第 5 章 表面開始原子移動ラジカル重合を用いた
5.2 原子移動ラジカル重合
5.2.3 還元剤による触媒の再活性化プロセス
第5章 表面開始原子移動ラジカル重合を用いたセンサ表面による TNTの高感度検出
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第5章 表面開始原子移動ラジカル重合を用いたセンサ表面による TNTの高感度検出
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ロアスコルビン酸に変化する際に放出する電子を高酸化数触媒が受け取ること で低酸化数触媒に変化する. このアスコルビン酸の作用で溶存酸素存在下でも ATRP が可能となる. ただしアスコルビン酸は高酸化数触媒と反応すると消費 されるので, その濃度が重合反応時間よって減少する. そのため安定的に重合 を行うにはある程度の濃度のアスコルビン酸が必要になる. しかしその濃度が 高すぎると今度は停止反応が起きやすくなる. これは過剰な還元剤が高酸化数 触媒の濃度を必要以上に低下させる. 高酸化数触媒は重合反応に対して不活性 ではあるが, 休止反応に必要となる. そのためアスコルビン酸の濃度が高すぎ ると高酸化数触媒の濃度が低くなり休止反応が起き難くなる. すると成長ラジ カルの濃度が高くなり, 結果として重合速度は速くなるが停止反応が起きやす くなる. この様にアスコルビン酸の濃度は反応時間に伴い減少するので, ある 程度高い濃度が必要になるが, 高すぎると停止反応が起きやすくなる.
この様に触媒と還元剤のモル比を変えた時のポリマー成長を図 5-5に示す.
この図で示されているのはあるモノマーを用いてSI-ATRPを行った際のポリマ ー層の厚みである. ATRPにおいては反応度に対応する. この様に触媒と還元剤 のモル比によって反応度にピークがある. このピークの位置はモノマーの種類 や触媒によって変化するため, これは一例である. ピークに対して触媒が少な い側の重合反応は休止反応によって律速されている. そのため重合終了後も反 応液を新しくするか還元剤を新たに投入すれば成長を再開できる. ピークに対 して触媒が多い側の重合反応は停止反応によって律速されている. こちらの条 件では重合を再開できないので制御が難しくなる. これらの事から制御性良く 重合を行うにはこのグラフのピークの左側の条件で重合を行う必要がある.
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図 5-3 AGET-ATRP反応状態遷移図
図 5-4 アスコルビン酸による還元作用
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モノマー; MES:DEAEM=1:3 触媒;PMDETA:CuBr2=1:1 モノマー:触媒=500:1
SI-ATRP(40℃10分)前後のポリマー膜厚変化
図 5-5 触媒と還元剤の比を変化させた時の重合反応 0
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
0.01 0.1 1 10 100
ポリマー膜厚[ nm ]
アスコルビン酸/触媒 モル比
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