<被害事例>
・37歳のヒスパニック系女性が、緑茶を主成分とした抽出物383.3 mgを含有するサプリメントを4 ヶ月間摂取したところ、腹痛、吐き気、黄疸などの症状を呈し、血中肝障害マーカーの上昇、肝 細胞壊死、炎症がみられたという報告がある18)。
・1999年から2008年10月までを対象に1つのデータベースで検索できた、緑茶製品の摂取に よる肝障害の症例報告は34例、イタリア保健省 (Italian National Institute of Health) 監 視システムからの報告が2例あり、摂取中止後の経過が報告されている29例では、全て摂取中 止により症状が回復したという報告がある19)。
・アレルギー性鼻炎の既往歴がある緑茶製造工場勤務の21歳男性が緑茶を摂取したところ、全 身の紅斑、呼吸困難、膨疹、意識消失を引き起こし、緑茶アレルギーを合併した緑茶喘息と診 断された報告がある 20)。 この他にも、茶工場における茶の吸入によって、喘息や過敏性肺炎 を引き起こしたといった報告もある21)。
<理論的に考えられる相互作用>
・カフェイン含有のハーブやサプリメント、エフェドラ、アルコールとの併用はカフェインの副作用を 増強することがあるので注意する必要がある22)。
・これまで茶に含まれるタンニンが鉄と結合して吸収を抑える可能性が指摘されていたが、緑茶 による鉄吸収への影響は、問題にならないとする報告もある23)。
・アデノシン、抗凝固薬、向精神薬、アスピリン、アセトアミノフェン、バルビツール系、ベンゾジア ゼピン類、βアドレナリン作用薬、クロルプロマジン、シメチジン、クロザピン、ジスルフィラム、エ フェドリン、エルゴタミン、リチウム、MAO 阻害薬、メキシレチン、経口避妊薬、フェニルプロパノ ールアミン、フェニトイン、キノロン類、テオフィリン、ベラパミル、ワルファリンといった医薬品との 相互作用が報告されている16)。
・シメチジン、経口避妊薬、フルコナゾール、キノロン系抗菌薬、テオフィリン、ジスルフィラムとの 併用により、カフェインのクリアランスを低下させ、カフェインの作用/副作用を増強させる恐れが ある。
・健康成人 10 名(20~30 歳、日本)を対象とした無作為化クロスオーバー試験において、緑茶
700 ml/日を 14 日間摂取させた後、ナドロール(β遮断薬)を緑茶で服用させたところ、ナドロ
ールの血中濃度(Cmax、AUC)の低下及びナドロールの降圧作用の減弱が認められたという 報告22)がある。
イ. ナチュラルメディシン・データベース日本語版の情報
ほとんどの成人に対して安全といわれている。また、緑茶抽出物についても短期間の使用にお いては安全とされている。
ウ. その他のデータベースの情報
茶の飲用は中国では 2000年以上、日本でも 1000 年以上の歴史を持つ。現在、世界では年 69
間300万トンの茶が生産され、消費されている。疫学調査の結果、緑茶産地の住民の多くは、
1日当たり1~1.5 g の茶カテキンを摂取している可能性も示唆されている 5)。緑茶の熱水抽出 物がラット精巣上体脂肪細胞のインスリン活性を増強させ、活性増強成分はエピガロカテキンガ レートであることが報告されている25)。
1.3 機能性評価の論文からの情報(機能性評価では除外論文として取り扱い)
特になし
2. 安全性試験に関する評価
2.1 既存情報(2次情報)による安全性試験
ア. 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の素材情報データベースの情報 メチル化カテキンに関する情報はない。
イ. ナチュラルメディシン・データベース日本語版の情報
茶に含まれているカフェインの過剰摂取によって頭痛や睡眠障害を引き起こす可能性が示唆さ れている。
ウ. その他のデータベースの情報
静岡県島田市在住27名の被験者(範囲23~59歳、男性18名:平均年齢40.4歳、女性9名:
平均年齢37.8歳)に対して、べにふうき群、べにふうき+ショウガ群、対照群の3群に分け、「べ にふうき」緑茶粉末、30 mgショウガエキス配合「べにふうき」緑茶粉末及びメチル化カテキンが 含まれていない「やぶきた」緑茶粉末を使用し、抗アレルギー作用について評価した。その結 果、べにふうき群については、摂取後 86 日後において基準値の範囲内で好酸球の微増が認 められたが、他の血液検査値には影響が認められなかった 26)。尚、ショウガエキスとべにふうき 粉末群はどの血液検査値においても変化は認められていない。べにふうき粉末(被験者9名)、
緑茶粉末(メチル化カテキン配合なし)(被験者10名)及びプラセボ(被験者10名)に対して行 われた血圧に対する影響を評価したところ、拡張期及び収縮期血圧については影響がないこ とが示されている 27)。その他、血液検査項目については、メチル化カテキンが含有されていな い「やぶきた」と比較しても、常用量において影響はないことが示唆されている28)。
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2.2 既存情報(1次情報)による安全性試験 医中誌による検索
・調査時期 平成27年1月30日
・検索条件
べにふうき
検索条件 件数
#1 べにふうき/AL 38
#2 食経験/AL 45
#3 (安全性/TH or 安全性/AL) 97,500
#4 #1 and #2 0
#5 #1 and #3 2
・除外理由
#5の1件についてはべにふうき茶エキスクリームの有効性と安全性に関する報告であり 食品を対象としていないため、除外。
・対象論文による安全性評価
医中誌によって、べにふうき、安全性で検索を行ったところ、2件が抽出された。その内訳 としては、会議録としてアトピー性皮膚炎に対するメチル化カテキン含有べにふうき茶エキ スクリームの有効性と安全性に関する内容が1件であり、食品を対象としていないため除外 となった。また、通年性アレルギー性鼻炎患者を対象としたべにふうき緑茶の抗アレルギ ー作用及び安全性評価に関する原著論文が1件あった。検索された原著論文によると、
べにふうき緑茶の4週間過剰摂取(1日当たり1,500 ml、メチル化カテキン量として
102 mg/日)においても有害事象は確認されなかったとされている。
メチル化カテキン
検索条件 件数
#1 メチル化カテキン/AL 30
#2 (安全性/TH or 安全性/AL) 97,500
#3 #1 and #2 4
・除外理由
#3 の2件についてはべにふうき茶エキスクリームの有効性と安全性に関する報告であり食 品を対象としていないため、除外。
・対象論文による安全性評価
医中誌によってメチル化カテキン、安全性で検索を行ったところ、4件が抽出された。その 内訳としては、会議録としてアトピー性皮膚炎に対するメチル化カテキン含有べにふうき茶 エキスクリームの有効性と安全性に関する内容が2件であり、食品を対象としていないため
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除外となった。原著論文2報については、通年性アレルギー性鼻炎患者を対象としたべに ふうき緑茶の抗アレルギー作用及び安全性評価並びにべにふじの連続摂取によるスギ花 粉患者への有効性と安全性に関する内容であった。それぞれの原著論文によると、べに ふうき緑茶の4週間過剰摂取(1日当たり1,500 ml、メチル化カテキン量として102 mg/日)
においても有害事象は確認されなかったとされている。また、1袋当たりメチル化カテキン
24.94 mgを含むべにふじ緑茶ティーバッグを1日2袋ずつ52日間飲用させた研究におい
ても、有害事象は確認されなかった。
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