外側の包絡面
内側の包絡面
Sφ 0. 1
真の輪郭面データム平面A R70 (TED)
データム平面C
50 (T ED ) 20 (T ED )
Sφ 0. 1
データム平面B
■ データム系に対して位置と姿勢が決まった曲面表面の輪郭面が規制対象
*この場合の真の輪郭面の頂点の位置は、
データム平面Aから距離20(TED)である
<図面指示>
*この場合の公差域は、直交する三平面データム系に 対して、位置と姿勢が決まった曲面の表面で、データム 平面Bに対して直角な真の輪郭面を中心に公差値を直 径とする球が移動したときにできる「内側の包絡面」と
「外側の包絡面」に囲まれた空間領域の内部である
*公差域は、データム平面C上でデータム平面Aから距離50 を中心とした半径69.95と半径70.05の2つの円弧面に囲まれ た空間領域の内部で、これはデータム平面Aに平行、データ ム平面Bに直角、データム平面Cに平行である
<公差域>
5-3. 位置公差の輪郭度 第5章 輪郭度公差
(2) 面の輪郭度
★
<ポイント>
・これは「位置公差」の「面の輪郭度」なので、姿勢および位置の基準となる「データム 平面」の設定が必要となる。
・(この例では)下の表面A(底面)からの位置(TED20)を押さえ、手前の表面Bとの姿 勢(直角度0.1)を押さえ、右の表面Cからの位置(TED R70の円弧面の中心線の位 置TED0)と姿勢(直角度0.1)を押さえて、曲面の表面の「輪郭面」を規制したい、とい うものである。
46
Copyright (c)2014, Japan Electronics and Information Technology Industries Association, All rights reserved.
2014設計コンテスト 研修用
47
5-3. 位置公差の輪郭度 第5章 輪郭度公差
■ 「位置度」と「輪郭度」との関係について
<規制できる形体>
・「位置度」の場合:点、直線形体、平面形体
・「輪郭度」の場合:点以外のすべての形体 (つまり、直線形体、平面形体、曲線形体、曲面形体など)
つまり、点を除けば、ほとんどの形体は、「輪郭度」で規制できることを意味している。
0.2 0.10.1
データム平面A
「輪郭度」の公差域
30
平行
0.2 0.10.1データム平面A
30
平行
「位置度」の公差域
=
A A 0.2 0.2 0.2
30A
A 0.2
30 A
A 0.2
30 A
*
この例は、規制する 形体が平面形体の 場合
「位置度0.2」「面の輪郭度0.2」
の意味
★
<ポイント>
・幾何公差で規制する形体は、点、直線形体、平面形体、直線形体、曲面形体に分 けられる。この中で「面の輪郭度」で規制できない形体は、点のみである。換言すれば、
点以外は、基本的に「面の輪郭度」で規制できる、ということになる。
・また、先に示したように、対象の平面形体に「位置度」が指示されていた場合、その 公差値で平行度(という姿勢公差)、平面度(という形状公差)が指示されているとし た。この関係は、「面の輪郭度」が指示されている場合にも同様である。つまり、「面の 輪郭度0.2」が指定されていると、「位置度0.2」「平行度0.2」「平面度0.2」が指定され ていると解釈する。
47
Copyright (c)2014, Japan Electronics and Information Technology Industries Association, All rights reserved.
