関西大学自己点検・評価委員会
SQ 5. 3 公表は,どのようにされていますか.(丸印複数可)
2 教育職員 (1) 教員組織
ア 大学教員の構成
教員組織に関する自己点検を行う前提として、まず、本学の教育・研究組織について簡単に述べておきた い(教育・研究組織について詳しくは、「データブック2001」p. 4 )。
大学第 1 部(昼間部)には、法学部、文学部、経済学部、商学部、社会学部、総合情報学部、工学部の 7 学 部が設置されている。このうち経済、商、社会、総合情報の各学部はそれぞれ単一の学科により構成されて いるが(ただし、社会学部社会学科には 4 つの専攻が置かれている)、法学部には 2 学科、文学部には 8 学科、
工学部には11学科が設けられ、学科の総数は25に及んでいる。一方、大学第 2 部(夜間部)には、法学部、文 学部、経済学部、商学部、社会学部の 5 学部が設置され、法学部、文学部がそれぞれ第 1 部に対応する 2 学科、
8 学科を開設しており、したがって総計13学科により構成されている。
この他、2000年 4 月 1 日に、本学卒業後、国際社会で活躍できる人材の養成、外国語教育者・研究者の養成 を行うための外国語教育の推進等を目的として、所属学生を有しないが独自の教授会を持つ組織として外国 語教育研究機構が設置された。
大学院には、法学研究科、文学研究科、経済学研究科、商学研究科、社会学研究科、総合情報学研究科、
工学研究科の 7 研究科30専攻が設置され、総合情報学研究科を除く各研究科には博士前期・博士後期課程が、
総合情報学研究科には修士課程が開設されている。2000年度から総合情報学研究科にも博士課程が設置され、
本学が教育・研究活動を展開するすべての分野について、学部から博士後期課程に至る一貫した教育・研究 組織が整備されることとなった。
大学院組織に所属しない学部専任の教員は存在しているが、学部組織(外国語教育研究機構を含む。)に所 属しない大学院専任の教員は存在していない(なお、「学部組織に所属しない大学院専任教員」すなわち「大 学院教員」の問題については後述する)。また、以上に紹介した組織のほかに、いくつかの研究所やセンター が設置されているが、これらの組織は、各学部及び外国語教育研究機構所属の専任教員と一部の学外委嘱研 究員によって構成されている。
イ 教員数
本学の教員は、専任教員、特任外国語講師及び非常勤講師によって構成されている。そのほかに、客員教 授と名誉教授がいるが、前者は適用例が少ないうえ、後者の実態は称号であるので、本学の教員組織を点検 し、その問題点を洗い出すという目的から見た場合、これらを対象から除外しても差し支えないであろう。
したがって、以下、専任教員を中心に、非常勤講師に関するデータを加味しながら教員組織の点検を行うこ とにする。点検の基礎となるデータは、特に断らない限り「データブック2001」掲載の2000年 5 月 1 日現在の ものを使用した。
(ア) 専任教員の資格による比率
本学の専任教員の資格は、教授、助教授、専任講師、助手及び副手に分けられる。総専任教員数は591名で あるが、このうち教授が421名(71.2%)、助教授が101名(17.1%)、専任講師が53名(9.0%)、助手が15名
(2.5%)、副手が 1 名(0.2%)である。このように、教員の大半は教授であり、助教授、専任講師、助手、
副手の順に構成比率が小さくなっていることがわかる。このような構造は、職位ごとの定員制を採用する大 部分の国立大学とは極めて対照的である。なお、助手15名すべてが工学部に所属しており、副手 1 名は社会学 部である。
(イ) 教授の比率
専任教員中教授の占める比率を学部別に見ると、法学部87.8%、文学部88.4%、経済学部78.3%、商学部 78.0%、社会学部74.5%、総合情報学部66.7%、工学部50.8%である。総合情報学部と工学部においてそれ ぞれ教授の比率が低いが、前者については開設後未だ 8 年しか経過していないという歴史的事情、後者につい ては前述のように構成員の中で助手が15名含まれているという事情に加え、研究グループを構成して研究を 進めるという工学分野における研究方法の特質が現れていると推定される。
(ウ) 教員の各学部・外国語教育研究機構別人数
