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2.第2次:割合の考え方

まず,割合の導入として,割合の考え方を構成させるために,

「類似探求授業」にしたがって指導する。

第3章,第2節で述べた

第3時:あたり(白玉)とはずれ(黒玉)の入ったくじの袋の絵を基にするものの題材と     し,同じ数だけ例示された似ているものと似ていないものの中から,「似ていな     い」の提示をヒントにして,「似ている」の提示に共通する割合の類似性につい     て考えたり,いくつかの図を「似ている」と「似ていない」のどちらかに分類し     たりする活動を通して,「一方が他方の何倍」という割合の考え方を導き出す。

    (本論文pp.54−57.参照)

    なお,似ているものの数値は,「部分一部分」に関して,「3/2・2/3」の関係に     あり,似ていないものの数値は,「差が2」の関係にある。

 次に,割合・比較量・基準量の3っの関係を相互に関連づけて理解させるために,第3 章,第3節で述べた「色テープ図を活用した割合指導」にしたがって,問題を解かせる。

第4時:青テープ(基準量)と赤テープ(比較量)に書かれた数量をもとに,2倍・0.5     倍(半分)の関係を見通して,割合を求める手続きを導き出す。

    (本論文pp.67−68.参照)

第5時:色テープ図(赤テープ:比較量,青テープ:基準量)に書かれた数量と割合から     比例関係を捉え,色テープ図から割合・比較量・基準量を求める手続きを導き出     すとともに,他の問題場面において青テープ(基準量)を判断する。

    (本論文pp.68−70。参照)

第6時1個人用の青テープと赤テープを用意し,青テープの数量や割合との関係から,青     テープ(基準量)の長さを一定とした時の問題揚面に合ったおよその長さに赤テ     ープ(比較量)を相対的に切ることで問題場面を把握する。また,見本の3本の     色テープ図を提示することで,青テープと赤テープに書かれた数量と割合から比     例関係を捉えて立回するヒントとし,割合・比較量・基準量を求める問題を各1     題ずつ解く。(本論文pp.70−71.参照)

第7時:自分で青テープ(基準量)を描き,青テープの数量や割合との関係から,問題場     面に合った長さに赤テープ(比較量)を描くことで問題場面を把握する。また,

    見本の3本の色テープ図を提示することで,青テープと赤テープに書かれた数量     と割合から比例関係を捉えて立式するヒントとし,割合・比較量・基準量を求め     る問題を各1題ずつ解く。(本論文pp.72−73.参照)

第8時:自分で青テープ(基準量)を描き,青テープの数量や割合との関係から,問題場     面に合った長さに赤テープ(比較量)を描くことで問題場面を把握する。ただし,

    見本の3本の色テープ図を示すことはせず,自分でそれを描くことで,青テープ     と赤テープに書かれた数量と割合から比例関係を捉えて立式するヒントとし,割     合・比較量:・基準量を求める問題を各1題ずつ解く。(本論文pp.73−74.参照)

3.第3次:割合による比較

 まず,比較の方略としての割合の考え方を構成させるために,第2章,第2節で述べた ような「くじ問題」を用いて,あたりくじとはずれくじという「部分一部分」や,あたり くじとくじ全体という「部分一全体」に着目した比較について指導をする。

 また,割合による比較でなければ解決できない揚合だけでなく,あたりくじ・はずれく じ・くじ全体の数のいずれか1つが等しい場合のように,差による比較でも解決できる場 合や,あたりくじの数が,くじ全体の数の「1/2」よりも多い・少ない・等しいという判 断による比較でも解決できる場合についても指導し,比較の方略の選択能力の育成を図る。

第9時:くじを引く場面でのいろいろなくじのあたりやすさに関して,割合による比較を     行う。また,あたりくじの数・はずれくじの数・くじ全体の数の数値によっては,

    差による比較や,あたりくじの数がくじ全体の数の「1/2」よりも多い・少ない     ・等しいという判断による比較を行う。

 さらに,全体に着目した割合の考え方を構成させるために,第2章,第3節で述べたよ うな「部分一部分」への着目では解決できない1等・2等・はずれというくじ全体を構成 する部分の数を変化させた「福引き問題」を用いて,「部分一全体」に着目した比較を行 い,くじ全体の数に占める2等の数の割合という観点で指導をする。

