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第4章 災害時の応急活動対策

第4節 避難所の設置運営

市は、地震発生後、人命の安全を第一に被災住民等の避難誘導を行うとともに、指定緊急避難場所や津 波による浸水が予想される区域、土砂災害危険箇所等の所在、その他避難に関する情報の提供に努めます。

市民は、指定緊急避難場所及び避難路を日頃から把握するとともに、避難勧告、避難指示(緊急)又は 避難準備・高齢者等避難開始が出された場合には、直ちに安全に十分配慮しながら避難します。また、自 主的に避難する場合は、特に安全に配慮します。

1 避難準備・高齢者等避難開始

東海地震注意情報や市内の状況等を考慮し、避難行動要支援者が早めの避難を行うために、避難準 備・高齢者等避難開始を発令します。

⑴ 市長の措置

市長は、気象予報・警報及び市内の状況を考慮して、必要があると認めるときには、その地域の避 難行動要支援者に対して避難を促します。

2 避難準備の内容

市長が避難準備・高齢者等避難開始を発令する場合は、原則として次の内容を明示して行います。

⑴ 避難を要する理由

⑵ 避難準備対象地域

⑶ 避難する人

⑷ 避難先とその場所

⑸ 避難経路

⑹ 注意事項

3 避難勧告及び避難指示(緊急)

災害が発生し、又は発生するおそれがあり、人命の保護その他災害の防止等を図るため特に必要があ ると認められるときは、危険地域の居住者等に対し、次に掲げる者が避難実施のための必要な勧告又は 指示を行います。

⑴ 市長の措置

市長は、管轄区域内において危険が切迫し、必要があると認めるときには、その地域の居住者等に 対し避難勧告又は避難指示(緊急)を行います。この場合、指定避難場所その他の避難場所を指示す ることができます。これらの措置をとったときは、その旨を知事に報告します。

なお、居住者等に対して避難準備を呼びかけるとともに、避難行動要支援者に対して、その避難行動 支援対策を行うことを考慮し、早めの段階で避難準備・高齢者等避難開始を発令することができます。

また、人命の保護又は危険を防止するため、特に必要があると認めるときは、警戒区域を設定し、

応急対策に従事する者以外に対して、当該地区への立ち入りを制限し、若しくは禁止し、又は当該地 域からの退去を命ずることができます。

市長に事故あるとき又は不在のときは、副市長がその職務を代理します。

⑵ 警察官等の措置

警察官又は海上保安官は、災害現場において市長が避難のための立ち退きを指示することができな いと認められる事態(連絡等のいとまがなく、これを行わなければ時機を失するような場合)、又は市 長から要求があったときは、立ち退きの指示及び警戒区域の設定をすることができます。この場合、そ の旨を市長に速やかに通知します。

なお、警察官は、人命又は身体に危険を及ぼすおそれがある場合、その場に居合わせた者に対して避 難の措置を講ずることができます。この場合、その旨を県公安委員会に報告します。

⑶ 自衛官の措置

災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官は、災害の状況により特に急を要する場合で、警察官がその 場にいない場合に限り、避難等の措置を講じます。

また、市長(又はその委任を受けた職員)又は市長からの要求により、市長の職権を行うことのでき る警察官、海上保安官がいない場合に限り、警戒区域を設定することができます。これらの避難措置

87 をとった時は、直ちにその旨を市長に通知します。

⑷ 知事の措置

知事又はその命を受けた職員若しくは水防管理者は、著しい危険が切迫していると認められるとき は、必要と認める区域の居住者等に対し、避難のための立ち退きを指示することができます。この場 合は、三崎警察署長にその旨を通知します。

また、市が事務の全部又は大部分の事務を行うことができなくなったときは、避難勧告、避難指示 (緊急)及び避難準備・高齢者等避難開始の発令、警戒区域の設定を市長に代わって行います。

4 避難勧告及び避難指示(緊急)の内容

市長等、避難勧告又は避難指示(緊急)を実施する者は、原則として次の内容を明示して行います。

⑴ 避難を要する理由

⑵ 避難勧告又は避難指示(緊急)の対象地域

⑶ 避難先とその場所

⑷ 避難経路

⑸ 注意事項

5 避難措置の周知等

⑴ 関係機関への報告

避難勧告又は避難指示(緊急)を行った者は、次により必要な事項を報告(通知・連絡)します。

ア 市長の措置

イ 警察官又は海上保安官の措置 (ア) 災害対策基本法に基づく措置

(イ) 警察官職務執行法(昭和 23 年法律第 136 号)に基づく措置

(ウ) 海上保安庁法(昭和 23 年法律第 28 号)に基づく措置

ウ 自衛官の措置(自衛隊法(昭和 29 年法律第 165 号)に基づく措置)

市 長 県知事(災害対策課)

警察官 又は 海上保安官

警察署長 又は

海上保安部・署長

市 長 県 知 事

(災害対策課)