教員(専任教員及び非常勤講師。特任外国語講師は除く。)の各学部・外国語教育研究機構別人数は次表の とおりである(ただし、非常勤講師については、学部専門科目の担当者に限る)。
表Ⅱ‑2‑1 教員の各学部・外国語教育研究機構別人数
法 文 経 済 商 社 会 総合情報 工 外機構 総 計 専 任 49 129 46 41 55 51 185 35 591 非常勤 86 246 28 55 91 71 121 24 722
上表から明らかなように、専任・非常勤とも文学部と工学部の教員数が非常に多い。これは、既にみたよ うに両学部が他学部と比べて非常に多くの学科を有しており、授業科目数に関連していること、また、教養 科目及び保健体育科目を担当する教員の大半が両学部に所属していることによる。
(エ) 大学院教員
現在、国立大学においては、組織改革の進行に伴って学部組織に所属しない(すなわち、学部専任教員で はない)大学院専任教員(以下、「大学院教員」と呼ぶ)が増加している。一方、既に触れたように、本学に おける大学院担当のまたは所属の教員はその全てが学部専任教員の兼担であり、大学院教員は存在していな い。目前に迫った法科大学院構想を含めて大学院の果たすべき社会的役割の変化に対応して、本学において も大学院所属教員をどのように配置し、処遇するか等は喫緊の課題であろう。
ウ 教員に占める女性教員の比率
教員全体に占める女性教員の比率を、専任教員と非常勤講師の双方について学部別に、さらに教職科目及 び教養科目を担当する非常勤講師についても見てみると、次の表のようになる。
表Ⅱ‑2‑2 教員に占める女性教員の比率
法 文 経済 商 社会 総合情報
専 任 0% 7.0% 2.2% 2.4% 9.1% 3.9%
非常勤 12.8% 20.3% 10.7% 5.5% 7.7% 29.6%
工 外国語 学部・外国語全体 教職 教養 非常勤講師全体
専 任 1.6% 28.6% 5.2% − − −
非常勤 0% 8.3% 13.4% 8.3% 40.9% 17.52%
2 教育職員
上表から明らかなように、本学における専任女性教員の割合は5.2%、すなわち20人に 1 人という極めて低 い数値にとどまっている。また、学部・外国語教育研究機構別に見ると、法学部(女性教員は 0 名)、経済学 部・商学部(いずれも 1 名)という数値が際立って低い。こうした状況の背景にある事情として、わが国にお ける女性研究者の少なさがしばしば挙げられるが、非常勤講師中に占める女性教員の割合は17.52%という数 値であることを考えれば、やはりこうした現状を肯定してしまうことはできないように思われる。(なお、
2001年度には、法学部で 1 名任用が行われるなど女性教員の任用について、前向きな姿勢がもたれている)
エ 教員の平均年齢・勤続年数
本学の専任教員については、65歳が定年と定められているが、定年後 5 年間に限り教授会の承認を得て 1 年 ごとに定年延長を行うことができる。すなわち、ある教員について定年延長の手続きが 5 回行われた場合には、
70歳の教員が存在することになる。次の表は、学部・外国語教育研究機構別・資格別の専任教員の平均年齢 及び勤続年数を示したものである。
表Ⅱ‑2‑3 教員の平均年齢・勤続年数
法 文 経済 商 社会 総合情報 工 外国語教育
研究機構 全体 年 齢 54.8 57.2 55.1 52.1 55.4 54.4 59.7 56.7 56.7 教 授
勤続年数 21.1 19.3 22.1 18.1 17.2 9.1 19.9 17.9 18.9 年 齢 33.7 41.1 41.5 40.7 40.6 41.0 47.2 45.1 43.6 助教授
勤続年数 2.5 6.2 9.1 8.3 3.1 7.5 16.5 2.5 10.1 年 齢 31.2 34.0 31.1 32.7 33.1 28.3 45.4 36.6 40.1 専 任
講 師
勤続年数 3.1 1.9 0.1 1.5 0.7 3.1 19.1 2.1 13.1
年 齢 32.3 32.3
助 手
勤続年数 4.7 4.7
年 齢 52.9 52.9
副 手
勤続年数 29.1 29.1
年 齢 52.1 55.3 51.6 49.6 51.6 49.4 51.1 51.1 52.4 全 体