2014設計コンテスト 研修用
48
6-1. 円周振れ
<関連形体の幾何公差>
データムを必要とするもの
第6章 振れ公差
基準の軸線 規制したい表面
測定平面 対象の表面 1回転における
振れの軌跡 t(公差値)
データム軸直線A
φ
φ
A A 0.1
0.1
対象の表面 データム軸直線A
測定平面 1回転における
振れの軌跡
回転軸
ダイヤルゲージ
<図面指示>
<公差域>
■ 基準の軸線を中心に、1回転させたときの表面の円要素が規制対象
<円周振れの簡易的な検証例>
*これは「半径方向の円周振れ」
である
(次頁参照)
*この場合の公差値は、データ ム軸直線に垂直な一平面(測定 平面)内で、データム軸直線から 対象の表面までの距離の最大値 と最小値の差tである
*垂直な一平面は、無数にあり、
そのいずれもがこの公差値を満 たすことを求めている
*この図面指示では、対象の表面の1回転における振れの最大値が0.1以内 であることを要求している
<ポイント>
・「振れ公差」には、「円周振れ」と「全振れ」の2つがある。
・ここに示す円周振れは、「半径方向の円周振れ」である。(残りは、次頁で)
・指定した表面のデータム軸線を中心に回転させたときの、1回転での「振れの大き さ」である。回転軸との距離は関係ない。
<留意点>
・(ここには示していないが)「円周振れ」は、「対象の円要素」は必ずしも、全周にわた り形体があるものばかりでなく、全周面の一部分だけ、あるいは、形状が部分的に円周 面をもつ対象物でも、適用できる。
48
Copyright (c)2014, Japan Electronics and Information Technology Industries Association, All rights reserved.
2014設計コンテスト 研修用
49
6-1. 円周振れ
<関連形体の幾何公差>
データムを必要とするもの
第6章 振れ公差
■ 「円周振れ」には 4種類が規定されている
◆ 半径方向 ◆ 軸方向
◆ 斜め法線方向 ◆ 斜め指定方向
φ φ
A
A 0.1
0.1
対象の表面 測定が行われる円筒 1回転したときの
振れの軌跡 データム軸直線A
φ
A
A 0.1
0.1
データム軸直線A
1回転したときの 振れの軌跡
測定が行われる 円すい面
対象の表面
対象表面の法線
φ
A
A 0.1 60゚
データム軸直線A
0.1
1回転したときの 振れの軌跡
測定が行われる 円すい面
対象の表面
60°
φ
A A 0.1
φ
データム軸直線A
対象の表面 1回転したときの 測定平面
振れの軌跡
0.1<図面指示>
<図面指示>
<図面指示>
<図面指示>
<公差域>
<公差域>
<公差域>
<公差域>
<ポイント>
・ここに示すのが、4種類の「円周振れ」である。
・「軸方向の円周振れ」:
対象の円形形体の外の縁から中心までの任意の位置での、データム軸直線を中心 に回転させたときの、「1回転における振れの大きさ」である。
(多分、中心に来たときは、振れは0となるだろう)
・「斜め法線方向の円周振れ」:
(図のように)円すい形状の場合は、端から端まで形体に対して「法線方向(直角方 向)の振れ」である。
(右下の図のような曲面形状をした対象物の場合、常に、形体表面の直角方向に測 定器具(ダイヤルゲージやプローブ)の姿勢を保たなければならないので、測定・検証 は大変になる)
・「斜め指定方向の円周振れ」:
(図のように)曲面形状の場合は、端から端まで形体に対して「指定角度方向の振れ」
となる。
49
Copyright (c)2014, Japan Electronics and Information Technology Industries Association, All rights reserved.
2014設計コンテスト 研修用
50
6-2. 全振れ
<関連形体の幾何公差>
データムを必要とするもの
第6章 振れ公差
基準の軸線
規制したい表面 基準の軸線
データム軸直線
データム軸直線 測定平面 対象の表面
軸から最も近い振れ 軸から最も遠い振れ
振れの最大値 t
A B
φ φ
A-B 0.1
φ
■ 基準の軸線を中心に、1回転させたときの表面全体が規制対象
<図面指示>
軸からの距離の最大値
(軸から最も近い振れ)軸からの距離の最小値
(軸から最も遠い振れ)
共通データム軸直線A-B 測定平面 対象の表面
公差値 0.1
*これは「半径方向の 全振れ」である。
このほかに、「軸方向 の全振れ」がある
*この場合、規制でき る形体は、データム軸 直線を軸とする円筒面 をもつものとなる
*公差値は、データム 軸直線に垂直な方向 で、データム軸直線か ら対象の表面までの距 離の最大値と最小値 の差tである
*この場合、共通データ ム軸直線A-Bを軸に回転 させたとき、全表面につい て、軸から最も遠い振れ値 と、軸から最も近い振れ値 の差が、0.1以内であるこ とを要求している
<公差域>
<ポイント>
・「全振れ」には、「半径方向の全振れ」と「軸方向の全振れ」の2種類がある。
・この例は、 「半径方向の全振れ」である。
・ 「半径方向の全振れ」のイメージとしては、データムを軸に回転させたときの、円筒 表面全体がどれだけ変動するか、ということになる。
(回転したときの「円筒度」というようなイメージと言ったらよいかも)
⇒「全振れ」と「円周振れ」の違いの様子は、次頁で理解する
50
Copyright (c)2014, Japan Electronics and Information Technology Industries Association, All rights reserved.
