<被害事例>
・ 高血圧症で活性型ビタミン D3製剤、カルシウム拮抗薬、抗血小板薬を服用していた 68 歳 男性 (日本) が、γ-アミノ酪酸含有乳酸菌飲料を1日1本 (γ-アミノ酪酸 10 mg含有) 摂 取し (摂取期間は不明) 、薬物性肝障害と診断され、摂取中止により回復したという報告が ある4)。
<理論的に考えられる相互作用>
・ 降圧薬や降圧作用を有するハーブとの併用により、低血圧を起こす可能性がある3) 。
・ 臨床検査値や疾病などの健康状態に対する影響は知られていない3) 。
イ. ナチュラルメディシン・データベース日本語版の情報 特になし
ウ. その他のデータベースの情報
玄米に含まれているγ-アミノ酪酸については、アミノ酸の一種であるが、身体の構造たんぱく 質を構成するアミノ酸ではない。他にキノコ類、果実類、茶、漬物など多くの食品に含まれてい る。発芽玄米には白米の約10倍含まれているといわれており、含有量を高めた茶などの飲料も 利用されている。その他に、緑茶葉を窒素ガス下で処理したギャバロン茶や、ぬか漬けなどにも 含まれているが、重篤な有害事例は報告されていない 5)。
1.3 機能性評価の論文からの情報
(機能性評価では除外論文として取り扱い)
岐阜県吉城郡国府町の住民67名(男性26名、女性41名:平均年齢71 ± 8歳)を対象とした γ-アミノ酪酸富化胚芽米摂取群(男性19名、女性28名)と非摂取群(男性7名、女性13名)の臨 床値については、摂取群の方が、体脂肪率、HbA1c、HCV が増加していた。著者らは、γ-アミノ酪 酸富化発芽玄米は糖代謝に必ずしも良い影響を与えないことを示唆している6)。
2. 安全性試験に関する評価
2.1 既存情報(2次情報)による安全性試験
ア. 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の素材情報データベースの情報
急性毒性:γ-アミノ酪酸をマウスに経口投与したときの50 %致死量 (LD50) は12,680 mg/kg である7)。
イ. ナチュラルメディシン・データベース日本語版の情報
γ-アミノ酪酸はさまざまな食品、サプリメントなどと相互作用を引き起こす可能性がある。しかし、
12週間までの短期間経口摂取においては安全といわれている。
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ウ. その他のデータベースの情報
12 週間のγ-アミノ酪酸摂取試験において、血液検査値、尿検査値の異常変動や重篤な有害 事象は報告されていない。さらに、医薬品や機能性関与成分同士による相互作用についても 報告されていない 5)。
また、γ-アミノ酪酸含有の発酵乳製品(1本100 mLあたりγ-アミノ酪酸を12.3 mg含有)を用 いた研究によると、12 週間の摂取期間中、血液や尿検査値に大きな異常は認められなかった とされている 8)。
2.2 既存情報(1次情報)による安全性試験 医中誌による検索
・調査時期 平成27年1月30日
・検索条件
玄米
検索条件 件数
#1 (米/TH or 玄米/AL) 2,177
#2 食経験/AL 45
#3 (安全性/TH or 安全性/AL) 97,500
#4 #1 and #2 0
#5 #1 and #3 48
γ-アミノ酪酸
検索条件 件数
#1 ("Gamma-Aminobutyric Acid"/TH orγ-アミノ酪酸/AL) 11,609
#2 (安全性/TH or 安全性/AL) 97,500
#3 #1 and #2 140
#4 (米/TH or 玄米/AL) 2,177
#5 #3 and #4 0
・除外理由
米(#5:48件)については、重金属の残留や遺伝子組換え食品などに関する報告で あったため、除外。
・対象論文による安全性評価 なし
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