• 検索結果がありません。

運営における「情報化」

ドキュメント内 橡00扉.PDF (ページ 101-112)

入学後の   1   年間は学内のパソコンを使う機会を提供し、ノートブックパソコン購入の猶予期間を設ける

6  運営における「情報化」

(1)  各種会議・委員会等の情報公開 

ア  「情報化」と情報公開 

社会の情報化を背景に1980年代から行政機関が保有する情報を外部に開示する「情報公開」の動きが、地 方公共団体などで始まった。2001年  4 月 1 日からは国においても情報公開を推進する趣旨で、「行政機関の保 有する情報の公開に関する法律」が施行された。このような状況の下で、公的な教育機関である私立大学に 対しても、高い公共性を持つ事業を行っていること、納付金や公費助成等がその事業運営の基盤であること などから、教育研究活動や経営情報に関する情報を公開していくことが求められている。 

 

本学は、早い時期から情報公開を進めてきた。教育研究活動については、学部を始め各部署が各種の出版 物を発行することにより、また近年では大学および学部・研究所・センター等が運営するホームページによ り、各種の情報を積極的に公開している。一方、学校法人の予算・決算については、1969年からその概要を

「関西大学通信」に記載を始め、その後も、1971年に制定された学校法人会計基準に基づき、より詳細な内 容を公表してきた。さらに、1993年からは、「関西大学通信」の別冊子を作成し予算・決算を学内外に公開し ている。このように本学が教育研究活動や経営情報の両面において、積極的に情報公開を推進してきたこと は高く評価できる。 

 

「情報化社会への対応」を評価軸とする自己点検・評価において、情報公開の視点での点検・評価は重要 な項目の一つである。今期の自己点検・評価では、従来行われてきた教育研究活動や経営情報の公開状況の 点検・評価ではなく、一歩進んで、運営面における意思決定の過程に焦点を合わせ、点検・評価を行う。 

 

イ  議事録の情報公開 

運営に関する意思決定は、本学に設置されている各種会議・委員会等(第  6 章(1)では「委員会」と記す)

によってなされている。委員会における意思決定の過程は、決定(協議)事項や審議経過、審議内容を記載 した議事録があり、その議事録が何らかの形で公開されるならば、委員会の構成メンバーでない者でも知る ことができる。 

今期の自己点検・評価委員会は、本学に設置されている委員会を対象にして、議事録に焦点を合わせ情報 公開の視点から点検・評価を行った。点検・評価の項目としては、議事録の有無と、議事録の閲覧、議事録 の公表をとりあげる。実態把握の手段として、「各種会議・委員会等における議事録の情報公開に関するアン ケート」調査を行った。この調査結果を分析することにより、本学における  情報公開 の主として意思決 定に関する局面での状況が明らかになると考えられる。 

 

ウ  調査項目と結果 

アンケート調査の対象としたのは、「データブック2001」pp.259‑263に記載されている委員会に、2001年度 に新設/廃止された委員会を加除した、合計167の委員会である。アンケート調査の項目は第  8  章資料(3)のア ンケート調査用紙に示すように、大きく  4 項目からなっている。  1.で回答する委員会の構成や取扱い事項を 尋ね、  2.で議事録の有無や記載事項、  3.で議事録の閲覧について閲覧できる人や内容、  4.で議事録の公開に ついての回答を求めている。 

アンケートの調査依頼は2001年10月  4 日に行い、153の委員会から回答を得た。表I‑  6 ‑ 1 はその結果をまと めて示す。その表では、調査項目の選択肢ごとに、その選択肢に丸印をつけられた総数を個々の選択肢の個 所に示している。なお、表中で、問  2 から問  5 は議事録がある場合(問  1 で 1.を選択した場合)の委員会すべ

6  運営における「情報化」

てに回答を求めているが、丸印の記されていない回答があったので、各問ごとの合計は議事録がある委員会 数132よりは少なくなっている場合もある。さらに、問  4 「 4.その他」については、記載された内容をさらに 分類して記載した。 

 

エ  分析と評価 

アンケートの分析を行う前に、対象とする委員会全体の  1 割弱にあたる未回答の委員会の特性を検討した。

「例規集」等よりそれらの委員会の構成メンバーや取扱い事項がわかるので調べたところ、それらに特に偏 りは見られなかった。したがって、全体の  9 割強にあたる回答があった委員会からの回答を分析することで問 題はないと考えられる。 

 

集計結果の表I‑  6 ‑ 1 から問  1  〜問  5 の主設問の集計結果を抜き出し、図I‑  6 ‑ 1 に帯グラフで選択肢の回答比 率を示す。表及び図から集計結果の全体を概観すると、 

●    9  割弱の委員会で議事録が作成されている(問  1  ) 

●  約  9  割の委員会で議事録を閲覧できる人に制約がある(問  2  ) 

●    8  割強の委員会では閲覧できる内容について制限がない(問  3  ) 

