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ドキュメント内 小 体  界面離剤除去 (ページ 66-69)

1450 1500 1550 .1600 1650    Wavenumbe可。m l

20x103

 15

ω

一 10Φ1=

5

0

・十0.0V G band

十0.2V

・十0.4V 一十0.8V

・十1.2V

・斗1.8V

(vs,Ag!Ag+)

Caro

io,づム≡.

1450    1500    1550    .1600    1650

   Wavenumber1cm l Fig.3−21 β一カロテン内包直径M㎜㎜半導体型SWCNT薄膜のラマン分光電気化学測 定。左が0.0V→一2.8Vの結果、右が0.0V→寺1.8Vの結果となっている。ioはイオン液体 のラマンシフトを表す。

 Fig3−21にβ一カロテン内包直径1.4nm半導体型SWCNTの分光電気化学測定の結果を示 した。各ラマンピークの変化の仕方は、未内包半導体型SWCNTとβ一カロテン溶液の結 果を合わせたような形になっている。すなわち電子ドーピングでは、半導体型SWCNTの 共鳴がなくなりGバンドが見えなくなっていくが、カロテンの共鳴が無くなっていないた めC=C結合ピークに殆ど変化が無い。一方ホールドーピングでは、半導体型SWCNTもカ ロテンも共鳴が無くなっているためピークが減っでいっている。しかし、この実験ではカ ロテン溶液での実験と異なりより広い電位を加えている。ジクロロメタンの電位窓が一1.5V

〜斗}.0Vなのに対し、イオン液体TMPA TFSIの電位窓が一2.8V〜十1.8Vであるためである。

そこで、溶媒のラマンピークが電位を加えても殆ど変化しないことを生かし、溶媒のピー クでSWCNTのGバンドのピークおよびカロテンのC:C結合由来のピークを規格化し、比

較した。

   G+band

 1.0   −Car@Semi

.き  一S・mi

豊0・8

9

ζ

O.6

o

.]

石0.4E

⊆O.2

1.0     }f  τ ..こ誠一一一一0

.き0.8

……≡

.1;o.6 C=C band

2

o@   −Car@Semi 胃  C。。。t。。。

元0・4

星0.2

     _2_101  _2_101

        P◎tential【vl      Potentia1【v】

醐g.3−22半導体型SWCNTのG+バンド(左)とβ一カロテンのC;Cバンド(右)の ラマンピーク変動の比較。

 Fig.3−22に直径1.4ηm半導体型SWCNTのG+バンド(左)とβ一カロテンのC=Cバンド

(右)のラマンピーク変動の比較を示した。この規格化は以下の手順で求めた;①測定デ ータからバックグランドを引く、②各ラマンピークの値を各々における溶媒のピーク値で 割る、③同一の電気化学測定(例えば0.0V→一2.8V)において最も高い値を示したものがラ マン強度1になるよう規格化する。これにより、用いた薄膜・溶液ごとの差を無視して議 論できる。

 半導体型SWCNT由来のG+バンドのピーク変動は、内包している場合と内包していない 場合に大きな差は無かった。一0.8V付近と斗0.2V付近で大きくピークの減少が見られ、その 測定誤差は比較的大きくなった。また、SWCNTのフェルミエネルギーがバンドギャップの 中央ではなくプラスの電位側に偏っているため、0.OVでは少しホールドーピングがおきて いることが予想される。しかし測定は0.OVを基準にしていたため、0.0Vでは測定ごとにピ ーク減少に差があり測定誤差が大きくなったと考えられる。

 β一カロテン由来のC二C結合ピーク変動は、溶液カロテンとSWCNTに内包されたカロ テンで大きく異なった。電子ドーピングでは、カロテンのC=C結合に電子ドーピングによ る影響が無いため殆ど差が無く、ラマン強皮0.8〜1.0付近で安定していた。一方ホールド ーピングでは、溶液カロテンが十〇.4V付近で急激にピークがなくなっていったのに対し、カ

ロテン内包半導体型SWCNTでは徐々に無くなっていた。また、カロテン内包半導体型 SWCNTはさらにホールドーピングの余地があることが分かった。

 そこで、β一カロテン内包(17,O)SWCNTの電子バンド構造計算から、ホールドーピング におけるバンド構造の変化について考えた。

 Fig.3−23にβ一カロテン内包(17,0)SWCNTの電子バンド構造計算のホールドーピング時 の結果を示した。この計算は、筑波大学計算科学研究センターの岡田晋准教授にお願いし

た。

 この計算結果で注目すべきは、β一カロテンのHOMO準位の変化である。中性(1ユニ ットあたりO.0ホールドーピング)では半導体型SWCNTのバンドギャップ内にβ一カロテ

ンのHOMO準位がある。そのため、ホールドーピングではまずβ一カロテンのHOMO準

位から電子が引き抜かれる。β一カロテン内包半導体型SWCWでは、カロテンのπ電・子 状態が空間的にCNTのπ竜一子と比べて狭い領域に局在している。そのため、中性の状態で はβ一カロテンのバンドには強いクーロン反発による高エネルギーシフトが発生している

と考えられる。そこで電子の引き抜きが起こると強いクーロン反発のポテンシャルが無く なり、急速な低エネルギーシフトが発生すると定性的に解釈できる。つまり、1ユニットあたりO.2ホ ールドーピングからO.3ホールドーピングヘ移行する過程で、強いクーロン反発による高エネルギ ーシフトが支配的でなくなるため、β一カロテン由来のHOMO準位が急激に変化したと考えられ

る。

さらにホールドーピングを進めると、1ユニットあたり0.5ホールドーピングした段階でカロテンの HOMO準位が半導体型SWCNTの価電子バンドトップの下に潜り込む。すなわち、ここからは SWCNTからの電子の引き抜きが主となり、カロテンのHOMOレベルからの電子引き抜きは従とな る。そのため、カロテンヘのホールドーピングがゆっくりと進んでいくことに匁り、実、験的にはこの結 果をラマン強度変化として確認、できたI事になる。

 ・…方、半導体型SWCNTのバンド構造はホールドーピングによってほぼ変化していない。

この結果はカロテン内包半導体型SWCNTと未内包半導体型SWCNTのラマン強度変化が

ほぼ一…致した実験結果と矛庸しない。

 また、実際に実験で伎用したβ一カロテン内包半導体型SWCNTのβ一カロテン内包率 は、TEMでの観察校とから30%程度と考えられる。そのため半導体型SWCNTの分子内包 による変化は非常に捉えにくいと考えられる。

以上の結果から、分子内包SWCNTに対し電気化学測定を行うと、内包分子にもホール ドーピングの影響が見られることが明らかとなった。

Fig.3−23 β一カロテン内包

(17,0)SWCNTの電子バンド構 造計算の模式図(下)と、ホ ールドーピング時の電子バン ド構造の変化(右)。電子バン ド構造計算では模式図のとお り、β一カロテン1分子とそ

れを覆う大きさになるよう

(17,0)SWCNTを8ユニットセ ル繋げた分子を新たに1ユニ ットとして定義した。またバ ンド構造の図では、赤矢印で

(17,0)SWCNTのバンドギャッ

プを、緑矢印でカロテンの HOMOバンドの変化を示し

た。

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