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第4章 災害時の応急活動対策

第1節 災害対策本部等の設置

本市域に、地震に伴う多発的災害が発生した場合に、被害を軽減し、応急対策活動を迅速・的確に行う ため、次により活動体制の確立を図ります。

1 初動体制

突発的に発生する地震災害に的確な対応をするためには、市をはじめとする防災関係機関の素早い対 応が、その後の応急対策の実施にとって重要なものとなるため、災害対策本部体制が整うまでの間の体 制を初動体制と位置づけ、次により行動します。

初動体制の発動は、災害対策本部設置基準に準じて発動し、災害対策本部の設置をもって終了します。

⑴ 勤務時間内の体制

地震が発生した場合には、総務部防災課は県安全防災局、三崎警察署及びその他の機関との情報連 絡を行って、情報の収集・分析を行い、防災課長が総務部長に報告し、総務部長は市長に報告及び配 備体制について具申します。

気象庁が相模湾・三浦半島予報区に津波注意報、津波警報又は大津波警報を発表した場合には、直 ちに沿岸住民に対する避難指示(緊急)の発令及び関係機関に対する伝達を行います。

重要意思決定 (意思決定者)

活動責任者 市 長

責任者不在 →副市長 →総務部長

⑵ 夜間・休日の体制

地震が発生した場合には、総務部防災課は市関係幹部に連絡するとともに、三崎警察署及びその他 の機関との情報連絡を行って、情報の収集・分析を行います。総務部長は市長に報告及び配備体制に ついて具申します。

気象庁が相模湾・三浦半島予報区に津波注意報、津波警報又は大津波警報を発表した場合には、直 ちに沿岸住民に対する避難勧告又は避難指示(緊急)の発令及び関係機関に対する伝達を行います。

重要意思決定 (意思決定者)

活動責任者 市 長

責任者不在 → 副市長 →総務部長

2 災害対策本部

市長は、地震災害等が発生し、又は発生するおそれがある場合、その地域に係る災害応急対策を実施 するため必要と認めるときは、災害対策基本法第 23 条の 2 の規定に基づき、三浦市災害対策本部(以下

「災害対策本部」という)を設置します。

重要意思決定 (意思決定者)

活動責任者 市 長

責任者不在 → 副市長 →総務部長

⑴ 災害対策本部の設置

ア 災害対策本部は、次の基準のいずれかを満たした揚合に、市長が設置します。

災害対策本部設置の基準 1 市域に震度5強以上の地震が起きたことが発表されたとき。

2 相模湾・三浦半島予報区に大津波警報が発表されたとき。

3 東海地震に関し予知情報又は警戒宣言が発表されたとき。

4 その他市長が災害対策本部の設置を必要と認めるとき。

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イ 市長は、災害対策本部を設置した場合には、直ちに県知事及び関係機関に通知するとともに、市 庁舎にその旨の掲示を行います。また、災害対策本部の設置の事実を遅滞なく報道機関を通じて発 表します。

⑵ 災害対策本部の設置場所

災害対策本部は、特別の場合を除き横須賀市三浦消防署会議室に設置します。

⑶ 災害対策本部の廃止

ア 市長は、災害の危険が無くなった場合、又は災害発生後における措置が概ね完了したと認める場 合、災害対策本部を廃止します。

イ 市長は、災害対策本部を廃止した場合には、直ちに県知事及び関係機関に連絡するとともに報道 機関を通じて発表します。

ウ 市長は、災害対策本部の廃止後、引き続き防災対策の実施が必要な場合、災害対策本部に準じて その対策を実施するものとします。この場合の体制は、災害対策本部廃止後の対応体制によります。

⑷ 災害対策本部組織 ア 組織及び事務分掌

災害対策本部の組織及び事務分掌は、「三浦市災害対策本部条例(昭和 39 年三浦市条例第 12 号)」、

「三浦市災害対策本部要綱(昭和 39 年本部長訓令第1号)」に定めるところによります。

イ 災害対策本部会議の開催

災害発生のおそれのある場合、又は災害が発生した場合の対策を協議するため、災害対策本部会 議を開催します。災害対策本部会議の構成及び運営は「三浦市災害対策本部要綱」に定めるところ によります。

3 職員の動員配備体制

⑴ 配備体制

災害対策本部長は、職員の配備体制を決定したときは、直ちに各部の長等に通知します。また、各 部の長等は、あらかじめ定める配備計画に基づく配備体制をとります。

区 分 状 況 動員する職員の範囲

(警戒体制)

