パラメータの検索・再設定の操作方法 検索・再設定の操作方法は次の通りです。
キー操作 LED表示 動 作
運転周波数を表示(停止中)。(標準モニタ表示選択=[運転周波数]設定の場合)
基本パラメータの先頭の“ヒストリ機能()”を表示します。.
△ または ▽ キーによりを選択します。
ENTER キーを押すことにより、ユーザパラメータ設定変更検索モ ードに入ります。または、
()
↓
標準出荷設定値と異なるパラメータを検索してパラメータを表示し ます。ENTER キーまたは、△ キーを押すと、パラメータが変わり ます。(▽ キーを押すことにより、逆方向に検索します。)
.
ENTER キーを押すことにより、設定値が表示されます。.
△ ▽ キーにより、設定値を変更します。.⇔
ENTER キーを押して、設定します。パラメータ名と設定値が交互に 点灯して書き込まれます。書き込み後は“”表示になります。( )
()
上段と同様に手順 △ ▽ キーにて検索または設定変更したいパラメ ータを表示させて、確認・設定変更を行います。
( )
. . が再び表示したら検索終了となります。
.
↓
↓
.
MODE キーを押すことにより、検索を途中で中止させることができ ます。検索中に1回押すとパラメータ設定モードの表示に戻ります。
以降、MODE キーを押すことで状態モニタモードおよび標準モニタ モード(運転周波数表示)に戻ることができます。
操作の途中で分からなくなった場合は、 キーを何度か押して
auh
表示からやり直してください。MODE
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
▲ ▼
MODE
MODE
MODE
4
4.2.4 ヒストリ機能()による変更履歴検索
■ヒストリ機能の使い方
キー操作 LED表示 動 作
運転周波数を表示(停止中) 。
(標準モニタ表示選択=[運転周波数]設定の場合)
基本パラメータの先頭の “ ヒストリ機能() ” を表示しま す。
1番新しい設定・変更を行ったパラメータを表示します。
ENTER キーを押すことにより、設定値が表示されます。
△ ▽ キーにより、設定値を変更します。
⇔ ENTER キーを押して、設定します。パラメータ名と設定 値が交互に点灯して書き込まれます。
( ) **** 上段と同様に手順 △ ▽ キーにて検索または設定変更し たいパラメータを表示させて、確認・設定変更を行います。
( )
()
:履歴の先頭です。
:履歴の最後です。
パラメータ表示
↓
↓
↓
MODE キーを押すことにより、パラメータ設定モードの
表示に戻ります。
以降、MODE キーを押すことで状態モニタモードおよび標 準モニタモード(運転周波数表示)に戻ることができます。
注)パラメータ
f700(パラメータ書込み禁止選択)は、最新の変更であっても、auh
には表示されませんの で、ご注意ください。操作上の注意
・ヒストリ情報がない場合には、次のパラメータにスキップします。
・ヒストリのパラメータ先頭には、最後には表示します。
MODE
ENT
ENT
▲ ▼
ENT
▲ ▼
▲ ▼
MODE
MODE ヒストリ機能():
ヒストリ機能は、設定・変更を行ったパラメータを新しい順から5個のパラメータを自動検索して、
に表示させることができます。この内でパラメータの設定・変更を行なうこともできます。
MODE