図 4.10 テーパねじ切りサイクル(GコードシステムA)
GコードシステムA GコードシステムB GコードシステムC
G92 G78 G21
+X
+Z
Z W
3 4
1 2
A'
L
θ°
B
U 早送り
----2
X ----2
F コードで指定 される送り
約 45°
ねじの切上げの詳細
R r
プログラミング例 N50 G00 X80. Z80.8 Mxx ; N51 G92 X70. W-50.8 I-1.5 F2. ; N52 X68.8 ;
N53 X67.8 ;
N54 G00 X100. Z100. Myy ; +X
+Z
30. 50.8.
1.5.
5..
φ70.
リード: 2.0
切り込み量
2 回目のパス: 0.6 mm 3 回目のパス: 0.5 mm
シングルブロックをオンにして
G78 (G92,G21) サイクルを実行した場合は、G78(G92,G21)
サイクルは途中で中断することなく、1~
4 のステップから成るサイクルが完全に終了してから停止します。
G78
(
G92,
G21) サイクルの実行条件として
S、
T、および
M機能を使用する場 合、G78(G92,G21)
ブロックより前のブロック中に指定してください。ただし、これらの機能を
G78モードの範囲内で軸移動指令なしで独立したブロックで指定 する場合は、そのブロックが 有効となります。
切削工具が始点 A または面取り完了点 B にあるときにサイクルスタートボタンを 押すと,中断していたサイクルが最初から実行されます。
ねじ切り一時停止オプションが選択されていなければ,ねじ切りサイクルの実行中 にフィードホールドボタンを押してもねじ切りサイクルを続行します。この場合,
ねじ切りサイクルが完了して逃げが行われてから動作が中断します。
図 4.11 ねじ切りサイクル中の一時停止
面取りをオンに設定して
G78(
G92,
G21) サイクルが実行されたときに切上げサイ ズが
"0"になっていると,アラームとなります。
C A
B
一時停止が実行されていない 場合のねじ切りサイクル経路
始点 一時停止を行った 場合のねじ切り サイクル経路
4.1.1 固定サイクル
切削サイクル B 指令
ストレート正面切削サイクル
G
…
X... Z... F... ;"G… X(U) ・・・Z(W) ・・・F ・・・;"
の指令により,図
4-12 に示す1~
4のス テップのストレート正面切削サイクルを実行します。
図 4.12 ストレート正面切削サイクル
G79
(
G94,
G24) はモーダル
Gコードなので、ねじ切りサイクルは連続するブロッ ク中に Z 軸方向の切り込み量を指定するだけで実行されます。ブロックごとに繰り 返し G79(G94,G24)
を指定する必要はありません。GコードシステムA GコードシステムB GコードシステムC
G94 G79 G24
+X
Z
B W C
+Z 1
2
3 4
早送り
F コードで指定される送り A’
始点 A U
----2
X ----2
図 4.13 ストレート正面切削サイクル(GコードシステムB)
テーパ正面切削サイクル
G
…
X…
Z…
R…
F…
;"G… X(U) ・・・Z(W) ・・・R ・・・F ・・・;"
の指令により,図
4-14 に示す1~
4のステップのテーパ正面切削サイクルを実行します。
GコードシステムA GコードシステムB GコードシステムC
G92 G78 G21
プログラミング例 N60 G00 X65. Z42. ; N61 G79 X20. Z38. F0.35 ; N62 Z34. ;
N63 Z30. ; N64 G00 ;
G79 モードでの 3 サイクルに分けた切削
+X
2.5
φ60.
30.
φ20. 2.
40.