1 号配備 局地的な対応策を必要と認めるとき。

課長級以上の職にある職員とする。た だし、状況に応じて局地的災害への対策 活動の可能な職員を増員することができ る。

(準非常体制) 2号配備

1 市内各地に大規模な災害が発生し、

広域 的な応急 対策を必 要と認める と き。

2 東海地震注 意情報が発 表されたと き。

主査級以上の職にある職員とする。た だし、状況に応じて局地的災害への対策 活動の可能な職員を増員することができ る。

(非常体制) 3号配備

1 大規模な災害が発生し、市内全域に応 急対策が必要と認めるとき。

2 警戒宣言が発令されたとき。

全職員とする。

⑵ 配備人員

各部、各班における指令配備人員は、各部長が定める配備編成計画において、配備区分別に定めま す。

⑶ 職員の動員指令 ア 指令者

職員の動員の指令は、本部長が指令します。

イ 指令伝達系統

(ア) 勤務時間内の伝達系統

電話又は庁内放送で伝達します。

災害対策本部長

(配備決定) 各部長 各課長 各職員

76 (イ) 勤務時間以外の伝達系統

防災情報メールや電話等の方法で伝達します。

a 指名職員

b その他の職員

4 情報連絡員の派遣要請

市は、国土交通省関東地方整備局との間に「災害時の情報交換に関する協定」を締結しており、必要 に応じ、情報連絡員の派遣を要請します。

5 災害対策本部における災害応急活動の決定

事前配備体制から移行して、災害対策本部を設置した場合、事前配備体制の中で県安全防災局、三崎 警察署及びその他の情報連絡システムを通じて入手した情報等により、各種災害応急対策を検討し、必 要な措置を決定します。

⑴ 地震発生直後(初動期) ア 重要事項の決定

(ア) 職員動員規模判断(非常配備基準に照らして判断)及び動員指令

(イ) 津波危険地域等への避難指示(緊急)の要否判断(発令基準に照らして即座に判断)及び決定 (ウ) 庁舎周辺等の被害情報を集約し、第1報を県に報告(被災者救援・人命危険関係情報の中間集約

結果に基づく対策協議)

(エ) 広域応援要請の要否判断・広域応援要請(依頼) (オ) 自衛隊派遣要請の要否判断・自衛隊派遣要請(依頼) (カ) 被災者救護活動の準備指示

・被災者救護活動を随時立ち上げ

(キ) 防災基幹施設におけるライフラインの優先復旧を関係機関に要請 (ク) 災害救助法適用の要否判断・災害救助法適用申請

(ケ) その他の重要事項の決定

⑵ 地震発生直後から2時間以内(被害情報収集期) ア 情報管理(特に人命危険関係情報の収集・報告)

(ア) 人命危険関係情報の収集開始

・倒壊家屋数、災害件数、その他要救出現場数 (イ) 津波・地震情報の把握

・テレビ、県防災行政通信網等から (ウ) 本部運営部 (情報整理班)の設置

・住民等からの問合せ等各種通報への対応(被災者救援・人命危険関係情報の中間集約) (エ) 集約結果の県への報告

(オ) 住民等からの通報内容を整理し、広報担当へ イ 人命救出活動、二次災害の防止

(ア) 倒壊家屋等に取り残された者の救出活動開始 救出隊の編成(消防団+自主防災組織+住民) (イ) 火災の出火防止・初期消火・延焼防止 (ウ) 災害警戒活動開始

(エ) 救出用建設重機の手配・投入 (オ) 二次災害防止のための活動 ウ 広報

各対策部長 班長 指名職員

配備決定

各部長 各課長 各職員

配備決定

77 (ア) 広報活動開始

(イ) 津波危険地域住民への警戒呼び掛け広報・避難誘導(なお、避難指示(緊急)が出た段階では、

津波危険地域等への避難指示(緊急)の決定に基づく広報) (ウ) 住民等への活動喚起・行動指示

・出火防止、初期消火の喚起・指示

・倒壊家屋等に取り残された者の救出活動の喚起・指示

・隣近所等の避難行動要支援者の安否確認の喚起・指示

・転倒LPガス容器の元栓閉栓の喚起・指示

・混乱防止の呼び掛け

・二次災害危険の予想される地域住民等への警戒呼び掛け

(エ) 住民からの被害状況をモニターし、マスコミを通じた広報、ライフライン関係機関の広報関係 の広報担当セクションの設置や増強を要望

(オ) 被災者救援活動の広報・地区別の避難所名 (カ) 被災者救援活動の内容を広報

(キ) 本部運営部 (情報整理班)から把握した状況を報道関係者等に随時情報提供 エ 避難所の開設・運営

(ア) 避難所の開設開始

(イ) 住民・観光客等の避難所への収容 (ウ) 避難所運営体制の整備

オ 要配慮者の保護・移送、医療救護 (ア) 救護所開設開始

(イ) 要配慮者の保護

(ウ) 津波危険地域の要配慮者の移送(住民等による) (エ) 医療機関・施設の被害状況の把握

(オ) 管内・外の医療可能機関等の把握と広報担当・住民・関係機関への伝達 (カ) 医療班の編成準備(集団死傷事故現場への派遣準備)

(キ) 後方搬送開始

カ 重要道路応急復旧、交通規制 (ア) 重要道路被害調査開始

(イ) 建設業者との連絡調整(建設重機投入については、人命救出活動と調整) (ウ) 重要道路応急復旧開始

(エ) 迂回路設定準備

(オ) 重要道路の交通規制開始 キ 緊急救護活動

(ア) 重要水道施設被害調査

(イ) 死体の捜索・収容・処理の準備 (ウ) 緊急給水活動準備

(エ) 緊急食料供給活動準備 (オ) 緊急生活物資供給体制準備 (カ) 輸送車両等の確保

(キ) 災害救助法適用申請(倒壊家屋数、死者数から把握できる場合)

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