●   1 割強の委員会では、個人に関する情報の閲覧に関して本人から閲覧を求められた場合の扱いが決ま っている(問  4  ) 

●    9  割の委員会は議事録を刊行物などには公表していない(問  5  )   

ことがわかる。問  1 〜問 3 および問  5 では、各問ごとに一つの選択肢に大部分の委員会の選択が集中してい る。これらの問は二者択一の設問であるので、少数側の選択肢を選んだ委員会のグループについて、各問ご とに構成メンバーや取扱い事項の特性を個別に検討したが、グループとしてみた場合、特に偏りはなかった。

このことは、アンケート項目として取り上げた委員会の特性と議事録の作成や公開には直接的な相関はない ことを示唆している。 

 

各設問に対する回答をより詳細に検討する。問  1.議事録の作成に関しては、議事録を作成している委員会 は、SQ 1.1 からわかるように  9 割強の委員会が審議経過や審議内容まで議事録に記載している。さらにSQ  1.2 

〜SQ 1.4  から、記録は事務職員がとり、ごく少数の委員会を除いて委員長または委員会により議事録が確認 されていることがわかる。 

 

問1.議事録は

     作成している      作成していない  

問2.議事録を閲覧できる人は限られていますか

     はい      いいえ  

問4.個人に関する情報の閲覧について、本人から閲覧を求められた場合の扱い      決まっている      決まっていない     その他 問3.議事録で、閲覧できる内容は限られていますか

     はい      いいえ  

問5.議事録は、(委員以外に)公表されていますか

     公表している      公表していない  

 

図Ⅰ‑6‑1  集計結果の特徴   

議事録の閲覧については、まず問  2.のSQ 2.1  で議事録を閲覧できる人を調べている。選択肢「  1. 委員の み」を選択した委員会数は95であるが、SQ 2.1  は複数の選択肢を選ぶことを許しているので、この総数95に は他の選択肢を同時に選んでいる委員会も含まれている。そこで、個々のアンケート回答から「  1. 委員の み」の選択肢のみを選んだ委員会数を調べるとその総数は70となった。したがって、議事録を閲覧できるの が委員のみである委員会は、議事録のある委員会の約  6 割であることが分かった。さらにSQ 2.1  の結果から  3  割弱の委員会は委員が属する組織の構成員は閲覧が可能となっている。したがって閲覧が広く可能であるの は約  2  割の委員会の議事録である。図I‑  6  ‑  2  の上側の帯グラフは 

 

SQ2.1  議事録を閲覧できる人は、

     委員のみ    委員の帰属組織(委員を含む)    学内・その他

SQ2.2 議事録の閲覧を認められていない人から、閲覧を求められた場合の対応手順      決まっている         決まっていない  

  図Ⅰ‑6‑2  議事録の閲覧に関する回答の特徴 

 

この割合を示している。 

委員会の構成メンバーである委員が議事録を閲覧できるのは当然であるので、実質的には半数以上の委員 会の議事録は閲覧できないことになっている。 

 

閲覧を認めていない人から閲覧を求められた場合の対応手順はSQ 2. 2 からわかるように、  8 割弱の委員会 で対応の手順が決まっていない。対応手順に関する質問としては、問  4.では個人に関する情報の閲覧につい て、本人から閲覧を求められた場合の扱いを尋ねているが、この取扱いが決まっている委員会は  1 割強に過ぎ

6  運営における「情報化」

ない。これら対応手順が決まっていないことは、過去において閲覧の請求がなかったことによると考えられ るが、記録がないため推測の域を出ない。 

一方、閲覧できる内容の制限については、  9 割強の委員会は制限を設けていないことが問  3.の結果からわ かる。これは委員のみに議事録の閲覧を認める委員会が半数以上であるあることから、実質的に閲覧できる 内容を制限する必要性がないことによると推測できる。 

 

最後に、問  5.の議事録の公表については、刊行物などにより議事録を公表している委員会は  1 割に満たな い。これは、議事録を積極的に公表することの必要性と委員会の議事録を掲載する適切な刊行物が共にない ことによるのではないかと考えられる。 

 

議事録の情報公開に関するアンケート結果の以上の分析から、議事録に関する情報公開に関して、殆どの 委員会で議事録が作成されていることは高く評価される。しかしながら、議事録の閲覧を委員にのみ制限し ている委員会が約  6 割あることは、今後検討が必要である。議事録閲覧の要望が過去にはなかったため、情報 公開について検討されていなかったことも一つの理由であると考えられる。 

今後各委員会において非開示とする情報の範囲、例えば、1)個人に関する情報で特定の個人を識別できる もの等、2)公にすると法人等の正当な利益を害するおそれがあるもの、3)非公開条件付の任意提供情報、

4)公にすると、率直な意見の交換が不当に損なわれる等のおそれがあるもの、などについて十分討議され、

意思決定過程においても情報公開が大きく進むことを期待したい。 

ドキュメント内 橡00扉.PDF (ページ 101-112)

関連したドキュメント