+Z
+X
A’ 1 A
U
----4.1.1 固定サイクル
アドレス R の符号は点 B から点
A’ を見た場合の方向で決まります。図 4.15 テーパ正面切削サイクル(GコードシステムB)
G79
(
G94,
G24) サイクルの実行条件として
S、
T、および
M機能を使用する場 合、G79(G94,G24)
ブロックより前のブロック中に指定してください。ただし、これらの機能を
G79(G94,G24)モードの範囲内で軸移動指令なしで独立したブロックで指定する場合は、そのブロックが有効となります。
シングルブロックをオンにして
G79(G94,G24) サイクルを実行した場合は、G79(G94,G24)
サイクルは途中で中断することなく、1~
4 のステップから成るサイクルが完全に終了してから停止します。
プログラミング例 N70N G00 X74. Z32. ; N71 G79 X20. Z30. R-5.29 F0.3 ; N72 Z25. ;
N73 Z20. ; N74 G00 ;
G79 モードでの 3 サイクルに分けたテーパ切削
+X 2
φ70.
20.
30.
5.29
2.
φ20. +Z
4.1.2 複合形固定サイクル
複合形固定サイクルを使用することによって,プログラム段階はかなり減らすこと ができます。これは仕上げの形などを定義しさえすれば,荒削りサイクルおよび仕 上げ切削サイクルの両方を行うことができる機能があるためです。
表
4.2のように
Gコードシステム
A,Bでは,複合形固定サイクル用に
7種類のサ イクル(G70 ~
G76)が用意されています。これらのGコードはすべてノンモー ダル
Gコードであることにご注意ください。,
G コードシステム C にも同じサイクルがあります。ただし,G コードの使い方は以
下のように違います。
(注)
a.m.サイクルに関する以下の記述は,
Gコードシステム
Aおよ び B にあてはまります。
表 4.2 G70 ~ G76 で呼出されるサイクル(G コードシステム A および B)
G コード サイクル名 備考
G70
仕上げサイクル
ノーズ R 補正が可能
G71外径荒削りサイクル
G70
サイクルは仕上げに 使用できます
G72
端面荒削りサイクル
G73パターン反復サイクル
G74端面突っ切りサイクル
G75外径突っ切りサイクル
G76自動ネジ切りサイクル
表 4.3 G72 ~ G78 で呼出されるサイクル(G コードシステム C)
G コード サイクル名 備考
G72
仕上げサイクル
ノーズ R 補正が可能
G73外径荒削りサイクル
G72
サイクルは仕上げに 使用できます
G74
端面荒削りサイクル
G75パターン反復サイクル
G76端面突っ切りサイクル
G77外径突っ切りサイクル
G78自動ネジ切りサイクル
4.1.2 複合形固定サイクル
外径荒削りサイクル(G71)
複合形固定サイクルを使用することによって,プログラム段階はかなり減らすこと ができます。これは仕上げの形などを定義しさえすれば荒削りサイクルおよび仕上 げ切削サイクルの両方を行うことができる機能があるためです。
外径荒削りサイクルには 2 つのタイプがあります。
タイプ I
輪郭
A~
A’~
Bが
NCプログラムで記述されていれば,指定エリアは仕上げの許 容差 Δu/2 および残りの Δw を使って,Δd (外径荒削りの切込み深さ)で荒削り します。
図 4.16 旋削中の荒削りの切削パス(タイプI)
方法
G71 U... R... ;
U: 荒削りの切込み深さ(Δd)
,半径指定
この値はモーダルで,GUD7,
_ZSFI[30] を使ってプリセットすることができます。ここで設定した値は
NCプログラム指令で上書きすることができます。
R: 後退量(e)
この値はモーダルで,GUD7,
_ZSFI[31] を使ってプリセットすることができます。ここで設定した値は
NCプログラム指令で上書きすることができます。
G71 P... Q... U... W... F... S... T...
プログラム指令
(F): 切削送り (R): 早送り
P: 輪郭定義の開始ブロック Q: 輪郭定義のエンドブロック
U: X
方向の仕上げ許容差(Δ
u) (直径/半径を指定)
W: Z 方向の仕上げ許容差 (Δw)
F: 送り加工 S: 主軸速度 T: 工具選択