警察官 警察署長 県警察本部長 県公安委員会

市 長 県知事(災害対策課)

海 上 保安官

海上保安部・

署長

第三管区 海上保安本部長

県 知 事

(災害対策課) 市 長

自 衛 官 市 長 県 知 事

(災害対策課)

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⑵ 市民への周知

市長は、自ら避難準備・高齢者等避難開始の発表、避難勧告及び避難指示(緊急)を行った場合、

あるいは他機関からその旨の通知を受けた場合は、防災行政無線や広報車、市ホームページ、防災メ ール等により市民への周知を実施します。なお、避難の必要がなくなったときも同様とします。

6 指定避難所の開設

市は、被災者に対する救援措置を行うため、必要に応じて指定避難所を開設します。

⑴ 避難所の開設場所

市は、災害の態様に応じて安全適切な場所を選定して避難所を開設します。

ただし、緊急の場合は、自主防災組織等の判断により、避難所を開設できるものとします。また、

必要があれば、あらかじめ指定された施設以外の施設についても、災害に対する安全性を確認のうえ、

管理者の同意を得て避難所を開設します。

さらに、災害が長期にわたることが見込まれる場合には、要配慮者の生活環境を考慮して、介護保 険施設や障害者支援施設等の福祉避難所としての指定や、民間賃貸住宅、旅館・ホテル等を避難所と して借上げる等、被災地以外の地域にあるものも含め、多様な避難所の確保に努めます。

⑵ 避難所の周知

市は、避難所を開設した場合においては、速やかに地域住民に周知するとともに、県をはじめ三崎 警察署、自衛隊、横須賀海上保安部等関係機関に連絡します。

⑶ 避難所の運営管理

ア 市は、「三浦市避難所運営マニュアル」を参考に、自主防災組織等地域住民の代表、施設管理者及 び市職員で構成する避難所運営委員会を設置し、避難所の円滑な運営管理を行います。また、運営 方針を決定する段階から、男女のニーズの違い、要配慮者等の多様な視点が反映できるよう、十分 配慮します。避難所の運営に当たっては、被災者に対する給水、給食措置などが円滑に実施できる よう努めるとともに、避難所における情報の伝達、食料、水等の配布、清掃等については、避難者、

住民、自主防災組織、災害救援ボランティア等の協力が得られるよう努めるものとします。

イ 市は、被災者を一時入所避難させるため、あらかじめ指定した県有施設についても可能な範囲で 提供するよう県に協力要請します。当該施設管理者は、市長が行う避難所の設置運営に協力します。

ウ 市は、各避難所の避難者に係る情報の早期把握及び避難所で生活せず食事のみ受け取りに来てい る被災者等に係る情報の把握に努め、国等に報告を行います。また、避難者の生活環境に注意を払 い、常に良好なものとするよう努めます。そのため、食事供与の状況、トイレの設置状況等の把握 に努め、必要な対策を講じます。また、避難所の生活環境については、プライバシーの確保状況、

入浴施設設置の有無及び利用頻度、洗濯等の頻度、医師や看護師等による巡回の頻度、暑さ・寒さ 対策やエコノミークラス症候群対策の必要性、ごみ処理の状況など、避難者の健康状態や避難所の 衛生状態の把握に努めるとともに、巡回警備等により、避難所の安全性の確保措置に努めます。

さらに、ペット同行避難のルールを定め、飼い主が責任をもって飼育するための居場所確保やゲ ージ等を用意するなどの具体的な対応がとれるよう努めます。

エ 市は、やむを得ず避難所に滞在することができない被災者に対しても、食料等必要な物資の配布、

保健師等による巡回健康診断の実施等保健医療サービスの提供、正確な情報の伝達等により、生活 環境の確保に努めます。

オ 市は、避難場所及び避難所内における混乱の防止、秩序保持等、被災者の収容及び救援対策が安 全適切に行われるよう措置します。

カ 市は、避難所において救援活動を行うボランティアの受入れについて、県災害救援ボランティア 支援センターやボランティア団体のネットワーク組織等と連携して対応します。

キ 市は、避難所のライフラインの復旧に時間を要すると見込まれる場合や、道路の途絶による孤立 が続くと見込まれる場合は、当該地域に避難所を設置・維持することの適否を検討します。

ク 市は、各避難所と連絡体制の確立に努めるとともに、個人情報に配慮しつつ、避難者のリスト作 成等を実施し、必要に応じ被災者の援護の基礎となる被災者台帳を作成します。なお、避難者の中 に、配偶者からの暴力、ストーカー行為、児童虐待等の被害を受け、加害者から追跡されて危害を 受ける恐れのある者等が含まれる場合は、その加害者等に居場所等が知られることのないよう、個 人情報の管理を徹底します。また、避難生活が長期にわたる場合に備えて、国、県の協力のもと、

公営住宅や民間賃貸住宅などの空室情報の把握や、応急仮設住宅の建設候補地のリストアップに努