勤続年数 18.1 17.7 18.1 16.1 14.1 8.4 17.8 14.3 16.5
本学の専任教員の平均年齢52.4歳は、東西私立10大学の専任教員の平均年令49.9歳より、2.5歳ほど高く、
勤続年数16.5年は、同じく東西私立10大学平均の13.8年より2.7年長くなっている。このことは、定年が70歳 の 3 大学の平均年齢が高いことは勿論として、本学の定年延長制度の在り方が影響していると言えるであろう。
学部・外国語教育研究機構別にみると、総合情報学部では、勤続年数が短いことは当然として、平均年齢も やや若いことがわかる。総合情報学部の学問分野自体の 新しさ がこうした特徴を生み出しているのであ ろうか。さらに、工学部の専任講師の平均年齢及び勤続年数が、助教授の平均年齢及び勤続年数よりもかな り高く(長く)なっている。将来の学部・外国語教育研究機構スタッフの年齢構成を見据えて、長期的・計 画的な視点から人事の在り方を検討する必要があろう。
オ 教員の出身大学
次の表は、専任教員の出身大学別の比率を示したものである(大学と大学院で出身校の異なる者は、大学 院最終出身校とした)。
表Ⅱ‑2‑4 教員の出身大学 (%)
国立大学 公立大学 私立大学 その他(外国等)
京 都 大 学 22.0 大 阪 市 立 大 学 4.3 関 西 大 学 27.6 大 阪 大 学 11.1 神 戸 外 語 大 1.0 慶 應 義 塾 大 学 1.0 神 戸 大 学 4.4 神 戸 商 科 大 1.0 早 稲 田 大 学 0.9 東 京 大 学 4.3 大 阪 府 立 大 0.9 同 志 社 大 学 0.9 名 古 屋 大 学 2.4 立 命 館 大 学 0.9 一 橋 大 学 1.2 関 西 学 院 大 学 0.7 そ の 他 6.8 そ の 他 0.7 そ の 他 3.1 その他 5.1
合 計 52.1 合 計 7.8 合 計 34.9 合 計 587 人 注)2001年 4 月 1 日現在
上表を見ると、関西大学及び同大学院を最終学歴とする者が専任教員の 3 分の 1 弱を占めていること、国立 大学を最終学歴とする教員が半分を超え、特に京都大学及び同大学院を最終学歴とする者が全体の 2 割を占め ていること、関西地域の大学出身者の全専任教員中に占める割合が非常に高いこと、がわかる。ただし関西 大学及び同大学院を最終学歴とする者、また、京都大学及び同大学院を最終学歴とする者の比率は、減少傾 向にある。
言うまでもなく、本学の専任教員が全国あるいは世界各地のさまざまな大学(大学院)の出身の教員によ って構成されるのが望ましい。今後とも、公正かつ透明な人事システムを維持し、かつ、広範にわたる人材 発掘を行うことが大学を活性化するうえで重要であろう。
(2) 人事計画
ア 教員人事に関する各教授会規程
学部及び外国語教育研究機構教員の任用、昇任などの人事は、各教授会における審議を経て、最終的に理 事会において決定される。しかし、教員人事に関する教授会規程は、教授会の構成、人事決定の方法などに 関して決して同一の内容を持つものではない。各教授会規程の中から、教授会の構成と人事決定に関する部 分を見ると、以下のとおりである。
法 学 部:教授会は、教授、助教授、専任講師及び助手をもって構成する。任用人事及び昇任人事 に関する教授会は、教授人事には教授のみ、助教授人事には助教授以上の者のみ、専任 講師の人事には専任講師以上の者をもって構成する。
文 学 部:教授会は文学部の専任教育職員(以下「構成員」という)をもって構成する。教授会は 構成員の人事に関する事項を審議する。
経 済 学 部:教授会は、別に定めがある場合を除き、経済学部の専任教育職員(以下「構成員」と言 う。)をもって構成する。構成員の任用、昇任等の人事に関する事項は別に定める(法学 部に同じ)。
商 学 部:教授会は専任の教授、助教授、専任講師及び助手をもって構成する。教授会は商学部専 任教員の任用及び昇任その他人事に関する事項を審議し、決定する。
社 会 学 部:教授会は社会学部の専任教育職員(以下「構成員」という)をもって構成する。教授会 は構成員の人事に関する事項を審議する。
総合情報学部:教授会は総合情報学部の専任教育職員(以下「構成員」という)をもって構成する。教 授会は構成員の人事に関する事項を審議する。