2014設計コンテスト 研修用
51
第6章 振れ公差 6-2. 全振れ
■ 「円周振れ」と「全振れ」の違い
A B
φ φ
A-B 0.1
φ
A B
φ φ
A-B 0.1
φ
円周振れ
計った中での最大の振れ
回 転 軸 か ら の 距 離
回転軸(データム軸直線)
全振れ 軸から最も近くに振れた位置
軸から最も遠く振れた位置
振れの測定値
<円周振れ>
<全振れ>
<円周振れ>
軸方向のそれぞれの箇所での、1回転における振れの大きさ を測り、その最大値が公差値内であればよい
<全振れ>
軸方向のそれぞれの箇所での、1回転における軸からの振れ の位置と大きさを測り、その中の最も遠くに振れた値と最も近 くの振れ値を求め、その差の値が公差値内であればよい
<検証方法>
(注)
図面指示の違いは、幾何公差特性の記号だけ
<ポイント>
・(左側の2つの図面指示でわかるように)「円周振れ」と「全振れ」の指示上の違いは
「幾何特性の記号」だけである。
・(右側の検証方法の図が) 「円周振れ」と「全振れ」の違いをよく表している。
・ (右側の検証方法の図で)仮に、右から2つ目の「円周振れ」の最大値が0.1だった 場合には、「全振れ」はそれ以上になる。つまり、「全振れ」はNGということになる。
51
Copyright (c)2014, Japan Electronics and Information Technology Industries Association, All rights reserved.
2014設計コンテスト 研修用
52
第7章 特別な指示方法
■ 図面での要求事項についての前提
◆ 「独立の原則」 (Principle of independency)
『図面上に個々に指定した寸法及び幾何特性に対する要求事項は、それ らの間に特別な関係が指定されない限り、独立に適用する
それゆえ何も関係が指定されていない場合には、幾何公差は形体の寸法 に無関係に適用し、幾何公差と寸法公差は関係ないものとして扱う
したがって、もし
・寸法と形状 又は ・寸法と姿勢 又は ・寸法と位置
との間に特別な関係が要求される場合には、そのことを図面上に指定しな ければならない』
・「形状」:例えば、平面度、真直度など
・「姿勢」:例えば、平行度、直角度など
・「位置」:位置度など
JISの規定:JIS B 0024/ISO 8015「製図
–
公差表示方式の基本原則」<ポイント>
・「特別な指示方法」では、3つの例を取り上げる。
・これらの指示の前提となる基本原則がある。
それが「独立の原則」を決めている「JIS B 0024の公差表示方式」の規定である
・(一言でいえば)「独立の原則」とは、「特別な相互関係」を指示しない限り、「寸法公 差」と「幾何公差」とは、それぞれ単独に指示されているものとみなす、ということである。
つまり、それぞれが「独立に満たされていなければならない」ということである。
・「寸法と形状」とは:「寸法公差」と「形状公差」との間の関係を指す
・「寸法と姿勢」とは:「寸法公差」と「姿勢公差」との間の関係を指す
・「寸法と位置」とは:「寸法公差」と「位置公差」との間の関係を指す
・(この後に詳しい説明となるが) 「特別な相互関係」は、特有の記号をもって指示す ることになる。その記号があったら「特別な相互関係」があることを認識する。