1. 機能性評価(研究レビュー)について
鶏肉抽出物(イミダゾールジペプチド)の運動による疲労の改善(身体的パフォーマンス・疲労感)に 関するエビデンスの強さを評価した。研究のタイプ、質、数、一貫性及び作用機序を考慮した上で評 価を行った結果、運動による疲労感の改善に対しては、示唆的な根拠があるとの結論に至った。し
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かし、今回、評価対象となった5報の論文すべてにおいて、試験に供された被験物質は、すべて同 一の企業が開発した鶏肉抽出物(イミダゾールジペプチド含有量:10%以下)であった。そのため、
生鮮食品としての鶏肉への外挿性は低く、出版・報告バイアスが存在する可能性も否定できない。さ らに、効果が認められた試験における機能性関与成分の摂取量の幅が広い上(0.4~4g/日)、摂取 量と効果の強さの間に相関性が認められていない。特に機能性関与成分の摂取量が少ない試験
(0.4 g/日)においては、症例減少バイアス(脱落者あり)があることも考慮すると一貫性も低いといえ、
その効果は、かなり限定的なものといえる。尚、いずれの試験においても有害事象は報告されてい ない。
今後、運動による疲労感の改善メカニズムを明確にするとともに、高純度のイミダゾールジペプチド や鶏肉そのものを利用して、臨床試験もしくは観察研究を実施することで機能性を実証することが望 まれる。
2. 機能性関与成分のバラツキに関する知見の収集について
食肉用の鶏は、「ブロイラー」、「銘柄鶏」、「地鶏」の3つに分けることができるが、国内市場に出回る 鶏肉のうち、約9割がブロイラーである。
その鶏種は日本の場合、エビアジェン社のチャンキー種が約 64 %、コッブ・バントレス社のコッブ種 が約34 %と、ブロイラーの98 %がこの2つの鶏種で占められている。
国内のブロイラーのほとんどを占める、チャンキー種とコッブ種のデータについては、英国スコットラ ンドのエビアジェン社(チャンキー種)と、米国のコッブ・バントレス社(コッブ種)という海外育種会社 が、種の管理を独占的に支配しているため、文献検索の結果見当たらなかった。また関連研究機関 とのヒアリングの結果においても、該当する資料は入手できなかった。
3. 安全性に関する知見の収集について
鶏肉は日本のみならず、世界各国で昔から食されており、十分な食経験がある。そして、鶏肉を摂取 したことによる重篤な有害事例は報告されていない。さらに、医薬品や機能性食品との相互作用に よる重篤な有害事例も報告されていないことから、安全な食品であると考えられる。
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