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第10時:くじを引く場面でのいろいろなくじの2等のあたりやすさに関して,割合による     比較を行う。また,2等の数とくじ全体の数の数値によっては,差による比較や,

    2等のくじの数が,くじ全体の数の「1/2」よりも多い・少ない・等しいという     判断による比較を行う。

4.第4次=百分率

 これまでは,基準量を1としたときの割合を小数倍で表してきたが,日常生活において,

「50%」が直観的に判断できる「半分」を表す割合として用いられていることから,基準 量を100としたときの割合が百分率であり,0。Ol倍と1%は等しい割合であることを指導す

る。したがって,ここで解決する問題は,百分率を小数倍に変換して立式すること以外,

第2次の問題の構造と変わりないため,第3章,第3節で述べた「色テープ図を活用した 割合指導」にしたがって,問題を解かせる。

 なお,小数倍や百分率以外の割合の表し方として,歩合については,「割・分・厘」と いう意味と,小数倍や百分率との関係について理解できる程度の簡単な指導をする。

第11時:「0.5倍」と「50%」が「半分」という意味で同じ 割合を表していることから,

    基準量を1としたときの小数倍という割合の表し方以外にも,基準量を100とし     たときの百分率という割合の表し方があることを知り,0.01倍と1%は等しい割     合であるという小数倍と百分率の関係を導き出す。

第12時:自分で青テープ(基準量)を描き,青テープの数量や百分率を小数倍に変換した     割合との関係から,問題場面に合った長さに赤テープ(比較量)を描くことで問     題場面を把握する。ただし,見本の3本の色テープ図を示すことはせず,自分で     それを描くことで,青テープと赤テープに書かれた数量と割合から比例関係を捉     えて立式するヒントとし,割合・比較量・基準量を求める問題を各1題ずつ解く。

5.第5次:割合のグラフ

 ここでは,第3次で述べた全体に占める部分の割合という観点による一連の指導の中に 割合のグラフを位置づけ,帯グラフと円グラフの意味の理解を通して,部分と全体の関係 を視覚的に把握しやすいという割合のグラフのよさを指導する。また,1つのグラフにお ける部分と部分の全体に占める割合を比較するだけでなく,データの項目は同じであるが 全体の数量の異なる2っのグラフにおける部分と部分を比較することで,割合が等しいこ

とと,数量が等しいことは別であることも指導する。

第13時:同じデータをもとにした帯グラフと円グラフのそれぞれについて,部分と全体の     関係を把握する中で,割合のグラフの意味と割合のグラフのよさを理解する。

    また,データの項目は同じであるが全体の数量の異なる2つのグラフをもとに,

    全体の数量から部分の数量を求め,同じ項目の全体に占める部分の割合を比較す     ることを通して,割合が等しいことと,数量が等しいことは別であることを理解     する。

第14時:前時で学習した帯グラフと円グラフをもとに,共通するグラフの書き方の手順を     考える,また,その手順にしたがって,同じデータをもとに,帯グラフと円グラ     フを描く。

6.第6次:割合を使って

 ここでは,割合の和によって比較量が基準量の何倍にあたるかを考え,比較量を求めさ せる。割合の和を考えて解く問題について,2つの量を別々に求めてから,その和を求め

る考えも取り上げることで,割合の和を求めてから比較量を求める考え方のよさについて 指導する。なお,基準量の数量と割合の和から導き出した比較量の割合が分かった段階で,

第2次の問題の構造と変わりないため,第3章,第3節で述べた「色テープ図を活用した 割合指導」にしたがって,問題を解かせる。

第15時:割引き価格や税込み価格を求める問題において,自分で青テープ(基準量)を描     き,青テープの数量:や割合との関係から,割合の和を考えて問題場面に合った長     さに赤テープ(比較量)を描くことで問題場面を把握する。また,青テープと赤     テープに書かれた数量と割合から,比例関係を捉えて立式するヒントとし,比較     量を求める問題を解く。ただし,見本の3本の色テープ図を示すことはせず,必     要に応じて,自分でそれを描く。

    なお,2つの量を別々に求めてから,その和を求めた答えと,割合の和を求めて     から比較量を求めた答えを確かめることで,この考え方のよさについて理解する。

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